覗き事件(SO2&テイルズより:ガイ/スパーダ、共演パロ)
(ルシアシュ悪魔&神父パロを題材にしたSO2&テイルズ共演パロです。許容出来る方のみご覧下さい)
街の中心地の一角にある公衆浴場。
その女湯は、今日も大勢の女性客で賑わっていた。
女性たちは湯に浸かりながら、或いは身体を洗いながら、世間話に花を咲かせている。
その中には、お馴染みの女性達の姿もあった。
「どうしたのだ?ため息などついて?」
身体を洗いながら、クロエはため息をつくマルタに声をかける。
「ううん、クロエってスタイルいいんだなぁって思ってさぁ」
「そ、そうか?あまり・・気にしたことは無いのだが・・・」
クロエは自分の身体を見回りながら、そう答える。
「うー、それはクロエみたいにスタイルがいいから言えるんだよ!」
「そ、そうなのか?す、すまん」
悔しそうなマルタの言葉にクロエは謝る。
「でもさ~、スタイルイイのもイイで、悩みとかもあるのよね~」
近くで同じように身体を洗っていたイリアが、会話に加わる。
「そうなの?」
イリアの言葉に、マルタが怪訝な表情で尋ねる。
「そうなのよ、男どもにスケベ心丸出しでジロジロ見られるのよねぇ。アタシもだけど、姉貴なんか特にそうだし」
イリアはそう言いながら、同じように身体を洗っているティアへと視線を向ける。
「そうね、イリアの言う通りだわ。その・・大きいせいで、ジロジロ見られていい気分じゃないことも多いし」
「私からすれば羨ましいけど、大変なんだね」
ティアの胸を見やりながら、マルタは言う。
「ええ、特にスパーダとか、よく覗きをするから、余計にね・・・」
「何だと!べルフォルマも覗きをするのか!?」
ティアの言葉に、クロエは思わず声を上げる。
「『も』って知り合いにもしかしてそういうスケベなのがいるの?」
クロエの発言に、思わずマルタが尋ねる。
「うむ・・。実はバークライトがな・・。私も以前元いた街では、他の女性と共に覗きの被害に遭ったものだ・・・」
「クロエもなんだ。実はゼロスもそうでさ、私もよく前住んでた街でゼロスに覗かれそうになったよ」
「そうなのか、皆、大変なのだな・・・」
スケベ達のせいで苦労していることに、クロエは思わず呟く。
「でも~、エミルになら見られてもイイけどね~。ふふ、どうせなら混浴の温泉でエミルにアタックしちゃおうかな~~」
「ル、ルアルディッ!と、年頃の娘がそ、そんなはしたない・・!!」
マルタの大胆発言に、クロエは思わず声を上げる。
「クロエはお堅いなぁ。そんなせっかくスタイルイイんだからさぁ、それでセネルを誘惑したら?」
「な、ななな何故そこでクーリッジの名が出てくるのだっ!?」
「え?セネルのこと好きなんじゃないの!?」
「そ、そそそそういうわけでは・・!!??」
クロエは顔を真っ赤にしながら取り繕う。
「クロエ、自分に正直になった方がイイよ~。他の人に取られたらイヤでしょ?」
「マルタのように自分に正直すぎるのも何だと思うのだが・・・」
「何か言った?」
「いや、何でも無い・・・」
女性達が一日の疲れを癒し、世間話に花を咲かせるのを尻目に、天井で怪しく蠢く姿があった。
(うっひょ~~。相変わらずメロンだよなぁ。たまんねーっての!!)
スパーダは天井板の隙間から見えるティアの胸に、そんなことを思う。
(クロエもナイスバディだよなぁ。こうして生で拝むと・・また格別だぜ!!イリアも相変わらずスタイルイイしよ~。マルタはペッタンコだが・・コイツはコイツで・・・)
スパーダは隙間から見える女性達の姿に、鼻の下を伸ばす。
自他共に認めるスケベなスパーダにとって、覗きは最高の楽しみにして生きがい。
覗きのためなら、汚い天井裏に潜むのも何のその。
(しっかし・・。見えづれえなぁ・・。もう少し・・・動かすか・・)
スパーダはもっとしっかり見ようと、天井板を慎重にはがし、動かす。
だが、そのために、天井の塵や埃が下の浴室へ落ちていった。
「何よ~?天井に穴でも空いてんの?」
落ちてきた埃や塵に、思わずイリアは顔を顰め、天井を見上げる。
すると、微かに天井板が動いているのが見えた。
ティア達は互いに顔を見合わせ、風呂桶や椅子、シャンプーのボトルなどを手にすると、天井板めがけて一斉に投げつける。
衝撃で天井板が破れたと思うや、大きな影が落ちてきた。
「ぐわあっ!!何すんだバカ野・・・!!」
床に思い切り叩きつけられ、文句を言おうとしたスパーダだったが、言いかけて口が止まる。
「「「「きゃああーーーー!!!!」」」」
「「「「痴漢よーーーっっっ!!!」」」」
「どわあっ!!やべえっ!!」
一斉に女性客たちの悲鳴が上がり、スパーダは慌てる。
「だぁぁ!桶とか投げんなあっ!だあっ!痛えっ!!」
あちこちから投げつけられる桶やシャンプーボトル、椅子などをよけながら、スパーダは必死に外へ向かって逃げる。
浴室から脱衣所へと逃げ込んだスパーダだったが、そこで再び女性達の悲鳴に迎えられる。
さらには、衣類かごや空の牛乳瓶まで飛んできた。
「だぁぁぁ!やめろっ!危ねえだろ!?」
スパーダは必死に避けながら、逃げ出そうとする。
「魔神剣っ!!」
「どわっ!?何だよ!?」
突然、背後から襲ってきた衝撃波を避けつつ、スパーダは背後を振り返る。
すると、素早く着替えを済ませ、剣を手にしたクロエの姿があった。
「げ・・!!」
「べルフォルマ!!覗きとは何と卑劣な所業!覚悟せよ!!」
「ま、待て!落ち着けって!話せば分か・・げえっ!?」
言い訳しようとするスパーダだったが、クロエ同様着替えを済ませ、愛用の武器を構えたティア・イリア・マルタが立ちはだかる。
「スパ~ダ~~。いい度胸じゃないのよ~~。性懲りもなく覗くだなんて・・・」
「おい!待て待て待てっ!シャレになんねえぞおい!?」
「問答無用よっ!!ツインバレットッッ!!」
「フォトンッッ!!」
「ピコハンッッ!!」
「だあああ!! やべぇぇぇ!!!」
身の危険を感じ、スパーダは逃げ出す。
「待たぬか!!成敗してくれる!!」
「待てって言われて待つバカがいるかよっ!!」
クロエの言葉に言い返しながら、スパーダは逃げる。
そんなスパーダを、怒りの女性達が追いかけていった。
しばらく経った頃・・・。
「どうやら異常は無いみたいだね」
「そのようだな」
鎧に身を固めたガイそっくりの青年が、道行く人々を見ながらそういうと、一緒にいたワインレッドの髪の青年が同意する。
ガイそっくりの青年はフレン・シーフォ、ワインレッドの髪の青年はアスベル・ラント。
二人ともクロエ同様、しばらく前からこの街の司令部に転任してきていた。
今日は二人で市内の巡回中だった。
「おや?向こうから来るのはガイとクロードだな」
アスベルは向こうからやって来たガイとクロードに気づく。
「アスベル、フレン、そっちはどうだい?」
クロードはフレン達に近づき、声をかける。
「こちらは異常なしだよ。君たちの方は?」
「僕らの方も異常なしだよ」
「そうか。それならよかった。ん?」
フレンは向こうから何かがもの凄い勢いで走って来ることに気づく。
「ん?あれはスパーダじゃないか?」
「そうだね、何であんなに慌ててるんだろう?」
「何だ?誰かに追われているような・・」
怪訝に思った四人が見ていると、不意にスパーダが転んでしまう。
そこへ怒りに駆られたクロエ達が今にもスパーダに襲いかかりそうになる。
とっさに四人が駆けつけたかと思うと、スパーダを庇い、クロエ達の攻撃を受け止めた。
「ラント!何をするのだ!?」
邪魔をしたアスベルに、クロエは思わず声を上げる。
「皆待ってくれないかい!一体、どういうことなんだい!?」
女性達の攻撃を受け止めたまま、クロードが尋ねる。
「どうもこうもないわよ!この馬鹿っ!性懲りもなく女湯を覗いてたのよ!?」
イリアの言葉に、クロード達はハッとする。
マズイと感じたのか、スパーダは再び逃げようとする。
「待て!さよならだ!」
柄に手をかけたかと思った瞬間、アスベルは目にもとまらぬ抜刀を繰り出す。
抜き打ちで薙ぎ払われ、スパーダはのけ反る。
そこをガイが取り押さえた。
「だぁぁ!離しやがれぇぇぇ!!」
「そういうわけにはいかないな。スパーダ、一緒に来てもらうぞ」
「まずは事情聴取をしないとね」
「離せってんだろーが!!」
往生際悪く抵抗するスパーダを押さえつつ、ガイはクロード達の方を向く。
「クロード、アスベル、フレン悪いが現場検証とか女性陣の事情聴取を頼めるか?俺はスパーダと連れて行く」
「わかったよ、僕達に任せておいてよ」
「すまないな。じゃあ、行くか」
「誰が行くかっ!おいっ!離せってんだろーが!!」
あくまでも抵抗するスパーダを取り押さえつつ、ガイはその場を後にする。
クロード達も女性陣らと共に、現場検証のため、公衆浴場へと向かっていった。
「さてと・・・。スパーダ、『また』覗きなんかしたのか?」
不貞腐れた様子のスパーダと向き合うと、ガイはそう尋ねる。
「るせぇなぁ、だったらどうだってんだよ」
「こらこら、そういう態度はよくないだろう?」
「うるっせーなぁ。俺がテメェら役人なんかにビビると思ってんのかぁ?」
取り調べを受けているとは思えない態度で、スパーダはそう言う。
「そういうことじゃないだろう?まあとにかく・・スパーダ、覗きをしたのか?」
「へっ、だったらどーだってんだよ」
「どーだじゃないだろう?スパーダ、覗きは立派な犯罪だぞ?」
「るせーなぁ、イイ女がいりゃあ覗きの一つもしたくなるもんだろ!健康な男の証拠だってーの!!」
反省するどころか、開き直るかのように、スパーダはそう言い放つ。
「そういうことじゃないだろう?まぁとにかく・・こんなことをした以上、覚悟はいいな?」
「はぁ!ざけんなっ!!」
ガイの意図に気づき、スパーダは双剣を振るう。
だが、それよりも先にガイに取り押さえられてしまう。
「だぁぁ!離しやがれっ!!」
「そういうわけにはいかないな」
ガイは抵抗するスパーダを押さえながら、膝に載せる。
「だぁぁ!やめねえか!?俺にはソッチの趣味はねーー!!」
「俺にも無いぞ。っていうか出さなきゃお仕置きが出来ないだろう?」
ガイは苦笑しつつ、スパーダの身体を押さえる。
「それじゃあ行くぞ、いいな?」
「いいわけねーだろっ!離しやがれっ!!」
スパーダはそういうが、ガイが聞くわけもなく、片手でしっかりスパーダを押さえると、もう片方の手を振り上げた。
パッシィィィィ~~~~ンンンッッッッ!!!
「だぁぁぁぁ!何しやがんだぁぁぁ!!」
お尻を叩かれ、スパーダは抗議の声を上げる。
パシンッ!ピシャンッ!パアンッ!パシンッ!ピシャンッ!
「だぁぁ!やめろっ!やめねえかっ!このクソ野郎っ!!」
スパーダは暴言を吐き続けるが、ガイはそれを無視して手を振り下ろし続ける。
パシンッ!ピシャンッ!パアンッ!パシンッ!ピシャンッ!パアンッ!パシンッ!
「やめろっ!やめろってんだろーがっ!聞こえねーのかっ!!」
「聞こえてるさ」
「だったら何でやめねーんだよっ!!離せゴラァ!!」
抗議するスパーダに、お尻を叩きながら、ガイは言う。
「スパーダ、悪いことしたのはスパーダだろう?」
「る、るせえな!す、スケベは男のサガだろ!少しぐらい見逃せってーの!!」
「そういうわけにはいかないだろう。スパーダ、覗きなんて、世の中で一番卑劣で破廉恥なことなんだぞ?」
「る、るせーなッ!テメェだってエロ本の一つや二つ見たことあっだろーがよ!!」
「そういう問題じゃないと言ってるだろう?スパーダ、反省してないのか?」
「るせえっ!俺ゃあ普通の健康な男なだけだあっっ!!」
反省の見られないスパーダに、ガイはため息をつく。
「やれやれ・・。仕方ないな・・。それじゃあ、本気でいかせてもらうか」
ガイはそういうと、足を組む。
おかげで、スパーダは赤くなったお尻を突き上げた体勢になった。
「だぁぁぁ!待てっ!やめろってーの!?」
お尻を突き上げた体勢にスパーダは慌てる。
お仕置きがより辛く感じるのを知っていたからだ。
だが、それを無視してガイは手を振り下ろした。
ビッダァァァァァ~~~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~ッッッッ!!!!
「うっぎゃあああああああ!!!!!!!!!」
激しい平手の嵐に、スパーダは絶叫する。
「だぁぁぁ!何すんだぁ!?殺す気かぁぁ!!」
容赦ないお仕置きにスパーダは叫ぶように言う。
ビッダァァァァ~~~~~ンッッッッ!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~!!!!
「だぁぁ!やめろっ!やめろって!ぎゃああ!痛っ!痛ぇええええ!!!」
激しくお尻を叩く音とスパーダの悲鳴が混じり合うようにして、取調室内に響きわたった。
「ひっ・・!くぅ・・!ぎっひ・・!」
悲鳴を上げそうになるのを、スパーダは必死に堪えようとする。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がっており、火炎系の術技を食らったかと思うほどに熱い。
「スパーダ、そろそろ反省してくれたか?」
一旦お尻を叩く手を止め、ガイは尋ねる。
「る・・せぇ・・!健全な男・・なら・・女の・・裸の・・一つくれぇ・・・」
だが、スパーダは頑として謝ろうとしない。
「仕方ないな・・。それじゃあ、浴場の女性客の前でお仕置きするけどいいのか?」
「な・・!ふざけんなっ!人権侵害で訴えっぞ!!」
「そうか・・。それじゃあ仕方ないな・・」
そういうと、ガイはお尻を出したままのスパーダを肩に担ぎあげる。
そして、そのまま外へ出て行こうとした。
「だぁぁぁぁぁ!待て!待て待て待て待て!待ちやがれっっ!!」
このままでは本当に女性客たちの前で公開お仕置きされかねない、とスパーダは慌てる。
「それじゃあ謝るか?」
「わ、わーったよっ!お、俺が悪かったっ!か、勘弁してくれっ!!」
ガイに頭を下げるのも悔しいが、公開お仕置きよりはマシだと、スパーダは謝る。
「それだけじゃないだろう?もう、やらないって約束出来るか?」
「するってーの!だからさっさと離せよっ!!」
スパーダは必死になりながら言う。
「ちゃんと反省の態度を見せてもらいたいんだが・・。まぁスパーダだから仕方ないか」
スパーダの性格では、これでもかなりの譲歩だと、ガイはようやくスパーダを解放した。
「クッソ・・!散々な目に・・遭ったぜ・・!!」
スパーダはベッドにうつ伏せになったまま、痛みに顔を顰めながら呟く。
お尻にはタオルと氷嚢が乗せられているものの、まだまだ真っ赤に腫れていた。
「あらあら~、見事に真っ赤っかじゃないのよ~。俺様の美髪みたいにね~~」
「これじゃあ熟れすぎたリンゴだなぁ」
不意にドアが空いたかと思うと、ゼロスとチェスターが現れる。
「だぁぁ!見せモンじゃねーぞ!!オイッ!!」
「悪い悪い、でもよぉ、災難だったなぁ」
同じスケベ仲間ゆえか、チェスターは同情心を見せて言う。
「ケッ、ちっとしくじっただけだってーの」
「まぁとにかくよ、差し入れ持って来たぜ」
チェスターはそういうと、数冊の本だか冊子を取り出す。
「おいっ!まさかコイツは!?」
冊子を見るや、チェスターはニヤリと笑みを浮かべる。
「ご名答、今月出たばっかりの新作シリーズだぜ」
「とんだ災難に遭った同志への俺様達からのプレゼントよ~。ありがたく受け取ってくれるよね~~」
明らかにエロ本と思しき本を差し出しながら、二人はそう言う。
「すまねえな、アンタら」
「いいってことよ。俺達は仲間・・いや、同志だからな」
「そういうコト~。でも、次回は抜け駆けしないで俺様達にもちゃんと声かけてよね~」
「わーってるって。アンタらもいい情報掴んだら頼むぜ」
「それは任せておいてよね~。それじゃあチェスター君、俺様達はここらで」
「そうだな。ケツが痛えだろうし、話の内容がバレたら秘奥儀食らわされるかもしれねえしな」
エロ本を渡すと、チェスター達は部屋を後にする。
「ぐっふっふ・・。これでケツの痛みも何のそのだぜ」
スパーダはそういうと、うつ伏せになったまま、もらったエロ本をめくり始めた。
―完―
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