喧嘩の代償(SO2&テイルズより:/ルーク・リッド、共演パロ)
(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。許容出来る方のみご覧下さい)
「待て待てっ!待つんだルークッ!!」
「だぁぁーっ!しつけーっ!追ってくるんじゃねーよっっ!!」
追って来るガイに、ルークはそう叫びながら逃げる。
不良グループと喧嘩をしたところをガイに見つかってしまい、逃亡中だった。
(クソッ!どーすりゃいいんだよ!?)
逃げながらルークは必死に考える。
ガイに捕まれば、お仕置きは免れない。
走っているうちに、ルークの脚力も落ちてくる。
このままでは間違いなく捕まる。
ルークが本気で危機感を覚えたその時だった。
(ん!?アレだぁぁぁーーーっっっ!!??)
ルークは買い物途中らしいフィリアの姿に、光明を見出す。
「うおおおおっっ!!」
気合いと共にルークはフィリアに飛びかかる。
「え!?ルークさんっ!?何を・・きゃあっ!?」
いきなり飛びかかられた上、捕まえられ、フィリアは慌てる。
「そりゃあーっ!受け止めろっっ!!」
何と、ルークはガイめがけてフィリアを思い切り突き飛ばした。
「な・・!?危ないっ!?」
とっさにガイは突き飛ばされたフィリアに抱きついて受け止める。
「大丈・・はうあああっっ!?」
無事を確認しようとしたそのとき、女性恐怖症による震えに襲われる。
「きゃああっ!ガイさんっ!?しっかりして下さいーっ!誰かっ!?医者を呼んで下さいっっ!!」
フィリアは周りに助けを求める。
同時に、白目をむき、泡を拭いて倒れているガイに呼びかけ続けていた。
「ハァ~ッ・・・。こ、ここまで来りゃあ、もう大丈夫だ・・」
荒い息を吐きながら、ルークはホッとする。
ガイめがけてフィリアを突き飛ばした後、走りに走って、ようやく逃げ切ったのだ。
(ったく・・!ちょっとした喧嘩くらいで目くじら立てやがって!ウゼーんだよ!)
自分の非を棚に上げ、ルークは文句を言う。
(フィリアが通りがかって助かったぜ。ったく・・走ったから小腹が空いたってんだよ!)
ガイを命の危険にさらしたことに対する罪悪感も無く、そんなことをボヤキながら、再び通りを歩きだしたそのときだった。
ドンッ!
ルークは前からやって来た人影とぶつかってしまう。
「わ、悪い!だ、大丈夫かよ!?」
リッドはぶつかってしまったことに気づき、謝る。
「何すんだよっ!?どこ見てんだよっ!?こん馬鹿っ!?」
リッドにぶつかられ、ルークはカッとなる。
「だ、だから悪かったって。ごめんって」
「ゴメンですむかよっ!烈破掌っっ!!」
ルークはいきなり掌をリッドめがけて叩きつけようとする。
「何すんだよっ!危ねえだろっ!?」
いきなり攻撃され、リッドも文句を言う。
「るせえっ!いきなりぶつかって来やがって!それに何だよその格好!?」
ルークはリッドの髪と腹を指差しながら言う。
「キャラが被るんだよっ!変えろってーの!?」
「ふざけんなよ!昔から俺はこの格好してんだよ!かぶるのが嫌なら、そっちが変えればいいだろ!」
ルークの理不尽な文句に、リッドも怒って言い返す。
「何で俺が変えなきゃいけねーんだよ!お前が変えろっての!?」
「ふざけんなって!怒ったぜ!魔神剣・双牙!!」
怒ったリッドは二連発で魔神剣を放つ。
「テメェ!何すんだよ!?危ねーだろ!」
「先に手出したのはそっちだろ!好き勝手なこと言ってよ!マジ怒ったからな!!」
「上等だぁぁ!!ボコボコにしてやるっ!!」
すっかり怒った二人は、互いに剣を手にして斬り結び始めた。
「これは・・・!?」
通報を聞きつけ、駆けつけたアスベルは思わず絶句する。
ルークとリッドの激しい喧嘩のため、建物や道路のあちこちに被害が出てしまっていた。
「ひどいな・・・。早く止めないと・・」
「そうだな。しかし、どこに?はっ!?」
ルーク達の姿を求め、視線を周囲に向けると、突然衝撃波が飛んでくる。
とっさに避けながら、アスベルとクロードはルーク達の姿を見つける。
「魔神剣・双牙!」
剣を振るい、リッドが二発連続で衝撃波を飛ばす。
ルークがそれを跳んで避けると、空ぶった衝撃波が、店のショーウィンドーへと命中する。
まともに衝撃波をくらい、ガラスは砕け散る、展示されていた商品は路上へと散乱する、とひどい有様になってしまった。
「んなモン食らうかよ!紅蓮襲撃!!」
そう言いながら、ルークは炎を纏い、落下しながらキックを繰り出す。
「うわあっっ!!」
避けきれずにくらってしまったリッドは打ち上げられる。
同時に、ルークが纏った炎が、路上に散乱した店の商品などに引火し、火が燃え上がってしまう。
「く・・!アスベル!?」
「ああ。あれでは言葉は通じない。行くぞ!」
二人の状態から口で言っても聞かないと察したクロードとアスベルは、それぞれ剣を構える。
「はぁぁーーっっ!!」
気合いと共にクロードは飛び上がり、リッドの頭めがけ、剣を振り下ろす。
得意の兜割だ。
「抜砕竜斬!」
一方、アスベルも高速で移動しながら、ルークめがけて居合い斬りを放つ。
「「うわああっっ!!」」
喧嘩で周りへの注意が疎かになっていたリッドとルークはまともにくらってしまい、そのまま気を失った。
「よし・・。二人とも確保・・」
気絶したリッドとルークを、クロードとアスベルはそれぞれ抱え起こす。
後始末を駆けつけた守備兵達に任せ、リッド達を連れていった。
司令部内の某一室・・・。
「はぁぁぁ・・・」
「何シケたため息ついてんだよ!?こっちまで気が滅入るだろが!」
肩を落としてため息をつくリッドに、ルークは文句を言う。
「ため息もつきたくなるってーの。皆が戻って来たら、間違いなくお仕置きだぜ?」
憂鬱な表情でリッドは言う。
騒ぎの後始末が終わって戻って来るまで、この部屋で反省しながら待っているように言われたためだ。
「何だよ、ケツ叩かれんのが、そんなに怖えーのかよ!情けねえなぁ」
馬鹿にしたようなルークの態度に、リッドはムッとする。
「人のこと言えんのかよ!?ルークだっていつもガイとかティアに叩かれて泣いてんじゃんかよ!」
「泣いてねーよ!汗が出てんだよ!」
「いーや!絶対泣いてる!」
「泣いてねーってんだろ!」
言い争いから、再び喧嘩になりかけたそのときだった。
「こらこら、喧嘩はダメだろう、二人とも」
ドアが開いたかと思うと、ガイが部屋へ入って来る。
「ガ、ガイ・・。あ、後・・始末はどうしたんだよ?」
リッドは恐る恐る尋ねる。
「大丈夫さ、もう済んだからな。幸い、一般人の怪我人とかは無かったしな」
「そ、そっか・・・」
当事者の自分たち以外に怪我人はいないと知り、リッドはホッとする。
「でも・・二人とも、喧嘩はよくないことなのは知ってるな?」
「う・・・・・・」
「る、るせーなぁ!人にぶつかんのが悪いんだよ!」
リッドが言葉に詰まってしまう一方、ルークは持ち前の自己チュー振りを発揮する。
「ルーク、そういうことじゃないだろう。それはともかく・・二人とも覚悟はいいな?」
「ガイ・・や、やっぱり・・お、お仕置きかよ?」
リッドは恐る恐る尋ねる。
「そうだな。あんなことをした以上、見逃すわけにはいかないからな」
「やっぱりかよぉ・・・・」
ガイの返事に、リッドは肩を落とす。
「って何で俺もなんだよ!?」
一方、ルークは思い切り反抗する。
「ルーク、元はといえばルークがリッドに手を出したんだろう?」
「る、るせーなっ!リッドが悪いんだよ!余所見して歩いてっし、俺とカブる格好してっからだよ!」
「いい加減にしろよな!そっちがぶつかって来たんだろ!それに、俺は昔からこの格好してんだよ!何で文句言われなきゃいけないんだよ!?」
ルークの理不尽な物言いに、再び喧嘩になりかける。
「こらっ!二人とも喧嘩はダメだと言ってるだろう?あんまり聞きわけが無いと、公開お仕置きにしようか?」
「ひいいい!それは勘弁してくれよー!?」
「冗談じゃねえよっ!!」
公開お仕置きと脅され、さすがに二人も大人しくなる。
「さてと・・じゃあ、リッドから行くぞ。自分で来れるな?」
「わ、わかってるって。ハァァァ・・・」
これ以上は逃げられないし、自分が悪いのもわかっているので、諦めた口調で、リッドはおずおずとガイのもとへ行く。
リッドを膝に載せると、ガイは慣れた手つきでお尻をあらわにする。
「うう・・!?」
お尻をあらわにされ、リッドは恥ずかしさに顔を真っ赤にする。
「じゃあ、行くぞ。いいな?」
「い、イチイチ言わねえでくれよ~!やるならさっさとやって、終わらせてくれよ~」
答える代りに、ガイは手を振りかぶった。
バシィーンッッ!!
「ひいっ・・!!」
思い切りお尻を叩かれ、リッドは思わず声を上げる。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ひいっ!痛っ!痛えっ!?痛いっ!ひいいっ!!」
最初から容赦の無いお仕置きに、リッドは悲鳴を上げる。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ダメだろう?喧嘩なんてしたら?」
厳しいお尻叩きをしながら、ガイはお説教を始める。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ひっ・・!ゴ、ゴメンって!で・・でもよ・・!ル、ルークが・・!?」
謝りつつも、ついリッドは弁解する。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「そうだな。確かにルークも悪いな。理不尽なことを言ったりして、それはリッドが怒るのも無理は無いな」
お尻を叩きながらも、ガイはリッドに共感する。
「でもな、だからって喧嘩はよくないだろう?相手を怪我させるし、周りにも迷惑をかける。下手をすれば、傷害罪や器物破損罪で捕まることもあるんだぞ?」
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ひ・・!ひぃっ!痛っ!痛えっ!ひぃんっ!ひいっ!!」
ガイの平手が振り下ろされるたび、リッドは悲鳴を上げる。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「それに・・もし、そんなことになったら、キールやロイドが悲しむだろう?大切な友達を悲しませて、それでいいのか?」
「ひぃん・・!ゴメンって・・・。俺が・・悪かった・・からよぉぉ・・。ごめんな・・さぁい・・ごめん・・なさい・・・」
痛みに身を震わせながら、リッドは謝る。
「反省してくれたか?」
「した・・したって!俺が・・悪かったから・・喧嘩して・・ゴメン・・。もう・・しねぇよぉ・・・・」
「わかってくれてよかった。じゃあ、仕上げのお仕置きをするぞ。リッドには二度と喧嘩して欲しくないからな」
「え!?ちょ、ちょっと待・・・」
そこまで言いかけたところで、ガイの手が振り下ろされる。
バッチィィ~~~ンッッッ!!
バンバンバンッ!バンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンッ!
「ぎゃああああああああ!?痛ってぇぇぇぇぇええ!!!!」
豪雨のような平手打ちに、リッドは絶叫する。
バンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンッ!
「ぎゃあああ!ごめんなさーいっ!ごめんなさぁぁいぃぃ!二度と喧嘩しねえからよー!ごめんなさーいっ!ごめんなさいぃぃ~~~~!!!」
その後、激しくお尻を叩く音と、リッドの『ごめんなさい』が部屋に響き続けた。
「痛って・・痛え・・痛ぇぇよぉぉ・・・」
リッドは大粒の涙をこぼして、泣いていた。
お尻は今や倍近く腫れ上がり、スタンの皇王天翔翼を食らったかと思うほどに熱い。
「ごめんなさい・・ごめんなさぁぁい・・・!も、もう・・反省・・した・・からぁ・・。勘弁・・して・・くれよぉぉ・・・」
恥も外聞も無く泣きながら、リッドは許しを乞う。
「リッド、もう懲りたか?反省したか?」
ガイは優しい声で尋ねる。
それに、リッドは必死に頷く。
「よし、わかってくれたみたいだな。よかった」
ガイはリッドを抱き起こすと、優しくお尻を撫でてやる。
「痛かっただろう?この痛みを忘れないでくれ」
お尻を撫でながら、ガイは言う。
「さてと・・。悪いが、自分で医務室まで行けるか?」
「な・・・何とか・・ケツ痛えけど・・」
「そうか。すまないが、医務室へ行っててくれ。まだ、ルークのお仕置きが残ってるからな。フレン、後は頼んだぞ」
「わかったよ。リッド、行けるかい?」
フレンはリッドを支えながら、医務室へと連れてゆく。
「さてと・・ルーク・・」
「な、何だよ!?」
リッドへのお仕置きにすっかり顔が青ざめた状態で、ルークは返事をする。
「今度はルークの番だぞ。さぁ、来るんだ」
「じょ、冗談じゃねー!な、何で俺が叩かれなきゃいけねーんだよ!?」
ガイのお仕置き宣告に、ルークは反発する。
「ルーク、喧嘩はいけないことだろう?」
「リ、リッドが悪いんだよ!俺とカブる格好してっからだよ!」
「それは理由にならないだろう?仕方ないな・・・」
ため息をつきつつ、ガイはルークを捕まえる。
「だぁぁ!何すんだっ!?離せっ!?離せってんだよー!」
抵抗するルークだったが、空しくガイの膝に載せられてしまう。
ガイはルークのお尻をあらわにすると、膝を組む。
おかげで、ルークはお尻を突き上げた体勢になる。
「待て待て待てーーっ!?何でこのポーズなんだよ!?」
お仕置きがより痛くなる体勢に、ルークは慌てる。
「ルークの方から言いがかりをつけたんだろう?しっかり反省するんだぞ」
ガイはそう言うと、手を振りかぶった。
バッチィィィ~~~~ンンッッッ!!
「ぎゃああああああ!!!」
思い切りお尻を叩かれ、ルークは絶叫する。
バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!
「ぎゃああっ!何しやがんだっ!痛えっ!痛えっ!いでぇぇぇぇ!!??」
厳しい平手打ちに、ルークは叫びながら抗議する。
バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!
「何するんだ、じゃないだろう?ルーク、どうして叱られてるか、わかってるか?」
お尻を叩きながら、ガイはお説教を始める。
ルークにちゃんと反省して欲しいからだ。
バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!
「る、るせーよっ!反省しなきゃいけないことなんて、やってねーっての!!」
「そうじゃないだろう?ルーク、喧嘩はいけないことだろう?」
ガイはお尻を叩きながら、諭すように言う。
バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!
「る、るせーっ!リッドが悪いんだよっ!俺とカブる格好してっからだっ!」
「ルーク、どういう服を着ようが、それは個人の自由だろう?カブって嫌なら、自分が変えればいいだろう?」
ガイの言葉に、ルークはさらに反抗的になる。
「何だよ!何だよ何だよ!ガイまでリッドの味方かよ!リッドもガイも、馬車にでも轢かれちまえ!!」
「ルーク、まさか本気で言ってるのか?」
反省の色の見られないルークに、さすがのガイも表情が険しくなる。
「だったら何だよ!エラそうにしやがって!いい加減にしろよ!マジ怒っからな!?」
「そうか・・・。よく、わかった・・・」
ガイはそう言うと、何かを取り出す。
取り出したのはパドル。
見るからに痛そうなパドルだった。
「お・・おいっ!?何でガイが持ってんだよ!?」
パドルを見るなり、ルークは真っ青になる。
同じパドルで、ティアに厳しくお仕置きされた経験があるからだ。
「これか?ティアからもらったんだ。ルークが本当に悪い子だったときに、これで叱ってくれってな。出来れば使いたくは無かったんだが・・」
「だったら使うんじゃねーよ!?」
「悪いが、今日は心底泣いてもらうぞ。ルークにはちゃんと反省して欲しいからな」
ガイはそう言うと、ティアから譲られたパドルを振るう。
バンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!
「ぎゃあああああ!!!??マジ痛ぇぇぇぇぇええええ!!!」
パドルでのお尻叩きに、ルークは絶叫する。
バンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!
「ぎゃあああ!やめろぉぉぉ!やめろってんだろうがぁぁぁ!?痛っ!痛ぇぇぇ!痛ぇ痛え痛え痛いいでひでぶ~~~~~!!??」
悲鳴を上げているうちに、何だか核戦争後の世界で暴れている悪党みたいな悲鳴になってゆく。
バンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンッ!
「やめでとめでひべしあべしたぶらわひでいであばぶ~~~~っ!!??」
パドルでお尻を叩く音と共に、意味不明になり果てた悲鳴が部屋に響き続けた。
「痛・・痛ぇぇぇ・・痛ぇぇぇよぉおぉぉぉ・・・・」
両肩を大きく震わせて、ルークは泣いていた。
お尻はリッドよりも大きく、赤く腫れ上がり、熱くなっている。
「も・・もぅ・・勘弁・・して・・くれよぉぉ・・。ケツ・・痛いぃぃ・・。叩かれんの・・やだぁぁぁ・・・・」
反抗心もすっかり折れ、ルークは泣きじゃくって許しを乞う。
「ルーク、反省してくれたか?」
パドルを振るう手を止めて、ガイは尋ねる。
ルークは必死に頷く。
それを見て、ようやくガイはお尻を叩く手を降ろした。
「ひぃぃぃ!?も、もっと優しくしてくれよぉぉ!!」
「何言ってるんだ!下らない理由で喧嘩なんかするのが悪いんだろう!これくらい我慢しないか!」
悲鳴を上げるリッドに、キールはそう言いながら、薬を塗る。
「全く・・本当に馬鹿だなリッドは!」
「言うなよぉ・・。反省してっからよぉ・・・・」
「キール、あんまり言いすぎるとリッドがかわいそうだぜ?」
厳しい態度のキールに、手当てを手伝いながら、ロイドがフォローする。
「こ、これくらい言いたくもなるさ!ま、まぁ、この辺にしておいてやるさ!」
バツが悪い様子で言いながら、キールは手当てを続けていた。
同じ頃・・・。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「だぁぁ!やめろっ!やめろってんだよっ!痛えっ!痛えっ!痛ぇぇぇ!!」
「やめろじゃないでしょう?全く・・下らない理由で喧嘩なんかして・・」
呆れた口調でお説教しながら、ティアはパドルを振り下ろす。
リッドと喧嘩したことを知り、お仕置きをしているところだった。
「るせーよっ!何でティアにまでケツ叩かれなきゃいけねーんだよっ!?やめろってんだよー!!」
「全く・・反省してないわね・・」
ティアはため息をつくと、さらに強力なパドルを取り出す。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ぎゃああああ!!やめろっ!やめろってんだよー!こん馬鹿っ!痛えっ!痛えええええええええええ!!」
その後、長い長い間、パドルの音とルークの悲鳴が響き続けた。
―完―
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