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ダンジュー修道院33 悪酔い騒ぎ



 パア~ンッ!パンッ!パンッ!パンパンパンッ!
「わああ~~んっっ!ごめんなさぁ~~いっっ!!」
バルバロッサの膝の上で両脚をバタつかせ、泣き叫びながらラウールは必死に謝る。
お尻は既に真っ赤っかで、倍近く腫れていた。
 「馬鹿野郎!性懲りも無く盗み飲みなんぞしやがって!!」
「で・・出来心だったんですってば~~~!!」
バシバシといかつく大きな平手を振り下ろすバルバロッサにラウールは必死に弁解する。
また懲りずに酒蔵に入り込んでは酒を盗み飲みしていたのである。
「出来心だぁ?てめぇ・・これで何回目だと思ってんだぁ!?」
「え・・えへ・・三回目?」
ラウールは笑顔を浮かべ、誤魔化すように答える。
 ビッダァァ~~~~ンンンッッッ!!!
「んきゃあああ~~~~~んんんっっっ!!!」
バルバロッサが強烈な平手打ちを振り下ろし、思わずラウールは背筋をのけ反らせて飛び上がってしまいそうになる。
「三回だぁ!?ふざけんな!これで二十回目やろうが!!」
「ひぃぃぃ~~~んっ!許して~~~~!!」
「黙りやがれ!!今日はこの程度じゃ勘弁しねえ!!覚悟しやがれ!!」
「そんな~~~~~!!!!!」
その後、一時間近くに渡ってバルバロッサの怒声と肌を打つ音、ラウールの悲鳴が響き渡った。


 「ひいぃん!!ぎひゃああんっっ!!」
「だ、大丈夫ですか?ラウールさん?」
ラウールが悲鳴を上げるや、慌ててチサトは声をかける。
 「だ・・大丈夫・・じゃないよ~。チサちゃん、お願いだからもっと優しく塗ってってば~~~」
涙目になりながら振り返ると、ラウールは年下の友人にそう訴えかける。
「ご・・ごめんなさい。気をつけます・・」
チサトはそういうとより慎重にお尻に薬を塗ってゆく。
ようやくお仕置きから解放されたものの、散々にお仕置きされたお尻では日課を果たすどころではなく、医務室で手当て中というわけである。
で、いつも通りチサトが看病しているというわけだった。
 「でもラウールさんもダメじゃないですか。お酒勝手に飲んだりしちゃあ。それじゃあ泥棒ですよ」
「そんなこと言ったって~~。好きなものは好きなんだよ~~。どうしてもやめられないんだってば~~~。チサちゃんだってわかるでしょ~~?」
ラウールは甘えるようにチサトに訴える。
「何言ってるんですか!そんなだからいつもバルバロッサさんに怒られちゃうんじゃないですか!?もうダメですよ!!」
「わかったよぉ・・・厳しいなぁ・・チサちゃん・・・。チサちゃん怖いから・・僕泣いちゃいそう・・・」
ラウールはいじけるような表情を見せたかと思うと、今にも泣きそうな表情を浮かべる。
 「わ!わ!ちょっと待って下さい!な、泣かないで下さいってば!?」
言いすぎてしまったかと、チサトは慌てだす。
「冗談だよ~。ふふ、慌てちゃって~。チサちゃんたら本気に取るから可愛い~~」
「からかわないで下さいよ!もう!」
「ごめんごめん。でもありがとね、いつも面倒見てくれて」
「いいんですよ。でも、もうしちゃだめですからね?」


 (そうは言うけど・・・どうしてもやめられないんだよね~~~)
ラウールはズラリと酒瓶が納まった棚の列を見やりながら、心の中でそう呟いた。
お尻の痛みが残っている間は自重していたが、喉元過ぎれば何とやら、お尻の痛みを忘れた頃には、遊び好きサボり好きの虫が騒ぎだす。
それでまたまた懲りずに酒蔵に忍び込んでは一杯よろしく行こうかと考えたのである。
 (何に・・・しようかな~~~)
グルリと蔵内を見回しながらラウールは目星をつけにかかる。
(あ・・・あれは・・)
不意にラウールはある棚に目をつけた。
 (これ・・・確か・・)
棚から一本、ブランデーの瓶を取りだすとラウールはじっくりと見つめる。
(この前・・・業者さんが寄進したやつだよね。結構おいしいんだよね~)
ラウールが手にしたブランデーは地元の酒造業者が寄進したもの。
その業者は修道院の熱心な後援者の一人で、折りあるごとに寄進をはじめ様々な助力をしてくれている。
棚に並べられたブランデーもその一つだった。
 (そうだ!これに決~め~たっと!)
心の中でラウールはそう叫ぶや、あっという間に栓を抜く。
あらかじめ持ち込んでおいた粗末なカップを取りだすと、こぼれんばかりに注ぎ始めた。


 「どこ・・・行っちゃったのかなぁ・・・」
チサトは困ったような表情を浮かべて呟く。
ラウールの姿が見当たらないのだ。
(また・・どこかでサボってるのかなぁ・・・)
これだけ探しても見つからないとなると、その率が高い。
(バルバロッサさんに見つかる前に探さなきゃ・・・またお尻叩かれちゃうよ)
そう考えるとチサトはラウール探しを始める。
何とも人のよいことだが、自業自得でも友人が痛い目に会うようなことはさせたくない。
(また・・・お酒でも飲んでるのかな?名残惜しそうだったし・・・)
そう考えると、チサトは酒蔵の方へと向かっていった。
 「ラウールさぁん・・・いますかぁ・・?」
こっそりドアを開けて中に入ると、チサトは小声で呼びかける。
「ラウールさぁん・・・ラウールさぁん・・・」
蔵内を回りながらチサトは呼びかけ続ける。
 「あっれ~?チサちゃん~~~。どうしたの~~?」
不意に馴染み深い声が聞こえてきた。
ハッとしてチサトは振り返る。
すると空き瓶を手にしたラウールの姿が。
どうやらかなり出来あがっているらしく、顔はタコのように赤らんでおり、周りには空瓶が幾つも転がっている。
 「ラウールさん!また勝手に飲んじゃったんですか!?」
思わずチサトは声を上げる。
声が聞こえた時点で予想はしていたが、ここまで的中するとさすがにため息が出る。
 「えへへ~~~。だっておいしいんだもん~~~」
「おいしいんだもんじゃないですよ・・・・」
ため息をつくとチサトは周りに転がっている空き瓶を拾いにかかる。
チサトが片付けをしているのを尻目に、ラウールは酒をカップに注いでは飲むという行為を繰り返す。
そんなことをしながら、おもむろにチサトの後ろ姿を見つめていた。
ラウールの目はジィ~っと食い入るようにチサトのお尻を見つめている。
ゆっくりとラウールが立ちあがったかと思うと、そのままヨロヨロとチサトの背後へと近付いていった。
 「きゃああんっっ!!」
不意にチサトは悲鳴を上げるやお尻を押さえて振り返る。
「ちょっと!ラウールさんっ!何するんですか~~!!」
珍しく怒った顔でチサトは抗議する。
 「えへへ~~。可愛いお尻だなって思ったからさ~~」
「だからって触らないで下さいってば!もぅ、僕怒りますよ!!」
「わ~~。珍しい~~。チサちゃん怒ってるの~~?」
ラウールはケタケタ笑いながら言う。
「当り前じゃないですか!人のお尻触らないで下さいよ!!」
「しょうがないじゃない~~。可愛くて、触り甲斐のあるお尻なんだから~~!それそれ~~~」
ラウールは抱きしめるように飛びついたかと思うや、両手でチサトのお尻を鷲掴みにし、むにむにと揉み始める。
「ちょ・・!ラウールさんっ!変な冗談・・きゃああ~~~!!やめてぇぇ~~!!」


 「ラウール!チサト!どこ行った!?」
同じ頃、バルバロッサが二人を探していた。
「ったく・・・またサボってやがるな・・。性懲りもなく・・・」
苦虫を噛み潰した表情を浮かべると、バルバロッサは二人の姿を求めて院内を探しにかかる。
やがて、酒蔵の方へと足を向けた。
 (やっぱりか・・・)
開いている酒蔵の扉を見るや、バルバロッサはそう呟く。
(懲りねえ奴だな・・。この前ケツ叩いたばっかりだってのにな・・)
やや呆れたような表情を浮かべながらバルバロッサは中へと入っていった。
 「いやぁぁぁ~~~!もうやめて~~!!」
「えへへ~~!もちもち~~!枕にしちゃえ~~~!!!」
入るなり聞こえてきたのはチサトの悲鳴と出来あがってそうなラウールの声。
チサトの悲鳴にただならぬものを感じたのか、バルバロッサは急いで声のした方へ駆けつける。
その先に現れたのは、うつ伏せに床に倒され、すっかり出来あがったラウールにお尻をおもちゃにされているチサトだった。
「チサト!?」
「ああ~~んっ!助けて下さい~~~!!」
バルバロッサはすぐにも駆けつけるや、ラウールを引き離しにかかる。
 「大丈夫か!?」
チサトの方へ駆け寄り、抱き上げると心配そうな表情で尋ねる。
「ああ~~んっ!バルバロッサさぁ~~ん!!」
バルバロッサの顔を見るや安心したのか、チサトは泣き出してしまう。
「も、もう大丈夫だからな。い、一体何されたんだ!?」
「ら・・ラウールさんが・・・悪酔いして・・ひっく・・・お尻・・触ってきたんです・・うぅ・・ひっく・・・」
「な・・・何ィィィィ!!!!????」
予想もしなかった答えにバルバロッサは驚くどころではない表情を浮かべる。
 「大丈夫だ!もう大丈夫だからな!?」
「ふ・・ふえぇぇ~~~んんっ!!」
しゃれにならない悪ふざけからようやく解放されてホッとしたのか、チサトは泣き出してしまう。
「ああああっ!チサトっ!泣かないでくれっ!俺がついとるから!!」
バルバロッサは必死になって慰める。
それを尻目にラウールは顔を赤くしたまま、床に大の字になって太平楽といった表情で眠りこけていた。


 「うう・・・痛たたた・・・・」
目を覚ましたラウールは頭の中で鳴り響くような痛みに顔を顰める。
(飲みすぎちゃったなぁ・・・うぅ・・)
典型的な二日酔い状態にラウールは頭を抱える。
 「おぅ、目が覚めたか」
不意に呼びかけられ、思わずラウールは振り向く。
「バ・・・バルバロッサさん・・・・」
ラウールは目の前の人物を見るや、サーッと顔から血の気が引いてゆく。
「性懲りも無く・・・やりやがって・・。覚悟はいいだろうな?」
その言葉にラウールは二日酔いが吹っ飛んだのか、脱兎のごとき勢いで逃げ出そうとする。
 「おぃ!どこに行きやがる!?」
「いやあああ~~~~~!!!!助けてぇぇ~~~~!!!」
ラウールは悲鳴を上げるが、バルバロッサは構わず肩にラウールを担ぎあげるや、そのまま医務室を後にした。
 「うわっ!?」
懺悔室に入るなり、乱暴に床に投げ出され、ラウールは思わず声を上げる。
「おぃ・・・・」
屈み込んでジッと睨みつけるや、バルバロッサは静かだが迫力のある声で呼びかける。
「遺言があんなら・・・今のうちだぜ・・」
「ゆ、遺言~~~!!!???」
バルバロッサの口調にラウールは驚いてしまう。
 「遺言って・・遺言って・・・何する気ですか~~~~!!!」
「仕置きに決まってんだろうが。それも・・特別のな・・・」
「ひぃぃ~~~!!何か怖すぎですよ~~~!!お酒飲んだぐらいでそこまで~~!!」
「あん・・?てめぇ!!何も覚えてねえってのか!?」
バルバロッサは襟首を引っ掴んで片手で持ち上げるや、睨み殺さんばかりの勢いで迫る。
 「ひ・・僕・・何か・・しちゃったんですか?」
完全に酒で記憶がぶっ飛んでしまっているのだろう、全く覚えがないという様子でラウールは尋ねる。
「覚えてねえだと・・・。ふざけんな・・チサトを・・泣かせやがって・・・」
「へ・・・?」
バルバロッサの言葉にラウールは目が点になる。
 「てめぇ・・・悪酔いした挙句に・・チサトにセクハラしたんだよ!!本当に覚えてねえのか!!」
(そ・・そうだった~~~~~!!!酔っぱらってて・・そんな悪ふざけしたんだった~~~~~~~)
ようやく記憶が蘇ってきたラウールは、さらに顔から血の気が引いてゆく。
バルバロッサの怒りが理解できたからだ。
 「絶対・・・許さん・・。チサトに・・あんな・・怖い思い・・させやがって・・・」
「ひぃぃぃ~~~~~~!!!!!!」
ラウールは恐怖に打ち震える。
バルバロッサは懺悔室の奥の方へラウールを連行してゆく。
やがて見えてきたのは一種の台。
台にはあちこちにベルトがつけられている。
 (ちょ・・嘘でしょ~~~~!!??)
目の前の台を見るなり、ラウールは泣きそうになる。
台は昔、お仕置き用の拘束器具として使われていたもの。
今では使われなくなっているが、昔はよく使われ、鞭やパドルで厳しくお仕置きしたものだと、年配の修道士らから話に聞かされていた。
 バルバロッサはラウールを引っ立てると、押さえつけるようにして台にうつ伏せに寝かせる。
あっという間にラウールはうつ伏せになり、お尻を突き出した体勢で拘束されてしまった。
同時にバルバロッサはいつも通りラウールの上着の裾を捲りあげ、ズボンを降ろしてお尻をあらわにする。
さらに近くの壁から、よくしなる鞭を取りだしてきた。
 「ひ・・・!!ひぃぃぃぃ!!!」
無駄な努力ながらラウールは必死に身をよじり、逃れようとする。
バルバロッサは冷ややかな目でラウールの悪あがきを見やると、ゆっくりと鞭を振り上げた。


 ビシィィィ!!!
「うわあああっっっ!!!!!」
鞭が叩きつけられると同時に、鋭い痛みが走り、ラウールは悲鳴を上げる。
鞭が当たった跡には棒状の赤い筋が浮かび上がった。
 ビシィィッッ!!バシィィィ!!バアアアンッッ!!バアシィィンン!!
「ひいいっ!ぎゃひぃんっ!ひぎっ!ぎひっひぃぃんっ!!」
最初から容赦のない鞭の一撃にラウールは悲鳴を上げる。
 「この・・・クソガキ・・!!とんでもねえこと・・・しやがって・・!!」
バルバロッサは憤怒に顔を歪めている。
あまりの怒りぶりに殺気すら感じられるように思えた。
 ビシィィ!!バシィィ!!ビッダァンッ!バジィィィ!!
「ぎゃああっ!ぎゃんっ!うぎゃあっ!ぎぎゃあんっ!」
鋭い音と共にラウールのお尻に、棒状の赤い跡が刻み込まれてゆく。
同時にラウールは背をのけ反らせて悲鳴を上げる。
 「てめぇ・・・自分が・・・何・・しでかしたか・・わかって・やがんのか・・!!ああ!!」
バシバシと鞭をラウールのお尻に叩きつけながらバルバロッサは心底からの怒りを込めた声で言う。
 「ひぃん・・!ちょ・・ちょっと・・・悪酔いしちゃった・・だけじゃ・・・ないですかぁぁ・・・」
目尻に涙を浮かべてラウールは弁解する。
ビシィィィィィィィ!!!!!
「うわあああああんんんんっっっっ!!!!!!!!!!!」
さらに強烈な鞭打ちにラウールは絶叫を上げる。
 「悪酔いしただけだぁ!?ふざけんなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
バルバロッサはラウールの返答に鼓膜が破れそうな声で返す。
「この・・クソガキィィィ!!!てめぇの・・・悪ふざけのせいで・・・チサトがどれだけ怖い思いしたかわかってやがんのかぁ!?てめぇがしたのは・・・・若い娘をこっちで乱暴するのと変わんねえんだぞ!!」
そういうやバルバロッサは空いている方の手でラウールのあそこを掴み、潰れそうなくらい力を込める。
 「ひぃぃぃぃぃ!!!痛い痛い痛いぃぃぃ!!!やめてやめて離してぇぇぇぇ!!!」
本当に潰されてしまうのではという恐怖にラウールは悲鳴を上げて許しを乞う。
バルバロッサはラウールの悲鳴に我に返ったのか、手を放してやる。
「てめぇ・・・てめぇ・・絶対に・・・許さねぇ・・・。チサトを・・・泣かしやがって・・・怖い目・・見せやがって・・・・・」
バルバロッサは凄みの効いた表情を浮かべると、再び鞭を振り上げる。
その後、再びラウールの絶叫が響き渡った。


 「あれ・・・?」
目を覚ますや、チサトは自室のベッドにいることに気付いた。
「どうしたんだっけ・・あ・・そういえば・・」
チサトは眠りにつくまでのことを思い出す。
酔っぱらったラウールに痴漢のような真似をされ、気持ち悪さと怖さで泣きだしてしまったら、バルバロッサが部屋まで連れてきてくれ、寝かせてくれたのだ。
 あたりを見回し、バルバロッサがいないことを確認すると、チサトはベッドから降りる。
目指すのは懺悔室。
そこでラウールのお仕置き中なのは容易に想像できたからだ。
 「二人とも・・・・いますかぁ・・?」
懺悔室のドアを静かに開けると、恐る恐るチサトは呼びかける。
「うわあああんんっっっ!!!!ごめんなさぁぁいいいいい!!!!」
激しい音と共に絶叫に近いラウールの声が響き渡った。
その凄さに思わずチサトもビクリと震えてしまう。
悲鳴や音の大きさから容易にお仕置きの強烈さが想像でき、普段お仕置きされている者のさがゆえか、恐怖がこみ上げてくる。
このまま逃げ出したくなってくるが、勇気を振り絞ってチサトは悲鳴と音が聞こえてきた方へ向っていった。
 (うわ・・・・・・)
ラウールとバルバロッサの姿が見えてくるや、思わずチサトは表情が変わる。
お仕置き台に拘束されたラウールのお尻は痛々しく、ワインレッドを超えて紫に近くなってしまっている。
ところどころ皮膚が破れて血が滲んでおり、失禁までしてしまっていた。
 「ふざけんなぁぁ!!こんくらいで許すと思ってんのかぁぁぁ!!!!」
だが、バルバロッサは怒りの声を上げてさらに鞭の雨を降らす。
それを見たチサトは考えるよりも先に走りだしていた。
 バシィィィッッッ!!!
「!!!!!」
鞭を振り下ろすと同時にバルバロッサは愕然とした表情を浮かべる。
突然チサトが飛び込んできたのだ。
気付いた時には既に遅く、もろに背中に叩きつけてしまった。
 「チサト!?」
慌ててバルバロッサは鞭を放り出して助け起こす。
「この馬鹿!?何だってこんなこと!!」
「バルバロッサさん・・もう・・ラウールさん・・許してあげて下さい」
「し・・しかし・・・」
「このままじゃ・・ラウールさん・・死んじゃいますよ。ラウールさんに変なことされたのは・・嫌ですけど・・これじゃあ・・・やりすぎですよ」
「そ・・それも・・そうだな・・・」
バルバロッサはあまりにも痛々しいラウールのお尻を見やりながらそう呟く。
 「ラウールさん、大丈夫ですか?」
拘束され、涙で顔がグショグショなラウールにチサトは心配そうな表情で尋ねる。
「うぅぅ・・・チサちゃああ~~~んん~~~~」
ようやくお仕置きから解放されたからか、ホッとしたような感じでラウールは泣き出した。


 それからしばらく経ったある日・・・。
「ラウールさん、もうお尻大丈夫ですか?」
廊下ですれ違うと、チサトはラウールにそう尋ねる。
「うん、大丈夫。心配してくれてありがとうね。あ、そうだ。チサちゃん、ちょっと話があるんだけどいい?」
「いいですよ」
「それじゃあチサちゃんの部屋でいい?二人きりで話したいんだけど」
「大丈夫ですよ」
そうチサトがいうと、ラウールはチサトを連れてその場を去った。
 「で、話って何ですか?」
部屋に入ると、チサトはそう尋ねる。
「うん。チサちゃんにお願いがあるんだけどいい?」
「いいですよ。僕に出来るから」
「よかった~。チサちゃんにしか出来ないことなんだよ~~」
そういうとラウールはホッとした表情を浮かべる。
だが、すぐに真剣な表情を浮かべると、普段とは違った真面目な様子でチサトと向き合った。
「チサちゃん・・・。僕のこと・・・・お仕置きして欲しいんだ」
ラウールのお願いにチサトは一瞬、耳を疑う。
「え!?ラウールさん、今なんて!?」
「もう一回言うよ。僕のこと・・・お仕置きしてくれる?」
「ええええ!!!???」
チサトは予想外の答えに驚いてしまう。
 「ど・・どうして・・そんなこと・・・」
「チサちゃん・・この前は・・本当にひどいことしちゃってごめんね。チサちゃんのことだから、もう怒ってないのはわかってるけど、でも、本当ならチサちゃんにとても許してもらえないことしちゃったのは事実だから。それに・・このままじゃ・・・自分が許せないんだ。チサちゃんの人の良さにつけこんで、お仕置きから逃げたみたいだから・・・」
そういうラウールの表情には、疾しさや罪悪感といった感情が滲みでている。
そんなラウールに、チサトは何とかしてやりたいと思わずにはいられなかった。
 「わ・・わかりました・・」
「本当!?ありがとうチサちゃん!!」
ラウールは心底からの感謝を込めてチサトの手を握る。
チサトは困惑しつつも、ラウールが多少なりともホッとした表情になったことに安心した。
 「・・・・・・・・」
ジッと押し黙ったまま、チサトはラウールを見つめていた。
ラウールはベッドに上半身をうつ伏せにし、床に膝をついてチサトの方へお尻を向けている。
 「チサちゃん・・・いつでも・・・いいよ」
チサトの方を振り返ると、ラウールはそう言う。
「わ・・わかりました・・。そ・・それじゃあ・・・」
そう答えると、チサトはおずおずとぎこちない手つきで、ラウールの上着の裾を捲り上げ、ズボンを降ろす。
あっという間にラウールのお尻があらわになった。
 (た・・・叩くんだよね・・・)
いざ、生のお尻を目の前にするや、チサトはグッと緊張感が増す。
自分が他人をお仕置きするなどという、今まで考えたことも無い事態に、頭が真っ白になってしまいそうになる。
 「チサちゃん・・・大丈夫?」
チサトの困惑を察したのか、ラウールが心配そうな表情で振り返った。
「あ!だ、大丈夫ですから!?」
チサトは慌てて返事をする。
(ダメじゃない!ちゃんとお仕置きするって約束したんだから!それなのに・・・ラウールさん心配かけるようなことしちゃ!!)
チサトは自分自身を叱咤すると、必死に勇気を振り起こす。
左手でラウールの身体を押さえ、右手を振り上げると、ラウールのお尻めがけて振り下ろした。


 パアアアンッッ!!
甲高い音と共にラウールが微かに身を震わせ、シーツを掴む両手に力を込めたのが見える。
(た・・叩きすぎちゃったかな・・?)
思わず心配になり、つい声をかけてしまう。
 「だ、大丈夫ですか?い、痛かったですか?」
「ダメだよ、チサちゃん。そんなこと言っちゃ。今、お仕置きの最中でしょ?悪い子はきつーくお仕置きされなきゃいけないんだよ?幾ら痛くてもそれは僕が悪い子だったからだよ。痛くなきゃお仕置きにならないんだよ。本当に・・僕の事思ってくれるなら、厳しくしなくちゃダメだよ?」
ラウールは後ろを振り向くと、チサトをそう叱咤する。
 (そ・・そうだよね。ラウールさんの言うとおり・・・。僕が手加減なんかしたら・・・ラウールさんに失礼だよね)
ラウールに諭され、チサトはそのことに気付くと、腹をくくる。
深呼吸を何度かしたかと思うと、再び平手を振り上げた。
 パアア~ンッ!パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアァ~ンッ!
甲高い音と共にラウールのお尻に赤い手形が一つずつ、重なり合うようにして刻みつけられてゆく。
 パアア~ンッ!パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!
「・・っ・・・ぅ・・・ぁ・・・ぅ・・・」
叩いているうちにラウールの口から微かに呻き声が漏れ始める。
(そろそろ・・・我慢出来なくなりだした頃かな?)
平手を振り下ろしながらチサトはそう判断する。
受ける側としての経験から、声の様子で何となくわかるのだ。
 (そろそろ・・・許しても大丈夫かな?でも・・・あんまり早く許しちゃっても・・またラウールさん気にしちゃうよね・・・。どうしよう・・?)
平手を振り下ろしながらチサトは悩んでしまう。
出来れば早いうちに許してあげたい。
でも、早すぎても本当の反省にはならない。
加減やタイミングの難しさに、チサトは悩んでしまう。
考えながら手を動かすあまり、いつの間にか力の加減に狂いが生じていることに気付かなかった。
 バアアアアンッッッ!!バアッシィィンッッ!!ビッダァァァンッッッ!!
「ひ・・!!痛ぁぁぁいいい!!!」
不意にラウールが悲鳴を上げた。
(や・・やっちゃった~~~!!??)
チサトは力加減を間違えてしまったことに気づく。
 「ひぃうん・・。チ、チサちゃぁあん・・。も・・もぅ・・許してよぉぉ・・」
ラウールは目尻に涙を浮かべて振り返るや、そう懇願する。
よく見るとお尻はまんべんなく赤に染め上がっていた。
どうやら気付かないうちにだいぶ叩いていたようだった。
 (もう十分だよね。っていうかこれ以上やったらダメだよね)
お尻の赤みやラウールの表情からチサトはそう判断する。
「ラウールさん・・・反省出来ました?」
「うん・・・十分・・反省出来たよぉぉ・・。チサちゃん・・ごめんなさぁい・・・」
ラウールの答えを聞くと、チサトは一仕事終えてホッとした表情を浮かべ、手を降ろした。
 お仕置きが終わるや、チサトはベッドの縁に腰を降ろす。
「チサちゃん、大丈夫?」
疲れたような表情を浮かべるチサトに、ラウールは心配そうな表情で尋ねる。
「あ・・大丈夫ですよ。それより、ラウールさんこそ、お尻大丈夫ですか?」
「ん?痛いけど・・・どうってことないよ。それより、チサちゃんこそ大変だったでしょ。休みなよ」
「そ、そんな!ラウールさんの方がお尻痛いのに・・僕が先に休むだなんて・・」
「いいからいいから。そんなこと気にしないの」
ラウールはそういうとチサトをベッドに寝かせてしまう。
 「チサちゃん。ごめんね。無理なことさせちゃって」
「いえ、いいんですよ。僕こそ・・ラウールさんに色々と気にさせちゃったみたいで・・・」
「ふふ。それにしてもまさかチサちゃんにお仕置きされる日が来るなんて思わなかったなぁ」
ラウールはイタズラっぽい笑みを浮かべて言う。
「そうですね~。僕もビックリしちゃいましたよ」
「でも・・・チサちゃんが僕のこと、大事に思ってくれてるのがわかるから・・痛いけど嬉しかったよ。これからもよろしくね、チサちゃん」
「僕こそ・・・よろしくお願いします」
二人は互いに挨拶すると、クスリと笑みを浮かべた。


 ―完―
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