CD騒動(SO2&テイルズより:ルシ/アシュ、共演パロ・BL)
(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。BLありです。許容出来る方のみご覧下さい)
「すみませんねぇ、わざわざ来てもらって」
執務室に現れたアシュトンとリッドに、ジェイドはそう言う。
「いいんですよ、困ったことがあれば、力になるのは神父の務めですし」
ジェイドの言葉に、アシュトンはそう返す。
「それに、仕事引き受ければ、ウマい肉報酬にくれるって聞いたら、こっちから頼みたいくらいだって」
リッドも、ジェイドから出された報酬の話に、乗り気で答える。
「いや~。そう言ってもらえると助かりますよ~。実は私の知り合いにドラマCDの製作業者がいましてね~。双子が主役のドラマCDを作るんですが、その主役を是非あなた方二人にお願いしたいんですよ~」
「え?ぼ、僕らに?」
ドラマCDの主役という、意外な依頼に思わずアシュトンは困惑する。
「ほ、本当にいいのかな?ぼ、僕ら本職の声優とかじゃないのに・・・」
「あなた達二人だからこそ、と思っての依頼なんですよ。引き受けていただけないと・・私としてもあなた達を太鼓判押して推薦した手前、困った立場になってしまいましてねぇ」
「わ・・わかりました。リ、リッドさえよければ・・・。ど、どうかなリッド?」
「ん~?俺は別に構わねえぜ。ウマい肉たくさん食わしてくれるしさ。引き受けないのはもったいねえって」
アシュトンの問いに、リッドは肉目当てで、一も二も無く同意する。
「それでは決まりですねぇ。では、明日から早速頼みますよ。こちらが、クエスト内容に関する資料です」
二人はそれぞれ資料を受け取ると、執務室を後にする。
「いや~。これでどうなるか、面白いことになるといいですね~」
二人が去った後、ジェイドは何やら意味深な笑みを浮かべていた。
それから数日後・・・・。
「アシュトン、どうしたのか?そんな顔をして?」
「え?ど、どうかした?」
ルシフェルに声をかけられ、アシュトンは思わず尋ねる。
「どうかしたではないわ!ここのところ、何やら沈んでおるではないか!?」
「え、そ、そうかな?」
「そうかなではない!あの陰険鬼畜眼鏡からクエストを請け負ってから、様子がおかしいではないか!?何か嫌なことでもあるのではないのか?」
「そ、そんなことないよ!?」
「本当か?」
「き、君が心配するようなことなんか、何も無いよ!あ、安心して!?あっ!もうクエストに行かないと!!」
「あっ!待たぬかっ!話はまだ終わって・・何だっ!?こんな大事なときにーーっ!!」
クエストに行くアシュトンを呼び止めようとするルシフェルだったが、ちょうどそこへ魔界からの通信が入る。
その後、通信用の水晶球めがけ、ルシフェルの怒りの声が響きわたっていた。
「お疲れ様~っ!」
「お疲れ様です~っ!明日もよろしくお願いします~」
帰りの挨拶と共に、スタッフや出演者たちが収録スタジオを後にする。
その中に、台本を抱えたアシュトンとリッドの姿もあった。
「リッド、帰り、時間あるかな?」
「ん?別に大丈夫だけどよ。どうかしたのかよ?」
「うん、ちょっとね。お茶でも飲みながら話したいことがあってさ」
「わかったぜ」
話がまとまると、二人はスタジオ近くのカフェに寄る。
「で、何だよ、話って?」
注文を終えた後、リッドはアシュトンに尋ねる。
「うん・・。実は今のクエストのことでさ・・・。まさか・・BLCDの仕事だなんて思わなかったからさぁ」
「だよなぁ。しかも、かなりエロいもんなぁ。俺もやってるうちに、何だか妙な気分になってきそうだったの」
アシュトンとリッドはそれぞれため息をつく。
二人が出演しているのは、BLCD。
双子の兄弟の禁断の愛をテーマにしたもので、リッドが攻め役を、アシュトンが受け役を演じていた。
「特に僕が抱かれる方の役でしょ?やってて・・凄く恥ずかしくて・・・。しかも何でお尻叩かれるシーンまであるのって思ってさ」
「それ、わかるわかる。おかげで、ガイにケツ叩かれるときのこと思い出しちまって、お仕置きされてもねえのに、ケツ痛くなってきちまうしよ」
二人はそれぞれ、仕事での愚痴を言い合う。
「まぁそれは仕事だから仕方ないけど・・ルシフェルにバレたらって思うと・・凄く不安だよ。ヤキモチ焼かれて・・お仕置きされちゃう・・・」
「あ~。だよなぁ。キール並みに、独占欲強そうだしなぁ」
「リッドも気をつけた方がいいんじゃない?例えドラマCDで、あくまで演技でも、僕を抱いてるシーンとか聞かれたら・・・」
「ヤキモチ焼かれて、エアスラスト食らわされそうだぜ。そ、そうだな。俺も気をつけねえと」
二人は、独占欲が強くて嫉妬深いそれぞれの恋人・友人について、そんな愚痴をこぼし合っていた。
それからしばらく経ったある日・・・。
「ただいま~。今帰・・・!?」
買い物から帰って来たアシュトンは、鬼気迫る表情のルシフェルに出迎えられ、ハッとする。
「ど、どどどうしたの?そ、そんな怖い顔して?」
「うむ。実はアシュトンがいない間に、こんなものが届いてな・・・」
ルシフェルはそう言うと、何かをアシュトンの前に投げ出す。
投げだしたのはCD。
「こ・・これ!?」
アシュトンはすぐに気づく。
リッドと共に出演しているBLCD、それも濃厚な愛を交わし合うシーンを収録したものだった。
「アシュトン、どういうことなのだ?コレは?全て説明してもらおうか?」
「は・・はいぃぃ・・!!じ、実は・・!!」
アシュトンは涙目になりながら、BLCDの仕事をしていたことを話す。
「ほほう、なるほど。あの大食い猟師と、BLCDに・・それも、恋人同士の役でか」
「う・・うん・・・」
説明しながら、アシュトンはルシフェルの嫉妬の炎が燃え上がっていることに気づく。
「で、でも、あ、あくまでもえ、演技で・・こ、声だけだから・・・」
「それでも、ドラマCDの中で、あの赤毛猟師と愛し合ったのだろう?私がいながらな・・。しかも・・私に隠していたな?」
「だ・・だって・・言えば君・・絶対・・ヤキモチ焼くか・・・」
「隠す方がなおさら許せぬわ!!」
「ひいいっ!!ごめんなさいっ!!」
ルシフェルに怒鳴られ、アシュトンは縮こまる。
「アシュトン・・!例え芝居でも・・アシュトンが他人に抱かれて愛される声を聞いて、私がどれほど悔しいかわかるか!?」
「ご、ごめんなさいっ!に、二度としないから・・!!」
「当然だっ!!アシュトン・・どうやら私の恋人という自覚が足りんようだな・・。しっかり・・お尻に躾けてやろう」
そう言うと、ルシフェルはアシュトンの手首を掴んで引き寄せる。
気づいた時には、礼拝堂の長椅子に腰かけたルシフェルの膝に乗せられてしまっていた。
ルシフェルは慣れた手つきでアシュトンのお尻をあらわにすると、丹念に手に息を吐きかける。
「では・・ゆくぞ。覚悟するがいい」
身を震わせるアシュトンにそう言うと、ルシフェルは手を振りかぶった。
バッチィィィ~~~~ンンンッッッ!!!
「ひいいいっっっ!!」
最初から凄まじい平手打ちに、アシュトンは絶叫する。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ひっ!ひいっ!痛っ!痛ああ・・!!」
お尻に与えられる容赦ない痛みに、アシュトンは悲鳴を上げる。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「最近・・どうにも様子がおかしいと思っておったが・・!!」
お尻を叩きながら、ルシフェルは怒りに声を震わせる。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「あの大食い猟師とBLCDに出ておっただと!?何故、隠しておったのだぁぁーーーーーーっっっ!!」
怒りを燃え上がらせながら、ルシフェルはお尻を叩く。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「ひいいっ!ごめんなさぁいっ!き、君が・・怒ると・・思ったからぁ・・!!」
平手打ちに悶えながら、アシュトンは必死に弁解する。
「当たり前だ!?例え芝居でも・・・アシュトンが他の男と愛し合うのが・・許せぬわっっ!!アシュトンは私だけの妻だーーっっ!!」
「ひいいーーっ!!ごめんなさーいっ!!」
凄まじい剣幕のルシフェルに、アシュトンは必死に謝る。
だが、ルシフェルの嫉妬の炎は消えるどころか、さらに燃え上がる。
「許さんっ!!あんな大食い猟師と・・愛を交わす芝居などしおって!!こうしてくれるわっ!!」
そう言うと、ルシフェルは足を組む。
おかげで、アシュトンはお尻を突き上げる体勢にされてしまう。
さらに、ルシフェルはパドルまで取り出した。
バッシィーーーーンンンンンッッッ!!
バンバンバンッ!バンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!
「ぎゃひいいいっっ!!!」
集中豪雨のようなパドルの嵐に、アシュトンは絶叫する。
同時に、苦痛で両脚をバタつかせてしまう。
バンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンバンバンバンッ!
「ごめんなさぁぁいい!!二度とBLCDの仕事なんてしないからぁぁぁ!!」
「そんなのは当然だろう!!今日はまだまだ許さぬからなっ!!」
嫉妬の炎を燃え上がらせながら、ルシフェルはパドルを振り下ろす。
パドルを叩きつける音とアシュトンの悲鳴、それらがない交ぜになって、礼拝堂に響きわたっていた。
「ごめん・・なさい・・。ごえん・・なじゃい・・がべん・・なぎゃひ・・」
呂律の回らない声で、アシュトンは必死に謝る。
お尻は今や、痛々しいどころでは無い姿になっていた。
「アシュトン・・。反省したか?」
パドルを振るう手を止め、ルシフェルは尋ねる。
「ひぃん・・!した・・よぉ・・。もう・・二度と・・BLCDなんか・・出ませぇん・・。約束・・する・・からぁ・・」
「いいだろう。ただし・・・もし破れば・・今日の3倍は叩いた上、一か月毎日、最低でも200叩きはするぞ。よいな?」
「は・・はいいっ!!に、二度としませぇぇんっっ!!」
アシュトンは必死に約束する。
それを見て、ようやくルシフェルはパドルを手離した。
「ぎひ・・!!」
「す、すまぬ!沁みたか?」
苦痛の声を漏らすアシュトンに、薬を塗りながらルシフェルは謝る。
「だ、大丈夫・・な・・何とか・・」
「そ・・そうか・・。アシュトン・・。すまんっ!!」
突然、ルシフェルは両手を合わせ、拝み倒さんばかりに謝る。
「り、理不尽なのはわかっている!アシュトンは全く悪くないと!!だが・・それでも・・どうしても我慢出来んのだ!!例え芝居でも・・アシュトンが他の男と愛を交わしておるのを聞かされるのは・・!!む、虫がいいのは百も承知だ!!だが、頼むから嫌わないでくれ!!アシュトンに嫌われたら・・生きていけんっ!!」
ルシフェルは必死に謝る。
「もう・・。ずるいなぁ・・君は・・。そんなこと言われたら・・怒るに・・怒れないじゃないか・・・」
アシュトンはため息をつきつつ、ルシフェルに抱きかかる。
「僕が好きだから、悔しくて、ヤキモチ妬いたんでしょう?それだけ、僕のこと思ってくれてるってことでしょう?お尻が痛いのは嫌だけど・・君のその気持ちは嬉しいから・・」
「アシュトン・・・!!」
アシュトンの態度に、ルシフェルは安堵と感激の声を漏らす。
「まぁ、少しはヤキモチも抑えてくれると助かるけど・・・そういうところも含めて君が好きになったからさ。これからもよろしくね」
「任せておけ!私の愛はアシュトンただ一人のものだっ!!もちろん、永遠にな!!」
ルシフェルはそう宣言すると、アシュトンを力強く抱きしめた。
同じ頃・・・。
バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!バシーンッ!
「くそっ!やめろっ!やめないかっ!!」
お尻を叩く音と共に、キールの抗議の声が響きわたる。
「やめろじゃないだろう?BLCDに出たのが許せないからって、リッドに術なんか食らわせたらダメだろう?」
お尻を叩きながら、ガイはそうお説教する。
キールの方でも、BLCDの件でリッドを問い詰め、怒りと嫉妬で術を食らわせてしまい、そのことでガイに叱られているのだった。
「う、うるさいなぁ!ガイには関係ないだろう!これは僕とリッドの問題だ!!いちいち口を突っ込まないでくれ!!」
「キール、本気でそう言ってるのか?」
反省の見られない態度に、ガイの表情も厳しくなる。
「だ、だったらどうだって言うんだ!いい加減にしないと、本気で怒るからな!!」
「そうか・・。なら、仕方ないな・・」
ため息をつくと、ガイはさらに厳しい平手打ちを振り下ろす。
「やめろっ!やめろって言ってるだろう!く・・!!痛っ!痛あ・・!!」
その後、お尻を叩く音と共に、キールの悲鳴や反抗する声が響き続けた。
―完―