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ダンジュー修道院・番外編7 天使たちのある日



(注:天使設定の番外編です。その点をご了承の上でお読み下さい)


 夜に差し掛かろうという薄暗い空。
空に浮かぶ雲の上に、天馬が引く馬車が止まっている。
馬車の傍らでは御者の格好をした天使がたき火を焚いて炊事をしていた。
 「ほらほら~、ご飯だよ~~」
馬車の中でチサトは赤ん坊をあやしながら哺乳瓶でミルクを飲ませる。
赤ん坊はミルクを飲んで満腹になったのか、やがてスヤスヤと眠り始めた。
 「うわあっ!引っかけられた!!」
一方、別の赤ん坊のおしめを替えてやろうとしていたラウールは、おしめを外すや、真っ向からおしっこを顔に浴びせかけられてしまう。
「大丈夫ですか、ラウールさん?」
「うん、大丈夫。でも・・・何か匂いが染みついちゃいそう・・・」
タオルで顔を拭きながらラウールは思わず愚痴をこぼす。
「仕方ないですよ、赤ちゃんですからね」
「それはわかってるけどさ~~~」
二人が話していると、不意に幌の入口が捲りあげられ、御者の天使が現れた。
 「おい、お前さんたち、赤ん坊は泣きやんだか?」
「ええ。大丈夫ですよ。赤ちゃん達はぐっすり寝てますから」
「そっか。そんなら飯にするか。お前さん達も子守りで疲れたろう」
「それじゃあお言葉に甘えて」
そういうと二人は荷台から降りて御者と一緒に食事を始めた。
 「しっかし・・お前さん達も大変だなぁ。お前さん達が担当してるのは赤ん坊や子供だろう?愚図ったり泣いたりなんてしょっちゅうだろう?」
「そうだよね~。僕なんかさっきおしっこかけられちゃったしねぇ。この前もうっかり目を離してたらどこか行っちゃいそうになってたもんね」
「あれは大変でしたよねぇ。でも、御者さんも大変じゃないですか?一日中馬車を走らせたり、世界中飛び回ったり」
「そうかもしれねえなぁ。だが、ちゃんと魂を天国まで連れてくのが俺の仕事だからな。えらい連中から見りゃ取るに足らねえような仕事かもしれねえがな」
「そんなことありませんよ!立派な仕事です。御者さんみたいな人のおかげで、僕やラウールさんも無事に天国に来れたんですから」
「そう言ってくれると嬉しいぜ。ほれ、さっさと食いな。覚めちまうぜ」
御者はそういうと豆料理を早く食べるよう促す。
 チサト達が乗っているのは死者の魂を天国へ連れてゆくための馬車。
不幸な事情により幼くして死ぬことになった二人の赤ん坊の魂を天界へ連れてゆくところなのだ。
チサト達がミルクをやったり、おしめを替えたりしていた赤ん坊たちがその連れてゆくべき死者だ。
ちなみにチサトとラウールは死者の霊を天へ連れてゆく際の案内人としての仕事をしていた。
赤ん坊や子供の霊が担当であるため、今回は二人が案内役としていくことになったのである。


 そんな風にチサト達と御者が食事をしながら世間話に花を咲かせていたときだった。
パンッ!パンパンパンッ!
不意に映画の銃声のような音が鳴り響いた。
「何だ!ってゲッ!!」
御者は音のした方向を振り向くなり、表情が変わる。
 魔物の有翼馬に跨り、リボルバーやウィンチェスターで武装した悪魔達がこちら目がけて、まるで駅馬車強盗のような勢いで走ってくるのだ。
「ヤバい!早く乗り込め!!」
御者は二人を急きたてて乗り込ませようとする。
だが、悪魔の一人が放った光弾が御者の腕に命中し、御者は倒れてしまった。
「だ、大丈夫ですか!?」
思わずチサトは駆け寄るが、その間に馬上の盗賊たちは馬車に追いついてしまう。
 「な・・何ですか・・・あなた方は・・・」
すっかりビビりあがってしまっているラウールを尻目に、チサトはブルブル震えながらも強盗たちに話しかける。
「ふん。大体想像はつくんじゃねえのか?」
悪魔達は嘲笑するような笑みを浮かべて言う。
「お・・お金なら・・あるだけ差し上げます・・」
「馬鹿野郎!!金なんぞいらんわ!!」
そう叫ぶや、悪魔の一人がチサトを殴りつけた。
衝撃で思わずチサトは地面に倒れる。
 「チサちゃん!」
慌ててラウールが助け起こすと、悪魔達の一人がさらに言う。
「お前ら、赤ん坊や子供専門の案内人だろう?連れていく魂をよこしな」
悪魔達はニヤリと笑ってそういう。
彼らは魂を奪うことを職とする者たち。
赤ん坊や幼い子供は罪なき無垢の存在。
非常に高い値で売れるのだ。
特に魂を喰らう種族には。
 「そ・・そんなこと・・出来ません!!」
「うるせえ!渡せと言ったら渡せ!!」
悪魔達はチサトとラウールを引きずりだすと寄ってたかって踏みつけ始めた。
「あ痛!あた!あたたた!痛いっ!」
「ひ・・きゃんっ!あっ!」
二人ともこれでもかといわんばかりに踏みつけにされるが、それでも断固として拒否しようとする。
 「クソッ!埒が明かん!こうなったら・・・」
一人が業を煮やしたのか、ピストルを引き抜くと二人に向かって構える。
さすがに二人とも恐怖に全身を戦慄かせた。


 ヒュウゥゥゥゥゥ・・・。
突然、風が吹き抜けた。
「何だ・・?やたら寒い・・・」
あまりにも冷たい風に思わず悪魔達は呟く。
さらにパラパラと白いものが降ってきた。
 「雪・・・?」
「冷たい風・・・雪・・・まさか!?」
不意に一人の悪魔が愕然とした表情を浮かべた。
 「おい、どうしたんだよ?」
「馬鹿野郎!!『凍てつく風と共に現れるもの』、『雪を従えるもの』の噂を聞いたことがねえのか!!」
「何!?まさか『沈黙を後に残すもの』か!?」
「そうだ!おい!」
頭目格の悪魔の命令と共に全員が散開する。
あたりに雪が降る中、悪魔達は銃口を左右に向けながら必死に周囲を見渡す。
 やがて蹄の音が聞こえてくるや、悪魔達の表情に緊迫が増す。
彼らは近づいてくる蹄の音に全神経を集中させ、銃を操作し、或いは両翼をドラゴンの首に変える。
同時に擬態の魔法で完全に姿を隠してしまった。
 チサトとラウールが馬車の傍で恐る恐る様子を見ていると、不意に側頭部を固く冷たいもので小突かれた。
どうやら姿を消した状態でチサト達の傍に陣取り、いざというときには人質に取ろうという腹らしい。
やがて、漆黒の天馬に跨ったサイレンスが現れた。
 サイレンスの姿を認めるや、全員の顔に緊張が走る。
姿を隠したまま、悪魔達はサイレンスがこちらへ近づいてくるのをジッと伺う。
サイレンスが近づいてくるたびに、魂強盗達には天使の身体から発せられる闘気が否応なしに伝わってくる。
それは骨の髄まで凍りついてしまいそうな、マイナス数百度の冷気のようだった。
肌が泡立ち、凍傷や霜焼けが出来てしまうのではと思えるくらい冷たい。
うっかり気を抜くと魔法が解けて姿を現してしまいかねない。
そうしたら間違いなく撃ち殺される。
だから悪魔達は必死に恐怖を押さえる。
 不意にサイレンスが立ち止まった。
馬上から漆黒の天使はゆっくりと周囲を見回す。
同時に全身から放出している殺気をさらに強める。
まるでドーム状のバリヤーを展開するようにして殺気があたりへと広がってゆく。
さらなる殺気の圧迫に耐え切れなくなった強盗達は姿を現すや、撃ち殺そうとした。
 コートが翻ったかに見えた瞬間、銃声が数回鳴り響く。
悪魔達は次々と独楽のように回転して倒れた。
騎馬のまま、サイレンスはチサト達の傍らに陣取り、いざというときは人質作戦をしようとした悪魔を見下ろす。
「ひ・・!!」
悪魔は武器を捨てるや、両手と両翼を高く上げて降参の意思を示す。
サイレンスはジッとその悪魔を見つめているかと思うと、やがて自身の両翼をドラゴンに変えると、引き金を引き、ドラゴンの首から白い光弾を発射した。
 「うわぁぁぁぁ!!!!!!」
悲鳴と共に悪魔の右親指が完全に吹き飛ばされる。
同時に光弾を浴びた両翼が一瞬にして凍りついたかと思うと、粉々に砕け散ってしまう。
「手と・・・羽根を・・ふっ飛ばし・・やがったぁぁぁ!!!畜生ぉぉぉ・・・」
苦痛のあまりに悪魔は呻く。
サイレンスはそれをジッと見つめながら、拳銃で追い払うようなしぐさを見せる。
「く・・くそぉ・・・『指と翼を奪うもの』か・・畜生ぉぉ・・」
苦痛に呻きながら、男は必死に自身の馬のところへ戻ってゆく。
急いで有翼馬に跨ると必死に馬を走らせて逃げるが、その表情にはある種の絶望が漂っていた。
 右手の親指を吹っ飛ばされてしまえば二度と武器は使えない。
また、両翼をふっ飛ばされれば空は飛べないし、魔力の行使も大きな制限を受ける。
悪魔としては廃業せざるを得ないのだ。
人間だったころ、サイレンスは命乞いをした者に対しては銃を使えなくして賞金稼ぎを強制廃業させるという制裁をした。
その際は親指のみを吹っ飛ばしたが、悪魔を相手とする現在は魔力の行使に関わる器官である翼も一緒に吹っ飛ばすのである。
そのため、悪魔の間には『指と翼を奪うもの』という呼び名がついていた。
 全ての悪魔がいなくなったのを確かめると、サイレンスは雪を降らせるのを止め、馬を降りるとチサトに近づく。
そして手振りで大丈夫か?と話しかけた。
「あ・・ありがとうございます・・」
チサトが礼を言うと、サイレンスは怪我をしている御者を指し示し、同時に救急キットを取り出す。
チサトとラウールは御者を寝かせると、サイレンスと共に手当てにあたる。
応急手当てを終えて車に御者やチサト達を乗り込ませると、サイレンスが御者となって馬車を走らせていった。


 「ふ~、それにしてもビックリだったよね、チサちゃん」
「ええ、本当ですね」
宿舎に戻ってきた二人はリビングでお茶を飲みながらそんな会話を交わす。
さすがに恐怖も薄れたきたせいか、お茶を飲みつつ落ち着いた状態で話していた。
 「でもさぁ、あの人怖い感じだけどいい人だよね。ついててくれてたなんて」
「ええ、幾らお礼を言っても言い足りないですよね」
二人はサイレンスについてそう言う。
どうやらチサト達が通るルートのあたりに盗賊等が最近出没するなどと聞きつけたらしく、それで余計な不安を与えないように距離を置いて護衛してくれていたらしいのだ。
「怖い目にあったけど・・でもおかげで今日はもう休めって言ってもらえて・・ラッキーだったなぁ」
ラウールは思わずそんなことを言う。
天界に帰ってきた後、怖い目に遭いかけて大変だっただろう、ということで今日はもう上がって休んでいいということになったのである。
 「あれ?どこか出かけるんですか?」
チサトはラウールが財布などを持ち出したのを見てそう尋ねる。
「うん。せっかく休みもらったんだから遊んでこようと思ってさ~。それで・・お願いなんだけど・・・」
ラウールはそう言うとチサトの顔色を伺うような表情を浮かべる。
 「わかりました、鍵はちゃんと開けておきますから。でもなるべく早く帰って来て下さいね?」
「わかってるってば~。それじゃあお願いね~~~」
「本当に・・わかってるのかなぁ・・?」
ほとんど聞いていない素振りで遊びに出て行ってしまったラウールに思わずチサトは心配そうな表情になる。
天使になっても遊び好きなラウールの性格は全く変わっておらず、夜遊びして午前様状態なのはしょっちゅうだった。
今の二人は一応同じ部屋で一緒に暮らしているので、ラウールが夜まで遊んでいるときは鍵を開けておくのである。
まあラウールの夜遊びは今に始まったことではないので仕方ないのかもしれないが、それでも過ぎれば身体に悪いだろうし、その他様々な理由から心配したりしているのだが、ラウール相手ではいわゆる馬の耳に念仏というやつだった。
 (僕も一休みしようかな・・)
そう思って寝室の方へ行こうとすると、呼び鈴が鳴った。
「はーい、どちら様ですか?」
チサトが玄関に出ると、サイレンスが立っていた。
 「あ・・サイレンスさん。今日はありがとうございました」
チサトはサイレンスの姿を見ると、改めて礼を言う。
それに対して、サイレンスの方はお菓子の箱と思しきものを差し出したかと思うと、同時に紙きれを渡す。
紙きれを渡すと、怖い目に遭ったことへのお見舞いだと書かれていた。
「わざわざありがとうございます。せっかくですからお茶でも・・」
チサトがそう言うと、サイレンスは手振りで断り、むしろゆっくり休めという。
「わかりました。それじゃあもう休ませてもらいますね」
チサトがそういうとサイレンスはそうしろと手振りで返す。
そうしてサイレンスは帰ろうとしたが、ふと立ち止まると、ドアの鍵を指しながら何やら手振りで話しかけ始める。
「戸締りとかきちんとしておけってことですか?」
チサトの問いにサイレンスは肯定の頷きをする。
「わかってますよ、心配しなくて大丈夫ですから」
それを聞くと、サイレンスはようやく安心したのか帰って行った。


 (そろそろ・・・寝ようかな・・・)
チサトは時計を見ると、そう考える。
寝室に向かおうとしたところで、チサトはサイレンスが戸締りはきちんとしておけと言ったのを思い出す。
(そうだ。ちゃんと気をつけないと・・・)
チサトはあちこちの窓を見てちゃんと鍵がかかっているのを確かめると、今度は玄関の方へ行く。
そして、しっかりと鍵をかけた。
(これで・・大丈夫と・・・)
しっかりと鍵をかけたのを確かめると、チサトはベッドへ向おうとする。
(あれ・・?何か忘れてるような・・・)
一瞬、チサトは何かを忘れているような感覚を覚える。
だが、思い違いだろうと思いなおすと、そのまま寝室へ向った。


 ゴクリ・・ゴクン・・・。
その次の日・・・チサトは寝室の床に正座したまま、緊張した様子でラウールを見つめていた。
ベッドの縁に腰かけているラウールは普段の陽気な感じとは打って変わって不機嫌だった。
「チサちゃん・・・」
「は・・はい・・・」
恐る恐るチサトはラウールに返事をする。
 「言ったよね、ちゃんと鍵開けておいてって?」
「ご・・ごめんなさい・・・」
「ごめんなさいじゃないよ。おかげで閉め出し食っちゃったんだよ?」
ラウールの問いに思わずチサトは顔をそむけてしまう。
そう、ラウールが帰りが遅くなるから玄関開けておいてと言ったのを完全に忘れてしまい、おかげでいざラウールが帰ってきたら閉め出しを食ってしまったというわけである。
それで仕方ないので夜遊び仲間のところへ転がり込み、チサトが起きたところで連絡を入れ、今度こそちゃんと開けてもらった上で帰って来たのである。
 「チサちゃん・・少しは悪いと思ってる?」
「は・・はい・・」
「それじゃあ、わかってるよね?」
ラウールはそういうと、ポンポンと軽く膝を叩く。
チサトは立ち上がると、おずおずとラウールの傍へと行く。
ラウールの傍らに立つと、チサトは食い入るように膝を見つめるが、さすがに勇気が出ないのだろう、ためらうような表情を浮かべる。
 「チサちゃん・・・」
普段ならラウールも勘弁してやるかもしれないが、さすがに閉め出しくらったのが腹に据えかねているのか、厳しい声で呼びかける。
ようやくチサトは覚悟を決めたのか、おずおずとうつ伏せになると、ラウールは修道服を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻をあらわにする。
 「行くよ、覚悟はいい?」
ラウールが尋ねると、ブルブルと全身を震わせつつもチサトは頷く。
それを見ると、ラウールは左手で身体を押さえ、ゆっくりと右手を振り上げたかと、お尻目がけて思いっきり振り下ろした。


 パッチィ~ンッ!
「あ・・・・」
甲高い音と共に痛みがお尻の表面で弾ける。
同時にチサトの口からうめき声が漏れた。
 パアシィ~ンッ!ピシャア~ンッ!パアア~ンッ!パッチィ~ンッ!
ラウールの平手が叩きつけられるたび、お尻がほんのり色づいてゆく。
チサトは声を漏らすまいと必死に口を閉じ、ラウールの修道服の裾を両手でしっかりと握りしめる。
 パア~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッチィ~ンッ!パッアァ~ンッ!
「・・・ぁ・・・ぅ・・・ぁ・・・っ・・・」
だんだん辛くなってきたのか、チサトの口からうめき声が漏れ始める。
「ひどいよ、チサちゃん・・・」
チサトのお尻を叩きながら、ラウールはチサトに話しかける。
ピッシャア~ンッ!パアッチィ~ンッ!パッアァ~ンッ!パッシィ~ンッ!
「遅くなるから・・ちゃんと開けといてって頼んだじゃない・・・それなのに・・」
パアッシィ~ンッ!パッアァ~ンッ!パッチィ~ンッ!パッア~ンッ!
「忘れて・・鍵閉めちゃうなんてひどいよ!おかげで閉め出し食っちゃって大変だったんだからね!!」
バッシ~ンッ!バッア~ンッ!バッジィ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「きゃんっ!ひゃんっ!やあんっ!痛ぁいっ!」
お説教をしているうちに感情が高ぶってきたのか、ラウールの平手の勢いが強くなる。
それに耐え切れなくなったのか、チサトの口から悲鳴が漏れ始めた。
 バッシィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!
「きゃあんっ!痛ぁいっ!ひゃあんっ!ごめんなさいっ!」
ビッダァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッシィ~ンッ!
「ひゃあんっ!きゃあんっ!ごめんなさいっ!ラウールさんごめんなさい~~!!」
両脚をバタつかせながらチサトは必死にラウールに謝る。
「チサちゃん、反省してる?」
お尻を叩く手を多少弱めながら、ラウールはチサトに尋ねる。
「し・・してます~。帰って来るの・・忘れて・・鍵かけちゃって・・ごめんなさい~~。閉め出しちゃって・・ごめんなさい~~~」
泣きながらチサトは必死に謝る。
「ちゃんと反省してるみたいだね・・・それじゃあ・・これでおしまいっ!」
最後に思いっきりバシ~ンッ!と叩くと、ラウールはお尻を叩く手を止めた。


 「チサちゃん、大丈夫?」
ラウールは赤く染まったチサトのお尻に冷たいタオルを載せてやりながら尋ねる。
「いえ・・大丈夫です・・。それより・・昨夜は大変な思いさせちゃって・・ごめんなさい・・・」
「いいよ、気にしなくて。それより、僕の方こそついカッとなっちゃって思い切り叩いちゃってごめんね」
さすがに叩いているとき、感情的になって叩いていたところがあったせいか、ラウールはそう言って謝る。
「いいんですよ。うっかり鍵かけちゃった僕が悪かったんですから」
「そのことはもう言いっこなし。それより休んだ方がいいよ」
「ええ、それじゃあお言葉に甘えて・・・」
チサトは目を閉じるとそのまま眠りだす。
ラウールはチサトに布団をかけてやると、静かに寝室を後にした。


 ―完―
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