焼いも事件(SO2より:ルシ/アシュ、悪魔&神父パロ、BL要素あり)



(SO2を題材にした二次創作で、ルシフェルが悪魔、アシュトンが神父な設定になっていたり、キャラのイメージが原作と異なっています。BL要素もありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「うわ~っ。綺麗に色づいたな~~」
アシュトンはすっかり紅葉した庭の木々に感動する。
「秋なら紅葉するのは当たり前だろう。いちいち感動してどうする」
興味がないのか、ルシフェルはそんなことを言う。
「ルシフェルは綺麗だと思わないの?」
「ふん。しょせん葉っぱではないか。アシュトンになど叶うものか!」
今にもふんぞり返りそうな態度でルシフェルはそう言いやる。
 「そんなこと言わないでよ。恥ずかしいってば・・・」
ルシフェルに褒められ、アシュトンは顔を赤らめる。
「何を言うか。アシュトンが美しいのは分かりきったことではないか」
「だ~か~ら~!恥ずかしいってば~~~!!ルシフェルの馬鹿~~!!」
「すまんすまん。お前が葉っぱごときに感動しているからな。後で散って掃除が面倒なだけだというのに・・・・」
「でも・・落ち葉でたき火したり、焼きいもでも作って皆で食べたら楽しいじゃない?」
「焼いも・・・?アシュトン・・・まさか焼いもでもやろうと考えているのか?」
何気なくアシュトンが言った言葉に、ルシフェルが過剰なまでに反応する。
 「うん。この時期よくやるんだ。ルシフェルも一緒にやらない?」
「ってダメだダメだダメだ~~~~~~!!!!!!!!!!」
突然、グッと顔を近づけるや、今にも噛みつかんばかりの表情でルシフェルは叫ぶ。
「な、何さいきなり?」
あまりのルシフェルの剣幕に、アシュトンは思わず引く。
 「アシュトン!焼いもということは・・・・火を焚くのであろう?」
「そうだけど・・・。それがどうかしたの?」
「どうかしたではないわ~~~~~~~!!!!!!!火事にでもなったらどうするつもりだ!!」
ルシフェルは凄い剣幕で怒鳴る。
「大丈夫だよ。今までなったことなんかないし。それに・・・クロードやボーマン先生達だっているんだから」
「馬鹿者!!今まで無かったからといって今年は無いとはいえないだろうが!!それにあの若造やドスケベ医者と一緒にいる方が危ないではないか!」
「もう・・・ルシフェルったら心配性すぎだよ?もう少し落ち着いたら?」
「何を言うか!?そもそもアシュトンは危機感というものが無いのだ!私の目が黒いうちは絶対に焼いもなどさせんぞ!!」
「え!?そんなのひどいよ!!」
「ひどいも何もない!ダメと言ったらダメだ!!それとも・・・・お尻に約束させた方がいいか?」
そんなことまで言われてしまってはもはや否やも言えるはずも無く、やむなくアシュトンは了承せざるを得なかった。


 「出来るだけ・・・早く帰ってくるからな・・・」
ルシフェルは出かける支度をしながらアシュトンにそう言う。
月に一度の御前会議があるため、魔界へ戻らなければいけないのだ。
 「うん・・」
「いいか?私がいないうちはうかつに外に出たりしてはいかんぞ?人も入れてはいかんぞ?それから・・・」
「わかってるよ~。それより遅刻とか大丈夫?」
「そ、そうだった。では行ってくるからな!」
そういうと、ルシフェルはようやく飛び立った。
 それからしばらくした頃、アシュトンは庭を掃いていた。
「アシュトンお兄ちゃ~ん~」
不意に聞きなれた声がアシュトンに呼びかける。
 「あ、レオン、来てくれたの?」
「うん。そうそう、お兄ちゃんにお土産があるんだよ」
「お土産?何だい?」
「これだよ、お兄ちゃん」
レオンが差し出したのはサツマイモが入った買い物袋。
 「サツマイモ?もしかして・・・」
「うん。お兄ちゃん、一緒に焼いもしようよ~~~」
「え・・?焼いも?」
一瞬、アシュトンはためらう。
今朝のルシフェルの剣幕を思い出したのだ。
もし、焼いもなどやったことが知れたらルシフェルのことだ、絶対にお仕置きをするだろう。
ルシフェルの怒り具合と平手の痛さは誰よりもよく知っている。
想像しただけでお尻が痛くなってきそうだ。
 「どうしたの、アシュトンお兄ちゃん?ダメなの?」
レオンはそんなアシュトンの葛藤も知らずに無邪気に尋ねる。
(どうしよう・・・・。ここでむげに断ったら・・レオン・・がっかりしちゃうよね)
そのことを考えると、アシュトンは断れなくなってしまう。
レオンだって、アシュトンにとっては大切な人だ。
がっかりさせたくはない。
しばらく心の中で悩んでいたアシュトンだったが、決心がつくと笑顔を浮かべてレオンに答える。
「そうだね。じゃあ一緒にやろうか。手伝ってくれる?」
「うん!任せてよ!」


 「はふはふ・・・熱・・・」
「レオン、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。焼いもは逃げないから」
ほかほか出来たての焼いもを食べながら二人はそんな会話を交わす。
 「でもおいしく出来たみたいでよかった。焼いもって火加減とか見るの結構難しいんだけど」
「当り前じゃん、僕が手伝ったんだから」
「あはは、レオンらしいね」
「ねえ~、アシュトンお兄ちゃん~、また書斎の本読んでもいい~?」
「いいよ。でもその前にちゃんと後片付けしないとね」
「わかった~」
 それからしばらく経った頃・・・レオンが書斎で本に夢中になっていたときだった。
「レオン、そろそろお腹すいたでしょ?おやつ用意したよ~」
そう言いながらアシュトンは書斎に入って来る。
 「ありがと、アシュトンお兄ちゃん」
「これくらいどうってことないよ」
「それじゃいただきま~す。ってあれ・・?何か変な音聞こえない?」
「え?そうかなぁ?」
そのとき、微かに空いた窓から黒い煙が入って来る。
 「な、何これ!?」
「そ、外の方じゃない!?」
慌てて二人は外に出る。
すると、焼いもをした跡からメラメラと火が燃え上がっていた。
「う・・うっそ~~~~!!!!!」
思わずアシュトンは声を上げる。
「どどど、どーしよレオン!?消したと思ってたのに!火事になっちゃうよ~~!!」
まさかの事態にアシュトンはすっかり慌ててしまう。
「お、落ち着いてよお兄ちゃん!水!水だよ!」
年下のレオンに言われ、ようやくアシュトンは落ち着く。
「そ、そうだね!?も、持ってくるから!!」
「待って!僕も手伝うから!!」
ドタドタと慌ただしくその場を去ったかと思うと、しばらくして二人は水を張ったバケツと抱えて急いで戻って来る。
レオンが燃え盛る火に水をかけると、続けてアシュトンも水をかけようとする。
 「う・・うわあああっっ!!」
だが、アシュトンは蹴躓いてしまい、火に向かってダイビングしてしまいそうになる。
「あっ!アシュトンお兄ちゃんっ!」
思わずレオンが叫び、アシュトンも頭から火の中に突っ込んでしまうかと思ったときだった。
 不意に誰かが強く後ろからアシュトンを引き寄せたかと思うや、そのままアシュトンは宙に浮く。
(え?)
思わずアシュトンが振り返ると、真紅の翼を広げたルシフェルが背後からアシュトンを抱きかかえて宙に浮いていた。
同時に教会のあたりだけ黒雲で覆われたかと思うと、雷が落ちながら雨が降り注ぐ。
しばらくすると、落雷で地面が焦げた跡はあるものの、完全に鎮火した。
 「る・・ルシフェル・・・ありが・・・」
アシュトンはお礼を言おうとするが、ルシフェルの表情が凄まじいことになっていることに気づく。
「アシュトン・・・この・・・・馬鹿者がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
宙に浮かんで抱きかかえられたまま、ルシフェルは怒鳴りつける。
「ご・・ごめん・・・」
「ごめんではないわ!さぁ、来い!!」
「わ・・ちょ、ちょっと・・!!」
ルシフェルは地上に降り立つと、アシュトンを強引に引き立てて教会の中へ入っていった。
 レオンは突然現れたルシフェルや、ルシフェルとアシュトンのやり取りにポカンとした表情を浮かべていた。
だが、ルシフェルがアシュトンと共に教会の中へと入っていくや、我に返る。
(前僕が呼び出しちゃった悪魔じゃないか!何でいるの!?アシュトンお兄ちゃんいじめた後帰ったはずじゃなかったの!?)
ルシフェルが押しかけ居候となってアシュトンと同居していることなど知らないため、レオンはルシフェルが現れたことに驚愕する。
(まさか・・また・・お兄ちゃんをいじめる気じゃ・・・)
レオンはルシフェルの姿にそんなことを想像せずにはいられない。
(お兄ちゃんを助けなくちゃ!!)
本能的に思うや、レオンも教会に向かって駆け出していた。
 「どれ!?どれだってば~~~~!!!」
レオンは書斎にある黒魔術の本を洗いざらいひっくり返しながら叫ぶ。
(どの本ならあいつをやっつけられる呪文とか書いてあるのさ!?)
そう、レオンはルシフェルを追い払える呪文がある本を探しているのである。
だが、なかなか見つからず、レオンは焦らずにはいられない。
(待っててアシュトンお兄ちゃん!!僕が必ず守ってあげるから!!)
心の中でそう叫びながら、レオンは必死に本という本を見ていた。


 「ル・・ルシフェル・・・」
床に正座させられたまま、アシュトンは恐る恐る、ベッドの縁に腰かけているルシフェルに声をかける。
「何だ?アシュトン?」
「お・・怒ってる・・よね・・・」
「どう見える?」
静かな、だが有無を言わせない声でルシフェルは問い返す。
(ぜ・・・絶対怒ってるよ~~~~!!!)
ルシフェルの怒りがヒシヒシと伝わってくるだけに、アシュトンは身震いしてしまう。
 「アシュトン・・・。今朝・・言ったはずだな。危ないから絶対に焼いもなどするなと?」
「う・・うん・・・」
「それなのに・・・。何を考えているのだ!私の言うとおりになってしまったではないか!!馬鹿者!!」
「ご・・ごめん・・なさい・・」
「ごめんなさいではない。わかっているな?」
ルシフェルはそういうとアシュトンを立たせて手首を掴む。
次の瞬間、アシュトンはルシフェルの膝の上に載せられていた。
 いつものようにルシフェルが神父服の裾を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻を出すや、アシュトンは身を震わせる。
「どうした?怖いのか?」
「あ・・当り前じゃ・・ないか・・」
「悪いのはアシュトンだろう?覚悟はいいな?」
ルシフェルの問いにアシュトンは黙って頷くと、ルシフェルのローブを両手でギュッと握りしめる。
いつものようにルシフェルは左手でアシュトンの頭を押さえると、ゆっくりと右手を振り上げた。


 バッシィィ~~~~ンッッッ!!
「いっ・・・たあっ・・!!」
初っ端から容赦のない平手打ちに思わずアシュトンは苦痛の声を上げる。
だが、それすら今日は序の口でしかなかった。
 ビッダァァ~~~~ンッッッ!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッッ!!!
「いったあああ!!!痛いいぃぃ~~~~!!!!!」
何と、いつもなら後半にされる、平手打ちのどしゃ降りが最初からお尻に降り注いだのである。
「うわああ~~~んっ!痛い痛いっ!痛いよ~~~~~~!!!!!」
あまりの痛さにアシュトンは叫び声を上げ、手足をバタつかせる。
 「こらっ!何をしているのだ!暴れるんじゃない!!」
だが、ルシフェルはそんなアシュトンを容赦なく叱りつける。
「だ・・だって・・!痛すぎるよっ!!ルシフェルってばぁ!!」
「何を言うか!!アシュトン!あれほど私が危ないから絶対に焼いもなどするなと言ったではないか!!それなのに・・・それなのに・・・お前は~~~~!!」
ビッダァァ~~~ンッッッ!!!
バジィンビダァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!
「うっわあああああんっっっ!!!!!」
ルシフェルが振り下ろす平手の豪雨にアシュトンは飛び上がりそうになり、さらに手足をジタバタさせる。
 「全く・・・全く・・・お前というやつはぁぁ!!!」
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!
平手の豪雨を振り下ろしながらルシフェルはお説教を開始する。
「あれほど焼いもは危ないからするなと言っておいたというのに!!」
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッ!!!
あっという間にお尻は真っ赤に染まってゆくが、ルシフェルは容赦なくアシュトンのお尻に赤を重ね塗りしてゆく。
「心配だったから会議が終わるなり全速力で戻ってみれば・・・・!!」
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッ!!
「案の定火事など起こしおって!しかも危うく火に突っ込んでしまうところだったではないか!!」
「ひぃぃ~~~んっっ!!ごめんなさああ~~~いっっっ!!!!!」
いつもとは全然比べ物にならないお仕置きにアシュトンはもう泣き叫びながら謝る。
「馬鹿者ォォォォ!!!!どれほど私が驚いたかわかってるのか!?心配などというものではすまなかったのだぞ!!」
すっかり頭に血が上って逆上状態のルシフェルは叫びながらアシュトンのお尻へ平手の豪雨を降らせる。
「だから悪かったってば~~~!!!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい~~~~!!!!!」
許してもらいたくてアシュトンは必死に謝る。
「ふざけるなぁぁぁ!!!『ごめんなさい』程度で許せるわけが無かろうが!!」
だが、怒り狂ったルシフェルには必死の謝罪も通用しない。
(ひぃん・・・。ま・・マジギレどころじゃ・・・なくなってる~~~~!!!)
どんなに謝っても通じない状態になってしまっているルシフェルにアシュトンは身体が震えてくる。
無意識のうちにアシュトンはルシフェルの膝から逃げ出そうとしてしまう。
だが、ルシフェルにがっしりと押さえつけられるや、引き戻されてしまった。
 「アシュトン・・・何のつもりだ?」
「ひ・・・わ・・わざとじゃ・・・」
アシュトンは必死に弁解しようとするが、ルシフェルはそれを無視して恐ろしいことを呟く。
「人を心配させた挙句に・・お仕置きから逃げようなど・・・悪い子だ・・・本当に・・・悪い子だ・・・・」
(嘘~~~!!!も、もっと怒っちゃったよ~~~!!!!)
アシュトンはルシフェルの口調や態度から察知するや、背筋がさらに寒くなる。
「許さん・・許さん・・。そんな・・悪い子はこれでお仕置きしてやろう」
そういうや、ルシフェルは何やら羽子板だかラケットみたいなものを取り出す。
 「ちょ・・・何それ・・・?」
ルシフェルが取り出したものにアシュトンは嫌な予感を覚える。
「これか・パドルといってな、お仕置き専用の道具だ」
「ど・・どうしてそんな・・・」
「アシュトンがすごく悪い子だったときに使おうと思ったのだ。使わないで済むことを祈っていたが・・・。やむを得ん・・・」
「って何かすごい痛そうなんだけど!?」
見るからに痛そうなデザインに思わずアシュトンは恐怖を覚える。
「しっかり反省出来るようにカスタマイズにカスタマイズを重ねたからな。さぁ、しっかり反省するがいい」
「やめてええ~~~~~!!!そんなので叩かれたらお尻壊れちゃうよ~~!!!」
アシュトンは必死に懇願するが、ルシフェルは容赦なくパドルを振り上げた。


 (お兄ちゃん!?今行くからね!!)
ようやく使えそうな本を見つけたレオンは急いでアシュトンの部屋へと駆けつける。
アシュトンの部屋の近くまでたどり着くと、ドアの向こうから激しい打撃音と悲鳴が聞こえてきた。
 「うわ・・・何・・やってんの?」
ドアの向こうから響いてくる悲鳴や音にレオンは顔を顰める。
ルシフェルに気付かれないように、レオンは慎重にドアを少しだけ開けると、中を覗き込んだ。
 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい~~~~~~!!!!」
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!
アシュトンが絶叫しながら謝る中、容赦なくパドルがお尻に叩きつけられる。
今やアシュトンのお尻は三倍近く腫れ上がり、ワインレッドどころか青に近い色になっていた。
 (ひ・・ひどい!?)
レオンはアシュトンのお尻の痛々しさに絶句せずにはいられない。
(あんなに・・・あんなに・・なるまで叩くなんて・・・!!お兄ちゃん謝ってるのに!!よくも・・よくも・・お兄ちゃんいじめて!!絶対許さない!!)
アシュトンの痛々しい姿にレオンは怒りが天を衝く。
すぐにも本を開くや、レオンは見つけた呪文を詠唱し始める。
「スターライトッッ!!!」
レオンの身体から星が浮かび上がったかと思うや、ルシフェルめがけて光線が斜め下に向かって飛び出した。
 「ぐわああっっ!!!」
突然、煌めく光が命中したかと思うや、ルシフェルは吹っ飛ばされる。
同時にアシュトンもルシフェルの膝から床に転がり落ちた。
 「痛たたた・・・な・・何?何が起きたの!?」
床に落ちた衝撃とお尻の痛みに顔を顰めつつ、アシュトンが困惑していると、本を抱えてレオンが飛び込んできた。
 「レオン!?どうしてここに!?」
「アシュトンお兄ちゃん!早く逃げるよ!!」
「え!?何!どういうことなの!!」
「いいから!早く!」
レオンはアシュトンを助け起こそうとする。
 「き~さ~ま~~~~」
そこへ攻撃から立ち直ったルシフェルがゆっくりと立ち上がり、レオンを睨みつけた。
「小僧!よくもやりおったな!!ただで済むと思うのか!!」
「何言ってるのさ!!よくもアシュトンお兄ちゃんをいじめたな!!お前なんかやっつけてやる!!」
「返り討ちにしてくれるわ!!」
ルシフェルの手には呪文の光が煌めき、レオンも本を開いてルシフェルに呪文をぶつけようとしている。
(どどど、どうしよ~~~~~!!!僕のせいで大変なことになっちゃったよ~~~!!)
一触即発な雰囲気にアシュトンは慌てふためく。
(止めなくちゃ!!)
そう決意するとアシュトンは二人の間に飛び出した。
 「二人ともやめ・・・うわああ~~~~~っっ!!!」
ルシフェル、レオン、互いが撃ちだした呪文がちょうど二人の間に立ったアシュトンに命中してしまう。
「なあああ!!!アシュトンんんんん!!!!」
「お、お兄ちゃん!!!!」
呪文を食らって倒れたアシュトンに二人は急いで駆け寄る。
「しっかりしろ!アシュトン!!」
「お兄ちゃん!目開けてよ!」


 目を覚ましたアシュトンが最初に気付いたのは、ルシフェルとレオンの顔だった。
二人ともアシュトンが目を覚ますと、安堵の表情を浮かべる。
「アシュトン・・目が覚めたのか」
「よかった・・。気がついたんだね~~~」
「あれ・・?二人とも・・どうして?」
「私とこの小僧の呪文を食らって倒れたのだ。覚えていないのか?」
「あ・・・」
そこまで言われ、ようやくアシュトンは思いだす。
 「おかげで大変だったんだぞ、こいつらが騒いで引っ張って来るもんだから」
そう言いながらボーマンが薬を手にして入って来る。
「あれ?ボーマン先生も来てたんですか?」
「こいつらに呼ばれたんだよ。ったく・・・飯食おうと思ってたのによ・・」
「患者がいれば駆けつけるのが医者の役目だろうが!」
「それよりお兄ちゃんの薬出来たの?」
「だから来たんだろうが。ほらよ」
そういうと、ボーマンは薬を差し出す。
 「よし!アシュトン!私が飲ませてやろう!」
「ええ!?」
「ちょっと!お兄ちゃんに薬を飲ませるのは僕だよ!!」
「何を言うか!小僧!ずうずうしくもいつまでいるつもりだ!」
「それはこっちの台詞だよ!何でお前がお兄ちゃんの面倒を見ようっていうのさ!」
「決まっていよう!私はアシュトンの『旦那様』になるのだからな!」
「ちょ・・!何変なこと言ってるのさ!」
ルシフェルの発言にアシュトンは慌てる。
 「何言ってるのさ~~~!アシュトンお兄ちゃんは僕の『お嫁さん』になるんだからね!!虐待魔なんかに渡すもんか~~~!!」
「れ、レオンまで・・・」
レオンの発言にさらにアシュトンは慌てる。
「虐待魔だと!?その言葉取り消さんか~~^!!」
「あんなにアシュトンお兄ちゃんのこといじめといてよく言えるよね!幾らでも言ってあげるよ!いじめっ子!虐待魔!」
「こ・・この小僧~~~~~!!!!!!」
「いい加減にしろ!!」
今にも喧嘩になりそうな二人にボーマンの鉄拳が飛ぶ。
「お前らがそんなに騒いでたらアシュトンが休めんだろうが。そんなこともわからんのか?」
「く・・・」
「うぅ・・・」
もっともなことをボーマンに指摘され、二人とも黙ってしまう。
「今はアシュトンをゆっくり休ませてやれ。今日は尻だけじゃ済んでないんだからな」
「アシュトン・・何かあったらすぐに呼ぶのだぞ」
「お兄ちゃん、僕が付いてるからね」
「二人ともありがとう。安心して休めるよ」
そういうとアシュトンは眠りに入る。
二人とも名残惜しそうな表情を浮かべていたが、ボーマンの言うとおりなため、已む無く部屋を後にした。


 ―完―
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theme : 自作小説(二次創作)
genre : 小説・文学

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