悪魔と身代わり(SO2より:ルシ/アシュ、悪魔&神父パロ、鬼畜・BL要素あり)



(注:SO2を題材にした二次創作です。ルシフェルが悪魔、アシュトンが神父というパラレル設定になっています。また、キャラのイメージが原作と異なっている可能性があります。鬼畜・BL要素もありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「アシュトンお兄ちゃん~~。出来たよ~~~」
そういうと、レオンはプリントを目の前にいる神父服姿の青年に渡す。
「あれ?もう出来たの?いつも早いねぇ」
プリントを受け取った青年は感心した表情で言う。
青年の名はアシュトン・アンカース。
この教会の神父だ。
神父という立場柄、教会で子供達相手に読み書き算盤を教えることもやっている。
レオンも生徒の一人だった。
 「これくらい簡単だよ」
「待っててね。すぐ採点するからね」
アシュトンはそういうと採点していく。
「今日も満点だね。すごいよ、レオン」
「こんなのどうってことないよ。それよりお兄ちゃん、書斎の本また読んでもいいでしょ~?」
レオンはアシュトンに甘えかかっておねだりする。
教会の書斎には、様々な書物が置かれている。
本好きなレオンにとっては、そういう本を読むのが好きだった。
 「レオンは本が大好きだもんねぇ。いいよ」
「やった~。お兄ちゃんありがと~~」
そういうとレオンはいても経ってもいられないのだろう、部屋を出ていく。
 「あっ!黒い棚の本だけはダメだよ!危ないからね!」
「わかってるよ~~~~!!」
半ば聞いていないのが明らかな声で返事をしながらレオンはそのまま走るように去っていってしまった。


 「何にしようかな~~」
ずらりと並べられた本の背表紙にレオンは目移りしてしまう。
(どれも面白そうだから迷っちゃうな~~。どうしよう・・)
中々決まらず、レオンは困ってしまう。
そんなとき、人目をはばかるようにひっそりした感じで配置されている棚が目に入った。
 (あれ・・確か・・アシュトンお兄ちゃんが言ってたやつだ・・)
真っ黒い棚にレオンはそう気付く。
(でも・・・何でダメなんだろう?危ない本ってどういうことなのかな?)
想像しているうちに気になってたまらなくなる。
(お兄ちゃんはダメって言ってたけど・・ちょっと見るくらいならいいよね・・)
好奇心に負けてしまい、レオンはおもむろに一冊取り出してみた。
 触ってみるなり、レオンは違和感を感じる。
装丁が人肌のような感じなのだ。
おもむろに開いてみるや、現れたのはおどろおどろしい挿絵。
見るからに胸がむかついてきそうな絵にレオンは思わず顔をしかめる。
だが、気になってたまらず、読みだした。
 (これ・・・・)
読んでみるなりレオンは息をのむ。
黒魔術の本だったのだ。
中にあるのは他人を呪ったり、或いは悪魔を呼び出したりするための儀式や術の解説。
それらが何十種類もずらりと記載されている。
 (お兄ちゃんが読んじゃダメっていうわけだよね・・・)
本の中身を見てレオンは納得する。
この手の本は悪用されたりするのを防ぐため、焼却されたり、一般には決して非公開という処置が取られることも多い。
教会や神父の仕事として黒魔術の取り締まりや悪魔退治などもあり、そのために必要な情報を得るために神父だけは見たり所持したりすることが許されているのだ。
 (でも・・・・本当に効果とかあるのかな?胡散臭いよね?)
本を読みながらレオンはそんな疑問に駆られる。
(そうだ!ちょっとやってみよう!?どうせマユツバものなんだからやったって大丈夫だよね)
軽い気持ちでレオンはそんなことを考えるや、適当に呪文をみつくろう。
やがて、よさげな呪文を見つけるとおもむろに試しはじめた。


 「こんな感じでいいかな?」
アシュトンは作りたてのキャロットジュースとお茶菓子を見ながらそう呟く。
(そろそろ小腹も空く頃だよね。おいしく食べてくれるといいなぁ)
そんなことを思いながらレオンのところへ行こうとしたときだった。
 「助けてっ!アシュトンお兄ちゃんっ!!」
いきなりキッチンのドアが開いたかと思うや、そう叫んでレオンが飛びついて来たのだ。
「ど、どうしたの?レオン?」
レオンの様子に思わずアシュトンが訝しむ。
そのとき、スッと何者かが入って来た。
 現れたのは漆黒のローブに身を包み、銀色の髪で片目を隠した絶世の美青年。
「見つけたぞ・・・」
ローブの青年はそういうとキッチンへ足を踏み入れる。
「だ・・誰・・?」
突然現れた見知らぬ人物にアシュトンは思わず声をかける。
「何だ!邪魔をするな!」
青年が叫ぶや、その背中から何かがスッと飛び出した。
飛び出したのは真紅に彩られた翼。
 (うっそ~~~~!!あ、悪魔~~~~!!!!!)
青年の正体を悟り、アシュトンは絶句する。
同時に青年の身体から風が吹き出した。
とっさにアシュトンはレオンをかばう。
おかげで壁に思い切り叩きつけられてしまった。
 「痛ぁ・・・」
背中を思い切り壁に叩きつけてしまい、アシュトンは苦痛に顔を歪める。
だが、それでもレオンをしっかりと抱きかかえて守っていた。
 「アシュトンお兄ちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫。そ・・それより・・・」
アシュトンはレオンを抱きかかえたまま、ゆっくりと目の前の悪魔を見つめる。
悪魔はこちらへとゆっくり近づいてくる。
 「さぁ・・・・そこの神父・・・。おとなしくその小僧を渡してもらおうか」
悪魔はアシュトンに対してそう命令する。
「れ、レオンを・・どうするつもり・・?」
「わかりきったことを聞くな!この私を遊び半分で呼び出した代償を支払わせてやるのだ!」
「レオンッ!まさか黒魔術の本に手を出したの!?危ないからダメって言ったじゃないか!」
「ご・・ごめんなさい・・」
深刻な事態を招いてしまったことに、レオンはうな垂れて謝る。
 「さぁ・・・どうした?早くその小僧を渡せ。そうしたらお前は勘弁してやろう」
「ぜ・・絶対に渡さない!!」
アシュトンはそういうとレオンをしっかりと抱きしめ、キッと悪魔を睨みつける。
「愚かな・・。下等な人間風情が私に歯向かおうとでも?さっさとその小僧を寄こせば見逃してやると言っているのだぞ?」
「そんなこと絶対に僕がするわけないでしょう!!僕の身に代えたってレオンは絶対に守ってみせるんだから!!」
レオンを守ろうとアシュトンに必死になる。
 「ほほぅ・・。貴様・・・そこまでしてその小僧を守りたいか?」
「き・・決まってるじゃないか!悪魔なんかに・・渡さないよ!!」
「ふふん・・。そうか・・。気が変わった。小僧を許してやってもいいぞ?」
「ほ・・本当に?」
アシュトンは恐る恐る尋ねる。
 「ああ。私は悪魔だ。悪魔である以上・・・・約束はきちんと守るぞ。もっとも・・貴様が守ればの話だがな・・・・。貴様が私の言うとおりにするなら、その小僧のことは勘弁してやろう」
「わ・・・わかったよ・・。レオンを・・・許してもらえるなら・・・」
「よし・・・・。それなら・・・小僧は出ていけ。貴様と二人で話がしたいからな」
悪魔は二人にそう命令する。
 「わかった・・。レオン・・悪いけど二人きりにしてくれる?」
「でも・・」
「大丈夫。大丈夫だから。心配しなくていいからね」
アシュトンはレオンを安心させるために笑みを浮かべると、心配そうなレオンを送り出して、悪魔と向き合った。
 「ふふん。見上げた心がけだな?」
悪魔は嘲笑するような笑みを浮かべながらアシュトンに言う。
「それより・・何をさせるつもりなのさ?」
「その前に聞くぞ?貴様・・・本当にあの小僧の命乞いをしたいのだな?」
「ほ・・本気だよ・・」
「ならば・・・何でも言うとおりにするか?」
その問いに一瞬アシュトンは黙ってしまう。
相手は悪魔。
言質を取られてロクでもないことをされる危険は十二分にある。
 「どうした?本気では無かったのかな?それでは仕方ない・・あの小僧を・・」
「わ、わかったよ!君の言うとおりにする!だからレオンは・・・」
「ふふん。それでいい・・・」
ニヤリと悪魔は満足そうな笑みを浮かべた。
 「さてと・・・・どうしてやろうか・・?」
悪魔はジッと考え込む素振りを見せる。
そうしながらジッとアシュトンの様子を伺う。
何を要求されるのかという恐怖に身を震わせつつも、それでも必死にレオンを守ろうという決意を固めていた。
 (怖いくせに・・・勇気のある人間だな・・。面白い・・・)
悪魔は恐怖心を持ち合わせながらも、アシュトンの決意と勇気に興味を抱く。
(そうだ・・・。これがいい・・・)
いい手を思いついたのか、悪魔はニヤリと意地の悪げな笑みを浮かべた。
 「よし・・・・決めたぞ・・・」
ニヤリと笑みを浮かべながら、悪魔はアシュトンの方を向く。
アシュトンは悪魔の要求に対する恐怖で泣きそうになりつつも、わが身に代えてもレオンを守ろうと勇気を振り絞る。
 「おい・・貴様・・名前は?」
「え?」
「名前だ!ただ神父と呼ぶのではわからんし、つまらんからな」
「あ・・アシュトン・・アシュトン・アンカース・・」
「そうか。アシュトンか・・では・・」
「その前に・・君も名乗ったら?人に名前聞くときは自分も名乗るのが礼儀じゃないかな?」
身を恐怖で震わせつつアシュトンは言い返す。
思わず悪魔はおかしみを感じるが、怒ることはなく、答えてやる。
「そうだな。名前も知らずにというのも何だろう。教えてやろう。ルシフェルだ」
「じゃ・・じゃあ・・ルシフェル・・。僕は・・何を・・すればいいんだい?」
「物分かりがいいな。ではアシュトンよ。ここへきて・・・私の膝にうつ伏せに載るがいい」
ルシフェルは魔力でどこからともなく椅子を出して腰を降ろすと、アシュトンにそう命令する。
 「何を・・する・・つもり・・なのさ?」
嫌な予感がしたのか、思わずアシュトンは尋ねる。
「気になるか。なら教えてやろう。お前の尻をたっぷりと叩いてやるのだ」
「ええええええ!!!???」
アシュトンは思わず声をあげる。
まさかそんな要求をされるとは思わなかった。
(っていうか・・・二十歳にもなって・・お尻を叩かれる!?そんな~~~)
想像するだに恥ずかしさで顔が赤くなってくる。
 (フフフ・・・一丁前に恥ずかしがっているな。何とも・・可愛いな)
ルシフェルはアシュトンの表情を見やりながら満足そうな表情を浮かべる。
自分に対する恐怖で身を震わせているアシュトンを見ているうちに何だかS心をそそられてしまい、泣かせたい、いじめてみたいと思わずにいられなくなったのだ。
それで子供のようにお尻を叩いて泣かせてみたい、という欲望が芽生えたのである。
 「どうした?何故来ない?」
「え・・いや・・だって・・」
「どうした?言うとおりにするといったのはアシュトン、貴様だろう?あれは嘘だったのか?」
「ち・・違・・」
「では仕方ない。あの小僧にツケを払ってもらうか。もっとも・・小僧の方は尻叩き程度では許してやらんがな」
「ま、待って!!ちゃんと言うとおりにするから!!」
「ならば早く来るがいい」
レオンのことを持ちだされ、アシュトンはすぐにもルシフェルの元へ駆けつけると、飛び込むように膝にうつ伏せになった。
 「ふふん。いい子だ・・・」
うつ伏せになったアシュトンにルシフェルは満足げな笑みを浮かべる。
同時にルシフェルはアシュトンの神父服を捲り上げ、ズボンを降ろしにかかる。
「うわぁ!ちょっと!何してるんだよ!?」
「何を言うか。尻を叩くときには裸の尻にするものだろう?」
「そ・・そんなぁ・・」
恥ずかしさでアシュトンは目尻に涙が浮かびそうになる。
だが、文句は言わない。
そんなことしてうかつに怒らせたりしたら本当にレオンを殺してしまうかもしれないと思ったからだ。
 「ほぅ・・・。美しい若者だと思っていたが・・・。なかなかよい尻をしているな・・・」
「い・・言わないでよ・・。うぅ・・・」
お尻をむき出しにされ、ルシフェルの視線を感じるや、アシュトンは恥ずかしさで身を震わせる。
しばらくルシフェルはアシュトンのお尻を眺めていたが、おもむろに右手で触れるとゆっくりと撫でさすりはじめた。
 「うわああっ!ちょ、ちょ、何やってるのさぁぁ!!」
思わずアシュトンは振り返ってルシフェルに抗議しようとする。
「ん?綺麗だから手で愛でているだけだが?」
「や・・やめてよ~~~!!気持ち悪いってば!?」
「ワガママな奴だな・・。まあ、そこそこ堪能したからよしとするか」
ルシフェルはそういうと、ようやくお尻を撫でていた手を離す。
悪魔のセクハラから解放され、アシュトンはようやくホッとする。
 「では・・・行くぞ。覚悟はいいか?」
ルシフェルは左手でアシュトンの身体を押さえると、そう尋ねる。
「さ・・最後に・・一つだけ・・・いいかな?」
「何だ?」
「ぼ・・僕が・・君に・・お尻を叩かれれば・・本当に・・レオンのことは・・許してくれるんだね?」
「そう言っているはずだが?」
「でも・・・きちんとした保証をもらわないと・・。約束を破ったら・・・絶対に許さないよ!!」
アシュトンはキッとルシフェルを睨みつける。
「わかった。ならばこれでどうだ?」
ルシフェルがさっと手を振ると、羊皮紙製の契約書が現れる。
契約書にはアシュトンが自分にお尻を叩かれればレオンには絶対に手を出さないと書かれていた。
ルシフェルは自分の指を少し傷つけ、己の指で判を押す。
 「悪魔の契約だ。これは私自身をも拘束するもの。例え悪魔の私であっても、破れば呪いがかかり、ただでは済まない。つまり、判を押した以上、あの小僧には絶対に私は手は出せないということだ。わかるか?」
「わ・・わかったよ・・・」
ようやくアシュトンは納得した表情を見せる。
悪魔の契約は、契約をする悪魔自身をも拘束し、破れば呪いがかかるようになっている。
そのことはかつて教会が捕えた黒魔術師によって明らかにされていた。
だからルシフェルが言うとおり、レオンは安全というわけだった。
 「では・・契約を果たしてもらおうか?アシュトン?」
「わ・・わかってるよ・・」
アシュトンはルシフェルのローブの裾を両手で握りしめ、お尻にキュッと力を込める。
それを尻目にルシフェルはゆっくりと右手を振り上げた。


 パア~ンッッ!!
「くぅ・・・・」
甲高い音と共にジィ~ンという痛みがお尻に走り、思わずアシュトンは声を漏らす。
パアア~ンッ!パッシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアァ~ンッ!
アシュトンはルシフェルのローブをギュッと握りしめ、口を噤んで声を漏らすまいとする。
 パア~ンッ!パシィ~ンッ!ピシャ~ンッ!パッシィ~ンッ!パアッア~ンッ!
甲高い音と共にアシュトンのお尻にルシフェルは立て続けに平手を振り下ろしてゆく。
そのたびにお尻に赤い手形が浮かび上がり、それが少しずつ重なっていった。
 「ふふん。アシュトンよ、無理はしなくていいのだぞ?」
お尻を叩きながらルシフェルはそんなことを言う。
「な、何を言ってるのさ?」
ルシフェルの平手打ちを必死に堪えつつ、アシュトンは問い返す。
「痛いなら素直に泣くなり叫ぶなりすればいい。無理は身体に禁物だぞ?」
「ば・・・馬鹿なこと言わないでよっ!!」
アシュトンは思わず言い返す。
そんな恥ずかしい真似はとても出来なかった。
 お尻を叩かれているという事実だけでも恥ずかしくてたまらないのだ。
幾ら痛いからといって、泣き叫ぼうものならますます恥ずかしいし、情けない。
「こ・・こんなの・・痛くも何ともないよ!?」
せめてものプライドを振り絞り、アシュトンはルシフェルにそう言い返す。
「ほぅ?この程度では痛くないというのか?」
「ぜ・・全然痛くないさ!か・・蚊が刺した方がもっと痛いよ!」
痛くてたまらないくせに、ブルブルと震えつつもアシュトンは気丈に言い返す。
そんなアシュトンの姿に思わずルシフェルはキュンとしてしまう。
 (可愛い・・・本当に・・・可愛いな・・・)
アシュトンのそんな素振りに、ルシフェルはたまらなく可愛さや愛しさがこみ上げてくる。
(この・・気丈さがどこまで続くかな・・?それに・・・泣き顔も可愛いのだろうか?)
そんなことを考え、ルシフェルのS心にますます火がつく。
 「そうか・・・。それなら・・・もっと強く叩いても構わんだろうなぁ・・・」
不意にルシフェルはそんなことを呟いた。
(え!?)
アシュトンは耳を疑う。
(嘘でしょ~~~!もっと叩くつもり~~!ちょ、ちょっとやめてよ~~~!!)
心の中でアシュトンは泣きたくなる。
(僕の馬鹿~~~!!どうしてあんなこと言っちゃったのさ~~~~!!)
アシュトンは思わず自分自身に文句を言う。
だが、今さら取り消すことも出来ない。
恥ずかしいからだ。
 (ふふ・・・どうやら本当は痛くてたまらないようだな)
膝の上で微かに身を震わせているアシュトンにルシフェルは満足げな笑みを浮かべる。
(では・・もっと可愛いところを見せてもらおうとするか)
ルシフェルはそう心の中で呟くと、再び右手を振り上げた。


 ビッダァァ~~~~ンッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッ!!
「うっ・・うわああああっっっ!!!」
今までとは打って変わった激しさにアシュトンは悲鳴を上げてしまう。
(何これ~~~~!!!い、痛すぎる~~~~~!!)
あまりの痛さに思わず目尻に涙が浮かんでしまう。
 バッジィィ~~~~ンッッッ!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!
「ひぃぃんんっ!いやああっ!痛いっ!痛いよ~~~~~!!!」
強烈な平手の嵐にもはやプライドも何かも崩れ去ってしまい、両脚を激しくバタつかせて泣き叫び出した。
 「うわああああんんっ!やめてえええっ!お願いだから~~~!!痛っ!やあああっ!痛いよ~~~~~~!!!!」
バシバシと激しく平手を振り下ろすルシフェルに対し、アシュトンは絶叫を上げながら許しを乞う。
 「ああ・・・アシュトン・・・そんなこと・・言わないでくれ・・・」
一旦、ルシフェルはお尻を叩く手を止めると、困った表情を浮かべる。
そして、一呼吸置いて恐ろしいことを言いやった。


 『もっと・・・いじめたく・・・なってしまうではないか・・・』


 ルシフェルの言葉にアシュトンは身を強ばらせる。
恐る恐る振り返ると、ルシフェルは笑みを浮かべていた。
これが他人だったら慈愛の笑みだっただろう。
だが、アシュトンは本能的に恐ろしいものが隠れているのに気付く。
 「アシュトン・・・お前が悪いのだぞ。あまりにも・・可愛すぎるから・・もっともっと・・叩いて・・いじめて・・泣かせて・・・可愛がりたくなってしまうだろう」
「ちょ・・・!!怖いこと言わないでよ!!」
本能的にアシュトンは逃げ出そうとする。
だが、ルシフェルはがっしりとアシュトンを掴んで引き戻す。
「どこへ行くのだ?逃がさんぞ」
「ひぃぃ・・お・・お願い!も・・もう・・叩かないで!!」
涙目でアシュトンは許しを乞う。
だが、それはルシフェルのS心を刺激するだけだった。
「何を言う・・まだまだ可愛がり足りないのだ・・・。もっと・・・可愛がってやろう」
「い・・・いやああ~~~~~~!!!!助けて~~~~!!!!!!!」
その後、長い間アシュトンの悲鳴と激しく肌を打つ音が響き渡った。


 「私としたことが・・・・虐めすぎてしまったな・・・」
ルシフェルはベッドの上でぐったりしているアシュトンの姿に思わず反省の言葉を漏らす。
あの後、気を失うまで叩いてしまったのだ。
お尻はワインレッドを通り越して紫になりかけてしまっている。
 (小僧の代わりに痛めつけて憂さを晴らすだけのつもりだけだったのが・・・。何なのだろう・・これは・・・)
ルシフェルはアシュトンを叩いているうちに奇妙な感情が芽生えだしてきたことに気付いた。
この青年神父の事が気になって気になってたまらないのだ。
おかげでアシュトンを放っておくことが出来ず、ベッドまで運んできたのである。
 (さすがに・・これは痛かっただろうな・・・・)
痛々しいアシュトンのお尻を見ると、ルシフェルは何だか申し訳ない気持ちになって来る。
(な・・何だ!?どういうことだ!?何故・・・この私が・・取るに足らない人間風情に対して罪悪感が沸いてくるのだ?)
不意にルシフェルは己の感情に驚いてしまう。
 ルシフェルにしてみれば人間などハエや蚊のようなもの。
いくら殺そうが罪悪感など抱きもしない。
だが、アシュトンの痛々しいお尻には自分も何故か胸を締め付けられる。
同時に何だか自分がひどいやつに思えてきた。
 (くそ!さっさと引き上げよう!)
そう決意すると、ルシフェルは翼を広げて窓から出てゆこうとする。
だが、アシュトンの痛々しいお尻が頭から離れない。
ルシフェルは手をアシュトンの方へ向けたかと思うと、自身の魔力でアシュトンのお尻を治す。
(痛みは残っているだろうが・・。腫れや傷は治しておいたから大丈夫だろう・・)
そう判断すると、ようやくルシフェルは飛び去っていった。


 「アシュトンお兄ちゃん・・・大丈夫?」
「う・・うん・・何とか・・」
レオンはアシュトンのお尻に冷たいタオルをかけながら心配そうに尋ねる。
ルシフェルが窓から飛び立つのを確かめた後、心配になって戻って来たのである。
 「ごめんね、アシュトンお兄ちゃん。僕のせいで・・痛い思いさせちゃって・・・」
「いいんだよ。レオンが無事で・・・本当によかった」
「アシュトンお兄ちゃん。お尻が痛い間・・僕が面倒みるからね!」
「ありがとう、レオン。でも、無理しちゃだめだよ?」
「大丈夫だよ!」


 (ダメだ・・・気になって仕事も手につかん・・・)
ルシフェルは書類をボーッと見つめながらそう呟く。
あれ以来、アシュトンのことが気になって頭から離れないのだ。
寝ても覚めてもアシュトンのことばかりで、仕事も手に付かない。
 「ええい!やむを得ん!サディケル!サディケルはいるか!!」
ルシフェルは大きな声で叫ぶ。
「ルシフェル様~、何か用ですか~?」
すると耳の部分が機械の棒のようになっている少年が現れた。
少年の名はサディケル。
ルシフェルの家来だ。
 「来たか。サディケル、人間界へ行って来い」
「わかりました。何をすればいいんです?」
「この前私がちょっかいを出した神父の事は知っているか?」
「アシュトン神父のことですか?」
「そうだ。やつのことを探ってこい」
「わかりました~。行ってきます~~」
サディケルはそういうと出て行こうとするが、ふと振り返るとニヤニヤと笑みを浮かべる。
 「何だその顔は?」
「別に何でもないですよ~。でもビックリしましたよ~~。ルシフェル様が人間に惚れちゃうなんて」
「はぁ!?何を言っているのだ!?」
ルシフェルは思ってもみなかったことを言われ、ビックリする。
 「何言ってるんですか。あの人間のことが気になって気になって仕方がないんでしょう?」
「そうだ・・だがそれがどうした?」
「だから・・そういうのを『恋してる』っていうんですよ~~~」
「寝ぼけたことを言うな!さっさと行って来い!!」
主人の剣幕にサディケルは慌てて出てゆく。
 (この私が・・・虫けらも同然な・・・人間風情に恋だと!?何を・・馬鹿な・・・)
ルシフェルはサディケルの言葉を否定する。
だが、そうしようとすればするほどアシュトンの事が頭を離れなくなる。
「ああああ~~~!何なのだ一体~~~!!!!」
思わずルシフェルは頭を抱えて叫んだ。


 ―完―
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theme : 自作小説(二次創作)
genre : 小説・文学

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