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見習神父の躾



 「おぃ!これしか出来てないのかよ!?」
その少年は怒鳴るように言ったかと思うと目の前に縮こまっている同年代の少年たちを睨みつける。
睨んでいる少年は薄い色素の金髪に碧眼の持ち主で、全体的に色素の薄い肌をしている。
黒い神父服を着ていることから、見習神父だと推察できた。
彼の名はジュリーといい年は14歳、元々はある貴族の息子だったが、母親であるその貴族の死や家の破産などが原因で施設に入り、そこで母親の知人だったある神父に引き取られて見習神父として暮らしており、そのための教育を受けていた。
 「ご・・ごめん・・ジュリーくん・・。で・・でも・・僕も家の手伝いとかで忙しかったし・・・」
「ぼ・・僕もジョエル神父様の手伝いとかあったし・・」
ジュリーと向かい合っている少年の何人かがおどおどと返事をする。
彼らはジュリーが住んでいる教会の近所の商人や職人の子で、ジュリーの養父で師でもあるジョエル神父ことこの教会の神父の元に通って読み書き算盤などを習っていた。
「馬鹿!言い訳なんて聞いてないだろ!どうするつもりだ?このままじゃまたバカジョエルに説教されるわお仕置きされるわだぞ!」
「で・・でも・・これ・・ジュリーくんの宿題なんだから自分でちゃんとやった方が・・」
別の少年がやはりオドオドしながらもジュリーに意見を言おうとする。
 一応、神父としての教育をジュリーは受けているところである。
だが、実は施設から引き取られる際にジュリーの進路をどうするかという問題が生じ、ジョエルやその他の周囲の人間たちが話し合った際、バカ扱いされたためにジュリーがキレて神父くらい簡単になってみせると言い出したためにジョエルが神父としての道を歩ませることを決めたという経緯があった。
そんないきさつのため、真面目に勉強する気も無く、しかもまだ母親と一緒に暮らしていた頃、その母親がかなり息子を溺愛し甘やかしたために周囲とうまくなじめない性格になり、問題児となってしまったことがそのような傾向に拍車をかけた。
おかげで不真面目な態度や周りの人間とのトラブルが原因で、師で養父のジョエル神父からはお仕置きをしょっちゅう受けていた。
 今回も何度も聖書を覚えるようにと言われているにも関わらず暗唱もノートに書きつけて覚えることもしないジュリーに対してジョエルが「10日間でノート一冊分書ければお仕置きを免除」という課題を出され、嫌だといえばお仕置きをされるので渋々受け入れたものの、そんな扱いをされたのが悔しく、また父親みたいに説教するジョエルへの反抗から、ジュリー同様神父から教育を受けているその他の少年達(ジュリーは少年達の間ではガキ大将的な存在だった)に代わりにやらせていたのである。
 「うるさい!言う通りにしないとぶん殴るからな!わかったか!?」
ジュリーはキッと皆を睨みつける。
それに威圧されて他の者は完全に委縮し、やむなくジュリーの言う通りにすることを誓うと、ジュリーは釘を刺しながら体よく他の少年達に課題を押しつけてしまった。


 その二日ほど経った日の夕方、ジョエル神父は祭壇の掃除をしていた。
ジョエル神父は年は32歳、髪は濃い茶髪でオールバックにしており、エメラルド色の瞳の持ち主で、眼鏡をかけている。
一見したところ、真面目で厳格というか融通が利かなくて堅苦しそうなお兄さんという感じだった。
 「おい!バカジョエル!相変わらずそんなつまんない掃除でもしてんのかよ!?」
毎日聞いている声に思わず振り返ってみると、ジュリーが馬鹿にしたような感じの表情を浮かべている。
貴族生まれのせいか、ジュリーは掃除のような仕事を馬鹿にしているところがあったからだ。
「ジュリー、いつも言っているだろう。つまらない仕事などというものは無いと。それに人をバカ呼ばわりするのはやめなさいと言っているだろう?」
「そんなのは聞き飽きてるよ。それよりあんたの言う通りにやってやったよ」
そういうとジュリーはジョエル目がけてノートを放り投げる。
ジョエルはノートをキャッチするが、ジュリーのそんな振る舞いに思わず顔を顰めつつ、ノートを開く。
中を見るとびっしりと聖書の文章がきちんと書き込まれていた。
「どうだよ?俺だってやればこれくらいチョチョイと出来るんだからな!?」
ジュリーは勝ち誇った表情を浮かべるとそのまま出てゆこうとする。
「待ちなさい」
ジョエルはそういうと空いている方の手を伸ばしてジュリーの肩を掴む。
「何だよ、書き取りならちゃんとやっただろうが!」
「何を言ってる、全然やっていないじゃないか」
「何だと!?変な言いがかりつけるなよ!」
思わずジュリーは叫ぶ。
「なら聞くが・・どうしてここから全然筆跡が違うんだ?」
「何だと!?あ・・・」
ジュリーは思わずノートを奪い返してジッと見つめる。
するとページの途中から明らかに筆跡が違うのが彼にも見てとれた。
 (や・・やっば・・・)
みるみるうちにジュリーの顔色が変わる。
複数の人間にやらせれば早く終わるだろうと思ったのが裏目に出たのだ。
おかげで素人のジュリーにも明らかに他人が書いたのが見てとれた。
 「ジュリー・・・」
不意にジョエルが話しかけてきた。
本能的にジュリーは師の方を見やる。
ただ課題をやらなかっただけでなく、不正行為までして誤魔化そうとしたのだ。
ジョエルが怒っていないはずはない。
それを感じるや見習神父は脱兎の如き勢いで飛びだそうとした。
 「こら!待ちなさい!」
逃げ出そうとするジュリーの襟首を背後から引っ掴み、ジョエルは引き戻しにかかる。
「何すんだっ!離せよっ!バカジョエルっ!」
「話はまだ終わってない。おとなしくしないか」
「話すことなんか何もない~~!離せバカァァァ」
「離せじゃない。大方他の子達を脅すか何かしてやらせたんだろう。お前って子は・・」
「それがどうしたんだよ!」
「悪いと思ってないのか?」
「うるさぁいっ!俺は悪くなぁいっ!とっとと離せ~~!バカジョエルっっ!!」
ジュリーはそういうと腕を掴まれたまま膝を蹴り上げようとする。
だが、それより先にジョエルに思い切り引っ張られて態勢を崩してしまった。
 「全く・・・仕方ないな・・・」
ハァ~とため息をついたかと思うとジョエルは傍の長椅子まで抵抗するジュリーを引っ立ててゆく。
礼拝用の長椅子に腰かけたかと思うと、そのまま弟子を引き寄せ、膝に乗せてしまった。
 「おいっ!何する気だよっ!離せ~~!!」
師がやろうとしていることに気づくや、ジュリーは必死に抵抗する。
「離せじゃない・・・。全く・・・」
呆れたような口調で溜息をつきながらジョエルは神父服をまくり上げてズボンを降ろす。
あっという間に雪のように白いジュリーのお尻があらわになった。
 「おいっ!バカっ!やめろっ!痴漢っ!変態っ!スケベ~~~!!」
お尻をむき出しにされるや、さらにジュリーは暴言を吐きながら抵抗する。
あまりにジタバタ身体を動かすものだから、ジョエルはジュリーの両腕を捕まえると左手の方で後ろ手に押さえつけてしまった。
しっかりと弟子を押さえこんで抵抗を封じると同時に、ゆっくりと手を振り上げると、ジュリーのお尻目がけて振り下ろした。


 パアンッッ!!
「く・・・!!」
弾けるような音と共に痛みがお尻に走る。
ジュリーは屈辱感と痛みに思わず顔をしかめた。
パアアンッ!パシィンッ!ピシャアンッ!パアチンッ!
「くっ・・!バカあっ!やめろっ!畜生っ!」
見習神父とは思えない暴言を吐きながらジュリーは自由な両脚をバタつかせる。
ピシャンッ!パアシィンッ!パチィンッ!パアアンッ!
「やめろっ・・!やめろって!この鬼っ!サドっ!」
元々色素が薄いせいか、ジュリーの肌は始まったばかりだというのに赤く染まっている。
「鬼でもサドでも好きに呼ぶといい。だが、お前がきちんと反省するまではやめないからな」
パンッ!パアシィンッ!ピシャアンッ!パアアンッ!
「バカッ!反省しなきゃならないことなんてやってない!」
「やってないだと?課題をしなかっただろう?」
お尻を叩きながらジョエルが尋ねると、ジュリーは師の方を振り向いてキッと睨みつけた。
 「クソッ!バカジョエルッ!痛ぁっ!そもそも条件は書くことで俺に書けと言わなかったのが悪いっっ!!」
容赦のない平手打ちを振り下ろされつつも、負けず嫌いの性格のなせるわざか、ジュリーは口で抵抗を続ける。
「馬鹿はお前だ!仮にも神父になろうという者が他の者に恐怖感を与えて従属させた挙句、約束を誤魔化そうとしたことに問題がある」
パアンッ!パアチィンッ!ピシャアンッ!パアアンッ!
平手打ちの音が響く中、ジョエルはそう説教する。
「うるさぁい!誰も約束するだなんて言ってなぁい!」
「確かに私は約束とはいわなかったが、あれは上司、教官、上に立つ者としての命令だ」
「命令って何だよ!それじゃあ俺だってあいつらにさせたのは命令だって言えるだろ!」
「言わない!お前のはお仕置きされたくないけど自分ではできないと決めつけてサボる口実に他の者を使って誤魔化した!それだけだ!」
ジョエルに図星を指され、一瞬ジュリーはウッと言葉に詰まりかける。
だが、すぐにキレたように叫んだ。
「っっっっ!知らないよっ!ジョエルの馬鹿あっ!いつだって保護者ヅラして何様のつもりなのさぁ!痛い!痛い!痛いってばぁ!やめて!やめろよバカぁっ!」
ジュリーは苦しくなってきたのだろう、目尻に涙を浮かべさらに両脚をバタつかせた。


 「くぅ・・・ひっ・・あっ・・ひぃん・・・あっう・・・・」
ジョエルの膝の上でジュリーは荒い息を吐く。
額や手の甲には汗がジワリと浮かんでおり、頬にも涙の跡がついている。
両肩や胸は息を吐くたびに大きく動いていた。
「ジュリー・・・少しは反省したか?」
一旦手を止めると、ジョエルはやや声のトーンを柔らかくして問いかける。
お尻はかなり濃いめの赤に染まっており、触れるとまるでよく揉んだカイロのように熱かった。
そろそろ頃合いだろうと思って声をかけたのである。
しばらくの間、ジュリーはハァハァと息をついていた。
やがて落ち着くと再びジョエルの方を振り向く。
しかし、その表情はとても反省しているとはいえないものだった。
 「う・・・うる・・さい・・なぁ・・・バカ・・ジョエル・・・」
あれだけ叩かれたというのにまだ懲りずに暴言を吐き続ける。
その根性は大したものかもしれないが、弟子の頑なさにジョエルは眉を顰めたくなる。
確かに年頃の子供にとってはお尻を叩かれるなど屈辱以外の何物でもなかろう。
ましてや、それがいけすかないと思っている相手なら尚更だ。
聖職者として様々な階層・年齢の人間に接してきたし、ジュリー以外にも年頃の子を預かって教育しているから、そういう気持ちはわからないでもない。
だが、ただ誤魔化しをしただけならともかく、人を脅して無理矢理に不正に加担させたりもしたのだ。
そのような所業は神父になる者、いやそれ以前に人として決して許すわけにはいかない。
だから本当に反省するまでは許すわけにはいかなかった。
 「あくまでも自分は悪くないと言いたいのか?」
その言葉にジュリーはしばらくの間沈黙してしまう。
どうやら多少は悪いとは思っているようだった。
だが、しばらくして自身のプライドや意地、ジョエルの反感が再び燃え上がってきたのだろう、今にも噛みつかんばかりの表情を浮かべると挑発するように言う。
「決まってるだろ!バカジョエルっ!あんたに頭下げるくらいなら尻が壊れる方がまだマシだよっっ!!!」
「本気でそう言ってるのか?」
「だったらどうだっていうのさ!」
「よくわかった・・。お前がちっとも反省していないのは・・・。なら仕方ない・・・」
ハア~ッとため息をついたかと思うと、ジョエルは足を組み替える。
おかげでジュリーは天井に向かってお尻を突き上げるような体勢になった。
 「おい・・!何する気だよ!?」
本能的に危険を察知したのか、ジュリーは多少慌てる。
同時に、再びジョエルの手がジュリーのお尻目がけて振り下ろされた。
 バシィ~ンッッ!!バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!
ビシャア~ンッ!バアンバンバンバンバンバンバアンバンバンバンバンバンッッ!
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
まるで絨毯爆撃のような凄まじい平手の嵐にジュリーは声も出ない。
「ちょ・・何すんだよっ!バカッ!!」
あまりに容赦のない平手打ちにさすがのジュリーも声を上げる。
「全然反省しない者には・・・もっときついお仕置きをしなければだろう」
「なっ!神父がそんな暴力振るっていいのかよ!」
「他人を暴力や恐怖で押さえつけようとしたのはそもそもお前だろう?暴力の恐怖にさらされる者の気持ちを少しは理解するといい」
「やめ・・!やめろっ!やめてっ!」
恐怖でジュリーは逃げようとするが、既にしっかりと拘束されているためにかなわぬ相談だった。
そして既に真っ赤に染め上がっているジュリーのお尻へ、さらなる平手の大雨が降り注いだ。


 「ひぃん・・ひっう・・・ああーん・・ひっくぅ・・・・」
ジュリーはボロボロと涙を零してしゃくり上げる。
「ひぃん・・やだぁ・・もぅ・・やめて・・やめてよぉ・・・痛・・痛い・・・痛いよぉぉぉぉ・・・ふぅええん・・・・・」
もはや暴言を吐く気力もなく、小さな子どものようにひたすらジュリーは泣いていた。
「ジュリー・・・・」
泣きじゃくる弟子に対し、冷ややかな声でジョエルは呼びかける。
「もっと・・か?」
その問いにジュリーはギクリとする。
(ま・・・まだ・・叩く気・・なのか・・?)
ジワリジワリと恐怖が足元から這い上がってくる。
ジュリーは背筋が寒くなり、冬でもないのにガクガクと震え出した。
 「やだぁ・・・やだよぉ・・。も・・もぅ・・叩かないでぇ・・お願いぃぃ・・・お願いだからぁ・・・やぁ・・・痛いのやぁぁ・・・・」
心底からお仕置きの恐怖に怯え、必死にジュリーは許しを乞う。
(ちょっと薬が効きすぎたか・・・)
さすがにかわいそうになったジョエルはお尻を叩く手を止めると再び話しかけた。
 「怖いか?ジュリー?」
「こ・・怖いよぉ・・・も・・もぅ・・・叩かないでぇ・・お願いだからぁ・・」
「そうだ。怖いだろう。だが、お前に課題をやらされた子たちも怖かったんだぞ?暴力で脅されるのがどれだけ怖いかわかっただろう?」
師の問いにジュリーは必死に頷く。
「ならこういうことをしてはいけないのはわかったな?」
「ひぃぃん・・・も・・もう・・しないぃぃ・・・ごめんなさぁいい・・・ごめんなさぁぁぁいい・・・!!」
ジュリーは必死になって謝る。
「ようやく言えたな・・・。よしよし・・・」
ジョエルはホッとした表情を浮かべると、弟子を抱き起こす。
そして膝の上にお尻が触れないように座らせると優しく抱きしめてやった。
 「よくわかってくれたな。いい子だ・・・」
「ひっく・・うっえ・・あーんあーん・・ひぃーん・・」
だが、お仕置きのせいかすっかりジュリーは子供返りしてしまった。
「ほらほら。もう怒ってないだろう。やれやれ・・・世話の焼ける子だなぁ」
苦笑しつつも優しい目を向けると再びジョエルはジュリーを抱きしめてやった。


 ―完―
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