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修道騎士マクシミリアン2



 「ぶぇぇぇぇ・・・きぼちわるぅぅぅ・・・」
「おぃおぃ、大丈夫か?」
ガタガタ揺れる荷台の上で顔色を青くしているマクシミリアンに、ルートヴィヒは背中をさすり、いつ嘔吐してもいいように袋を用意する。
 「クッソ!もっとマシな道はねえのかよ!?」
荷台の上から、あまりにもひどい揺れ具合に、マクシミリアンは思わず叫ぶ。
道といっても微かに地面に残る車輪の跡を頼りに進んでいる有様だった。
「仕方ないだろう?砂漠地帯は未開発なんだ。難民キャンプにつくまで我慢するんだ」
「ち・・ちっくしょう・・・たかが・・・支援物資の護送が・・こんなに・・キツイなんてよ・・・・」
トラックの荷台の上で、マクシミリアンは吐き気を堪えながら呟く。
 彼らは中東の某国に今回来ている。
その地の教会が難民支援を行っているため、その支援物資をキャンプへと護送中だった。
そのため、物資を積んだトラックの前後を守っているガントラック(トラックに装甲や機関銃等の兵器を載せる改造を施したもの。輸送部隊の護送などに利用される)の一台に、乗っているというわけだった。
 「取りあえず・・あと一時間くらいの辛抱だ。必要物資を補給したりするんで村に寄るからな」
「一・・時・・間も・・我慢・・出来っかぁぁ!!うっぷうう・・・!!」
ルートヴィヒは慌てて袋を差し出す。
マクシミリアンはひったくるようにそれを取ると、胃袋の中身を必死に袋に注ぎ込んでいた。


 「はぁ・・・・助かった・・・」
村につき、護衛用トラックの荷台から降りると、マクシミリアンはホッとする。
「大丈夫か?無理はするんじゃないぞ?」
「ケッ!この程度でくたばりゃしねーってーの!?」
心配そうに言うルートヴィヒにマクシミリアンはそう言う。
 「こらこら。荷台の上で真っ青になってたのはどこの誰だ?」
「る、るっせーな!揺れんのに慣れなかっただけだってーの!」
ルートヴィヒの言葉に、マクシミリアンは思わず顔を赤くする。
「まぁとにかく出発まで一時間くらいある。俺は必要なものを買いだしてくるから、適当に時間を潰しててくれ。ただし・・・くれぐれも問題を起こすなよ?」
「わかってるってーの!俺はガキじゃねーよ!!」
そう言うと、マクシミリアンはプイッと顔をそむけて通りを後にした。
 「とは言うものの・・・・・・」
マクシミリアンはつまらなそうな顔で村の通りを歩いていた。
そんなに規模の無い村なので、面白いものなどロクにない。
本当に必要最低限のものを揃えるのに必要な店などしか無かった。
(車酔いからは助かったけどよ・・・一時間もどうやって時間つぶせってんだよ!何もねえつまんねえ村だぜ!)
心の中でそう呟きながら、歩いていたときだった。
 「あん?」
不意にマクシミリアンはあるトラックに気づいた。
そのトラックも装甲が施され、荷台には機関銃が置かれている。
 (ウチのじゃあねえな・・・・。どこのだ?)
思わずマクシミリアンは近寄ってみる。
治安が不安定なこの国ではガントラックはありふれたもの。
警備業を行う企業や国内の武装勢力、政府軍などがそれぞれこのような車両を使用していた。
 「おい!何をしてる!?」
ガントラックを見ていたマクシミリアンは不意に呼び止められ、振り返る。
するといつの間にか見知らぬ人物が立っていた。
 現れたのは15~17歳くらい、マクシミリアンと同年代かもう少し若いくらいの少年。
海を思わせる見事な青色の髪と瞳と、アーモンドを思わせる褐色の肌をしている。
まだ少年らしい感じを残しながらも、男らしさも感じさせる整った面立ちをしている。
すらりとした細身のバランスの取れた身体に半袖のシャツやハーフパンツを着ているところは普通の年頃の少年らしい。
だが、普通の年頃の少年はシャツの上にボディアーマー(いわゆる防弾チョッキ)など着ないし、ましてや腰に脇差など差していない。
 「おい!何をボヤボヤ見てるんだ!?まさか車上荒らしじゃないだろうな!!」
ボディアーマー姿の少年はマクシミリアンの姿を見るや、腰の脇差に手をかけながらそう言いやる。
 「んだとっ!テメェどこに目つけてやがる!テメェこそ○リ○ンじゃねえのか!?」
若者がアラブ系を思わせる肌の色をしているからか、マクシミリアンは売り言葉に買い言葉で、思わずそう言い返す。
「なっ!俺はテロリストなんかじゃないっっ!!謝れっ!」
「んだとっ!先にイチャモンつけてきたのはテメェだろうがっっ!!」
お互い腰の物に手をやり、今にも一触即発の事態になりかけたときだった。
 「こらっ!何をしてるんだっ!?」
「おいっ!離しやがれっっ!!」
騒ぎを聞きつけたルートヴィヒが駆けつけると、マクシミリアンを強引に連れてゆく。
 「離せってんだろっ!」
「マクシミリアン、騒ぎを起こすなって言っただろう?」
「うるせえな!向こうがイチャモンつけてきたんだよ!」
「だからってあんなことをするんじゃない。とにかく・・出発だ」
「んだとっ!?話もつけてねえぞっ!」
「マクシミリアン?あまり聞きわけが無いと・・・」
ルートヴィヒはそう言うと、手に息を吐きかける。
「わーったよ!出発すりゃいいんだろっ!」
お仕置きされてはたまらないと、マクシミリアンはそう言うと、渋々ながら、再びガントラックにに乗り込んだ。


 「ああくそっ・・・。散々な・・目に遭ったぜ・・・」
未だ残る乗り物酔いに顔を顰めながら、マクシミリアンは難民キャンプ内を歩いていた。
(クッソ・・・・帰る時にもアレに乗って・・・揺られてくのかよ・・・)
ガントラック上での強烈な揺れを思い出しながら、マクシミリアンは憂鬱になりかける。
 「あん・・・?」
ふとマクシミリアンは自分たちとは別の輸送隊がやって来ることに気づく。
そのガントラックの一台と、荷台に乗っている一人の姿を認めるや、マクシミリアンは走り出していた。
 「おい!」
青髪に褐色の肌の若者は、声をかけられ、思わず振り向いた。
「お前は・・・!何故ここにいる!?」
途中立ち寄った村で見かけた不審人物の姿に、青髪の少年の表情も険しくなる。
 「テメェ・・・よくも人を盗人扱いしてくれたなぁ!この落とし前どうしてくれんだぁっっ!!」
「それはこっちの台詞だ・・・!!よくもテロリスト扱いしてくれたな!」
互いに怒りの表情で相手を睨みつける。
 「へっ・・!ちょうどいい!こっち来いよ!ケリつけてやるぜ!」
「望むところだ・・・!」
そういうと、二人は難民キャンプの外れの方へと向かう。
やがて開けた場所へ出ると、マクシミリアンは両刃の剣を、褐色の若者は脇差を抜いて構える。
 「おい・・。テメェ・・名前は?」
「人に尋ねるときは自分から名乗るものだろう?そう教わらなかったのか?」
剣を構えたマクシミリアンに若者がそう返す。
 「チッ・・!仕方ねえ。名乗ってやるよ。マクシミリアン・・・。ヴュルテンベルク騎士修道会のな!」
「修道騎士か・・・・。なら相手に不足は無い・・・。俺はカイ・・・。シンセン・セキュリティ・サービスのな・・・・」
互いに名乗りを上げると、剣を構え、睨み合いながら、ジリジリと間合いを詰めはじめた。


 「ふぅ・・・。これで・・取りあえず完了だな・・・」
支援物資の引き渡しを済ませ、必要な書類を受け取ると、ルートヴィヒは安堵の息をつく。
「おや?ルートヴィヒさんじゃないですか。奇遇ですな」
不意に呼びかけられ、思わずルートヴィヒは振り向く。
すると、いつの間にか近くに一人の男の姿があった。
 男は30代半ばから40歳くらい、肌や髪の色から日本人だとわかる。
がっしりとした精悍な面立ちで、虎や狼を思わせる無駄なく鍛え上げられた身体をしている。
動きやすい服装の上からボディアーマーを身につけ、腰に武骨でがっしりとしたつくりの日本刀と刀とほとんど変わらないサイズの大脇差を差している姿は、どことなくカイと共通するものがある。
実際、着ているボディアーマーは青を基調に隅を山型模様で縁取りし、中央と背中に『誠』という文字を入れたもので、サイズを除いてカイのものと共通するものだった。
 「ミスター・コンドウ!?」
ルートヴィヒは思わず声を上げる。
男の名は近藤勇蔵。
日本の東京某所に存在する試衛(しえい)市に拠点を置く武術道場「誠衛館(せいえいかん)」の主で、日本の武術界、特に剣術においての重鎮の一人だった。
 「久しぶりですな、仕事ですか?」
「ええ。それにしても・・ミスター・コンドウ、あなたの方は?」
「私もです。もっとも・・副業の方ですがな」
「なるほど・・道理で・・」
ルートヴィヒは近藤の言葉に納得する。
近藤は武術家・道場主が本業であるが、もう一つの姿がある。
それは保安・警備業のエージェント。
近藤の誠衛館は新撰グループという企業グループに属している。
そのグループが製薬業と共に二大柱としている業務が保安・警備業であった。
その部門の名をシンセン・セキュリティ・サービスという。
そのエージェントの一人として近藤の名もあった。
ちなみに、シンセン・セキュリティ・サービスの名は幕末史に名高い治安維持部隊「新撰組」に由来する。
というのは、近藤をはじめとする新撰グループは、新撰組のメンバーの子孫達が立ち上げた企業だからである。
それで企業グループの名共々、新撰組から取ったというわけであった。
ちなみに、近藤は局長であった近藤勇の末裔である。
 「あなたも大変ですね。道場主としてだけでなく、エージェントとしても各地を飛び回ったりで・・・」
「何の、大変ですが色々とやりがいはありますよ。館と社と我が祖先の名を辱めぬようやるだけですよ」
二人がそんな会話を交わしているときだった。
 不意にシンセン・セキュリティ社の社員と、騎士修道会の隊員の一人が駆け込んで来た。
それぞれ、近藤とルートヴィヒの元へゆくと、何やら耳打ちする。
報告を受けるなり、それぞれの表情が険しくなる。
 「申し訳ない、ルートヴィヒさん、うちの若い者がどうやらおたくのメンバーとトラブルを起こしたようで・・」
「うちもです。すみません」
互いに顔を合わせて二人は謝る。
「とにかく早いところ行きましょう」
「そうですな」
二人は意見を合わせると、共にテントを後にした。


 「ハァ・・ハァ・・ハァ・・」
荒い息を吐きながら、マクシミリアンはジッとソウを睨みつける。
「どうした?もう終わりか?」
こちらも肩を上下させつつも、挑発する。
 「ナメんなっ!テロ野郎ッ!!」
マクシミリアンは叫ぶと同時に踏み込むや、剣を突き出す。
途端に剣が十数本にも増え、鋭い突きがカイの身体に襲いかかる。
脇差を巧みに使い、体捌きを駆使してカイもマクシミリアンの攻撃を受け流す。
互いに受け流しながら、僅かな隙をついて突き、或いは斬りつける。
一旦距離を取って離れたときには、二人とも服やボディアーマーのあちこちが破れ、足や腕にはかすり傷が幾つも出来ていた。
 「テメェ・・・意外とやるじゃねえか・・・」
「お前もな・・・」
マクシミリアンは頬につけられた傷を擦りながら、カイは血混じりの唾を吐きだしながら、呟く。
「だがなっ!コイツで終わりだっ!」
そう叫ぶや、マクシミリアンは渾身の勢いを込めて突きの体勢で走りだす。
カイも脇差を振り上げて走りだしたそのときだった。
 突然、二人とも背後から思い切り引き戻される。
思わず振り向くと、それぞれルートヴィヒと近藤の姿があった。
「何をしている?」
「何やってんだ?」
厳しい声で尋ねられ、マクシミリアンは激しくもがくが、カイは気力が萎えたのか、すっかり大人しくなってしまう。
 「ミスター・コンドウ、うちのマクシミリアンがご迷惑をおかけしました」
「いやいや、こちらこそうちのカイが迷惑をかけました」
互いにそう言って謝ると、ルートヴィヒはマクシミリアンを、近藤はカイを連れてその場を離れる。
「テメェッ!離しやがれっ!おいっ!待てコラッ!まだケリはついてねえぞっっ!!」
ルートヴィヒやカイに文句を言い、抵抗するマクシミリアンだったが、ルートヴィヒがそれを聞き入れるわけも無く、そのままあるテントへと連行されてしまった。


 「テメェッ!離せって言ってんだろうがっっ!!」
テントの中へ連行されても、マクシミリアンは文句を言い続ける。
「離せじゃないだろう?それより・・マクシミリアン・・何をやってるんだ?ああいう喧嘩沙汰は固く禁じてるはずなのは知ってるだろう?」
ルートヴィヒは厳しい表情を浮かべて問いかける。
確かに彼ら修道騎士は戦うのが仕事だ。
だが、それはあくまでも教会や信徒を守るためのもの。
修道会の理念から、また余計なトラブルを起こさないためにも私的な理由での喧嘩は固く禁止されていた。
 「うるせえなっ!あいつが悪いんだよっ!人のことを盗人扱いしやがったんだからよっ!!イチャモンつけたのは向こうだぜ!」
マクシミリアンはキャンプに来る前に立ち寄った村でのことを言う。
「それはジロジロ見たのが悪いだろう?ジロジロ見てれば疑われても仕方が無いだろう?」
「うるせえよっ!とっとと離しやがれっ!」
「やれやれ・・・反省してないようだな・・・」
反抗的なマクシミリアンの態度にため息をつきつつ、ルートヴィヒはマクシミリアンを膝の上に載せ、お尻をあらわにする。
 「おいっ!何してんだっ!やめろっ!こん馬鹿ッ!?」
お仕置きの体勢にマクシミリアンは抗議し続けるが、ルートヴィヒが聞き入れるわけもない。
ルートヴィヒはマクシミリアンの身体を左手で押さえると、ゆっくりと右手を振り上げた。


 パアアンッッ!
「ぐ・・・!」
弾けるような音と共に鈍い痛みがお尻に走る。
思わずマクシミリアンは顔を歪め、声を漏らしてしまった。
 パアアンッ!パシィンッ!ピシャンッ!パアアンッ!
「おいっ!テメェっ!何しやがんだよっ!」
お尻を叩くルートヴィヒに、マクシミリアンは文句を言う。
「見ればわかるだろう?お仕置きだ」
そんなマクシミリアンにそう受け流すと、ルートヴィヒは平手を振り下ろし続ける。
 パンッ!パアシィンッ!ピシャンッ!パアアンッ!パシィンッ!
「ざけんなあっ!何でお仕置きなんかされなきゃいけねえんだよっ!」
お尻を叩かれながらも、マクシミリアンはそう言いやる。
「それは自分がよくわかってるだろう?」
お尻を叩きながら、ルートヴィヒはそう言う。
 「ぐ・・・!」
ルートヴィヒの言葉にマクシミリアンは痛いところを突かれてしまう。
喧嘩沙汰が固く禁止されているのはよくわかっていたからだ。
だが、だからといって、素直になれるか、というと別問題だった。
 「う・・うるせえっ!だからって!何でケツなんか叩かれなきゃいけねえんだよっ!俺はガキじゃねえ!」
「子供じゃないならこんなことをしないだろう?」
「う・・うるせえっ!とっとと離しやがれっ!」
「やれやれ・・・。仕方ないな・・」
全然謝ろうとしないマクシミリアンの態度に、ルートヴィヒはため息をついたかと思うと、再び手を振り上げ始めた。
 バシッ!バンッ!バチンッ!バアアンッ!
「ぎ・・!ぐっ・・!ぐぬ・・!ひっ・・!」
今までより強くなった平手に、マクシミリアンは思わず身体を強張らせる。
 「おいっ!やめろっ!やめろってんだろーが!」
「やめろじゃないだろう?それより・・・何をやってるんだ?」
文句を言うマクシミリアンを無視しつつ、平手を叩きつけながらルートヴィヒはお説教を始める。
 バシッ!バンッ!ビダンッ!バアアンッ!バシンッ!
「言い争いだけならまだしも・・剣を抜いて斬り合うなんて・・本当に何を考えてるんだ?」
「う・・うるせえっ!向こうが盗人扱いするのが悪いんだよっ!!」
「マクシミリアンの方がジロジロと胡散臭げな行動を取るからだろう?そんなことをすれば誰だって怪しいと思うだろ?」
「う・・うるせえっ!」
痛いところを突かれ、マクシミリアンは思わず言う。
 「下手をすれば死傷者が出る・・いや・・それどころじゃすまなかったかもしれないんだ。修道会全体が責任を問われるようなことにだってなるかもしれなかったんだぞ?」
「う・・うるっせえっ!グダグダ説教なんかしてんじゃねえよっ!いい加減降ろしやがれっ!!!」
マクシミリアンは怒りを堪えかねて叫ぶ。
 「マクシミリアン・・・反省してないのか?」
ルートヴィヒはさすがに厳しい表情で尋ねる。
「う・・うるせえっ!そもそも向こうが盗人扱いすっから悪いんだよっ!そうしなきゃあ俺だってケリつけてやろうなんて思わなかったぜっ!俺は悪くねえっっ!!」
あくまでもマクシミリアンはカイのせいにしようとする。
 「そうか・・。よくわかった・・。なら・・・仕方ないな・・」
反省の見られないマクシミリアンの態度に再度ルートヴィヒはためいきをつくと、今度は足を組む。
 「おいっ!何しやがるっ!?」
さらにお仕置きが辛くなる体勢に、マクシミリアンはさすがに慌てだす。
だが、それを無視してルートヴィヒは手を振り上げた。
 ビッダァァァァ~~~~~~~~ンッッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~!!!!!
「ぎっ!ぎぃえええええええ!!!!!」
激しい平手の嵐に、マクシミリアンは絶叫する。
 「だぁぁぁ!やめろぉぉ!馬鹿ッ!痛っ!痛ええっ!ひぃぃっっ!!」
バアッジィィィ~~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!!!!
マクシミリアンが悲鳴を上げるが、ルートヴィヒは容赦なく平手を振り下ろし続ける。
激しい平手の音と悲鳴が入り混じってテントに響きわたった。


 「ひっ・・ひぃぃん・・ひっ・・ひぃん・・」
ボロボロと涙を零してマクシミリアンは泣いていた。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がり、触ると火傷するかと思うくらい熱い。
 「も・・もう・・やめろ・・やめて・・やめて・・くれよぉぉ・・・。ケツ・・痛いぃぃぃ・・・」
もう限界なのだろう、プライドをかなぐり捨ててマクシミリアンは泣きながら懇願する。
「反省したか?」
一旦お尻を叩く手を止めてルートヴィヒは尋ねる。
 「ひぃん・・・。し・・したぁ・・。あ・・謝る・・謝るから・・・も・・もぅ・ひぃん・・・」
「二度としないって約束するか?」
ルートヴィヒの言葉にマクシミリアンは必死に頷く。
それを見ると、ルートヴィヒは完全にお仕置きの手を止めた。


 「おいっ!沁みっだろ!!もう少し優しくしやがれっっ!!」
マクシミリアンは振り向きながら、そう文句を言う。
「仕方ないだろう?よく効く代わりに沁みるんだから」
「テメェ、ワザとじゃねえだろうな!だぁぁ!優しくしろってんだろーが!!」
薬を塗ってもらっているのに、エラそうな調子でマクシミリアンは言う。
 「わかったわかった。こんな感じでいいか?」
「ふん・・。わかりゃあいいんだよ。ったく・・散々だぜ・・。ケリは付け損なう・・ケツは叩かれるしよ・・・」
ふくれっ面でマクシミリアンは思わずぼやく。
「これに懲りたら大人しくすることだな。お前がいい子にしてれば大丈夫なだけだろ」
「だぁぁ!だからガキ扱いすんじゃねーっっ!!」
マクシミリアンはすっかり拗ねてしまう。
そんなマクシミリアンに苦笑しつつも、ルートヴィヒは薬を塗り続けた。


 同じ頃・・。
「う・・・!!」
「大丈夫か?沁みたのか?」
近藤は薬を塗りながら、カイに尋ねる。
お仕置きされたのだろう、カイのお尻も見事なまでに真っ赤だった。
 「いや・・・。平気だ・・です・・。それより・・・俺の・・せいで・・迷惑・・かけて・・・すいません・・・」
マクシミリアンと対照的に、カイは素直に謝る。
 「わかればいい。それより・・今は休め」
「でも・・まだ・・仕事中・・うくぅ・・!!」
お尻の痛みに思わずカイは顔を顰める。
 「こんな尻で仕事が出来るか?無理をせずに休め。これは命令だ。わかったな?」
「はい・・・。わかり・・ました・・」
近藤の言葉に、カイはそう言うと目を閉じる。
そのまま寝入ったカイを近藤は静かに見守っていた。


 ―完―

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theme : 自作小説
genre : 小説・文学

修道騎士マクシミリアン


 民族・宗教の対立を抱える欧州の某国。
その主要都市の目抜き通りに荘厳なカトリックの大聖堂がそびえ立っていた。
市のシンボルである大聖堂は、数百年前の市当局がその威信をかけて建設しただけあって実に荘厳で美しい。
 その大聖堂では、日曜日のミサの真っ最中だった。
聖歌隊による讃美歌や、壮麗な祭服を着た教会関係者らによる典礼が、堂内の人々の気分を高揚させる。
やがてミサは終盤に近づいてゆき、並んだ参列者に対し、大聖堂の主である司教が一人一人に祝福や加護を与えてゆく。
列が半分くらいまで終わったところで、一人の若い男が司教の前に現れる。
それまでの参列者同様、司教が祝福を与えようとしたときだった。
 突然、男は上着の下に手を突っ込んだかと思うと、脇の下から拳銃を引き抜く。
同時に参列者の中から同じように拳銃を手にした数人の男達が飛び出してきた。
皆があっと思った瞬間、数丁の拳銃が司教めがけて火を吹く。
誰もが、司教の無残な最期を想像したそのときだった。
 突然、黒い影が司教の目の前に立ちはだかり、楯となる。
現れたのは体格のよい修道士姿の男。
鈍い音と修道士がよろめきかける。
だが、修道士は倒れることなく立ちはだかり、壁になりながら同じように体格の良い別の修道士らと共に司教を安全なところへと避難させる。
そうはさせじと襲撃者達も銃を構えて突き進もうとする。
だが、そこへさらにまた別の修道士たちが数名現れた。
 中でも一番先頭に立っていた若い修道士が、特殊警棒を振るって豹やチーターさながらの勢いでとびかかる。
襲撃者達の中へ踊り込んだかと思うや、当たるに任せて殴りまくる。
混乱しているところへ、残りの修道士達が拳銃を手にして襲撃者達を取り囲み、制圧した。


 「全く、無茶なことを・・・。撃たれたらどうする気だったんだ?」
「るっせえな!マゴマゴしてんのが悪いんだろうが!!」
20代前半らしい青年の問いかけに、16~18歳くらいの少年(に近い青年?)がそう切り返す。
 言い返しているのは、先ほど特殊警棒を振るって襲撃者達に斬り込んだ若い修道士。
腰まである純金のような見事な金髪の持ち主で、女性と見まがうばかりに美しい、だが燃え盛る炎のような激しいものを感じさせる面立ちをしている。
青年の方は短めの黒髪で、相方に負けず劣らず整った、だがこちらは男らしさを感じさせる面立ちをしていた。
二人とも今は修道服を脱ぎ、別の服に着替えているところだった。
着ているのは神父服らしいが、丈は短くされ、スリット等も入れて動きやすくされている。
また、腕や胸などには防御用のプレートや筋金がつけられていた。
二人とも服を着ると拳銃と短めの剣を腰につける。
そして、首からロザリオをかけた。
 「やっぱし・・こっちの方が落ち着くぜ。普通の修道服は動きにくくてヤなんだよなぁ」
「こらこら。それじゃあダメだろう?俺達だってれっきとした修道士なんだからな?」
戦闘服っぽい神父服を着終えた若者に、年上の青年は苦笑する。
 「るっせえな・・・。そっちだってそーだろ!最初からこの格好で警備させてくれりゃあいいんだよ!!」
「そういうわけにはいかないだろう?いかにも兵士みたいなのが睨み利かせてたら、市民や信者が怖がるだろ。教会なんだからそういうのはまずいだろう?マクシミリアン?」
青年は少年に諭すように言う。
 少年の名はマクシミリアンで、青年はルートヴィヒ。
二人とも一応修道士である。
一応というのは、彼らが普通の修道士ではないからだ。
彼らが所属しているのはヴュルテンベルク騎士修道会。
名前の通り、ドイツ南部に位置するバーテン=ヴュルテンベルク州に総本部となる修道院を構えている修道会だ。
 この修道会が他の修道会と異なっているのは、戦いを自らの職能としていること。
ヴュルテンベルク修道会はそのルーツをドイツ騎士修道会に遡る。
ドイツ騎士修道会とは、十字軍のために結成された戦う修道会の一つ。
元々はパレスチナで活動していたが、そこでの根拠を失い、異教徒との戦いのためにポーランド貴族から招かれたことをきっかけに、現在の東欧やロシア方面へ武力による布教・キリスト教圏の拡大を図る組織となった。
その後、歴史の流れの中で修道会と彼らの作りあげた国家は消えていったが、一部の者達が現在のバーテン=ヴュルテンベルク州へと移り、そこで自分達の修道会を立ちあげた。
そして、現在においては、紛争地域や宗教弾圧が行われている国において、カトリック教会や信徒らを守護する役目を果たしている。
 二人がこの国に滞在しているのも、宗派対立を抱えるこの国で教会・聖職者らの警護の任に当たっているからである。
 「チッ!おかげで守りにくいったらありゃしねぇ・・・・」
「それでも守るのが務めだろう?」
「言われなくてもわかってんだよ!イチイチウッせーなっっ!!」
「まぁわかってるならいいんだがな。それより・・・急がないと遅刻するぞ?」
「わかってるっつってんだろ!イチイチ言うなっつーの!!」
そんな会話を交わすと、二人は部屋を後にした。


 「ああくそっ!何だってこんな寒いんだよっっ!!」
懐中電灯を持ち、寒風に身をさらして見回りをしながら、マクシミリアンは思わず叫んだ。
今は交替で夜警の仕事の最中だった。
数年前まで宗派対立による武力衝突が頻発していたため、治安は必ずしもよくない。
対立する宗派の民兵やテロリストのみならず、泥棒や強盗などの危険も存在していた。
夜間は基本的に閉めているため、信徒や観光客らの目をあまり気にする必要が無い。
それに以前、強盗団だかテロリストが夜陰に乗じて襲撃しようとしたことがある。
そのため、夜間は戦闘用神父服姿で武装した上での警備を敷いていた。
 (チッ・・・!!一服しなきゃやってらんねえよ!!)
心の中で叫ぶと、マクシミリアンは上着のポケットからタバコを取り出すと、一服し始める。
多少機嫌が直ったのか、少し表情を和らげると、若い修道騎士(修道会ではルーツが中世の騎士修道会にあることから、隊員のことをこのように呼んでいる)は煙を吐き出す。
 (あん・・・?)
不意にマクシミリアンはおかしな気配を感じる。
(盗人か?それとも・・・)
マクシミリアンは気配のした方へゆっくりと近づいてゆく。
すると暗闇の中に微かに動くものが見えた。
「おい!動くんじゃねえ!!」
剣を構えてマクシミリアンは叫ぶように言う。
だが、相手はそれに従わず逃げようとする。
 「動くなってんだろうがっっっ!!!!」
カッとなって叫ぶと同時にマクシミリアンは懐中電灯を投げつける。
懐中電灯が命中し、倒れたところへ飛びかかるや、地面に押し倒し、これでもかと殴りつける。
取り押さえられた相手が必死に叫ぶが、それでも構わずマクシミリアンは殴りつける。
「おい!どうしたんだ!?」
悲鳴を聞きつけ、ルートヴィヒやその他の修道騎士達が駆けつけてきた。
「あん?盗人を取り押さえてんだよ!」
「何?どれどれ・・・?」
マクシミリアンの言葉に、ルートヴィヒが懐中電灯を向ける。
すると、映し出されたのは大聖堂に務める神父の一人の顔。
 「あ・・あなたはっ!だ、大丈夫ですか!?」
慌ててルートヴィヒが助け起こす。
「いたたた・・・ひどい目にあった・・・」
「一体どういうわけなんです?」
「え・・あ・・そ・・それは・・・」
神父は問われて言葉を濁す。
どうやらあまり人には言えない話のようだ。
 「と、とにかく手当てをしましょう!」
そういうと、他の隊員達は殴られた神父を助け起こして建物へと入ってゆく。
「マクシミリアン、俺達の部屋で待ってろ」
「あん?何でだよ?」
「いいから!俺が行くまで待ってるんだ!」
「チ・・・!!」
怪我をした神父を連れてゆくのを尻目に、マクシミリアンは舌打ちすると、渋々言う通りにした。


 「ってどこ行く気なんだ?」
手当てを済ませて部屋に帰って来ると、窓から外へ出ようとしていたマクシミリアンにルートヴィヒは声をかける。
 「あん?うっせーな!関係ねーだろ!!」
「そうはいかないんだよな。それはともかく・・・。わかってるのか?」
「ああん!?何がだよ!!」
ルートヴィヒの問いかけに、噛みつかんばかりにマクシミリアンは返す。
 「マクシミリアン・・・。俺達の今の仕事は?」
「この聖堂と連中を守るこったろ。馬鹿にしてんのか!?」
「なら・・お前のしたことは?」
「う・・・・」
ルートヴィヒの問いかけにマクシミリアンは思わず言葉に詰まる。
事情はわからないものの、大聖堂の神父の一人を不審者と勘違いし、滅茶苦茶に殴りつけてしまったのだ。
教会や聖職者らの警護を行う者として決してあってはならないことである。
 「う、うっせえな!向こうが悪いんだよ!紛らわしいことすっから!!」
だが、それを素直に認めるのは嫌で、マクシミリアンはそう言いやる。
「だからって理由にならないだろ?さぁ、こっち来い」
ベッドに腰を降ろし、合図をしたルートヴィヒにマクシミリアンの表情が強ばる。
 「テメェッ!何する気だよ!?」
「もうわかってるだろう?お仕置きだよ。どうしたんだ?」
「るっせえ!何でお仕置きされなきゃいけねえんだよ!?ふざけんじゃねえ!」
マクシミリアンは顔を真っ赤にして怒りの声を上げる。
ルートヴィヒがやろうとしていることは、彼にとって何よりも怒りをかき立てられることだったからだ。
 「何言ってるんだ。ミスをしたのはマクシミリアンだろう?」
「うるせえっ!んなことさせっかよ!?」
カッとなったマクシミリアンは拳銃と共に提げている短めの剣を引き抜くや、ルートヴィヒ目がけて突きかかる。
 「こらっ!何をするんだ!?」
「うるせぇぇぇぇ!!」
ルートヴィヒは体捌きを利用してかわすと、取り押さえにかかる。
組み合ったまま、ルートヴィヒはマクシミリアンの腕を極めにかかる。
関節を決められ、さすがのマクシミリアンも苦痛に剣を取り落とす。
だが、組み合いながら今度は拳銃を引き抜こうとする。
無論、それをルートヴィヒが許すわけも無く、組み合ったまま拳銃も取り上げると、剣共々届かない部屋の片隅のゴミ箱に放り込んでしまった。
 「テメェ!それでも修道騎士か!?」
彼らにとって命同然な拳銃と剣をゴミ箱へ放り込んだルートヴィヒに、マクシミリアンはカッとなる。
 「そんなことより・・・今はこっちの方が先だろう?」
そういうと、ルートヴィヒはマクシミリアンを自身の膝の上に横たえた。
「おいっ!何する気だっ!だあっ!脱がすな痴漢っ!俺にソッチの趣味はねーっっ!!」
裾を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻を出そうとしているルートヴィヒに、マクシミリアンは叫ぶ。
 「俺だってないぞ。だいいち、脱がさなきゃお仕置き出来ないだろう?」
「テメェッ!マジでケツ叩く気かよ!?」
「それはマクシミリアンがよくわかってるだろ?」
苦笑しながらルートヴィヒは言うと、マクシミリアンの身体を押さえつける。
 「冗談じゃねーっっ!!離しやがれーーー!!!」
マクシミリアンは必死に抵抗する。
「やれやれ・・・相変わらずだなぁ・・・」
マクシミリアンの態度にルートヴィヒは苦笑する。
だが、真剣な表情に戻ると、右手を振り上げた。


 パアシィィ~~ンッッッ!!
「く・・!!」
甲高い音と共に痛みがお尻の表面で弾け、思わずマクシミリアンは声を出してしまう。
パンッ!パンパンッ!パンンッ!パンッ!ピシャンッ!
「だあっ!何すんだよっっ!!」
後ろを振り向き、平手が振り下ろされるのを見やると、マクシミリアンが抗議するように叫ぶ。
 「言っただろう?お仕置きだって?聞こえなかったのか?」
そんなマクシミリアンの態度にルートヴィヒは苦笑しつつ、平手を振り下ろす。
「テメェッ!マジでケツ叩きやがる気かよ!?」
信じられない、といった様子でマクシミリアンは叫ぶ。
「それはマクシミリアンがよくわかってるだろう?」
そういいながら、ルートヴィヒはお尻を叩き続ける。
 「うるせえっ!俺はガキじゃねーよっ!何だってケツなんか叩かれなきゃいけねーんだよっ!!離しやがれーーっっっ!!!」
マクシミリアンは必死になって抵抗する。
「やれやれ・・・いつも懲りないなぁ・・・」
マクシミリアンの態度にルートヴィヒは苦笑する。
昔から何かやらかすたびに、ルートヴィヒがマクシミリアンのお尻を叩いてお仕置きして来た。
何度お仕置きされてもこういう態度なものだから、苦笑せずにはいられない。
 パンッ!パンパンッ!パンパンパンッ!
「ちょっ!テメエっ!やめろっ!やめろってーのっっ!!」
お仕置きされているというのに、微塵もそんな感じがない態度で、マクシミリアンは叫ぶ。
 「全く・・・ダメだろう?あんなことしたら・・・」
お尻を叩きながら、ルートヴィヒはお説教を始める。
パンッ!パシンッ!ピシャンッ!パアアンッ!パチィンッ!パアアンッ!
「マクシミリアン・・・。俺達はあくまでも教会やそこの人達を守るためにここにいるんだぞ?」
平手を振り下ろしながら、ルートヴィヒはお説教を続ける。
 「だぁぁ!やめろっ!やめろよこの馬鹿っ!いつまで叩いてんだっ!痛えんだよっっ!!」
お説教には耳を貸さず、マクシミリアンはさらに抗議を続ける。
 「だからお仕置きだって言ってるだろう?それより・・・ちゃんと話を聞いてるのか?」
「うるっせえな!?とっとと降ろせって言ってんだろーがよ!!」
「ちゃんと反省出来たら終わりにするよ。反省してるのか?」
「ああん!?何で反省しなきゃなんねーんだよっっ!!」
マクシミリアンの言葉にルートヴィヒの表情が少し厳しいものになる。
 「マクシミリアン・・・本気で言ってるのか?」
「ああん!?紛らわしいことやってるあの神父が悪いんだろうがっっ!!俺は悪くねーっっっっ!!!」
マクシミリアンは心底から叫ぶ。
 「そうか・・。本気なんだな・・」
「だったらどうだってんだよ!?いい加減に降ろしやがれ!?痛い目見せてやろうか!!」
尻叩きなどという、屈辱的な目に遭わされ、マクシミリアンは怒り心頭で叫ぶ。
 「よくわかったよ・・。それじゃあ、俺ももう容赦はしないからな」
そういうと、ルートヴィヒは足を組む。
おかげで、マクシミリアンは赤く染まったお尻を突き上げる体勢になった。
 ビッダァァァァ~~~~~~ンッッッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~ッッッ!!!!!!
「だぁぁぁあああ!!!!痛ってぇぇぇぇぇ!!!!!」
あまりの痛さにマクシミリアンは両脚をバタつかせる。
 バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!
「だぁぁ!やめろっ!やめろってんだろーがぁぁぁぁ!!!!」
必死に叫ぶマクシミリアンだったが、ルートヴィヒは容赦なくお尻を叩き続ける。
打撃音と叫ぶ声が重なり合って部屋にこだました。


 「ひぃ・・・ひぃぃん・・・痛ってぇぇよぉぉ・・・・」
ボロボロと涙をこぼしてマクシミリアンは泣いていた。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がっている。
 「も・・もう・・やだぁぁ・・。ケツ・・痛ぇよぉぉぉ・・・」
お尻が痛くてたまらず、プライドも何もかもかなぐり捨ててマクシミリアンは泣きじゃくる。
 「痛いか?痛いよな?」
「あ・・当たり前だろぉぉ・・!!こん・・馬鹿ぁぁぁ・・!!」
泣きじゃくりながらマクシミリアンはそんなことを言いやる。
 「そうだよな。でも、お前に不審者と間違われて殴られた神父だって痛かったんだぞ?いや、下手をすれば大怪我だってしてたかもしれない。警察沙汰にだってなりかねない。そうしたら修道会そのものに大きな迷惑を及ぼすかもしれなかったんだ。わかるか?」
手を一旦止め、言い聞かせるように言うルートヴィヒにマクシミリアンは頷く。
「俺達の肩には命や名誉といった色々と重いものがかかってる。だから・・ちょっとやそっとのミスでも許されない・・わかったか?」
その言葉に再びマクシミリアンが頷くと、ようやくルートヴィヒは完全にお仕置きの手を止めた。


 「だぁぁ!もっと優しくしろってんだよ!!」
「沁みたか?」
思わず心配そうな顔を浮かべたルートヴィヒに、ベッドにうつ伏せになってお尻を出したまま、マクシミリアンは振り返って睨みつける。
 「沁みたかじゃねーよ!?わざとやってんのかよ!!」
「だから悪かったって。機嫌直してくれよ」
「るっせーな!テメェが散々叩きやがったんだろーが!?痛えし恥ずかしいんだからな!!」
(それはマクシミリアンが悪い子だったからだろ・・・)
そう思うが、口には出さない。
 「クッソ・・!!おい!責任取って今日一日俺の面倒見ろよな!そうしなきゃ承知しねえからな!!」
「はいはい。わかったよ」
お仕置きされた身とは思えない態度にルートヴィヒは苦笑する。
だが、そんなマクシミリアンに愛しさの籠った視線を向けて、手当てを続けていた。


 ―完―

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