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賞金稼ぎモンコ2



 「・・・・・・・・・」
モンコは無言で鍋の中身をジッと見つめていた。
その傍らではジェシカが戦々恐々として様子を伺っている。
「何だ、こりゃ?」
「ぽ・・・ポーク・・ビーンズ・・」
ジェシカは冷や汗タラタラといった表情で答える。
「俺にはケシズミに見えるぜ?」
モンコの言葉にジェシカは思わず目をそむける。
否定できなかったからだ。
アウトドア用のコンパクトな鍋の中に詰まっているのは真っ黒焦げになった、モザイクがかかりかねないような代物。
ジェシカがつくったものだ。
「もう一度聞くぜ?こりゃ何だ?」
「ケ・・ケシズミ・・・」
「俺はポークビーンズをつくれといったはずだよな?」
「ご・・ごめん・・なさい・・・。失敗・・しちゃった・・・」
ようやく、ジェシカは失敗を認める。
 「しょうがねえ・・・乾パンでも出してこい」
「う・・うん・・・」
おずおずとジェシカは言われたとおり、荷物の中から乾パンや干し肉といったそのままで食べられるものを取ってくる。
「とりあえずメシにするぜ」
「う・・うん・・」
焚き火を囲み、モンコが沸かしたアメリカンコーヒーを片手に、ジェシカは気まずい感じながらもモンコにならって食事をし始めた。


 それから数日後・・ある町の宿屋に二人は宿を取っていた。
「あれ?どこか行くの?マンゴー?」
出かける様子のモンコにジェシカは思わず尋ねる。
「あぁ、ちょっとな」
「ボクも行きたいな~」
「お前は留守番してろ」
「え~、いいじゃないか~。連れてってよ~」
ジェシカは頬を膨らませて言うが、モンコはタバコをくわえたままジッと睨みつける。
有無を言わせない視線にジェシカは思わず引いてしまう。
 「大人しくしてりゃ土産でも買ってきてやる。静かにしてな」
「ちぇ~っ、マンゴーのケチ~~」
プーッと頬を膨らませながらジェシカは宿を後にするモンコを見送る。
「おぃ、くれぐれも勝手なマネすんなよ?」
「わかってるってば!ボクだって子供じゃないよ、マンゴー!」
「ならいいんだがな・・」
そういうと今度こそモンコは宿を後にした。
 宿を後にしたモンコは大きな武器屋へと入ってゆく。
「いらっしゃいませ~、何をお望みですか?」
店内に入るや、子供のように小さいが、筋骨たくましい店員が話しかけてきた。
ドワーフだ。
小柄だが頑健な体格をしており、鍛冶や細工などに長けている、ファンタジーRPGなどでお馴染みの種族だ。
ドワーフは技術者・職人として非常に高い能力を持っているため、ドワーフが経営している、もしくは主要な技術者等として抱えている武器屋も多い。
この店もその一つだった。
 「予約注文してたモンコだ。話は通ってるはずだが?」
「はい、モンコ様ですね。既にお話は伺っております。奥へどうぞ」
自分より小柄な店員に案内され、モンコは店の奥へと入ってゆく。
射撃場が隣接した部屋に案内されたかと思うと、しばらくしてもっとみなりのいい、ドワーフの店員が長方形の木箱を抱えてやって来た。
 「ご注文の品です。ご確認をどうぞ」
テーブル上に置かれた木箱を見やると、モンコはゆっくりと蓋を開ける。
中から現れたのは黒光りするリボルバー拳銃。
特徴は銃身で通常のものより長く造られている。
じっくり狙いを定めてロングレンジから撃つことを想定しているような感じで、実際その通りなのか着脱式のストックもセットで入っている。
 箱から銃とストックを取りだすと、モンコは隅々まで丁寧に調べる。
「弾の方は?」
「もちろんご注文通りに。銀の弾丸は無論、魔法弾も撃てます」
「試させてもらうぜ」
「もちろん構いませんとも。こちらです」
店員はそういうと隣接する射撃場へと案内する。
 モンコは銃にストックをつけ、カービン銃のような感じにしたかと思うと、渡された箱から弾丸を取りだす。
弾丸はいずれも銀製。
銀は魔除けの力を持つため、魔族相手の賞金稼ぎや退魔師などの間で銃弾として利用されている。
弾丸を込めると、モンコは両手でライフルを使うような感じで銃を構える。
 乾いた音が何度か響いたかと思うと、的に音と同じ数だけ穴が空く。
「反動・・命中率・・・距離・・・悪くはねえな・・」
続いてモンコは薬莢を排出すると魔法弾を込める。
魔法弾とはその名のとおり魔力を付与した弾丸だ。
強大な力を持つ種族や標的の場合、銀の弾丸のみでは倒せないことがある。
そういうときに使われるのが魔法弾で、銀製弾丸よりさらに高値な分、威力も高い。
魔法弾を込め終えると、再びモンコは的に向かってぶっ放す。
着弾するや、あっという間に的が燃え上がり、灰と化した。
火炎系の魔法を付与した銃弾だ。
他の魔法弾でも何度か試した後、ようやくモンコは満足げな表情を浮かべる。
「文句なしだ。幾らだ?」
店員が勘定書を持って来ると、モンコは代金を支払う。
 「お客様、お題より多いようですが?」
「予想以上に満足な出来なんでな。色をつけたのさ」
「そうはゆきません。お代以上のものをいただくわけにはまいりませんから」
「お堅いんだな」
「それがモットーですから。律儀・正直が第一です」
「違えねえ。俺の方が間違ってたようだな。だが、俺も払うと決めたんでな。色つけた分でこいつ用の弾もらおうか?」
「それならば喜んで受け取らせていただきます」
やがて銃と弾丸がそれぞれ入った箱を抱えてモンコは武器屋を後にした。


 「あん?」
宿屋の近くまで戻ってくるや、モンコは何だか騒がしいことに気づく。
あたりには消防馬車やら保安官の馬などが出張っており、人だかりがしている。
何だか嫌な予感がしたところへ、この町の保安官が近づいてくる。
 「ミスター・モンコ?」
「ああ」
「ジェシカって娘さんの保護者かね?」
「そんなもんだ。やつの・・・仕業か?」
「そういうことだ。詳しい話はこっちで・・・・」


 「・・・・・・」
ジェシカは床に正座したまま、恐る恐る椅子に座っているモンコを見つめていた。
「ま・・マンゴー・・お・・怒ってる?」
「どう見える?」
尋ねられたが、ジェシカは答えられない。
答えはわかっていたからだ。
 「おぃ・・・」
「な・・何っ!?」
不意に呼びかけられ、思わずジェシカはビクッとしてしまう。
「出かける前に言っておいたよな?勝手な真似はすんなって?」
「う・・うん・・」
「で・・・てめぇは・・・何をした?」
「に・・・庭で・・・たき火・・・」
「そんでどうなった?」
「ボ・・ボヤ・・・・」
「そんでどういう始末になった?」
「消防車とか来ちゃったり・・警察に連れてかれたり・・・それで・・ま・・マンゴーに・・・弁償とかさせちゃったり・・・」
「そうだ。てめぇ・・どれだけ人に迷惑かけたかわかってるのか?」
「ご・・ごめん・・なさい・・・」
基本的に素直な性格のせいか、ジェシカはすぐに謝る。
だが、モンコはそれで許してやる気は毛頭なかった。
 「謝りゃ勘弁してもらえるなんて思ってねえだろうな?」
「そ・・そんなことないよ!!ちゃんと反省してるってば!!」
「なら、わかってんな?」
モンコはそういうと左手で膝を軽く叩く。
それを見ると、ジェシカはゆっくりと立ち上がり、モンコの左脇へゆく。
やがて、モンコの傍に立つと、ジッと食い入るように膝を見つめる。
 膝を見つめたまま、ジェシカはそのまま立ち止まってしまう。
頭ではうつ伏せにならなくてはいけないことはわかっていても、躊躇わずにはいられない。
「おぃ、いつまでグズグズしてんだ?いい加減にしろよ」
煮え切らない態度のジェシカにさすがにモンコもイライラとした口調になる。
さすがにヤバいと思ったのか、慌ててジェシカは膝に飛び込んだ。
 うつ伏せになるや、ジェシカはモンコのズボンの裾にしがみつく。
怖いのだろう、全身がブルブルと震えていた。
モンコは左手だけでジェシカのズボンを降ろしにかかる。
あっという間に女の子らしい丸みを帯びた形のよい綺麗なお尻があらわになった。
 「行くぜ、いいな?」
モンコがそういうと、ジェシカは静かに頷く。
それを見届けると、ゆっくりとモンコの左手が振りあげられた。


 バシンッ!
「あ・・・!!」
最初から強めに叩かれたせいか、思わずジェシカは身体を強張らせ、苦痛の声をあげる。
バシンッ!ビダンッ!バアアンッ!バジィンッ!
「ぁ・・・ぅ・・・っ・・・ぁ・・・」
ジェシカは堪えようとするが、その強さに耐えきれないのか、微かに声が漏れる。
 ビダァンッ!バアジィンッ!バッシィンッ!バッアンッ!
「・・ぁ・・・ぅ・・・ぁ・・・っ・・・」
(い・・痛ぁぁ・・・ちょっと・・これ・・痛いよぉぉ・・・)
バシバシと容赦なく振り下ろされる平手に、ジェシカは心中でそんなことを呟く。
 ビッダァンッ!バッジィンッ!バッアァンッ!ビッダァンッ!
「ったく・・何やってんだお前は?」
さらに平手打ちの勢いを強めながらモンコはお説教を始める。
バッジィ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビッシャ~ンッ!ビッダァ~ンッ!
「く・・ひ・・あぅ・・あっ・・・」
ジェシカの表情はより苦しげなものへと変わってゆき、同時にお尻もだんだんと赤みが増してくる。
 「勝手なことはするなとあれほど言っておいただろうが?それを・・・てめぇは・・・」
ビッダァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビッダァ~ンッ!
「ひゃんっ・・!きゃんっ!あんっ!ひゃんっ!」
強烈になった平手打ちにもう耐え切れなくなったのか、ジェシカの口から悲鳴が上がる。
 ビッダァ~ンッ!バッジィ~ンッ!ビッシャ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「庭で勝手に火なんぞ使った挙句にボヤなんぞ起こしやがって!」
バッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バッジィ~ンッ!
「どれだけ他人に迷惑かけたと思ってんだっ!このバカがっ!!」
ビッダァ~ンッ!ビッシャ~ンッ!バッアァ~ンッ!バッアァ~ンッ!
 「ひぃんっ!ごめんなさいっ!マンゴーッ、ごめんなさい~~~!!」
ジェシカは必死に謝る。
「反省してんのか?」
一旦お尻を叩く手を止めると、モンコはそう尋ねる。
「してるよぉ・・ごめんなさぁぁい・・・」
「全く・・・世話焼かせやがって・・・。ところで・・何だって庭でたき火なんぞしてた?」
「え・・!?そ・・それは・・・」
ジェシカはモンコの問いに慌てだす。
 「ん?どうした?何故言わねえ?」
「だって・・言えないよぉ・・・」
「どうして言えない?」
「言えないものは言えないってばあ!!」
いつもは素直なジェシカには珍しく反抗的になる。
 「おぃ・・まさか火遊びなんてしてたんじゃねえだろうな?」
「ち・・・違うってば!?」
ジェシカはモンコの問いに慌てだす。
「だったら何故言えねえ?やましいことがなきゃ言えるだろ?」
「わ・・悪いことなんかしてないってば!!」
「なら言え」
「ヤダッ!絶対に言わない!」
「そうか・・・それならこっちにも考えがある・・・」
そういうや、モンコは足を組む。
おかげでジェシカの赤いお尻が突き出される体勢になる。
 「ま・・マンゴー?」
ジェシカが恐る恐る呼びかけると同時に、モンコの左手が再び振り下ろされた。
 ビッダァァ~~ンンッッッ!!!
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!
「うわぁぁぁんんんっっっ!!痛ぁぁぁいいいっっっっ!!!」
凄まじい平手打ちの豪雨にジェシカは悲鳴を上げるや、両脚をバタつかせる。
「うわぁぁ~~んっ!!マンゴーッ!痛いよぉぉ~~~!!」
「自業自得だ。正直に言わねえワルガキにはきつく仕置きしてやる」
「うわあ~んっ!!ま、待ってってばぁぁ~~~」
ジェシカの許しを乞う声を尻目に、モンコの左手が降り注ぐ。
 バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッッ!!
「うわあ~んっ!痛いっ!痛いってばマンゴーっ!やめてっ!やめてよマンゴー!!」
「だったら正直に言いな。言わねえとケツがナスみてえになるまで叩くからな」
そういうとモンコはバシバシとお尻に平手の集中豪雨をくれてやる。
 「うわあ~んっ!言うから~!ちゃんと言うから~!だからもうお尻叩かないでよ○○コ~~~!!!!」
容赦のないお仕置きに動揺しているのか、とんでもない言い間違いをしでかしながらジェシカは言う。
 「なら言ってみな」
ようやく手を止めてやると、モンコは尋ねる。
「い・・言うよぉ・・・。ふぇぇ・・。ポーク・・ビーンズ・・・作ろうと・・思ったんだよぉぉ・・・」
「あん・・・?」
モンコは意外な返答に間の抜けた表情を浮かべる。
 「何つった?今?」
「だから・・ポーク・・ビーンズの・・練習しようと・・したんだよぉぉ・・。ふぇぇ・・。ボ・・ボク・・・料理なんか・・全然・・ダメだし・・。雑用でも・・何でも・・・いいから・・少しでも・・力になりたいのに・・でも・・料理さえ・・出来なくて・・・それが・・・悔しくて・・・だから・・鍋の・・・練習でも・・しようと・・思ったんだってばぁ・・・恥ずかしくて・・・言えなかったんだよぉぉ・・・うぇぇん・・・」
「ったく・・・世話焼かせやがって・・・・。火遊びでもしやがったのかと思ったろうが」
「ふえ・・・だから恥ずかしかったんだって・・ばぁぁ・・」
「まあいい。とにかく終わりだ」
そういうとモンコはジェシカを膝から降ろしにかかった。


 「ね・・ねぇ・・・マンゴー・・?」
ベッドにうつ伏せになり、お尻に冷たいタオルを載せたまま、ジェシカは尋ねる。
「どうした?」
「あ・・・呆れてる・・?」
「手がかかるのは先刻承知だ。気にしてる暇なんかねえよ」
「うぅ・・どうしてボクって・・・」
「いつまでもウジウジしてんな。それで俺の相方が務まるとでも思ってんのか?」
「言わないでよ~!ボクだって気にしてるんだから~!!」
「気にしてるんなら少しはもっとマシな行動とりな。それはともかく・・・ジェシカ」
「な・・何?マンゴー?」
モンコが真剣な表情になったせいか、ジェシカもつられて真剣になる。
 モンコは長方形の箱を取り出すと、ジェシカの目の前に置いた。
「何・・これ?」
「開けてみな」
モンコに促され、ジェシカは箱を開ける。
すると、中からモンコが武器屋で注文した、例の長いリボルバーと着脱式ストックが入っていた。
 「これは・・・?」
「てめえのだよ」
「も・・もらって・・いいの?」
「そんな豆鉄砲じゃロクに戦えねえからな」
モンコはジェシカが身につけている全長18センチ程の小型のリボルバーを見やりながら言う。
「ありがと、○ンコーッッ!!」
嬉しさのあまり、とんでもない言い間違いをしながらジェシカは礼を言う。
「しばらくしたら使い方仕込んでやる・・ただし・・俺は優しくねえからな。それは覚悟しときな」


 ―完―
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