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神父物語20 熱と便秘(BL・アダルト要素、浣腸あり)



(BL・アダルト要素、浣腸ありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「うぅ・・・うぅうぅ・・・」
「もう少し・・もう少しだからな!頑張れ!!」
病院の待合室で、佐々木は今井に必死に声をかける。
今井は顔はゆでダコのように真っ赤で、額に触れれば熱した石炭のように熱く、吐息も熱風という感じだった。
 今朝、今井の体調が明らかにおかしく、しかも倒れそうにもなったため、佐々木が上司の許可を取って病院へ連れて来たのである。
「うぅ・・・・」
今井は苦しげな息を吐き、佐々木はハンカチで汗を拭い、あらかじめ用意しておいたスポーツドリンクを飲ませてやる。
「今井さーん、今井信幸さーん」
「ほら、行くぞ。信幸」
佐々木はぐったりしている今井を助け起こすと、肩を貸して支えながら連れだって診察室へと入っていった。
 「どうですか?」
うんうん唸っている今井を尻目に、佐々木は心配そうに医者に尋ねる。
「だいぶ熱は高いですが、普通の風邪ですね」
「そうですか・・・よかった・・・・」
かなり苦しげな今井の様子に、もっと悪い病気ではないかと心配していたため、普通の風邪と言う医者の言葉に佐々木はホッとする。
 「薬を出しておきますので、きちんと服用させて下さい」
「わかりました。ありがとうございます。ほら、ちゃんとお礼を言うんだ」
佐々木は今井にそう言うと、再び今井を抱えて診察室を後にした。


 「おいしいか、信幸?」
「おいしいに決まってるじゃない~~。佐々木さんが作ってくれたんだから~~」
今井は佐々木が作ったおじやを食べながら、満足そうに応える。
 「そうか。ならよかった・・・」
満足そうな今井に、佐々木はホッとしつつ、優しい表情になる。
「えへへ。せっかくだから佐々木さんが食べさせてよ~~~」
今井は佐々木の腕に抱きついて甘える。
 「こらこら。あんまり甘えるな。子供じゃあるまいし」
「いいじゃない~。僕、病人なんだから~」
「わかったよ」
佐々木は苦笑しつつ、小さな子供にするように、今井におじやを食べさせてやりだす。
 「ふぅ~っ。お腹一杯~~」
今井はすっかり満足した表情を浮かべると、ゴロリと横になる。
「こらこら。信幸、寝るのも大事だがな、もう一つ大事なものがあるぞ」
「え~?何~?早く寝たいよ~」
「わかってる。すぐ済むからな」
そういうと、佐々木は座薬を取り出した。
 「佐々木さん・・何・・それ?」
怪訝そうに聞く今井に、佐々木は答える。
「ん?見てわかるだろ。座薬だよ」
「座薬って・・・薬ってそれ?」
「ああ。普通の薬だとお前嫌がるだろ?だから座薬にしてもらったんだ。さぁ、こっち向いてお尻を出すんだ」
「ええ~~っ。座薬なんてヤダよ~~。恥ずかしいよ~~~」
「何言ってるんだ。そんなこと言ってたら治るものも治らないだろう?」
「だからってやぁぁ~~~っっ!!」
今井はそんなことを言うと、逃げ出そうとする。
 「こら!どこへ行くんだ!」
「離して~~~っっ!!」
「全く・・・・仕方ないな・・・」
佐々木はため息をつくと、今井をしっかりと片手で抱えたまま、お尻をあらわにする。
 「やだっ!やだやだっ!座薬なんてヤダ~~~~!!!」
「そうはいかないんだよ・・・・」
必死に抵抗する今井を何とか押さえ込むと、座薬を今井のお尻に当てる。
佐々木は押し込もうとするが、座薬を嫌がる今井はすっかり全身を緊張させて中々入らない。
 (仕方ないな・・・)
佐々木は心の中で呟くと、思い切り右手を振り下ろした。
 バッシィィ~~~ンッッッ!!
「うわああんっっ!!」
突然お尻を叩かれ、思わず今井のお尻から力が抜ける。
その隙に佐々木は座薬を今井のお尻に押し込んだ。
 「ひどいっ!ひどいよっ!!佐々木さんの馬鹿っっ!!」
「仕方ないだろう・・・。ああでもしないと挿れられなかったんだから・・」
「だからってお尻叩くなんてひどいよっ!!佐々木さんの馬鹿っ!」
「それは悪かった。治るまで一緒にいるから機嫌を直してくれないか?」
「そ・・それだけじゃヤダからねっ!ずーっと治るまで毎日添い寝してよ!」
「わかったよ・・・」
佐々木がそう言うと、今井は途端に機嫌を直す。
 「やった~~。ねぇ~、それじゃあ早速添い寝してよ~~」
今井は佐々木の腕に抱きついて甘えかかる。
「わかったわかった。取りあえず落ち着いてくれ」
佐々木は今井を落ち着かせると、ウキウキしている今井を尻目に、ベッドに入る。
今井は佐々木の腕を枕代わりにすると、さっそく寝始めた。
 (全く・・・いい気なものだな・・・)
お子様で甘えん坊な恋人に苦笑しつつも、佐々木は愛おしげな視線を今井に向けていた。


 それから数日後・・・・。
「どうしたんだ、信幸?」
「え・・?な、何がっ!?」
「何だかぼーっとしてるみたいだからな。もしかしてまだ体調が悪いのか?」
「そ、そんなことないですよ!全然元気だしっ!!」
今井は明るい顔でそう言いやる。
 「そうか・・。それならよかった・・・・」
佐々木はホッとした表情を浮かべる。
「そうですよ~~。だから佐々木さぁ~んっ。元気ですから、シましょうよ~~」
今井は佐々木に抱きつくと、おねだりをする。
 「何を言ってるんだ。まだ、病み上がりだろ?それに・・・悪いが今は仕事中だ」
「ちぇ・・・佐々木さんのケチ~~~っっ」
今井はそういうと、飛び出す。
「・・・??」
そんな今井の姿に、佐々木は何か違和感を感じていた。
 いつもだったら、エッチしたいのに断られると、もっとワガママを言ったり、癇癪を起こすからだ。
それでお仕置きというパターンになるのだが、今日は意外に大人しく引いた。
 (やはり・・・・体調がまだ悪いのか・・?)
佐々木はそんな疑念に駆られる。
(だが・・・無理に話させようとするのもな・・・・)
佐々木はそう考え、今のところは様子を見ることに決めると、仕事を再開した。
 (よかった・・・バレなくて・・・・)
佐々木の部屋を飛び出すと、今井はホッとする。
(でも・・どうしよう・・・)
ホッとしたのもつかの間、今井は両手をお尻に回し、お尻をモジモジさせる。
 (うぅう・・。まさか熱が引いたのはいいけど・・・便秘になっちゃうだなんてぇぇ・・)
今井はお尻をモジモジさせながら、困りきった表情を浮かべる。
熱が引いて風邪は治ったのだが、それがきっかけで、よりにもよって便秘になってしまったのだ。
おかげでここしばらくの間、全然出せていない。
 (うぅ・・・。何とかしないと・・・絶対に・・言えないよぉぉ・・・)
今井は必死に考える。
便秘で困っているなど、あまりにも恥ずかしくて、佐々木になどとても相談できない。
ばれないうちに策を講じるしかなかった。
(とにかく・・頑張れ僕!!)
今井は自身を励ますと、策を考えようと、自分の部屋へと戻っていった。


 それからさらに数日後・・・・。
「うぅう・・・・・」
今井は苦しげな表情を浮かべると、お腹を押さえる。
 (うぅ・・。マズイよぉぉ・・・)
キリキリと、万力で絞めつけられるような痛みに、今井はタラタラと脂汗を流す。
あの後、必死になって便秘を直す策を考えたが、全然いい方法が思い浮かばなかった。
それどころか、佐々木にばれないように治さねば、という考えがストレスとなって今井を精神的に追い詰め、それが腸の働きをさらに悪くして、もっとひどい便秘に陥っていた。
 (うう~~~。お腹の中に凄く重い石があるみたいだよ~~。しかも・・・出そうなのに出ないよ~~。うぅ・・・便秘が・・・こんなに・・辛いだ・・なんてぇ・・・)
脂汗タラタラ、顔も何だか憔悴したような感じで、見るからに体調が悪そうだった。
 「信幸・・・・」
不意に聞こえて来た佐々木の声に、今井はギクリとする。
「な・・・ななな何っ!?佐々木さんっ!!」
今井はあからさまに慌てながら、佐々木に問いかける。
 「どうしたんだ?一体?」
見るからに体調が悪げな今井に、さすがに佐々木もこれ以上放っておくわけにはいかなかった。
 「な、何でもないっ!何でもないってば!」
「そんなわけないだろう?一体どうし・・・」
今井はバレたらまずいと、脱兎のごとき勢いで逃げ出した。
 「こらっ!どこ行くんだ!!」
慌てて佐々木は追いかける。
必死に逃げる今井だったが、元々体力的には勝負になどならないし、しかも今は強力な便秘のせいで余計に体力は落ちている。
いつものように、あっという間に捕まってしまった。
 「やだやだやだっ!離してっ!佐々木さぁ~んっ!!」
「そういうわけにはいかないんだ・・・・」
佐々木はそう言うと、今井を自分の部屋へと連れていった。
 「で・・?どういうことなんだ?」
自分の寝室へと連れてくると、今井は佐々木にそう尋ねる。
「な・・何でも・・ないですもん・・・」
ここまで来て、今井はまだ往生際が悪い。
あくまでも何でもないと言い張るつもりだった。
 「そんなわけないだろう?何かあるんだろう?頼むからちゃんと話してくれないか?」
佐々木は出来るだけ優しい声で問いかける。
「だから・・・何でもないって言ってるもん・・・・」
「信幸・・あまり聞きわけの無いことを言わないでくれ・・・」
「何でもないって言ってるんだから何でもないの!!変な言いがかりつけないでよ!!佐々木さんの馬鹿っっ!!」
今井は思わずいつものように癇癪を起こすや、思わず机上にあった麦茶用のグラスを掴むや、佐々木めがけて投げつける。
とっさに佐々木が腕を素早く伸ばしてキャッチしたため、事なきを得たものの、佐々木の表情がグッと険しくなる。
 (し・・・しまった・・・)
やってしまってから、今井は後悔で顔が青くなる。
「信幸・・・・・」
佐々木の声が低くなったことに気づくや、今井の顔からさらに血の気が引く。
慌てて逃げ出そうとするが、あっという間に空いている方の手で捕まえられてしまった。
 「いやっ!やだっ!離してっ!佐々木さぁぁ~~んっっ!!」
「何を言ってるんだ!グラスなんか人に投げつけて!危ないのはわかってるだろうが!」
「だ、だって~~~!!」
必死に言い訳しようとする今井だったが、そうする間も無く、ベッドまで引っ立てられ、縁に腰を降ろした佐々木の膝の上にあっという間に載せられてしまった。
 「やだっ!やだやだやだっ!やめてってばぁぁ~~~~っっっ!!!」
顔を激しく左右に振り、必死にイヤイヤをする信幸だったが、佐々木は構わず神父服を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻をあらわにする。
 「信幸・・・覚悟はいいな?」
「いいわけないじゃない!!離してってばぁ~~~っ!!」
見苦しくもそんなことを叫ぶ今井だったが、佐々木はそれを無視すると、左手で今井の身体を押さえつける。
同時にゆっくりと右手を振り上げた。


 バアッチィィィ~~~~ンッッッッッ!!!!
「うわあぁぁぁんんんっっっっ!!!!」
最初から容赦の無い平手打ちを叩きつけられ、今井は絶叫に近い悲鳴を上げる。
 「ひぃぃぃんっ!佐々木さんっ!痛いっ!!痛いよぉぉ!!」
泣きそうな声で抗議する今井だが、佐々木は平然と言う。
「当たり前だろう、お仕置きなんだから」
バアシィ~ンッ!ビダァ~ンッ!バアア~ンッ!バッチィ~ンッ!ビッダァァ~~ンッ!
「ひっ!ひゃあんっ!きゃあんっ!やあんっ!やあっ!」
最初から力強い平手が今井のお尻に襲いかかる。
 バアッジィ~ンッ!バアア~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビバジィ~ンッ!
「ひぃんっ!ひゃっ!痛っ!やああっ!痛いっ!」
今井は悲鳴を上げながら、両脚をバタつかせる。
 「全く・・・一体・・・何を隠してるんだ・・?」
強めにバシバシとお尻を叩きながら、佐々木はお説教を始める。
バアッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!ビバッジィ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「ちょ・・!やっ!痛っ!痛ぁぁ!佐々木さんっ!痛いって言ってるでしょっ!!」
「そんな大きな声で言わなくても聞こえてる」
そう言いながら、佐々木は今井のお尻を叩き続ける。
 「ちょ・・!だったら何で叩くのっ!僕が痛い思いしてるのにっ!!鬼っ!悪魔っ!鬼畜っ!尻叩き魔っ!いじめっ子っ!!」
お仕置きされるのに納得がいかなくて、今井はひたすらそんなことを言う。
 「なら・・・聞くが・・。信幸・・。お前、隠してることがあるだろう?」
「だ・・・だったら・・・どうだってのさ!?」
「お前が何か隠してることに、俺が気づいていないとでも思っているのか?」
その言葉に、今井はギクリとする。
 「ええ!?ど、どどどどうしてぇぇぇ!!!」
あからさまに動揺しながら今井は叫ぶ。
「あまりにも様子がおかしくて、見ててバレバレだったぞ。さぁ、信幸。お願いだから話してくれないか?」
一旦お尻を叩く手を止めると、佐々木は優しい声で尋ねる。
 「ヤダッ!佐々木さんなんかに話したくないもんっ!!」
だが、今井はあくまでも拒否する。
「信幸・・・そんなことを言わずに・・・」
「ヤダヤダッ!それよりさっさと離してよ!!何で僕がお仕置きなんかされなきゃいけないのさ!佐々木さんの馬鹿っ!!」
今井はあくまでもワガママを言い続ける。
 「信幸・・・。本気でそう言ってるのか?」
静かな声で、佐々木はそう尋ねる。
「だったら何だってのさ!!佐々木さんの馬鹿!大馬鹿!鬼っ!悪魔っ!尻叩き魔っ!さっさと離してよっ!!」
「信幸・・・俺が・・・どれだけ・・心配したか・・わかってるのか?」
わかってもらいたくて、佐々木は出来るだけ優しい声で問いかける。
「そんなの佐々木さんが勝手にしたんでしょっ!!僕は悪くないっ!!早く降ろしてよ!佐々木さんの馬鹿ぁぁぁ!!!」
「いい加減にしないか!!」
ビッバダぁぁぁァァ~~~~~~~ンンンンッッッッ!!!!
「うっわぁぁぁぁんんんんん!!!!!!」
さらに強烈で容赦ない平手打ちを叩きつけられ、今井は絶叫する。
 「何するのさぁっ!!痛いってば!!!」
思わず振り返って抗議する信幸だったが、佐々木の表情を見るや、顔が強ばる。
「人に・・・心配させておきながら・・・ワガママ勝手なことばかり・・・・。そんな悪い子は絶対に許さんからな」
佐々木はそう言うと、足を組む。
おかげで、今井はお尻を突きあげる体勢になってしまった。
 「やだぁ!これやだぁぁ!!」
今井は必死になって叫ぶが、もうお後の祭り。
再び手が振り上げられたかと思うや、思い切り振り下ろされた。
 バアッジィィィ~~~~~~ンンンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!!
「うっわぁぁぁぁ~~~~~~んっっっっ!!!!!」
今までとは比べ物にならない平手の豪雨に、信幸は絶叫する。
 「うわあああ~~~~んっっ!!!許して~~~!!佐々木さぁぁ~~んっ!!と、取り消すからぁぁ~~~っっっ!!!!」
「何を言ってるんだ!心配させた上に勝手なことばかり言って!深く反省しろ!!」
「そ、そんなぁぁ~~~~っっっっ!!!!!」
絶望の声を今井が上げるのを尻目に、佐々木は容赦なく平手の嵐を恋人のお尻にお見舞いし続けた。


 「ふぇぇぇん・・・うぇぇぇん・・・うわぁぁん・・・・」
佐々木の膝の上で、今井は幼児のように泣きじゃくっていた。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がっており、触ると火傷するかと思うくらいに熱い。
 「信幸・・・。まだ・・強情を張る気か?」
佐々木は一旦お尻を叩く手を止めて尋ねる。
「まだ話したくないのなら・・・・今度はパドルにするぞ?」
佐々木の言葉に、今井は震えあがってしまう。
 「ひ・・・ひぃーんっ・・・・。言うっ!言うよぉぉ~~っ!ちゃ、ちゃんと話すからぁぁぁ・・・。だから・・もう・・お仕置きは・・やめてぇぇぇ・・・・」
「やれやれ・・・やっとそう言ってくれたか・・・」
ようやく話す気になった今井に、佐々木はホッとして手を降ろす。
 「で・・どういうことなんだ?」
「ひぃん・・。じ・・実はぁぁ・・・・」
今井はしゃくり上げながら、熱が引いて風邪が治ったはいいものの、今度は便秘になってしまい、ここのところ、全然どうにもならなかったこと、挙句に腹痛なども起きて苦しんでいたことを話した。
 「馬鹿っ!何だってそんな大切なことを話さなかったんだ!!」
佐々木は思わず厳しい声で叱りつける。
「ひぃぃん・・。だってぇぇ・・・恥ずかしかったんだもぉん・・。ちゃ・・ちゃんと話したんだからぁ・・もぅ・・・許してよぉぉ・・・」
「そうだな・・・・。よく・・話してくれたな・・」
佐々木は今井を抱き起こすと、抱っこしてやりながら慰める。
 「信幸・・・恥ずかしいし・・・辛かっただろう・・」
「うん・・・。笑われるんじゃないか・・って・・」
「大丈夫・・・そんなこと・・思わない・・から・・」
佐々木は赤ん坊をあやすようにしながら、優しい言葉をかける。
 「もう・・・大丈夫か?」
しばらくして今井が落ち着くと、佐々木はそう声をかける。
「あ・・うん・・・」
「それじゃあ、左を下にして、ベッドに横に寝てくれ。治せるはずだから」
「ほ・・本当?」
「ああ、大丈夫だ。だから・・・いいな?」
「うん・・・」
今井は返事をすると、左側を下にしてベッドに横になった。
 今井が言われたとおりに横になると、佐々木はさらに、膝を軽く抱えるような姿勢を取らせる。
「よしと・・・・」
佐々木はジッと今井のお尻を見つめると、指を濡らし、最奥部の蕾へとゆっくり挿し入れた。
 「ひ・・!ひゃ・・ひゃあんっ!!」
お尻に指を入れられ、思わず今井は声を上げる。
「だ、大丈夫か?」
「う・・うん・・。でも・・佐々木さんの・・指・・入ってると思うと・・・」
今井は顔を赤らめながら呟く。
佐々木も、前の方におもむろに変化が生じていることに気がついた。
 「こらこら。治療なんだぞ?変な気になってどうするんだ?」
「そ・・そんなこと・・言ってもぉぉ・・。無理だよぉぉ・・・」
今井は泣きそうな表情になってしまう。
恋人同士の営みをいつもやっているせいか、お尻に指を入れられると、どうしても興奮してしまう。
 「あぅ・・あっ!ああんっ!ひゃ・・ひゃあんっ!!」
(マズいな・・)
蕾を解しながら、佐々木は困ってしまう。
今井の嬌声と体をくねらせる姿に、佐々木の方もどうにも反応しそうになってしまうのだ。
 (ダメだダメだダメだ!治療中なんだぞ!!どうする!!)
佐々木は自身を必死に叱咤しつつ、作業を続ける。
ようやく蕾が解れると、今度は使い捨て式のイチジク浣腸器を用意する。
 「信幸・・・それじゃあ・・入れるからな。いいな?」
「う・・うん・・・」
佐々木はあらかじめ言っておくと、浣腸器の挿入管をゆっくりと押し込む。
適度な深さまで挿し込むと、ゆっくりと中身を注入し始めた。
 「ひ・・・ひぃんっ!!」
少しずつ浣腸液が入って来る感覚に、今井は思わず声を漏らす。
ようやく挿入管が引き抜かれ、ホッとするも、今度は便意が襲ってくる。
 「やぁぁぁん!!佐々木さぁんっ!!トイレ行かせてぇぇ!!」
「ダメだ」
「ええ!?どうしてぇ!!」
「4、5分くらいしないと薬がちゃんと効かないんだ。だから、辛いだろうが少し我慢してくれ」
「そ・・そんな~~~っ!!漏れちゃうってば~~!!!」
必死に叫ぶ今井だが、佐々木は我慢しやすいように最奥部に柔らかい紙を当てる。
同時により効果を出すために、「の」の字にお腹をマッサージし始めた。
 「ひ・・ひぃん・・や・・やぁぁん・・」
ゴロゴロという音が響き渡り、さらに便意が強まってくる。
「ひぃん・・!!佐々木さぁんっ!!も・・もう・・我慢・・出来ないよぉぉ・・・」
今井の様子にそろそろだと思ったのか、佐々木は今井を抱きあげると、急いで連れて行った。
 「あぅ・・あぅあぅぅ・・・・」
ようやくトイレから出ていた今井は、何だか憔悴したような感じだった。
「大丈夫か、信幸?」
「あぅぅ・・・。何か・・疲れたよおぉぉ・・・」
「そうだな。今まで大変だったんだ。今日はゆっくり休むといい」
そういうと、佐々木は今井を支えながら、部屋へと連れていった。


 次の日・・・。
「やあんっ!只行ぃぃ・・。もっとぉぉ・・・」
全裸で四つん這いになり、後ろから佐々木に突かれながら、今井はそうねだる。
 「もうこれで5回目だぞ。大丈夫か?」
今井に求められるのは嬉しいものの、今井が疲れてしまうのでは、と思わず佐々木は心配になる。
「これでも・・全然足りないよぉぉ・・。便秘で・・出来なかった分・・・欲しくて欲しくて・・たまらないん・・だからぁぁ・・・」
「わかったよ。それじゃあ、行くぞ」
佐々木は欲しくてたまらない今井の気持ちを察すると、さらに突き続ける。
その後、幾度も今井の嬌声が部屋に響きわたった。


 ―完―

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神父物語19 剣道大会(BL・アダルト要素あり)



(BL・アダルト要素ありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 ヒュンッ!ヒュンッ!
空を切る鋭い音と共に白刃が振り下ろされる。
「494・・・495・・・496・・・」
数を数えながら、佐々木は一心に剣を振り続ける。
元々武術道場の次男で、武道をやっているため、神父の道を選んでからも毎日の日課として必ず素振りやランニングをやっていたし、非番の日には実家の道場にも顔を出していた。
 「やっぱり~~~。ここにいたんだ~~~」
不意に聞きなれた声が背後から聞こえ、思わず佐々木は振り返る。
「どうした、信幸?」
佐々木は一旦剣を振るう手を止めて尋ねる。
「お茶にしようと思ってお茶とお菓子持って来たんだ~。一休みしよ、佐々木さん」
「そうだな。そうするか」
佐々木は刀を仕舞うと、今井が持って来たペットボトルとお茶菓子を受け取る。
 「そういえば佐々木さん~」
「何だ?」
「剣道大会にまた出るって聞いたんですけど本当ですか?」
今井は佐々木にそう尋ねる。
「耳が早いな。ああ、また出ることになったんだ」
佐々木はそう答える。
「絶対応援に行きますからね!頑張って~~!!」
「ああ。応援してくれるお前のためにも負けられないな」
そういうと、佐々木は再び剣を振り始めた。


 大会当日の朝・・・。
「ううううう~~~~~」
今井は泣きそうな表情を浮かべ、教会を後にしようとする佐々木と顔を合わせていた。
「信幸・・・そんな顔をしないでくれ・・・」
「うう~~。だって~~。せっかく応援に行こうと思ってたのに~~!?」
「仕方ないだろう・・・。急病で倒れたんだから・・・」
佐々木は今井を慰めようとする。
今日は今井は非番だったのだが、この教会で働いている別の神父が急病で倒れてしまい、それで駆りだされてしまうことになったのである。
 「ヤダ!ヤダヤダ!行きたい!絶対一緒に行くの~~~!!!!」
だが、今井は駄々をこねてついて行こうとする。
そんな信幸の姿に佐々木はため息をつく。
今井の気持ちはわからなくもない。
だが、今井まで抜けてしまったら、他の皆が困ってしまう。
 「信幸・・・。お前まで抜けたら・・・皆が困るんだ・・。悔しいだろうけど・・今日は我慢してくれ」
「他の人なんて知らないよ!!佐々木さんの応援に行きたいの!!」
「いい加減にしないか!」
相変わらずの我儘ぶりにさすがに佐々木も怒る。
佐々木に怒られ、今井は思わず縮こまる。
 「信幸・・・あまり我儘を言うと・・・。俺も怒るぞ?」
「何だよっ!佐々木さんのケチっ!だったらいいよもうっ!!」
すっかりヘソを曲げてしまった今井は、振り返ると教会の奥へと駆け込んでゆく。
「おい!待て!」
呼びとめて宥めようとした佐々木だったが、今井は聞く気などなく、そのまま奥へ駆け込んでしまった。
「全く・・・相変わらずだな・・・」
佐々木は再びためいきをつく。
追いかけたいのはやまやまだが、道場の方に行かないといけない。
やむなく佐々木は教会を後にした。


 「はぁ・・・」
他の神父と共に作業をしながら、今井はため息をつく。
本当なら今頃佐々木の応援をしているはずだったのだ。
それなのに教会で仕事をしている。
(全く・・誰だよこんなときに倒れて~~!!馬鹿馬鹿馬鹿っ!!どうしてくれるのさ~~~~!!)
病気で倒れた同僚を今井は罵らずにはいられない。
(ああ・・見たい・・。佐々木さんの試合・・・見たいよ~~!!)
今井は居てもたってもいられなくなってしまう。
(そうだ!絶対に行ってやるんだから!!仕事なんて構うもんか!!)
佐々木のところに行きたくてたまらず、今井は心の中でそう決意した。
(よし・・・そうと決めたら・・・・)
今井は作業をしつつも、考えを巡らせる。
やがて考えがまとまると、不意に今井は椅子から滑り落ちるように床に座り込んだ。
 「ど、どうしたんです、今井神父?」
同僚達が思わず尋ねる。
「す・・すいません・・。ど・・どうも・・調子が・・」
「え?本当ですか?」
「はい・・ちょっと・・ここ・・最近・・仕事あるから・・・我慢・・してたん・・ですけど・・・・」
今井は苦しそうな表情を浮かべ、荒い息を吐きながら答える。
 「それはいかん!今井神父を部屋まで連れて行ってあげなさい」
年長者の神父が、若い別の神父にそう命じる。
命じられた神父は今井に肩を貸して出て行った。
 「大丈夫ですか?今井神父?」
今井を連れて来た神父は、ベッドに寝ている今井にそう尋ねる。
「だ・・大丈夫・・です・・。す・・すいません・・。ヘルプで入った・・のに・・」
「いえ。気付けなかったこちらも悪かったですから。もう今日は無理しないでしっかり休みなさいとのことです」
「あ・・ありがとうございます・・・」
「それじゃあ私は仕事に戻らないと。何かあったらすぐ呼んで下さい」
そういうと若い神父は部屋を後にした。
 (ふふふふふ~~~。上手く行った~~~)
今井は若い神父がいなくなるとベッドの中でほくそ笑む。
(佐々木さんがいたら・・アウトだったけど・・・チョロイよね~~)
心の中で今井はそう呟く。
佐々木だったら、演技なのを即座に見抜いていただろう。
しかし、佐々木は大会に行っていて教会にはいない。
うまく騙せる確率は高かった。
 (さてと・・・それじゃあ・・・)
今井はベッドから出ると窓を開ける。
慎重にあたりを見回し、誰もいないことを確かめると、窓から外へ降り、裏口から教会を後にした。


 (まだ・・・・大丈夫かな・・・・?)
ようやくの思いで市民体育館に来た今井は、出入り口となっているドアの陰に隠れ、会場を見渡す。
その表情には不安が見え隠れする。
佐々木にもらっていた大会プログラムによれば、決勝戦に差し掛かっている時刻だったからだ。
実際、大きなバスケットボールのコートを利用した会場には6つの試合場が設けられているにも関わらず、実際に試合が行われているのは一か所だけだった。
 (佐々木さんのところでありますように!!)
必死に思いで祈りながら今井は対戦中の両者をジッと見つめる。
片方の選手の垂(腰につける防具。正面の垂にかぶせる袋に所属する道場や選手の名前が書かれている)に佐々木の実家である「精武館」の名を見つけると、今井はホッとする。
(決勝まで残ってる~~!!よかった~~~~!!)
心の中で今井はガッツポーズを取る。
佐々木には是非とも優勝して欲しいからだ。
試合は2勝1敗で4人目、副将戦を迎える。
そのとき、佐々木の名が呼ばれ、防具に身を包んだ佐々木が進み出た。
 佐々木が進み出るや、今井は緊張した面持ちを浮かべる。
(勝ちますように!勝ちますように!)
必死の思いで今井は祈る。
今井が必死に見つめる中、両者は互いに前後左右に動きながら隙を伺う。
同時に飛び出したかと思うや、竹刀と竹刀がぶつかり合い、鍔迫り合いが始まった。
互いに相手を押しのけようと一進一退の攻防を続ける。
佐々木が押しそうになると今井の表情が安堵に変わりかけ、逆に佐々木が押されそうになると、今井の表情が曇る。
だが、やがて佐々木が対戦相手を押しのけるや、その勢いを駆って小手、続いて面に打ち込んだ。
同時に審判が旗を挙げて一本を宣言する。
その瞬間、佐々木側の勝利が決まった。
 (やったあああ~~~~~~~っっっっっ!!!!!!!)
審判が佐々木、ひいては精武館側の勝利を宣言するや、今井はガッツポーズを取りそうになる。
やがて、全出場チームが整列し、終了式が始まった。


 ペットボトルを手にして、今井は館内の廊下を歩いていた。
佐々木にスポーツドリンクの差し入れでもしようと思ったのだ。
(あっ!いたっ!!)
着替え終わった佐々木の姿を見つけるや、今井は駆け寄ろうとする。
だが、そこへ道場の門下生らしい若者がペットボトルを持ってきて差し出した。
佐々木はそれを受け取ると、礼を言って飲み始めた。
 (ちょっと待ってよ!!何で僕を差し置いてあんな子が佐々木さんに差し入れするのさ!!)
今井はせっかく差し入れしようとしたところを邪魔され、思わず怒る。
佐々木はドリンクを飲みながら、色々と若者に話す。
どうやら指導をしているようだったが、今井は佐々木が自分の知らない相手と話していることにムカムカしてくる。
無意識のうちにペットボトルを振り上げたかと思うや、若者めがけて投げつけていた。
 突然飛んできたペットボトルに思い切り顔面を強打され、若者は顔を押さえて座り込む。
「大丈夫か!?」
思わず佐々木は助け起こすが、打撃が強かったのだろう、若者は鼻血を出していた。
「おぃ!誰か医務室まで連れて行ってやれ!!」
佐々木がそういうと、別の若い門人が怪我をした門下生に肩を貸し、館内の医務室へと連れてゆく。
 (一体誰が・・)
怪訝に思った佐々木が、飛んできた咆哮を見やると、長い髪に神父服姿の青年の後ろ姿。
(信幸!?)
見覚えのある後ろ姿に追いかけようとしたが、怪我をした門下生のことを放っておくわけにもいかず、佐々木も医務室の方へと向かっていった。
 (どどどどどうしよ~~~~!!!???)
市民体育館の外に出るや、今井は焦りに焦る。
(マズイよ!絶対マズイ!佐々木さんにバレたら絶対お尻叩かれちゃう!!)
本能的に今井はお尻に手を伸ばす。
ヤキモチを焼いた挙句に人に怪我をさせてしまった。
こんな真似を仕出かして佐々木が怒らないはずがない。
(まさか・・・僕が来たの・・・バレてないよね・・・?)
通りを歩きながら今井はそのことに思い至る。
(だ、大丈夫だよね。す、姿は・・み・・見られて・・ないはず・・。教会にか、帰って白を切れば・・・だ、大丈夫だよね・・・)
そう希望的観測を抱くと、今井はようやく教会へ戻っていった。


 (誰も・・・見てない・・よねぇ・・・)
今井は教会の裏口の近くまでやって来ると、慎重にあたりを見回す。
誰も見ていないことを確かめると、恐る恐る、こっそりと裏口を潜る。
裏口から入るや、今井は急いで自分の部屋の窓へ向かう。
窓にたどり着くと、再び周囲を見回し、誰もいないことを確かめると、窓から部屋に入った。
 「よかった・・・。誰にも・・・見つからなくて・・・」
部屋に入ると、今井はホッとする。
「何がよかったんだ?」
突然、背後から声が聞こえて来た。
(え!?ど、どうして!?)
聞き覚えのある声に、今井はギクリとする。
恐る恐る今井が振り返ってみると、そこには佐々木の姿。
 「さ、佐々木さん!?な、何で!?」
いるはずないと思っていただけに、今井は驚いてしまう。
「教会の方にどうしても戻らないといけないって言ってな、道場の皆には悪いがすぐに戻らせてもらったんだ。ところで・・・・」
佐々木は窓と偽装したベッドに素早く視線を走らせると、再び今井と向き合う。
 「これはどういうことなんだ?仕事をサボってどこかへ出かけて来た帰りみたいだが?」
佐々木がそこまで言うや、今井はドアに向かって走ろうとする。
しかし、背後からがっしりと佐々木が首根っこを捕まえてしまった。
「離して~~~!!!!」
「離してじゃない!仮病でも使って大会に来てたんだな!」
「だ、だって~~~!!」
「だってじゃない!!しかも・・・・人に怪我までさせただろう!!」
今井が大会に来ていたことを確かめるや、確信した口調で佐々木はそう言う。
「ひぃん・・・だって・・・」
「だってばっかりだな・・・。全く・・・・」
佐々木はそう呟くと、ベッドの方へ今井を引っ立ててゆく。
片手で今井を捕まえながら、手早く偽装用の枕などを片付けると、縁に腰を降ろしていつものように今井を膝の上に載せた。
 「やだっ!!やだやだやだっ!!やめてよ佐々木さんっ!!」
佐々木に見つかった時点で予想は出来ていたものの、それでも実際にお仕置きの体勢に入ると、恐怖を感じずにはいられない。
「何言ってるんだ!今日の信幸には必要だろうが!」
そういうと佐々木は慣れた手つきで今井のお尻をあらわにし、左手で押さえつける。
同時に右手を振り上げた。


 バッシィィ~~~ンッッッッ!!!
「ひゃああんっ!!」
弾けるような音と共に信幸の白いお尻に赤い手形が浮かび上がる。
同時に今井は背をのけ反らせ、悲鳴を上げた。
 パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアア~ンッ!パッチィ~ンッ!
「ひ・・!やあんっ!やあっ!やああっ!」
お尻を叩く音と共に今井の口から悲鳴が上がる。
 「全く・・・お前ってやつは・・・・」
ピッシャ~ンッ!パッチィ~ンッ!パッアア~ンッ!ピッシャ~ンッ!
佐々木はお尻を叩きながら、お説教を始めようとする。
 パッアア~ンッ!パッチィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!
「やっ・・!ちょ・・!やっ・・!佐々木さんっ!!」
両脚をバタつかせながら今井は佐々木に呼びかける。
だが、佐々木は耳を貸すことなく、いつものように平手を振り下ろし、今井のお尻に手形を重ねて刻み込んでゆく。
 「仕事を勝手にサボって・・・応援になんか来て・・・」
ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!パッアア~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!
「ちょ・・!やっ!やめっ!痛っ!痛あっ!」
両脚をバタつかせながら今井は苦痛の声を上げる。
パアッチィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!パアッアア~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!
「ちょ・・!佐々木さんっ!やめてっ!痛いっ!痛いってばああっっ!!」
必死に訴える今井をよそに、佐々木は平手を振り下ろしてお尻を色づかせてゆく。
「その上・・・ヤキモチ妬いて・・・人に怪我なんか・・させて・・・」
お説教をしながら、佐々木は今井のお尻を赤へと染めてゆく。
 「ちょっと!佐々木さんっ!聞いてるのっ!!ねえっ!!さっきから痛いって言ってるじゃないか~~~!!!!」
今井はちっともお仕置きをやめてくれない佐々木に抗議する。
「当たり前だろう、お仕置きなんだから」
「やだあっ!!何でお仕置きされなきゃいけないのさ~~!!」
「信幸・・・。本気でそう・・思ってるのか?」
佐々木は一旦お尻を叩く手を止めて尋ねる。
 「だ、だってどうしても佐々木さんの応援したかったんだもん!!今日は休みのはずだったのに!!何で仕事しなきゃいけないわけ!!」
今井がしゃべるのを尻目に佐々木は黙っている。
「そ、それに佐々木さんだってひどいよ!僕がいるのにあんな若い人からペットボトルもらったりデレデレしたり!そもそも仕事が入ったり佐々木さんが他の人と仲良くしてなかったらこんなことしなかったもん!!」
「ほぅ・・・。なら・・・自分は悪くない、悪いのは全部他人だ、そう言いたいのか?」
「そうだもん!それなのに何でお尻叩かれなきゃいけないのさ~~!!こんなの割に合わないよ!!」
今井は心底からそう叫ぶ。
 「いい加減にしろ!!」
ビッダァァァ~~~~ンッッッッッッ!!!!!
「うっわああああんんっっっっ!!!!」
思わず佐々木は大きな声を出して思い切り叩く。
その痛みに今井は悲鳴を上げる。
 「よくわかった・・・。お前が全然反省してないのは・・・」
「さ・・・佐々木・・さん?」
今井が恐る恐る振り向こうとすると、佐々木は一旦今井をベッドに投げ出す。
そして室内の机から大きな定規を持ってきた。
 「ひ・・!やだっ!やめてっ!お願いだから!!」
佐々木の意図に気づくや、今井は泣きそうになりながら懇願する。
「何を言ってるんだ。信幸・・・今日は本当に悪い子みたいだからな。これで厳しく叱ってやる」
「ヤダヤダヤダ~~~!!やめてぇぇぇ~~~!!!」
今井はお尻が痛いのも構わずに逃げようとするが、呆気なく佐々木に捕まってしまう。
佐々木はまた膝の上に今井を載せるが、今度は膝を組み、赤くなった今井のお尻が突き出される体勢を取らせる。
「やだっ!本当にやめてっ!お願いだから~~~!!!」
お仕置きが凄く痛くなる体勢だと気づくや、今井はさらに必死に許しを乞う。
だが、佐々木はそれを無視して定規を振り下ろした。
 ビッダァァァ~~~~~ンッッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~ッッッッ!!!!
「ひぎゃあああんんんん!!!!痛ああああいいいいいい!!!!!!」
今井は絶叫を上げる。
「うわああああんんっっ!!!佐々木さぁぁんんん!!!ちゃんと謝るからぁぁ!!許してぇぇぇぇぇ!!!!!」
「そんなのは当たり前だろう!!ワガママな理由で仕事サボった上に人に怪我までさせて!!まだまだ許さんからな!!」
佐々木はそういうと定規を雨あられと降らせる。
その後、激しくお尻を叩く音と今井の悲鳴が部屋にこだました。


 「ふぅええん・・。ひっひぃん・・。ひっくぅぅぅ・・・・」
ボロボロと涙を零して今井は泣いていた。
お尻は今や倍近く腫れ上がり、濃厚なワインレッドに染め上がっている。
「いたぁぁ・・・やぁぁ・・ごめん・・なさぁぁい・・ごめんなさいぃぃ・・・」
許してもらいたくて、信幸は必死に謝る。
 「信幸・・・反省したか?」
佐々木は定規を振るう手を一旦止めて尋ねる。
「したあっ!もう十分したよぉぉ・・。嘘ついて仕事サボって・・・。ヤキモチ妬いて人に怪我・・させてぇぇ・・・ごめんんな・・さぁぁいぃぃぃ・・・・」
「よしよし、よく言えたな」
佐々木はそういうとようやく定規を手放した。
 「大丈夫か?痛かっただろう?」
佐々木は今井を抱き起こすと、膝の上に座らせて抱きしめる。
「うわっ!うわああ~~~んっっ!佐々木さぁ~んっ!」
今井はさらに泣きだすと佐々木に抱きつく。
「ほらほら。もう怒ってないだろ?」
「だって・・・痛いんですもん~~~~!!!」
「全く・・しょうのない子だなぁ・・」
苦笑すると佐々木は今井に濃厚なキスをする。
 「あ・・あうぅん・・・。さ・・佐々木さぁん・・・」
舌が口腔内に割り入って今井の舌に絡みつき、今井は蕩けたような表情を浮かべる。
「ふふ。もう気持ちよくなったのか?勃ってるぞ?」
佐々木は服の上からムクムクと立ち上がりつつある恋人の器官を触る。
「佐々木さん・・だってぇ・・・」
対して今井も同様に服の上から佐々木の器官に触れた。
 「しようか?」
「うん・・。シテ・・・」
二人はそういうと、抱き合ったままゆっくりとベッドに倒れ伏す。
 「信幸・・・お尻、痛いんじゃないのか?」
佐々木はうつ伏せになった今井にそう尋ねる。
「うん。チョット・・あうくぅ・・かなり・・痛い・・かも・・」
目尻に涙を浮かべながら今井はそう言う。
「じゃあ四つん這いだ。そっちの方が痛くないだろ」
佐々木がそういうと、今井は言われた通り、四つん這いになってお尻を佐々木に差し出す。
 「おやおや。見事に真っ赤だな。サルみたいだな」
真っ赤に染まったお尻に思わず佐々木はそんなことを言う。
「ひっどーい!佐々木さんがしたんじゃないですか~~!!」
佐々木の言葉に今井は思わずふくれっ面を浮かべる。
「悪かった悪かった。痛くした分気持ちよくしてやるからな」
佐々木はそういうと、ゆっくりと指を今井のお尻に差し入れる。
指を入れるなり、今井の下の口はキュッと締まって吸いついてきた。
 「すごいな・・。もう・・・欲しそうだな・・」
佐々木は指でほぐしながら呟く。
「だって・・・欲しいもぉん・・。ねぇ・・早くぅぅ・・・」
今井はお尻を左右に振っておねだりする。
お尻が赤く染まっているのが却って艶めかしい。
その色気に佐々木も身体が熱くなるように感じ、自分自身が固くなるのを感じる。
 「ああ。たっぷり味わえ。行くぞ」
佐々木は服を脱いで自身を取り出すと恋人の腰を抱え、最奥部に押し当てる。
そして、ゆっくりと挿入し始めた。
 「あ・・あくぅ・・うっふ・・・」
ゆっくりと佐々木が今井の中へと入ってゆく。
根元まで入ったかと思うと、佐々木は前後に動かし始める。
「あ・・あぅ・・さ・・佐々木・・さぁん・・・」
佐々木が体内の敏感でイイところを刺激し、そのたびに今井の身体に快感が走る。
「こらこら。二人きりのときは只行だって教えただろう?」
佐々木はそう言うと、さらに恋人を背後から攻め立てる。
「ああんっ!只行っ!もっと!もっとぉぉ!!」
「信幸・・信幸っ!!」
二人は互いに相手の名を呼びながら、身体を重ね合わせていた。


 ―完―

theme : 自作BL小説
genre : 小説・文学

神父物語18 媚薬騒ぎ(BL・アダルト要素あり)



(BL・アダルト要素ありです。その点をご了承の上でお読み下さい)


 「うっふっふっふっふ~~~~~~」
今井は今にも浮かれそうな笑顔を浮かべて、手中のものをジッと見つめていた。
手にしているのは透明な小瓶。
瓶には透明な液体が入っている。
 「ふっふっふ~~~。イイもの手に入れちゃった~~~~」
今井は瓶を見つめながらそう呟く。
持っているのは媚薬というやつだ。
「かなり効きそうなやつみたいだし~~~。使うのが楽しみかも~~。でも・・・少なめだから使っちゃうのもったいないかな~~~」
瓶を見つめながら今井はそんなことを呟く。
 「後で考えればいいよね~~~。取りあえずはしまっとこ~~~っっと」
浮かれた表情で呟きながら、今井は小瓶が敷き詰められた箱の中に、手に入れた媚薬の小瓶を入れる。
箱の中身はいずれも媚薬類。
佐々木とするとき、或いは中々佐々木がシてくれないときのために集めたものだ。
 「信幸ーっ、どこにいるんだ!」
不意に佐々木の声が聞こえてくる。
「あっ!そうだっ!作業手伝えって言われてたんだ!?」
佐々木の声に今井はそのことを思い出す。
(早く行かないとまたお尻叩かれちゃう~~~~!!!!)
今井は箱の蓋を開けたまま、慌てて部屋を後にした。


 「むぅぅぅぅ・・・・・・」
今井は不平そうな表情を浮かべると、低い声を漏らす。
「どうしたんだ、そんな顔して?」
佐々木はそんな今井に尋ねる。
「どうした?決まってるじゃないですか~~~。佐々木さぁ~んっ。しましょうよ~~~~~~~~~」
今井は佐々木の腕にしがみついて甘えかかる。
「あのなぁ、信幸。仕事中だぞ?」
「そんなの関係ないですよっ!最近全然してくれないじゃないですか~~~!!!!」
佐々木の返事に今井は地団太を踏みながら言う。
最近、また仕事を理由に佐々木が構ってくれないのでご機嫌斜めなのだ。
 「そのことは悪いと思ってる。でも、片付けないと相手してやれないんだ。わかってくれ」
「やだやだっ!相手してくれなきゃやだっ!もういいですよっ!!佐々木さんの馬鹿っ!!」
すっかりヘソを曲げてしまった今井はそのまま部屋を飛び出してしまう。
 「相当ご機嫌斜めだなぁ・・・。まあそれも無理も無いか・・・」
佐々木は今井の癇癪振りに苦笑しつつも、慈愛の籠った眼差しを浮かべていた。


 (む~~。佐々木さんのバカ~~!!仕事仕事って言ってばっかりで全然構ってくれないんだから~~~!!僕を欲求不満で殺す気なの~~~!!!)
今井は心の中でそう呟く。
(でもどうしよう・・・。幾ら僕がおねだりしても仕事仕事で相手なんかしてくれないだろうし・・・・・)
自室に戻りながら今井は考える。
 (そうだ!?佐々木さんが仕事のことなんか頭から吹っ飛んじゃうくらい僕とシタいって思わせればイイんだ!そうすれば佐々木さんの方からシてくれる~~~)
そのとき、先日手に入れた媚薬のことを思い出す。
(よし!善は急げだ!?)
今井はすっ飛ぶようにして部屋へと戻って行った。
 「あったあった!これこれっ!」
今井は箱の中からお目当ての小瓶を取り出すと、懐にしまい込む。
また勢いよく自室を飛び出したかと思うと、足早にキッチンの方へ向かっていった。
 (差し入れ用のお茶とお菓子に入れて盛っちゃえば・・・。佐々木さんだって食べものに入れちゃえばわかんないよね)
歩きながら今井は作戦を立てる。
仕事中の佐々木にお茶とお菓子を差し入れる。
それなら自然で、怪しまれることも無い。
勘の鋭い佐々木だが、そうすれば気付かずに盛れるだろう。
(よし!決まりっと!)
作戦が決まった今井は心の中でガッツポーズを取る。
だが、考えごとに気を取られていたためか、前から別の神父がやってくることに気付かなかった。
 「うわっ!?」
前から来たもう一人の神父ともろに正面衝突してしまい、今井は尻もちをつくように倒れてしまう。
「痛たたた・・・。ちょっと~~。どこ見てるのさ~~~」
今井は同じように倒れている同年代くらいの神父に文句を言う。
 「あっ・・す・・すみません・・・」
「まったく、気をつけ・・・・」
そこまで言いかけて今井はハッとする。
何だか懐が濡れているような感じがしたのだ。
とっさに触ってみると、内ポケットの中で小瓶が割れてしまっている。
(ま・・マズッ!?)
今井は慌てるが、時すでに遅し。
ムワンと媚薬の香りが今井の鼻を突いたかと思うと、あっという間にボーっとなり、全身が熱くなってきた。
 「うわっ!?ど、どうしたんですかっ!!」
もう一人の神父は顔を上気させてぐったりしてしまった今井に慌ててしまう。
「大変だ・・・。佐々木さんっ!!佐々木神父~~~!!!」
もう一人は慌てふためきながら佐々木を呼びに行った。


 目を覚ました今井の視界に佐々木の顔が見えたかと思うと、それが安堵の表情に変わる。
「信幸!気がついたのか!?」
「あ・・あれ・・?佐々木さん・・?あれ?何で僕、ベッドにいるの?」
今井は自分がベッドにいることに訝しげな表情を浮かべる。
 「突然倒れたそうだ。覚えていないのか?」
「え・・?あ・・・」
今井は持っていた媚薬の瓶が割れ、漏れた香りに当てられて気を失ってしまったことを思い出す。
(そうだった・・。僕・・・倒れたんだっけ・・・・)
「とにかく・・・・今は休んだ方がいい」
「あ・・はい・・・。佐々木さん・・・あの・・・」
今井はジッと佐々木を伺うように見つめる。
 「わかってる。傍についてるからな」
佐々木は手を伸ばすと、今井の片手を優しく、だがしっかりと握ってやる。
「うん。ありがと、佐々木さん」
そういうと今井は再び目を閉じる。
佐々木は片手をズッと握ったまま、空いている方の手で今井の頭を撫でたり、手で熱が無いか確かめたりしていた。


 それから二三日ほど経ったある日・・・。
「さ~さ~き~さぁ~ん~~~」
今井はいきなり、背後から佐々木に飛びついていた。
 「何だ?信幸?」
「仕事片付いたんでしょ~~~。だったら・・・シましょうよ~~~」
背後から抱きつきながら今井は誘いにかかる。
「何言ってるんだ。まだ病みあがりだろう?お前の身体の方が大事だろ」
「僕には佐々木さんの方がずっと薬なんですってば~~~。ね~え~、佐々木さぁぁ~~~んっっ!しましょ?しましょうってば~~~」
最近中々相手してもらえなかったからだろう、今井はここぞとばかりに誘いまくる。
 「わかったよ・・・お前には負けたよ・・・」
「やった~~!!佐々木さん大好き~~~!!じゃあ早く・・・行きましょうよ~~~」
女性と見まがうばかりのその細身の体のどこにそんな力があるのか、と突っ込みを入れたくなるくらい今井はグイグイと佐々木の腕を引っ張って連れて行こうとする。
そんな今井に苦笑しつつも、佐々木は一緒に今井の部屋へと向かっていった。


 「さぁさぁ~~~。早くシましょうよ~~~~」
今井は部屋に佐々木を連れ込むと、シナをつくって言う。
「その前に・・・ちょっと話をしようか・・・」
「ええ~~~。話なんてイイじゃないですか~~~~」
せっかく抱いてもらえると思ったのに、水を差す様なことを言われて今井は不満そうな表情を浮かべる。
 「よくはない・・・。信幸・・・・。この前・・・倒れたときのことは覚えているか?」
「それがどうかしたんですか?」
「うむ。実はどうもおかしいことがあってな」
「おかしいこと?」
「これを・・・見てくれるか?」
そういうと佐々木は何やら包みを取り出す。
 中から出て来たのは割れた小瓶。
(ちょ・・・!?これって・・・)
今井は佐々木が取り出したものに焦る。
 「な、ななな何ですか!?これ?」
「これか?お前をベッドに寝かせた時、だいぶ苦しそうだったから服を緩めたんだ。そうしたらこんなものを見つけてな」
「へ、変だなぁ・・・・こ・・こんなもの・・・見覚え無いんだけどな~~~」
今井はぎこちない笑みを浮かべて誤魔化そうとする。
 「信幸・・・・。嘘は言わない方がいいぞ?」
佐々木の全然目が笑っていない笑みに今井は危険を感じる。
直後、部屋から逃げ出そうとしていた。
 「こら!どこへ行くんだ!?」
「いやああ~~~!!!離して~~~~~!!」
佐々木が今井の襟首を引っ掴み、後ろからベッドの方へと引っ立ててゆく。
「離してじゃない!やっぱりよからぬ薬なんか持ってたな!!」
「だって~~~~!!佐々木さんが構ってくれないから~~~~~!!!」
「だってじゃない!!この手のものは危ないから買うんじゃないといつもいつも言ってるだろう!!それなのに・・・今日は覚悟しろ!」
「やだやだやだ~~~!!!離してよ~~~~!!!!」
あくまでも拒否する今井だったが、佐々木が許すわけも無く、ベッドまで引っ立てていったかと思うと、縁に腰を降ろし、同時に今井を膝に載せてしまう。
慣れた手つきで神父服の裾を捲り上げ、ズボンを降ろしたかと思うと、あっという間に白くて綺麗な今井のお尻があらわになった。
 「いやぁ・・・いやぁぁ・・・。佐々木さぁぁん・・・。お尻・・・叩かないでぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」
必死に左右に首を振ってイヤイヤをしながら今井は哀願する。
「何を言ってるんだ。またよからぬ薬なんか買って・・・それを人に盛ろうなんて・・・・。許さんからな。しっかり反省しろ」
佐々木はイヤイヤを続ける今井を尻目に左手で身体を押さえると、ゆっくりと右手を振りあげた。


 バッシィィ~~~ンッッッ!!
「い・・・痛ったああ~~~いいいい~~~っっっ!!」
思いっきり平手が叩きつけられるや、今井は背筋をのけ反らせて悲鳴を上げる。
 パアアンッ!パアチィンッ!ピシャアンッ!パアシィンッ!
「全く・・・お前は・・・性懲りも無く・・・何をやってるんだ・・・」
佐々木は呆れたような口調でお説教を始める。
 ピシャアンッ!パアチィンッ!パアシィンッ!ピシャアンッ!
「やああっ!やあっ!痛いっ!佐々木さんっ!痛いってば!」
今井は振り返るや、佐々木に抗議する。
「痛いのは当たり前だろう。お仕置きなんだから」
佐々木は平手を振り下ろしながら言う。
「やだやだ~~~っ!!何だって僕がお仕置きなんかされなきゃなんないのさ~~~!!佐々木さんのバカ~~!!鬼っ!悪魔ああっ!!」
今井はジタバタ暴れながらそんなことを言う。
 「信幸・・本気で言ってるのか?」
一旦お尻を叩く手を止め、佐々木はそう尋ねる。
「当り前じゃない!僕、お仕置きされることなんかしてないもん~~~!!!」
今井は心底からの叫びという感じでそう言う。
同時に振り向くと、キッと佐々木を睨みつけた。
 「も、元はといえば佐々木さんが悪いんじゃない!!いっつもいっつも仕事仕事って言ってばっかりで!!僕の事全然構ってくれないからっ!!そうしたら一服盛りでもしなきゃ相手してくれないじゃないっ!僕、寂しかったし欲求不満だったんだからっ!!佐々木さんが相手してくれてればこんなことしなかったもんっ!!それなのにお仕置きされるなんて割に合わないってば~~~~!!!」
両脚をバタつかせてそんなことを叫ぶ今井に佐々木はハァ・・・とため息が出る。
だが、すぐに真剣な表情になったかと思うと、思いっきり右手を振り下ろした。
 ビッダァァァ~~~~ンッッッッ!!!
「いい加減にしろ!?」
「ひ・・・いったああああ~~~いっっっ!!!」
強烈かつ容赦の無い一撃に今井は飛び上がりそうになってしまう。
 バッジィ~ンッ!ビッダァァ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビッバダァ~ンッ!
「ちょっ!やああっ!ヤダって言ってるでしょっ!?佐々木さんの馬鹿ぁぁっ!!」
さらに勢いが強くなった平手打ちに今井は相変わらず抗議の声を上げる。
 「信幸・・・・よくわかった・・・。お前が全然反省していないどころか・・・自分勝手なことばっかり言っているのは・・・」
「ひ・・!ちょ、ちょっと・・・佐々木さん・・・怖いよ・・・」
何だか佐々木の様子がおかしいことに気づくと、今井は怯えたような表情を浮かべる。
「許さん・・・。そんな・・・悪い子は・・・・絶対に・・・許さん・・・」
そういったかと思うと、佐々木はおもむろに足を組む。
おかげで、今井はグッとお尻を突き上げる体勢になった。
 「ちょ・・!これ・・ヤダっ!!やめてってば~~~!!!」
今井は慌てだす。
以前の経験からすごくお仕置きが痛くなる体勢なのを知っていたからだ。
だが、佐々木は今井の懇願を無視して手を振り下ろす。
 ビッダァァ~~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッ!!
「うわあっ!うっわあああ~~~~んっっっっ!!!!いたっ!痛いよぉぉ~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!」
お尻に容赦なく襲いかかる平手の集中豪雨に信幸は絶叫する。
 「うわああ~~んっ!やめてっ!やめてってば佐々木さぁ~~んっ!!言いすぎたのは謝るから~~~~~~~~~!!!!!」
バッジィィ~~~ンッッ!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!
佐々木の容赦ない平手があっという間に今井のお尻を濃厚な赤へと染めてゆく中、今井は全身をバタつかせて泣き叫ぶ。
「何を言ってるんだ!自分勝手なことばっかり言って!そんな悪い子にはうんと必要だろうが!!深く反省しろ!!」
「そ・・そんな~~~~っっ!!!うわぁぁ~~~~んっっっ!!!!」
今井の悲鳴と激しい平手打ちの音が入り混じって室内に響き渡った。


 「ふぅえ・・・ひっく・・・うっええん・・・」
信幸はボロボロと大粒の涙をこぼして泣いていた。
お尻は今や三倍近く腫れ上がり、濃厚なワインレッドに染め上がっている。
「ひぃぃん・・・痛ぁ・・・痛いよぉぉ・・・。も・・もぅ・・お尻・・・叩か・・ないでぇぇ・・・・」
今井は必死に許しを乞う。
 「信幸、反省してるか?」
佐々木はお尻を叩く手を止めて尋ねる。
「ひぃん・・。してる・・・してるってばぁぁ・・・」
「それじゃあ何が悪かったんだ?反省してるなら言えるだろ?」
「ひぃん・・・。か・・構って・・欲しくて・・・い・・一服・・盛ろうと・・したぁぁ」
「そうだな。それから?」
「ひぃん・・。じ・・自分が・・悪いのに・・・勝手な・・ことばっか・・言ったぁぁ・・」
「そうだ。でも、もう一つ、一番大事なことがあるだろ?」
「え・・?ええと・・?」
(あれ?何、何だっけ?)
今井は必死になって考える。
だが、全然思い浮かばない。
 「どうした?わからないのか?」
佐々木がそう尋ねてくると、今井は慌てて叫ぶ。
「ひいいっ!お、お願いだからもう叩かないでっ!お、お尻壊れちゃうよ~~!!!」
(ちょっと薬が効きすぎたか)
佐々木は今井の慌てぶりに苦笑すると、今井の身体を起こし、膝の上に座らせて顔と顔を合わせる。
 「信幸・・・・よく思い出してみろ。自分が隠し持ってた媚薬のせいで倒れただろう?」
「あ・・・はい・・・」
「倒れたお前を見て・・・俺がどれだけビックリしたか・・・わかるか?」
「あ・・・」
そこまで言われ、ようやく今井は気付く。
 「信幸・・・。仕事仕事でお前に寂しい思いをさせたのはすまなかった・・・。でもな、幾ら俺に相手して欲しいからって無茶なことはやらないでくれ。こういう妙な薬は素人が面白半分で扱ったりしたら大変なことになるんだ。下手したらお前、死んでいたかもしれないぞ?そんなことになったら・・・俺がどんな気持ちになると思う?」
「ご・・ごめんなさぁぁい・・・・」
「わかってくれたな。もうお仕置きは終わりだ・・・」


 「ねぇ・・・佐々木さぁん・・・」
「何だ、信幸?」
「シよ?」
「ああ。寂しい思いさせた分、たっぷりしてやるからな」
佐々木は笑みを浮かべると今井に顔を近づける。
やがて、唇と唇を重ね合わせたかと思うと、ゆっくりとベッドに倒れ込んだ。
 「ん・・あ・・はぅ・・・」
佐々木の濃厚な口付けに蕩けそうな表情を見せる今井だが、ときどきチラチラと痛そうな表情を浮かべる。
 「信幸、お尻が痛いか?」
「あ・・うん・・ちょっと・・痛い・・」
シーツや上着の裾に腫れたお尻が触れるため、今井は顔をしかめながら言う。
 「よし、それじゃあ四つん這いだ。それなら痛くないだろ」
「うん。でもちょっと恥ずかしいよ~」
「これからもっと恥ずかしいことをするんじゃないか。今さらだろ?」
佐々木が苦笑しながら言うと、今井は四つん這いになって赤くなったお尻を向ける。
 「欲張りだなぁ、もう欲しそうにヒクついてるぞ」
ヒクヒクと別の生き物のように動いている最奥部を見つめながら佐々木はそんなことを言う。
「だってぇ・・・欲しいんですもぉん」
「わかってる。まずは馴らさないとな」
佐々木は自分の指を舐めて入れやすくすると、ゆっくりと今井の最奥部に指を指し込んでゆく。
 「あ・・やぁん・・・」
丹念に内部をほぐされ、今井は蕩けそうな表情を浮かべてお尻を左右に振る。
それは何とも艶やかで色めかしい。
そんな恋人の姿に佐々木も身体が熱くなってくるのを感じていた。
 「スゴイな。こんなに吸いついてくるなら指が抜けなくなりそうだ」
「ねぇん・・。早く・・・佐々木さんの・・入れてってばぁぁ・・」
今井は頬を上気させた色っぽい表情で振り返っておねだりする。
「わかってる。今、してやるからな」
そういうと、佐々木も神父服をゆっくりと脱ぎ捨てる。
ボタンを外し、肌蹴てゆくたびに、今井とは対照的な、無駄なく鍛え込まれた、しなやかだが力強い佐々木の身体があらわになってゆく。
やがて佐々木は一糸纏わぬ姿になると、今井の腰を両手でしっかりと抱え、自身を今井の最奥部へ宛がった。
 「あ・・やん・・・入ってくるぅぅよぉぉ・・・」
ゆっくりと佐々木が体内へ入って来る感覚に今井は顔を蕩けさせる。
「早くぅ・・早く動いてェェ・・・佐々木・・さぁん・・・」
「こら。二人きりのときは只行と呼べといっただろう?」
「ああん・・只行ぃ・・来てよぉぉ・・」
「そうだ。それ、たっぷり味わえ」
佐々木はそういうと思い切り身体を動かし始める。
同時に今井は快楽に身を震わせる。
 「あんっ・・。只行ぃぃ・・只行ぃぃ・・もっと・・もっとぉぉ・・」
「信幸・・・信幸・・・」
互いに相手の名を呼びながら、二人はいつまでも互いを求め、むさぼり合っていた。


 ―完―

theme : 自作BL小説
genre : 小説・文学

神父物語17 反省と不安(BL・アダルト要素あり)

 

(BL・アダルト要素ありです。その点をご了承の上、お読み下さい)


 バッジィ~ンッッ!!
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!
「うわぁ~んっ!佐々木さんっ!痛いっ!痛いってばぁ~~!!」
今井は膝の上で両脚を激しくバタつかせながら泣き叫ぶ。
 「当たり前だろ!お仕置きなんだから!!」
佐々木は左手で今井をしっかりと押さえ込むとバシバシと平手を降らす。
「だって佐々木さんが構ってくれないから~~~!!!」
「だからって仮病で騙していいってことにはならないだろ!!」
そう叱りながら佐々木は今井のお尻をあっという間に赤く染めてゆく。
仕事が忙しくて全然構ってくれない佐々木に、手の込んだ策で病気の振りをして佐々木に看病してもらおうとしたのだ。
だが、それがバレてしまい、きつくお仕置き中というわけである。
 「うわぁ~んっ!ごめんなさ~~いっっ!!」
今井は許してもらいたくて必死に謝る。
「ダメだ!今日という今日は本当に怒ってるからな!!まだまだ許さないからな!!」
「そ、そんな~~~~!!!!痛いぃぃ~~~っっっ!!!」
本当の病気だと思って心配した分、佐々木の怒りは半端なものでは無く、いつも以上に容赦のない平手打ちを降らせる。
その後、激しい平手打ちの音と共に今井の悲鳴が響き渡った。
 「ひっぐ・・ふっえ・・・えっえっえ・・・」
ようやく平手打ちが止まると、今井はボロボロと涙を零す。
「反省したか、信幸?」
佐々木は優しい口調に変えると、膝の上でぐったりしている恋人にそう尋ねる。
「ふえ・・したよぉぉ・・・。ご・・ごめんなさぁぁい・・・」
「よしよし・・よく言えたな。いい子だ」
佐々木は今井を抱き起こすと、いつものように膝の上に座らせる。
 「ふえ・・うわぁ~んっ!佐々木さぁ~んっ!!」
今井は再び泣きだすと佐々木にしがみつく。
「ほらほら・・もぅ・・怒ってないだろう・・」
「ふえぇん・・だって・・お尻痛いもぉん・・・」
「わかってるよ。今、手当てするからな」
佐々木は恋人を抱っこしたまま、ベッドへ移動すると、今井をうつ伏せにベッドに寝かせる。
そして軟膏や冷たいタオルを取ってきた。
 「信幸・・薬塗ってや・・・」
軟膏を手にしながらそう言いかけたところで、佐々木の口が止まった。
佐々木の視線は信幸のお尻にジッと注がれている。
かなり叩かれたせいか、今井のお尻は赤を通り越して赤黒くなってしまっている。
しかも、よく見るとアザまでできてしまっているところまであった。
 「どうしたの、佐々木さん?」
怪訝な表情を浮かべて振り返ると、今井はそう尋ねる。
「い・・いや・・何でもない・・。すぐ手当てしてやるからな・・・」
「どうしたの?何か変なの」
「そ・・そうか・・・」
佐々木はどこかぎこちない笑みを浮かべて誤魔化すと、薬を塗ってやりはじめた。


 (何て・・ことだ・・・あんなに・・・)
佐々木は今井のお尻の有様を思い返すと、暗い沈んだ気持ちになってしまう。
(幾ら・・信幸が悪さするからって・・・あれじゃあ・・やり過ぎじゃないか・・)
あざが出来るまで叩くなど、お仕置きの範疇を超えてしまっている。
(恋人なのに・・・俺の・・方が・・年上で・・気をつけて・・・やらないと・・いけない立場なのに・・・・。それなのに・・・あんなにも・・・信幸を・・傷つけてしまっていたのか・・・)
今さらながら自分のお仕置きがどれだけ激しく容赦のないものだかを突きつけさせられ、自己嫌悪に駆られる。
 (もぅ・・・お仕置きは・・・やめよう・・・。信幸を・・必要以上に傷つけて・・しまいたくは・・ない・・・・)
考え抜いた末、佐々木はそう決意した。


 佐々木がお仕置きはやめようと決意してから一月ほど経った頃・・・・。
今井はこの世の終わりとでも言いたげな表情で沈んでいた。
「どうしたの、信クン?そんな暗い顔して?」
年上の従姉でBL・エロ漫画家の速水絢が従弟の顔を覗き込みながら尋ねる。
 「え・・その・・」
「はっは~ん。さては佐々木さんとうまく行ってないのかしら~?」
「え!?何でわかるの?」
「わかるわよ~。信クンが落ち込むときっていうのは佐々木さん絡みだもんねぇ」
「さすが絢姉(あやねえ)だね、すごいや」
「ふっふ~ん。だてに信クンの従姉やってるわけじゃないのよ。それより、何だったら話してみなさいよ。相談に乗るわよ」
 「ありがとう、絢姉」
「いいのよ。その代り・・また後で協力してくれる?」
「いいよ、絢姉の頼みなら」
「決まりね。それじゃあ話してみなさいよ」
「うん・・・実はね・・・最近、全然お仕置きされないんだ・・・」
「それ・・・悪いことなの?だって・・すごく痛いんでしょう?」
「うん・・すごく痛いし・・恥ずかしいよ・・そりゃ・・・」
「だったらどうしてそんな顔してるのよ?むしろいいことじゃないの?」
「あのさ・・・佐々木さんがお仕置きするのはさ・・・僕が心配かけたり・・・浮気とかしたりしたとき・・なの・・・」
「なるほどねぇ、それで?」
「佐々木さん・・・僕のことが好きで・・大事だからこそ・・・お仕置きすると思うんだ」
「そりゃそうよねぇ。どうでもいいと思ってたら叱らないものねぇ」
「この一か月・・・何回も僕・・・怒られるようなこと・・してるのに・・・備品も壊すし・・・サボりもしたし・・・・。それなのに・・一度も・・怒らないんだ・・・お仕置き・・しないんだよ・・。も・・もぅ・・僕のこと・・好きじゃ・・無くなっちゃった・・の・・かなぁ・・・」
今井はジワリと涙を浮かべたかと思うと、ボロボロと涙を零して泣き出してしまう。
 「ほらほら。泣かないの。落ち着いて」
絢はそんな従弟をなだめにかかる。
「佐々木さんに限ってそんなことは無いと思うけど・・でも・・・何かワケはありそうよねぇ。わかったわ。信クン、お姉さんに任せなさい!!」
「ほ・・本当?何とか・・してくれるの?」
「ええ。だから大船に乗った気でいなさい」
絢は自信満々とでもいう感じで返事をした。


 それからさらに数日経った頃のある日・・・。
(一体・・・どうしたんだ?)
佐々木は不安そうな表情を浮かべて窓の外を見やる。
すっかり外は暗くなっており、星が見えている。
しかし、教会内に今井の姿はない。
朝、用事があると言って出かけたまま帰ってこないのだ。
 (何だ・・まさか・・事故・・それとも・・?)
何か大変なことに巻き込まれてしまったのではないか、そんな想像が浮かんでは消え、浮かんでは消える。
無意識のうちに佐々木は自室内をグルグルと歩き出していた。
 突然、携帯がブルブルと震動し始めした。
すぐにも取り出して画面を確かめると、今井の番号。
「信幸!?どうしたんだ!?」
すぐにも佐々木が電話の向こうの今井に尋ねる。
「さ・・佐々木さぁん・・・た・・・助けて・・・」
「助けて!?どうしたんだ!!何があったんだ!?」
大変な事態に巻き込まれているのかと、佐々木は慌ててさらに尋ねる。
「と・・・とにかく・・む・・迎えに・・来てぇぇ・・・」
「わ・・わかった!!すぐ行くからな!!どこなんだ!?」
佐々木は今井から場所を聞き出すや、矢玉のような勢いで飛び出していった。


 (ここは・・・?)
目の前に現れた家に佐々木は怪訝な表情を浮かべる。
覚えがあるのだ。
(確か・・・信幸の従姉の・・・)
「あら、もう来たの。早かったわねぇ」
不意に今井より数歳年上の女が現れたかと思うや、そんなことを言う。
 「ええと・・あなたは・・信幸の・・従姉の方で・・?」
「ええ。あなたが・・・佐々木さんね?」
「は・・はぃ・・。それより・・・信幸は?」
「わかってるわよ、さぁ、ついて来て」
絢に言われて、佐々木は後について家の中へと入っていった。
 「信幸!?大丈夫か!!」
二階のある部屋に案内されるなり、佐々木は叫ぶようにしながら中へ踏み込む。
すると、お茶をすすりながら何とも寛いだ様子で、今井がいた。
 「あ、佐々木さん~。来てくれたんだ~」
「の・・信幸・・・?」
意外な事態に佐々木は拍子抜けしてしまう。
「無事・・なのか?」
「無事も何もこうして寛いでるってば~」
「あの・・助けてっていうのは?」
「ああ、あれ~。ちょっとしたイタズラだってば~~。見事にひっかかった~~」
からかうような態度に、佐々木は思わず怒りがこみ上げかけてくる。
だが、すぐに思い直して怒りを押さえると、笑顔を浮かべて言う。
「さぁ、もう遅いから帰ろう。な?」
「い~や~。帰らないも~んっ」
「そんなことを言うもんじゃない。さぁ、早く・・・」
佐々木が帰ろうとさらに促したそのときだった。
「いい加減にしてよ!!どうしてお仕置きしないのさ!!」
突然、今井が大声を上げてブチ切れた。
「の・・信幸・・?」
佐々木は今井の言動に思わず呆気に取られてしまう。
「どうして怒らないのさ!?何で前みたいにお仕置きしないの!?ねえってば!!」
「な・・何を・・言ってるんだ・・?いきなり・・」
「ねえ!?僕のこと心配じゃなかったの!!」
「そんなわけ・・ないじゃないか・・・」
「だったらどうしてお仕置きしないのさ!?もう僕のこと好きじゃなくなったの!?どうでも・・よくなったから・・お仕置きも・・・する気なんか・・無くなっちゃったのぉぉぉぉぉ・・・」
我慢しきれなくなってしまったのか、今井は両膝をついて座り込むとボロボロと泣き出してしまった。
 「違う!?違うんだ!!信幸!!」
佐々木も座り込んで抱きしめると必死に呼びかける。
「悪かった・・・俺が・・・。実は・・・前にお仕置きしたとき・・・お尻に・・アザが出来てたんだ・・・。手加減も忘れて、そんなになるまで叩いてた、それに気づかなかったってことにゾッとして・・・このままだと手加減が出来なくてお前のお尻を壊してしまうかもしれない・・・。そう思うようになったんだ・・。お前を傷つけるような・・ことになるくらいなら・・・俺が我慢しよう・・お仕置きはやめよう・・。そう思ってたんだが・・・そのせいで・・・お前に・・・辛い・・思いを・・させてしまったんだな・・・。本当に・・すまな・・かった・・・」
「そ・・それじゃあ・・僕のこと・・嫌いになったり・・してない・・?」
「そんなことないさ・・。今でも・・・好きだ・・この世で・・お前が一番大切だよ、信幸・・・」
「うわぁぁ~~~んんっっ!!佐々木さぁ~んっっ!!」
今井は泣きじゃくりながら佐々木を抱きしめる。
佐々木も優しく抱きしめ返す。
 「ふふ、うまく仲直り出来たみたいねぇ」
突然の声にハッとして佐々木は振り返る。
「ああ、気にしなくていいわよ~。詳しいことはいつも信クンから聞いてるから~。それにしても・・・あんた・・本っ当にイイ男よね~。信クンが惚れるのもわかるわ~~」
「な・・何を・・一体・・・」
「だから取り繕わなくなったっていいわよ~。神父同士なんて・・イケない感じたっぷりで・・イイわぁ~~~!!!」
腐女子丸出しで絢はそんなことを呟く。
 「信幸・・こちらの方は?」
「あぁ。僕の従姉で絢姉、話したことなかったっけ?」
「聞いたかも・・しれないが・・会うのは・・初めてだからな・・・」
ぎこちない笑みを浮かべると、佐々木は絢の方を振り向く。
 「色々と・・信幸がお世話に・・なってるみたいで・・・」
「まあねえ。邪魔したら悪かったわよね。タクシー呼んであるから、後は帰って二人で仲良くしてよ」
「そ・・そうですか・・。それはわざわざ・・・。信幸・・帰ろうか?」
「うん。それじゃあね、絢姉」
「それじゃあね、信クン。佐々木さんに、今までの分しっかり可愛がってもらうのよ~」
「わかってるってば~~」
そんなやり取りを交わすと、今井は佐々木と一緒に教会へ帰って行った。


 「さてと・・・信幸・・・」
「な・・何・・・佐々木さん?」
教会に戻って来ると、佐々木はお仕置きをするときの厳しい表情になる。
覚悟はしていたが、それでも実際にお仕置きが身に迫って来ると恐怖の方がまさってしまう。
「自分から来れるか?」
「う・・うん・・」
さすがに覚悟は出来ているのか、珍しく自分からやって来ると、ベッドの縁に座っている佐々木の膝の上にうつ伏せになる。
今井がうつ伏せになると、佐々木はいつものように上着の裾を捲り上げ、ズボンを降ろしてあっという間にお尻をむき出しにする。
お尻に外気を感じるや、本能的に今井の身体が震えた。
 「じゃあ・・行くぞ。いいな?」
「う・・うん・・・」
ブルブルと震えつつも今井は頷く。
それを見ると、佐々木は左手で今井の身体を押さえ、ゆっくりと右手を振り上げた。


 バシィ~ンッッ!!
「きゃあんっ!!」
最初から容赦のない痛みに今井は背筋をのけ反らせて悲鳴を上げる。
バッチィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビッバダァ~ンッ!
「うわあんっ!佐々木さんっ!痛いっ!痛いってばぁ~~っっ!!」
あまりの痛さに今井は抗議の悲鳴を上げる。
 「当たり前だろう、お仕置きなんだから。それにそもそもお仕置きしろって言ったのはお前だろう?」
佐々木はバシバシとお尻を叩きながら言う。
「だからって・・・こんなに叩くことないじゃないか~~!!佐々木さんの鬼っ!悪魔っ!鬼畜っ!!バカっ!!」
「鬼で結構・・。信幸が悪い子にならないためなら・・鬼にだって悪魔にだってなっても構わないさ」
そう言うと佐々木はさらにお尻を叩き続ける。
バッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビバッジィ~ンッ!
「うっわぁ~んっ!痛いっ!本当に痛いってば~!佐々木さぁ~んっ!!」
「信幸・・・今日・・・全然帰ってこないから・・本当に心配したんだぞ?」
ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「ひぃん・・・だって・・・佐々木さんがぁ~っ!!痛いぃぃん~~~っっ!!!」
「それは俺が悪かった。だが・・・だからといって・・・こんなにも人を心配させるなんてそれは悪いことだろう?今日は本気で怒ってるからな」
「うっわぁぁ~~~んんっっ!!助けてぇぇ~~~~!!!!!」
今井の悲鳴が響き渡る中、バシバシと容赦なくお尻を叩く音が室内に響き渡った。


 「ひっく・・ふっえ・・うぇぇん・・・」
ボロボロと涙をこぼして今井は泣いていた。
お尻は見事なまでに濃厚なワインレッドに染め上がってしまっている。
 「信幸・・・反省したか?」
「ひっく・・したぁ・・・してる・・よぉぉ・・・。ひぃぃん・・・。遅くまで帰って来なくて・・・しかも・・・騙したりして・・ごめんなさぁぁい・・・」
「よしよし。よく言えたな。いい子だ」
佐々木はそう言うと、今井を抱き起こし、いつものように膝の上に座らせる。
 「信幸・・・すまなかったな・・・。不安にさせて・・・」
「ふぇぇぇん~~。佐々木さぁん・・・。すごい・・怖かったよぉぉ・・・。もぅ・・僕のこと・・どうでも・・よくなっちゃったのかと・・思ってぇぇ・・・」
「悪かった。二度とそんな思いさせないからな」
佐々木は真っ赤に腫れたお尻を撫でてやりながら優しく言う。
 「ねぇ・・佐々木さん・・・シテ・・くれる?」
「ああ。今まで不安にさせた詫びも兼ねて・・たっぷりしてやるからな」
「えへ。嬉しい」
そういうと今井は佐々木に濃厚なキスをする。
佐々木も抱きしめながらキスを返す。
互いに相手の唇を貪りながら、二人はゆっくりとベッドに倒れ伏す。
 「ねぇ・・・佐々木さん・・早く・・ちょうだぁい・・・」
倒れ伏した状態で互いに相手の服を脱がしながら、今井はそうおねだりする。
「その前に信幸、四つん這いになってお尻こっちに向けてくれるか?その方が楽だろう?」
「うん」
今井は言われた通り、ベッドの上で四つん這いになってお尻を向ける。
「ふふ、まるでサルみたいだなぁ」
「ひっど~い。佐々木さんがぶったんじゃないか~~」
「こらこら。二人きりのときは只行だろう?」
「うん・・しっかり・・可愛がって・・只行・・」
今井は赤く染まったお尻を上げて左右に振るう。
赤いお尻が左右に揺れる姿はどこか淫らで淫欲を誘う。
 「ふふ、恥ずかしいところがヒクヒク言ってるぞ。そんなに欲しいのか?」
「欲しいもぉん。早く・・・入れて・・・」
「ああ。たっぷり味わえ。行くぞ」
佐々木は見事な裸体をさらしながら恋人の腰を両手でしっかりと押さえつける。
そしてそそり立つ逞しい器官を信幸の最奥部に当てると、ゆっくりと押し込んでいった。
 「あん・・やん・・入って・・くるよぉぉ・・・」
内部に佐々木を感じ、今井の表情は恍惚としたものに変わる。
「くぅ・・・・凄い・・締めつけだな・・・・」
一方、佐々木も今井の強烈な締めつけと内部の熱さに表情が蕩けそうになる。
 ギチ・・ギッギッ・・・パンッパンパンッ!!
佐々木の腰が前後に揺れだしたかと思うと、激しく腰を打ちつけだす。
「ひゃあんっ!ああんっ!只行ぃぃ!!も・・もぅ・・・」
「お・・俺も・・限界だ・・一緒に・・イこう・・・ああっ!!」
二人とも目の前が真っ白にスパークするかのような感覚を覚えると、共に絶頂に達した。


 「ねえねえ~~っ!佐々木さんってば~~~!!」
「信幸、絡みつくのはやめてくれないか・・・掃除が出来ない・・・」
佐々木は箒を手にして庭を掃除していたが、今井がしがみつくために困った顔を浮かべる。
「だって最近全然構ってくれないじゃないですか~~」
「誰のせいだと思ってるんだ?お仕置きしないのをいいことに色々とお前が悪さしまくってくれたせいだろう?」
「佐々木さんが悪いんじゃないですか!全然お仕置きしなくてすっごい不安な目に合わせたんですから」
「それは悪かったと言ってるだろう。だから手を放してくれ」
「い~や~で~す~。今までの分構ってくれなきゃ~~~」
「信幸・・・」
佐々木は思わずげんなりしてしまう。
 「あらあら~、すっかり仲直りしたみたいねぇ」
突然、聞こえてきた声に佐々木はハッとして振り返る。
すると、絢が立っているのが見えた。
 「あれ?絢姉、来てくれたの?」
「信クンの様子見に来たのよ~~。うまく仲直り出来たみたいね~~」
「うん。あのあとねぇ、佐々木さんスゴい積極的・・・」
今井がそこまで言いかけたところで、背後から佐々木が口を塞ぐ。
 「信幸の従姉(おねえ)さんでしたかな・・・その節は・・・」
「いいのよいいのよ、別に~。ああ、大丈夫よ。あんたたちのことは誰にも話さないから。その代り・・ときどきは・・・色々と話聞かせてもらうわよ~~。それじゃあね~~」
そういうと絢は去っていった。
 「何するんですか~。苦しいなも~!!」
ようやく佐々木が口を離すと、今井はすぐにも抗議する。
「信幸・・・あの人に色々としゃべったりしてるのか?」
「うん。それがどうかしたの?」
「どうかしたのじゃないだろ!!何考えてるんだ!!」
佐々木は思わず声を上げる。
神父という職業柄、二人の関係をうかつに他人に話したりするなど非常にまずいことだからだ。
 「ええ~、それくらいいいじゃないですか~~~。絢姉には色々と協力してもらってるし~~」
「全く・・信幸・・ちょっと来い」
佐々木は今井の手を掴むと、教会の中へ向う。
「ちょ・・何でそんな怖い顔してるんですか~~~」
今井が危険を感じた時にはもう遅く、部屋まで引っ立てられてしまう。
その後、今井は危機感や注意力の無さのツケをたっぷりとお尻で支払わされることになった。


 ―完―

theme : 自作BL小説
genre : 小説・文学

神父物語16 家出と痴漢(BL・アダルト要素あり)



(BL・アダルト要素ありです。その点をご了承の上、お読み下さい)


 パチィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッア~ンッ!パッシィ~ンッ!
「うわぁ~んっ!痛いっ!痛いってば~~!佐々木さぁ~んっ!」
佐々木の膝の上で両脚をバタつかせながら今井は泣き叫ぶ。
「お仕置きなんだから痛いのは当たり前だろ!全くまた性懲りもなく癇癪起こして!」
「だって佐々木さんが構ってくれないから~~!!ケチ~~!!」
今井は泣きながらも文句を言う。
また性懲りもなく仕事で忙しい佐々木に色っぽく迫ったが構ってもらえず、いつものように癇癪を起して物に当たって被害を出したため、お仕置き中というわけである。
「だからって物を壊すんじゃない!!」
「うわぁ~んっ!!ごめんなさぁぁ~~~いっっ!!」
平手を勢いよく叩きつける音と共に佐々木の叱る声と今井の泣き声が重なり合って室内に響き渡った。
 「うぅぅ・・・。真っ赤になっちゃってるぅぅ・・・」
今井は自室にある全身用の大きな鏡に映るお尻を見返りながら、ため息をつく。
お尻は見事なまでにワインレッドに染め上がっており、ジンジンと痺れるような痛みがする。
 「佐々木さんのバカぁ・・。構って欲しいだけなのにいっつもお尻叩くんだからぁ・・」
自分がワガママや癇癪を起こすのはすっかり棚に上げて今井は佐々木に恨み事を言う。
「うう・・。いいもんいいもん。こうなったら僕だって考えがあるもん!僕のこと構ってくれないくせにお尻ばっか叩く佐々木さんにタップリ慌てさせてやるんだから!!」
そんなことを言ったかと思うや、今井はバッグを取り出し、着替えやら何やらを詰め込む。
そして書置きをしたかと思うと、バッグと携帯を持って部屋どころか教会を出て行ってしまった。


 (ふふ・・。今頃慌ててるかなぁ?)
ガタガタと揺れる電車の車内で、今井は書置きを見て慌てる佐々木の顔を想像してほくそ笑む。
部屋に残してきた書置きには、二度とお尻を叩かないと約束しない限り帰らないと書いてきた。
いわば家出というわけである。
(ふふ。佐々木さん僕のこと大事なんだから絶対折れてくるよね)
今井は佐々木の自分に対する感情からそう計算する。
そんなことを思っていると、ふと周りからグイグイと他の乗客が押してくる。
 (それにしても・・・何とかならないの?)
周りを見やると、今井は不満そうな表情を浮かべた。
車内はいわゆる満員電車状態で、しっかりと吊革に捕まっていないと倒れてしまいそうだった。
前や横は無論、グイグイと後ろからも人が押してくる。
(満員だから仕方ないけど・・でも・・暑苦しくてやだなぁ・・・)
すし詰め状態にムスッとしていると、ふと背後で何やらゴソゴソと動いているような気がする。
 (え?何・・?)
手らしき感触がゆっくりと背中から下がっていくかと思うと、やがてお尻のあたりで止まる。
やがてお尻のあたりでいやらしく撫でまわすような感触が始まった。
 (嘘・・!!痴漢!?)
まさかの事態に今井は身を強張らせる。
かなり手慣れているのか、痴漢は堂に入った手つきで今井のお尻を撫でまわす。
いやらしくおぞましい感触に虫唾が走り、吐き気がこみ上げそうになって来る。
 「ひ・・!や・・やだ・・やめて・・!!」
ばれないように小声で泣きそうになりながら言うが、ブルブルと怯える今井の姿にさらに悦に入ったのだろう、痴漢は神父服の裾を巧みに捲ってズボンの中にまで侵入してくる。
 (ひ・・!や・・やだぁぁ!!)
下着の中にまで手を入れられ、生のお尻を触られる恐怖に今井はもう泣きそうになってしまう。
そのとき、電車が止まり、ドアが開くのが見えた。
「降ります!!降りるからどいて~~~~!!!!」
痴漢から逃げ出すことだけを考え、叫ぶように言うや、今井は他の乗客を蹴散らさんばかりの激しい勢いで電車から降りた。


 「うえ・・げぇぇ・・」
駅構内のトイレに急いで駆け込むと、嫌悪と恐怖から今井は便器に向かって吐いてしまう。
吐き切ってようやく一心地つくものの、それでもまだ今井はブルブルと震えていた。
 「ふぇ・・佐々木さぁん・・・」
佐々木に慰めてほしくなってしまい、つい今井は佐々木に呼びかける。
そのとき、携帯が振動するや、慌てて今井は着信履歴を見てみる。
画面に出たのは佐々木の名前。
地獄で仏とばかりに今井はすぐにも電話に出た。
 「あ!佐々木さぁんっ!」
「信幸!何やってるんだ!すぐに帰ってこい!今帰ってくれば平手50回で許してやる!」
「やだ!お尻叩くんなら帰らないもん!!」
今井は佐々木の態度に思わず反抗的になる。
(書置きしたのに全然反省してない!佐々木さんの馬鹿!)
佐々木のつれない態度に今井はそう罵りたくなるが、痴漢のことを思い出すと泣けてきてしまう。
 「うえぇ・・うぇぇえん・・・」
「お・・おい・・。どうしたんだ!?信幸!!」
突然泣き出した今井の声に何かを感じたのだろう、佐々木は慌てた声で呼びかける。
「ふぇぇん・・。と・・とにかく・・迎えに・・来てよぉぉ・・。うぇぇぇん・・」
「わ・・わかった!どこにいるんだ!?すぐ行くからな!!」
今井はぐずりながらも駅の名前を教えると、トイレを後にして駅前の広場で迎えに来るはずの佐々木を待つ。
 やがて、教会の車が見えたかと思うと、適当な場所に停車し、佐々木が降りてきた。
佐々木の姿にホッとするものの、今井の姿を見た佐々木の表情が一瞬強張る。
「佐々木・・さぁん・・・」
「怖い目に・・あったな・・」
「わ・・わかるの?」
「服の乱れ方と表情で・・何があったのかすぐわかった」
佐々木にそう言われ、今井はうつむいてしまう。
「とにかく・・帰ろう」
佐々木はそう言うと、今井に手を差し出す。
今井は佐々木の手を取ると、ジッと押し黙ったまま、後について車に乗り込んだ。


 教会に戻ってくると、佐々木は今井に寄り添いながら自室へ入れてやる。
「信幸・・怪我とかは無いか?」
「あ・・な・・ないよ・・でも・・ふぇぇん・・・」
痴漢の気色悪さを思い出してしまったのだろう、今井は今にも泣き出してしまいそうになる。
 「全く・・。家出なんかして・・その揚句に痴漢なんかに会って・・何て馬鹿なことをしたんだ・・」
「うぅ・・。言わないでよぉぉ・・。恥ずかしいってばぁ・・・」
「それより怖かっただろう、大丈夫か?」
「うえ・・うえぇ~~んっ!!佐々木さぁ~~んっっ!!」
今井は泣き出したかと思うと、押し倒さんばかりの勢いで佐々木に抱きつく。
 「よしよし・・。もう安心していいからな」
佐々木は今井を抱きしめると頭を撫でてやる。
「ふえ~~ん。怖かったよ~~!気持ち悪くて・・死んじゃいそう・・だったよぉぉ・」
「もう大丈夫だ。俺がついてるからな」
佐々木はしばらくの間、そうやって信幸をあやしてやる。
今井はグスグスと泣いていたが、しばらくすると落ち着きを取り戻した。
 「信幸・・大丈夫か?」
「う・・うん・・。何とか・・・」
「そうか。それなら・・お仕置きを始めようか?」
「え・・・?」
佐々木の言葉に一瞬今井は耳を疑った。
 「今・・なんて?」
「聞こえなかったのか?お仕置きだ」
「嘘っ!何でぇ!?」
「当たり前だろう。家出なんかした上に危ない目に会って!どれだけ心配させたと思ってるんだ!?」
「だって・・佐々木さんがいつもお尻叩くから!佐々木さんがお尻叩かなきゃ僕だって家出なんかする気にならなかったもん!そしたら痴漢なんかに遭わなかったのにぃ!」
「本当に・・そう思ってるのか?」
佐々木に睨まれ、今井は思わず後ずさる。
だが、すぐにも噛みつくように言い返す。
「思ってるもん!佐々木さんが悪いんだ!それなのにお尻叩くなんて!鬼っ!悪魔っ!尻叩き魔っ!」
「そうか・・。よくわかった・・・」
佐々木はそう言うと今井の手首をしっかりと捕まえ、ベッドに引き立てる。
「いやあ~~~っっ!!離してぇぇ~~~!!」
今井は叫んで抵抗しようとするが、叶うはずもなくあっという間にいつものように佐々木の膝に乗せられるや、お尻をむき出しにする。
 「いやあ~~~っ!助けてぇぇ~~~!!!」
「助けてじゃない・・全く・・・」
往生際の悪い今井の態度にため息をつきながらも、佐々木は左手で今井の身体を押さえつけ、右手に丹念に息を吐きかける。
そして、ゆっくりと右手を振り上げたかと思うと、真っ向から振り下ろした。


 ピシャア~ンッッ!!
「きゃあんっ!」
お尻に手形が浮かび上がると同時に今井は悲鳴を上げる。
パア~ンッ!ピシャアンッ!パアア~ンッ!パッシィ~ンッ!
「やあっ!痛あっ!佐々木さんっ!痛いってば!」
平手を振り下ろす佐々木に今井は痛みを訴える。
「痛いのは当たり前だろ、お仕置きなんだから」
パシィ~ンッ!ピシャア~ンッ!パアア~ンッ!パッチィ~ンッ!
お尻を叩きながら佐々木はそう説教する。
 ピシャア~ンッ!パアッア~ンッ!パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!
「やあ~んっ!ひぃ~んっ!痛あっ!痛ぁい~っ!」
今井は強めに平手打ちに苦痛の声を上げる。
「全く・・・何を考えてるんだ・・お前は・・・」
さすがに呆れた口調で佐々木は言いながらお尻を叩く。
 パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアァ~ンッ!パッシィ~ンッ!
「ひぃ~んっ!きゃあんっ!痛いっ!佐々木さん痛ぁいっ!」
「お仕置きをやめさせるために家出なんかして・・・」
パァシィ~ンッ!パチィ~ンッ!ピッシャァァ~ンッ!パッシィ~ンッ!
「ひぃ~んっ!だってぇぇ・・いつも・・お尻・・叩くからぁ・・・」
「それで痴漢なんかに遭って!もっとひどいことになったかもしれないんだぞ・・」
「そんなこと考えなかったもぉぉ~~んんっ!佐々木さんっ!痛いってばぁ~~!!」
「だからお仕置きだって言っているだろう?我慢しろ」
「やだ!何でお尻叩かれなきゃいけないのさ!!」
今井は癇癪を起して叫ぶように言う。
それを見た佐々木は、一旦お尻を叩く手を止めると口を開いた。
 「本気でそう思ってるのか?」
「思ってるもん!だいたいいつも佐々木さんがお尻叩くから悪いんじゃない!!僕、子供じゃない!!さっきも言ったけど佐々木さんがお尻叩かなきゃ家でなんかしなかったし痴漢になんか遭わなかったもん!そもそも佐々木さんが僕のことちゃんと構ってくれないせいじゃない!!それなのにお尻叩くなんてひどいよ!!」
全然反省していない今井の態度に佐々木はさすがにため息をつく。
「そうか・・。よくわかった・・・。なら仕方ないな・・・」
佐々木はそう言ったかと思うと、一旦今井を起こし、ベッドにうつ伏せに寝かせる。
 「さ・・佐々木・・さん・・?」
訝しげに今井が呼びかけるのを尻目に、佐々木は机の脇に置いてあるバッグを取ってくる。
やがて、バッグから何かを取り出した。
 佐々木が取り出したのはお灸で使うモグサ。
小型のものだがそれを何個か用意する。
「ね・・ねぇ・・何・・するの?」
「昔から言うだろう、悪い子にはお灸を据えるって。あんまり信幸が悪い子だったら使おうと思って買ってみたんだ」
「ちょ・・!怖い冗談はやめてってば!!」
今井は恐怖のあまりに叫ぶ。
「冗談?」
佐々木は一言そう言うとジロリと今井を見やる。
「ちょ・・ほ、本気!?」
答える代りに佐々木はお灸とライターを持ってやってくる。
 「嘘!やだ!やめてってば~~~!!」
危険を感じた信幸は逃げようとするが、それより先に佐々木に押さえ込まれてしまう。
佐々木は今井を捕まえると、両手と両足をそれぞれ紐で拘束してしまい、腹の下に枕を差し込んでお尻を上げさせる。
そして赤く腫れ上がったお尻に何個か小さいお灸を置くと、全部に火をつけた。
 「ひ・・!!」
ジワジワとモグサから煙が上がり、少しずつ色が変わって熱くなってゆく。
「やああ!!佐々木さんっ!熱いっ!熱いよぉぉ~~~!!!」
「お仕置きだから我慢しろ。悪い子だった分、しっかりと反省するんだ」
「やだぁぁ~~~!!!熱いっ!熱いってばぁ~~!!」
熱さと恐怖で今井はお尻を振って落とそうとする。
だが、佐々木はしっかりと片手で押さえつけて動きを封じる。
「うわぁ~~んっ!!熱いっ!熱い熱い熱いよぉぉ~~~~!!!」
モグサの匂いが部屋中に立ちこめると共に、今井の悲鳴が室内に響き渡った。


 「ひぃひぃん・・。ふぇぇぇん・・・」
ボロボロと今井は涙をこぼして泣いていた。
「お尻・・痛いよぉぉ・・熱いよぉぉ・・・」
お灸による熱さと痛みに今井はすっかり泣きじゃくっている。
 「信幸・・・反省したか?」
そろそろ強情も引っ込んだと見たのだろう、佐々木は声を優しい調子に変えて尋ねる。
「ふええぇぇん・・。した・・したよぉぉ・・。ごめ・・ごめんなさぁぁい・・佐々木さぁん・・・」
「それじゃ何が悪かったか言えるな?」
佐々木の問いに今井は頷くと、必死に答える。
 「ひぃん・・。また・・ワガママ・・やって・・・家出・・したぁ・・・」
「そうだ。それから?」
「それで・・ひぃん・・痴漢に・・遭ったぁぁ・・・」
「まぁそうだが・・。信幸、家出したり痴漢に遭ったのがどうして怒られるんだ?」
「え・・ええと・・その・・」
今井は必死に考える。
しかし、中々わからないのだろう、必死のあまりに今井は百面相している。
それを見てとると、佐々木は助け船を出してやった。
 「信幸・・お前が家出したり、挙句に痴漢に遭ったって知って俺がどれだけ驚いたと思う?」
「う・・そ・・それは・・・」
「本当にビックリしたよ。まさかなんて・・・最悪の事態だって想像した。わかるか?」
「ひぃん・・。ごめ・・ごめん・・なさい・・。心配・・かけて・・ごめん・・なさい・・。も・・もぅ・・しないから・・だから・・き・・嫌わないで・・・」
いまさらながら自分が仕出かしたことの重大さに今井は気づき、泣きながら必死に謝る。
「わかってくれたようだな・・。よかった・・」
佐々木はそういうと、ようやくお灸を取ってやる。
そしてベッドの縁に腰を降ろしながら今井を抱き上げ、膝の上に座らせて顔を合わせた。
 「ひぃん・・。佐々木・・さぁ~~んんっっ!!」
今井はボロボロ涙を零しながら泣きつく。
「よしよし・・痛かったろう。もぅ大丈夫だからな」
佐々木はお仕置きされて真っ赤になったお尻を優しく撫でてやりながら今井をあやす。
しばらく今井は愚図ついていたが、しばらくすると落ち着いてくる。
 「信幸・・落ち着いたか?」
「うん・・」
「それなら薬塗ろうな。お尻、痛いだろ?」
「ううん。それよりも・・・シテくれる?」
今井は甘えかかるような仕草で誘う。
「そうだな。痴漢なんかに遭って気持ち悪かっただろ。消毒も兼ねてするか?」
「うん。佐々木さんので・・しっかり消毒して・・・」
 今井にそうおねだりされ、佐々木は今井と唇を重ね合わせると抱き合ったままベッドへと倒れる。
口腔内で二人の舌が絡み合う中、佐々木は今井のお尻に手を滑らせる。
そして最奥部にゆっくりと指を差し込んだ。
 「あん・・さ・・佐々木・・さぁん・・」
内部で動く佐々木の指に今井は身体をくねらせて呼びかける。
「こらこら、二人のときは只行だって前に教えただろう?」
「はぁん・・た、只行ぃぃ・・・」
「ふふ。凄い吸いついてくるな。もう欲しいのか?」
「欲しいもん。早く・・ちょうだいってばぁ」
「そうだな。それじゃあ四つん這いになるんだ」
「うん・・」
 今井は言われた通りベッドの上に四つん這いになると、お尻を高く上げる。
「おやおや。まるでサルみたいなお尻だな」
「むぅ~。只行がしたんじゃない。まだビリビリするんだからね」
佐々木の言葉にお仕置きの痛みを思い出したのだろう、今井はちょっとふくれっ面になる。
 「冗談だって。さぁ、たっぷり消毒してやるからな」
「うん。只行ので・・痴漢なんかの・・忘れさせて・・お願い・・」
今井はお尻を左右に艶めかしく振って佐々木を誘う。
佐々木は上着を脱いで実家の道場で鍛え上げた一流スポーツ選手顔負けの見事な上半身をさらし、同時にズボンの下から熱くなった自分自身を出してやる。
そして今井の細腰をしっかりと抱え、先端を恋人の最奥部に当てると、ゆっくりと押し込んだ。
 「あ・・・・あぅぅ・・・」
逞しく力強い佐々木にジワリジワリと侵入され、今井の表情が変わってゆく。
やがてゆっくりと佐々木が前後に身体を動かし始める。
「あん・・た・・只行ぃん・・」
「の・・信幸・・あぅ・・・」
佐々木は身体を動かしながら今井の身体へ背後から覆いかぶさる。
やがて今井は佐々木の方へ片腕を回して四つん這いのまま身体を向ける。
佐々木も腕を回して今井を支えてやると繋がりあったまま唇を重ね合った。


 ―完―

theme : 自作BL小説
genre : 小説・文学

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