フュリー曹長の受難(鋼より:/フュリ)



(注:鋼を題材にした二次創作です。許容出来る方のみご覧下さい)


 「あれ?どうしたんだよフュリー曹長、そんな格好して?」
エドワードは珍しく私服姿なフュリーを見かけると、思わずそう尋ねる。
「あぁ、今日は非番なんですよ」
「あぁ。そういうことか。いつも軍服姿でばっかり見かけてるからな」
「そういえばそうですよね。僕が非番なときってエドワード君達はどこかへ出かけてたりしますしね」
「それにしても何か若々しいっていうか、制服着てないと社会人に見えないよな」
エドワードは私服姿のフュリーを見ながらそう言う。
 エドワードほどではないものの小柄な体格で、しかも童顔なせいか、制服を着ていないと社会人には見えない。
下手すると未成年に見えた。
「そうですか?スーツとかにした方がよかったかな?」
「そりゃもっとやめといた方がいいって。それじゃあ七五三になるって」
リアルに想像したのか、エドワードは引き気味になる。
「まあとにかくせっかくの休みだからゆっくり休みなよ。じゃ、俺はもう行くから」
エドワードはそういうとフュリーと別れて司令部の方へ向っていった。
フュリーもエドに別れの挨拶をすると寮の方へ向っていった。


 寮の自室で寛いだ姿で、フュリーは雑誌を見ている。
読んでいるのはアマチュア無線関係のもの。
機械関係、特に無線機器などに強いのが特技なためか、この手の本を読んだりもしていた。
 (あ・・・これ・・)
フュリーは雑誌内の広告のページに目を留める。
広告は機器の修理用工具に関するもの。
(へぇ・・・新しいやつが出たんだ・・・)
ジッと見つめているうちにだんだんと興味が沸いてくる。
(ちょうど新しいやつが欲しいと思ってたし、ちょっと見てこようかな)
フュリーはそう考えると、雑誌を置き、出かける支度をすると寮を後にした。


 繁華街にある無線機器関連の店。
「いらっしゃいませ。あれ?フュリーさん?」
店員はフュリーが入って来るなり声をかける。
フュリーが行きつけの店なのですっかり今では顔なじみだった。
 「珍しいですね、こんな早い時間に」
「あ、はい。今日は非番なんですよ」
「そうですか。今日は何をお買いに?」
「これ探してるんですけどあります?」
フュリーは一緒に持って来た雑誌を開くと、目当ての品が紹介されているページを見せる。
 「ああ。こいつですね。ありますよ。ちょっと待って下さい」
店員はそういうと奥の方へ行く。
しばらくすると商品の入った箱を抱えて戻って来た。
 「こいつですね。見てみます?」
「ええ、お願いします」
フュリーがそういうと、店員は箱を開け、商品を取りだすとフュリーに渡す。
 工具を受け取ると、フュリーはジッと見つめる。
「どうです?イイやつでしょう?」
店員が自慢げに言う。
「そうですね。じゃあこれ、お願いします」
「まいど~」
 (他に・・・何か見て行こうかな・・?)
お目当ての工具を手に入れたフュリーは立ち並ぶ店を見やりながらそんなことを考える。
(本屋でも寄ろうかな。無線関係で何かいいの見つかるかもだし)
そんなことを考えていたときだった。
 「ちょっと・・ちょっとそこのキミ・・・」
不意に誰かが声をかけてきた。
思わずフュリーが振り向くと、警官が立っている。
「え?あの、僕ですか?」
「そう。ちょっとこっちに来てもらえるかな?」
「は・・はぁ・・」
怪訝な表情を浮かべながらもフュリーは警官についていった。


 (え・・?)
警察署が見えて来るなり、フュリーは思わず怪訝な表情を浮かべる。
署内に入って行ったかと思うと、やがてやって来たのは少年課。
(ちょっと・・何で?)
さすがにフュリーも何だか様子がおかしいことに気づく。
そうこうしているうちに取調室らしいところへ連れて行かれ、自分を連れてきた警官と入れ替わりに今度は私服刑事らしい女性が現れた。
 向かいに女性刑事が座ると、フュリーの方をジッと見据える。
「さてと・・・・君・・・名前は?」
「え・・?」
「え?じゃなくて、名前を聞いてるの。名前は?」
「ええと・・け・・ケイン・フュリーです・・けど・・・」
「ケイン・フュリーね。で、学校は?」
「え・・?学校?」
「何そんな間抜けた顔してるの?学校よ。君の通ってる学校。自分の行ってる学校ぐらい言えるでしょう?」
(嘘・・・子供と・・・間違われてる・・。ってことは・・僕、補導されてるってこと!?)
想像もしていなかった事態にフュリーは思わず愕然とする。
(確かに・・僕、小柄だし、童顔だけど・・。でも・・・だからって子供と思われて補導されちゃうだなんて・・・・)
あまりな事態にフュリーは頭の中が真っ白になってしまいそうになる。
 「ちょっと、どうしたの?聞いてるのよ。君の学校はって?」
「え・・あの・・その・・・」
フュリーは動揺でしどろもどろになりつつ返事をする。
「あの・・僕・・・成人してるんですけど・・・」
恐る恐るといった口調でフュリーは答える。
「は?ふざけてるの?」
女性刑事は信じられないのか、そんな返事を返す。
「ふざけてませんよ。ちゃんと証拠だって・・・」
そう言いながらフュリーはバッグの中をまさぐる。
 (あれ?)
だが、バッグの中をまさぐっているフュリーの表情が変わる。
(嘘!身分証も免許証もない!?ちゃんと入れたはずなのに!!)
フュリーは必死になって軍の身分証と免許証を探す。
だが、幾ら探してもどちらも出てこない。
(そうだ・・・急に思い立って出てきたから入れてこなかったんだ・・・)
そのことを思い出すや、フュリー曹長の顔色が青くなる。
 「どうしたの?」
「す・・すいません。どうも・・うちに・・忘れてきちゃったみたいで・・・」
「本当なの?」
そう尋ねる女性刑事の口調には疑っている様子が見える。
(しまった・・・疑われちゃった・・・)
フュリーは刑事の口ぶりからそれを察するや、ますます顔色が青くなる。
 「まぁそれはともかく・・・。保護者の連絡先は?」
「え・・・その・・・」
フュリーはここで再び迷いを見せる。
(保護者って・・・連絡先って・・・この場合大佐のところ?でも、大佐のところに連絡してもらえば成人だって証明してもらえるかな)
そう考え、職場の電話番号を答えようとしたときだった。
 (でも・・・そうしたら子供と間違われて補導されたなんてことが皆にわかっちゃうわけだよね・・・)
ふとそのことに考えが至る。
(そんなこと・・知られたら・・・恥ずかしい・・・。ハボック少尉とかに知られようものならからかわれちゃう・・・・)
恥ずかしい事実を職場の皆に知られてしまうことに、思わずフュリーは口をつぐんでしまう。
 「す・・すみません・・・そ・・それだけは・・・」
「そういうわけにはいかないの。ケイン・フュリー君だったかしら?君、自分の立場わかってるの?」
「す・・すみません・・。でも・・」
「でもじゃないの。あのねぇ・・・ケイン君、自分がしてることがどういうことかわかってるの?あんな時間から学校にもいかないでこんなところうろついて。どんなに危ないことしてるかわかってるの?」
「だ・・だから・・僕・・子供じゃありませんってばぁ・・」
証拠が無いので幾ら言っても無駄だとは思いつつ、そう言わずにはいられない。
「まだそんなことを言うの?いい加減にしなさい。私だって怒るわよ」
「そんなこと言われたってそうとしかいいようが無いんですってば~~」
「こんな時間から学校サボった挙句に嘘までつき通そうとするなんて・・・どうやらかなり悪い子みたいね・・・」
その言葉にフュリーはイヤな予感を覚える。
直後、手を掴まれたかと思うやあっという間に膝の上に引き倒されてしまった。
 「ちょ・・!何するんですかっ!」
思わずフュリーは抗議する。
「決まってるでしょ。悪い子にはお仕置きよ」
そういうや女性刑事はあっという間にフュリーのズボンを降ろしてお尻をむき出しにする。
そしてフュリーの身体をしっかりと押さえると、片手を振り上げた。


 パシィ~ンッッ!!
「あっ・・!!」
お尻の表面で痛みが弾けるや、思わずフュリーは声を上げる。
パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアア~ンッ!パッシィ~ンッ!
「あっ・・!ひゃんっ!や・・やめて下さぁいっっ!!」
「だったら君の保護者の連絡先をちゃんと言いなさい」
そういうと女性刑事はパンパンとフュリーのお尻に平手を落としてゆく。
 (何でこんなことになっちゃうの~~~~!!!!)
想像もしなかった災難にフュリーはそう叫びたくなる。
ピッシャ~ンッ!パッアア~ンッ!パッチィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!
「あ・・やっ・・うわっ・・痛あっ・・」
平手が降るたびにフュリーのお尻に赤い手形が浮かび上がる。
「痛あっ!ひゃあんっ!やめて下さいっ!お願いですから~~~」
「だったら正直に連絡先を言いなさい」
「だからそれだけは許して下さい~~~」
お尻を叩かれても皆に知られる恥ずかしさの方が先立つのか、フュリー連絡先を言うのを拒む。
「まだそんなことを言うの!強情な子ね!」
バシィ~ンッ!バッア~ンッ!
「ひっ・・!ひゃあんっ!」
女性刑事はさらにお尻を叩く手に力を込め、思い切り叩く。
その衝撃にさらにフュリーは苦しげな表情を浮かべた。
 バッシィ~ンッ!バッチィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「全く・・君って子は何を考えてるのっ!こんな時間からあんなところうろついてっ!それも学校サボって!悪い子ねっ!」
バシバシとフュリーのお尻に平手を振り下ろしつつ、刑事はお説教を始める。
「しかも・・・嘘までついてっ!本当に悪い子っ!悪い子っ!」
「嘘じゃないですってば~~~~!!!」
フュリーは必死に訴えかける。
だが、悲しいかな、証拠がないために信じてもらえないどころか、ますます印象を悪くしてしまう。
「まだ言うの!それなら・・こっちにも考えがあるわ!」
そういや、女性刑事は片脚を組み、フュリーはお尻を突き上げた体勢を取らされる。
(う・・・嘘っ!これっ!!)
フュリーは思わず恐怖を覚える。以前の経験からこの大勢でお仕置きされるととても痛いのを知っているからだ。
 ビッダァァ~~~ンッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!
「ひゃああああんっっっ!!痛いぃぃっっっ!!」
あまりの痛さにフュリーは悲鳴を上げ、両脚をバタつかせる。
さらにバシバシと豪雨のような勢いで平手が振り下ろされる。
「ひぃぃ~~んっ!ごめんなさい~~っ!言いますっ!ちゃんといいますから~~!!」
もはや我慢できず、本能的にフュリーはそう叫ぶ。
「本当?嘘じゃないわね?」
「本当です~っ!言いますから~~~~」
それを聞くと、ようやく刑事はお尻を叩く手を止めた。


 「はい・・・わかりました。それでは・・迎えをよこしますので」
ロイはそう答えると、電話を切る。
「ホークアイ中尉、すまんがハボック少尉を呼んでくれたまえ」
「はい、わかりました」
ロイは書類を受け取って出てゆこうとするホークアイ中尉にそう頼む。
しばらくするとハボック少尉がやって来た。
 「何か用すか、大佐?」
「ああ。実はね、某繁華街の警察署までフュリー曹長を迎えに行ってもらえないか。どうやらトラブルに巻き込まれてしまったようでね」
「いいすよ。で、トラブルって何すか?」
「それは・・いや・・現場で聞いた方がいいな」
そういうやロイは笑いをこらえるのに精いっぱいという感じになる。
「とにかく行ってきたまえ。そうすればわかる。う・・うぷぷ・・」
上司の様子に怪訝な表情を浮かべながらもハボックは執務室を後にした。


 「いや~っはっはっはっ。傑作だったな~~」
「そんなこと言わないで下さいよ~~~~~~~」
大笑いするハボック少尉に対し、フュリーは思わず抗議する。
「悪い悪い。でもまさか警察の少年課で尻真っ赤にしたフュリー曹長に会うとは思わなかったからなぁ。童顔だとは思ってたが、まさか本当に未成年に間違えられるとは・・ウプププ・・・」
話しているうちに思い出したのか、思わずハボックの口から笑いが零れる。
 大佐の言うとおりに警察署に行き、少年課に通されたかと思ったら、真っ赤なお尻に冷たいタオルを載せているフュリーに鉢合わせしたのだ。
思わず怪訝に思ったところへ、女性刑事から話を聞いて今度は笑いがこみあげてきたのである。
 「それにしてもあの刑事のビックリ顔もサイコーだったな。お前さんが成人だと知って心底驚いてたぞ?」
「だから言わないで下さいってばぁ・・・」
「悪い悪い。あ、そうだ。何だったら牛乳でも飲んで背伸ばすか?」
「もうっ!いい加減にして下さいよっ!」
思わずフュリーはカッとなってハボック少尉の股間を蹴り上げた。
 「お・・おぶうっっ!!」
さすがに予想もしていなかった行動にハボックはもろにダメージを受けてしまう。
「もうっ!そんなことばかり言うハボック少尉なんか嫌いですっ!」
そういうとフュリーはそのまま走り去る。
「あいててて・・・ちょっと・・ふざけすぎちまったな・・。それにしても・・効くぅ・・」
股間を押さえた情けないポーズで蹲りながら、ハボックはそんなことを呟いた。


 ―完―
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