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研究員/助手2

 土方製薬の研究所の所長室。
その応接用のテーブルには、二人の人物が向かい合って座っていた。
一人は、経営者である土方社長。
もう一人は、土方と同じくらいの年齢で、端正かつ理知的な面立ちで、眼鏡をかけ白衣を着た男性。
彼の名は山南敬介(やまなみけいすけ)。
この研究所の所長である。
彼は、現在開発中の幾つかの新薬について、土方に説明していた。
「ということでして…」
「なるほど…」
不意に、足音が所長室に近づいてくる。
それも、かなり慌しいものだ。
いきなり、激しい音と同時に、ドアが開き、慌しく、一人の研究員が入ってきた。
入ってきたのは、女性。
叶静香である。
「どうしたんです、静香くん。そんなに慌てて?」
「大変です、所長!!実験用の犬が檻から逃げだしたんです!!」
「何だって!!すぐ行く!!」
山南と土方は立ち上がると、すぐに部屋を後にした。

 「ようし…慎重に…慎重に…」
一方、研究員や警備員達は不審者用のさす股などを持って、檻から逃げた犬を捕らえようとしている。
犬は数頭、いずれも何か薬物でも投与してあるのか、異常に興奮状態にあった。
「それっ!!捕まえろっっっ!!!!」
警備員たちが一斉にさすまたで押さえにかかる。
だが、犬達の方が速かった。
彼らは人と人の間を縫って逃げ出してしまったのだ。
しかも、別の方角にいた研究員たち目がけて襲いかかろうとする。
「ひゃあああ~~~~~~!!!!」
犬達が迫るのに恐怖を覚え、思わず警備員や研究員ともども駆りだされていた、静香の助手、会津久也が叫ぶ。
あわや、久也たちに犬が迫り来ようという瞬間であった。
不意に、二つの影が久也たちの前に立ちはだかる。
同時に、影達が持っていたさすまたが数度、空中でうなりを上げるや、犬達は全員、頭を殴られ、床へ沈んだ。
「ふう…たすか…って社長に所長!!」
研究員たちは影の正体を見て、びっくりする。
社長と所長だったからだ。
「皆、大丈夫ですか?」
山南が部下達に尋ねる。
「ええ…」
「それにしても一体どうしてこんなことに…」
「はい…。実はあの犬は実験中の新薬を投与したんですが…どうも誰かが薬の投与などを間違えた上、檻の鍵をかけるのを忘れたみたいで……」
「何てこと……」
思わず山南は絶句した。
「それにしても怪我がなくてよかったぜ…」
「そうですね、土方さん…あれ、久也くんがいませんね…」
山南はさっきまでいた久也が急にいなくなったのに気付き、首をかしげた。

 (うわあ~~~ん。どうしよどうしよどうしよ~~~)
廊下を逃げるように走りながら久也は蒼くなっていた。
実は薬の投与を間違え、その上鍵の閉め忘れをやらかしたのは、久也なのだ。
(うわ~~ん。もしばれたらお尻叩きぐらいじゃすまないかも~~~)
「ちょっと待ちなさい…」
不意に、聞き覚えのある声がした。
恐る恐る振り返ると、今、一番会いたくない人物の姿が…。
「し、静香さ…ん…」
「ちょっと来なさい…」

 有無を言わさず久也は叶の研究室に連行された。
静香は椅子に座ると、厳しい表情で久也を見据える。
「正直に言いなさい。今日のこと、君がやったんでしょ?」
「は…はい…」
「やはりね…」
「で、でもワザとじゃ・・・」
「そういう問題じゃないでしょ!!わかってるわね。さあ、来なさい」
静香は自分の膝をポンポンと叩いた。
「やぁ、やだあ!!お尻やだぁ!!」
自分が悪いのはわかっていても痛いのは嫌である。
だから、久也は子供のように抵抗した。
それに対して、静香はため息をつく。
「しょうがない子ね…今日は厳しくするわよ…」
静香は有無を言わさず久也の手を引っ張るや、久也を膝の上に載せてしまう。
同時に、白衣の裾をたくしあげ、ズボンを下ろして、尻をむき出しにしてしまう。

 バアンッ!!
いきなり、強烈な打撃を久也の尻が襲った。
「ひぎいいっっ!!!」
思わず久也は痛みに背を仰け反らす。
思わず後ろを振り向くと、何と静香はパドルを握っているではないか。
(うわあ~~~ん。かなり怒ってるよ~~~)
久也の顔は真っ青になった。
静香はそうとう怒っているときには、パドルや定規で久也の尻を叩くのを知っているからだ。
 バンッ バンッ バンッ バンッ!!
 バシッ バシッ バシッ バシッ!!
重く、強烈な一撃が、何度も何度も久也の双丘を襲う。
僅か数打で、あっという間に久也の尻が真っ赤に染まった。
「うう…ごめんなさい…ごめんなさい…も、もう…しないから…許して…」
あまりの痛さに、久也も速いうちから「ごめんなさい」が口をついて出る。
だが、静香は今回はかなり厳しくすることに決めていた。
今回のようなミスをまたしたら、みんなの命に関わることになるかもしれないからだ。
「残念だけど…今日はごめんなさいしても終わらないわよ…今日はお尻ペンペン百回は覚悟なさい!!」
「うわあ~~~ん!!それだけはやめて~~~。本当に悪かったから~~~!!!」
「駄目です!!!」
そういうや、静香は思いっきりパドルを打ち下ろした。

 「ごえ…ん…なしゃ…い…が…えん…なじゃ…い…も、もうじな…ひ…が…ら…ゆ…ゆるじ…で…よぉ…」
パドルによる百叩きという相当ハードなお仕置きにより、久也の舌はろれつがもはや回っていない。
力尽き果てたのだろう、全身はぐったりしており、お尻はといえば、赤どころか黒くなっていた。
また、床には苦痛のあまりに漏らした小水が小さな水溜りをつくっていた。
さすがにこれ以上は無理だと判断したのだろう、静香は久也を抱き上げると、涙で顔をグシャグシャにし、くすんくすんと泣く久也と顔を合わせる。
「何でこんなに怒ったかわかる?」
「グスッ…み、みんなに迷惑かけたから…」
「そう、下手すれば誰かが怪我したり死んじゃったりするかもしれなかったのよ…。だから、今日はかなり厳しくしたのよ…」
「も、もうおごってな…い…?」
「怒ってないわ…ちゃんと反省したでしょう?」
「う…うん…」
「後で所長さんに一緒に謝りましょう。そうすれば所長さんも許してくれるわ…」
「う…うん…」
「このお尻じゃ今日の業務は無理ね…。急な発熱とか言っておくから、そこの仮眠ベッドでうつ伏せになって寝てなさい。氷取ってきてあげるから…」
「うん…」
久也は痛むお尻をさすりながら仮眠ベッドに向かう。
それを尻目に静香は部屋を出て行った。

 氷を抱えて部屋に戻る静香は向こうから山南と土方が来るのに気付いた。
「あっ。所長」
「ああ、静香くん。どうかしました?」
「いえ、久也が急に体調を崩しまして…」
静香のばつの悪そうな表情に山南は何かを察したらしい。
「ああ、なるほど…それじゃ早く持っていってあげるといい…」
「すいません…所長…」
静香が去ると、山南は苦笑し、口を開いた。
「それにしても叶くんも大変ですね。子供みたいに手のかかる恋人がいて」
「あの氷からすると、かなり叩かれやがったな、絶対・・・」
「まあ仕方ないでしょうね」
「そんなら久也の奴に減俸とかの必要なねぇだろ。あいつの場合は静香がケツ叩いてやるのが一番効果がある」
「それにしても久也君も可哀想に。この年になってお尻ぶたれてるなんてね…」
「まあいいんじゃねえの…減俸だの首だのするよりはよ。あいつは結構可愛げがあるから俺らもそういうこたやりたくねえしな」
「そうですね……」


 -完ー







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