覗きの代償(好きしょより:水/空)



 (注意)BLゲームが題材です。ちょっとだけBL要素が入っています。ですので、苦手な方はご遠慮下さい。

 (うわぁ、痛ってぇだろうなぁ・・・)
保健室の扉の前、僅かに開いた隙間から中を覗きこみながら、羽柴空は思わず、心中でつぶやいた。
部屋の中では、友人のクリスが、保健医の七海にお仕置きされている。
無理をした末に倒れ、空や七海に心配をかけた罰に、七海の膝の上でお尻を叩かれているのだ。
空の目には、たっぷりと叩かれ、熟れたスモモのように真っ赤に腫れ上がったクリスのお尻が、はっきりと映っていた。

 「何をしている?」
不意に、背後から声がした。
(この声・・・まさか・・・)
空は嫌な気配を背後に感じる。
恐る恐る後ろを振り返ると、空は露骨なまでに嫌な表情を浮かべた。
「ゲッ・・・水都・・・」
そう、彼の背後に見えたのは、端整だがどこか意地の悪い水都の顔。
この学校に務める教師の中でも、一番嫌な奴の一人だ。
「くくく・・・覗きとは悪趣味だな・・・」
「好きでやってるんわけじゃねえよ・・・」
空は渋々という感じでいう。
授業が終わったので、クリスの様子を見てこようと、保健室に向かったのだ。
ところが、保健室ではお仕置きの真っ最中。
さすがに入るわけにもいかないので、やむなくドアの前でお仕置きがやむのを待っているのである。
とはいえ、中の様子も気になるので、ドアが少しだけ開いているのを幸い、覗いていたのであった。
「覗いた上に教師に向かってその態度はよくないな、羽柴・・・」
(何だよ・・・。やばげな空気だぞ)
空は身の危険を感じ、思わず後ずさる。
「それより何でこんなとこにいるんだよ!?」
「そんなことはどうでもいいだろう。それよりも覗きの上に教師に暴言とは・・・。これは躾が必要だな・・・」
水都は嫌な笑みを浮かべると、両手で空を捕まえてしまう。
次の瞬間、空は水都の肩の上に担ぎ上げられていた。
「おい!何すんだよ!」
「決まっているだろう。教諭室でたっぷりと躾をしてやる。お前のような小猿には必要だからな。本当の小猿みたいに真っ赤にしてやるから、楽しみにしているがいい・・・」
「ばかやろうっ!降ろせっ!この陰険鬼畜教師っっ!!」
空は必死で抵抗するが、水都には全く通用しない。
肩に担がれたまま、空は水都に数学教諭室まで連れてゆかれてしまった。

 「はーなーせっ!離せよっ!この陰険サド!鬼畜っ!!」
教諭室のドアの向こうからは、空の悪態が、声が枯れんばかりの大声で聞えてきた。
空はソファに腰かけた水都の膝の上に、うつ伏せに乗せられている。
水都はしばらくニヤニヤと笑みを浮かべていたが、空のズボンに手をかけると、あっという間に降ろしてしまう。
ズボンの下からは、健康的な肌をした、引き締まった空のお尻が姿を現した。
「くくく・・・。相変わらずいい尻をしているな」
セクハラまがいの発言をすると、水都は空のお尻を撫で回す。
空の背筋を冷たい悪寒と屈辱感が走りぬけた。
(冗談じゃねえよ!何で男にケツ触られなきゃなんねえんだよ!?)
 この水都という教師はそういう趣味の持ち主である。
特に空に目をつけているらしく、しばしば『お仕置き』と称して、その手の行為を行っていた。
「やめろって言ってんだろっ!この変態教師っ!」
空は上半身を後ろに振り向かせると、水都を殴ろうとする。
だが、空の拳は水都にあっけなく受け止められてしまった。
「教師に悪態をついた上に暴力を振るうとは・・・。これは相当きつい『お仕置き』が必要だな」
水都はそういうと、これ以上ないくらい嫌な笑みを見せつける。
(やっべぇ・・・)
空は思わず後悔した。
この後ろくでもないことになるのは、目に見えていたからだ。
だが、水都に腰をしっかり押さえつけられ、逃げるに逃げられない。

 バアアンッッ!
いきなり、強烈な衝撃が空のお尻を襲った。
「痛ってえええっっっっ!!!!!」
思わず空は飛び上がりそうになり、悲鳴をあげる。
「ちくしょおっ!何で叩いて・・・」
後ろを振り向くや、空の言葉が途切れた。
水都の手には、定規、それも50センチ近くはある、幅広の金属製のものが握られていたからだ。
「って何使ってんだよっ!!」
思わず空は大声を出す。
意地の悪い水都の性格を考えれば、道具を使う可能性があるのは十分に予想できた。
だが、まさか金属製の定規などという代物を使うなどとは思ってもいなかった。
「見てわからないのか?定規だが」
「そんなんわかってんだよっ!まさかそれでケツ叩く気かよ!?」
「決まっているだろう。礼儀のなっていない、馬鹿な小猿はこれぐらいしないと覚えないだろうからな・・・」
「ってふざけんなこのっ・・・・」
空は抗議しようとするが、言葉が途切れる。
水都が再度、定規を振り下ろしたのだ。

 バンッ!バシッ!バアアンッ!バチィンッ!バアンッ!
「バカッ!やめろっ!このサドッ!鬼っ!陰険教師っっ!」
バシッ!バアアンッ!ビッタァンッ!バアアンッ!
「ふふん・・・口の減らない小猿だな・・・」
水都は楽しげな表情で言う。
彼にとっては、空が謝るよりも、悪態をついていてくれている方が都合がよかった。
その間、好きなだけお仕置きが出来るし、何よりも空のように反抗的な少年が散々抵抗した末に、屈服し、泣いて許しを請う様を見るのが楽しみなのだ。
バシッ!バアアンッ!パンッ!バシィッ!
「ぎゃあっ!ひいっ!やめろっ!やめろって!この馬鹿教師っっ!!」
空はあらん限りの罵詈雑言を水都にぶつける。
逆効果なのがわかっていても、そうせざるを得なかった。
水都に許しを請うのは嫌だったからである。
「ふっ・・強情だな・・」
バシッ!パアンッ!パチンッ!バアアンッ!
「ちくしょおっ!離せっ!離せよぉっ!この鬼畜眼鏡っ!陰険っ!」
バシッ!バアアンッ!バチィンッ!パアアンッ!
「ふふふ・・・謝るつもりはないのか?」
「だ・・誰がお前なんかに・・・」
空はお尻を叩かれながらも、気丈に言い返す。
最も、息は乱れ、目にはかすかに涙が溜まり、お尻は既に真っ赤に染まり、倍近くに腫れ上がっている。

 「それなら・・・謝れるようにしてやらんとな・・・」
水都はにやりと笑うと、ソファの上で足を組みかえる。
片膝をもう一方の足で組むような体勢にしたのである。
途端に、空はお尻を天井に向かって突き上げるような体勢に変わる。
「ちょ・・ちょっと待てよ・・・。まさか・・・」
途端に空の顔色が青くなる。
この体勢はお尻が上に突き出されることにより、痛みの感覚が増すのである。
「ふふふ・・・行くぞ・・・」
「おい!ちょっと待て!やめろっ!」
空が叫ぶが、水都はお構いなしに定規を振り下ろした。
 バッシイイ――――――ンンンッッッッ!!!!
「ってぎゃアア~~~~~~~~っっっっっ!!!!!」
今までとは比べ物にならない苦痛に、空は背中を思い切り仰け反らせ、絶叫する。
バッチィーンッ!バアアアンンッッ!バチィィィ!ビシリィィィ!
「うぎゃああ~~~。い、い、痛えっっ!!痛えええ~~~~~」
お尻を襲うあまりの痛みに、空は金切り声を上げて叫んだ。
「こら、暴れるんじゃない」
水都はそういうと、バタバタと激しく動く空の手足にも定規の一撃をくれてやる。
「ふふふ・・。どうだ?いい加減に謝ったらどうだ?『ごめんなさい。二度としません。だから許して』とでも言えば、やめてやってもいいんだぞ?」
「だ・・誰が・・言うかよ・・・」
空は荒い息遣いをしつつも、何とか言った。
「ふふん、強情な奴だ」
バシィィィィ!
「~~~~~~~ッッッッッ!!!!」
水都の再度の一撃に、空は声も出ない。
「ふふふ・・・お前の強情さに敬意を表して・・・あと50発、特別ボーナスでくれてやろう」
水都は嫌味な笑顔を浮かべながら、死刑宣告にも等しいことを空に言い放った。
「って何考えてんだこのサド教師!も、もう離・・・・」
そこまでで空の言葉は途切れた。
後は、肌を激しく打つ音、悪態や絶叫、嘲弄するような嫌味な声、などが入り混じって室内に響き渡った。

 「い・・痛ってぇよぉ・・・。くっそう・・・水都の奴・・・」
一時間後、廊下を歩く空の姿があった。
どことなく前かがみになり、お尻をさすりながら歩いている。
ようやく、さっき水都から解放されたのだ。
意地になって謝らなかったため、先ほどまで嫌というほど叩かれていたのである。
おかげで、お尻は火がついたように熱く、一歩歩くたびに焼け火箸でつつかれたかのような痛みが走る。
そのたびに、表情が痛さでゆがみ、時折すれ違う生徒が怪訝な表情を浮かべて空をみやった。

「あっ。羽柴さん!」
不意に、聞き覚えのある声が聞えた。
空が正面を見やると、少し離れたところにクリスが立っている。
「あれ?クリスじゃんか?身体、大丈夫か?」
「はい、ドクターのおかげですっかり大丈夫です」
「そりゃよかったな」
クリスの笑顔を見た空は、すっかり気分が変わる。
「あの、どうかなさったんですか?前かがみになってらっしゃいますけど?」
「な、何でもねえよ。ちょっとケツどっかにぶつけただけだって」
慌てて空はごまかす。
水都にお尻を叩かれていたなど、恥ずかしくていえないからだ。
「それより、クリスこそ大丈夫かよ?七海ちゃんにケツ叩かれてたんだろ?」
「どうしてご存知なんですか?」
クリスはびっくりした表情を見せる。
(やべ!余計なことしゃべっちまった)
後悔したが、もう遅い。
「あ、ああ。実はたまたま前を通ったら声が聞えてさ・・・。実は俺も前、無理して七海ちゃんに怒られてさ・・・」
「何だ、そうだったんですか」
「それより、帰りさぁ、どっかよらね?広夢がいいとこ教えてくれたんだよ」
「ごめんなさい。僕、すぐ教会に帰らないといけないんです」
「そうか。じゃ仕方ないよな」
二人はそういうと、別れる。
クリスが去るのを見送ると、空も歩き出した。
「とりあえず、七海ちゃんのとこ行かねぇと・・。ケツが痛くてまともに歩けねえし」


  ―完―


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