魔物退治1(SO2より:ルシ/アシュ、悪魔&神父パロ、BL要素あり)



(SO2を題材にした二次創作で、ルシフェルが悪魔、アシュトンが神父な設定になっていたり、原作とイメージが異なったりしています。BL要素もありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 キュキュキュ・・・キュキュキュ・・・。
「全く!しつこい汚れだ!!」
ルシフェルは苛立ちを含んだ声でガーゴイル(翼を持つ醜い怪物。ヨーロッパではよく教会の屋根などにつけられ、雨樋を流れる雨水の排出口としての役目を持っている)の像を拭いている。
 自慢の紅翼をはためかせて飛びながら、ルシフェルは雨樋やそれと連結する四隅のガーゴイル像の掃除をしていた。
というのも、アシュトンが雨樋やガーゴイル像の汚れに気付き、かといって業者に頼むお金も無いらしく、自分で掃除しようなどと言い出したものだから、当然のごとくそんな危険な真似はさせられないと、空を飛ぶ能力を持っていることを幸い、ルシフェルが雨樋や怪物像の掃除をしている真っ最中なのである。
 「ルシフェルー、ルシフェルー」
不意に地上からアシュトンが呼びかけて来た。
「どうした!?アシュトン!?何かあったのか!?」
慌ててルシフェルは尋ねる。
心配性でアシュトンバカなせいか、何か呼びかけただけでも心配になってしまうようだ。
「そうじゃないよ。お茶入れたから一息ついたらどうかなって」
「そうか。それなら安心だ。今行くぞ」
そういうとルシフェルは翼をはためかせて地上へ降りて行った。


 「どう?おいしい?」
ティーカップを傾けるルシフェルを見やりながら、アシュトンはそう尋ねる。
「当り前だろう!アシュトンが淹れたお茶なのだから!!」
「ルシフェルって恥ずかしいこと堂々と言うよね」
「ふふん。自分の気持ちを素直に言って悪いのか?」
そんなことを話していると、不意に呼び鈴が鳴った。
 「あれ?誰か来たのかな?ちょっと待っててね。すぐ戻るから」
アシュトンはそう言い置くと、出てゆく。
すぐに帰って来るだろうと思っていたルシフェルだったが、話が長引いているのか、中々戻ってこない。
(どうしたのだ?)
思わず気になったルシフェルは、部屋を後にしてアシュトンがいるはずの、礼拝堂の方へ行く。
 礼拝堂に入るドアを少しだけ開け、ルシフェルは隙間から中の様子を伺う。
アシュトンと話しているのはクロードとボーマン。
(あの若い士官にドスケベ医者か!?おのれ~~~!!性懲りも無く知り合いなのをいいことにまたアシュトンに会いに来たか~~~)
レオン同様、ライバルである二人に対し、ルシフェルは思わずメラメラと怒りの炎を燃やす。
当然、何を話しているのかとルシフェルは耳を傾ける。
普段ならたわいのない世間話だが、どうも今日は雰囲気が違う。
皆真剣な表情で、どこかの村に魔物が現れて人に被害を与えているとかそういう話ばかりだった。
さらに見てみると、クロードは剣、ボーマンは籠手をはじめとして、武器や防具に身を包んでいる。
これから戦いに行こうという雰囲気がありありと伺えた。
 (魔物の話・・奴らの格好・・・まさか!?)
ルシフェルはある可能性に行きつくや、両手で突き飛ばすようにドアを開けて中へ飛び込んだ。
 「うわっ!どうしたのさルシフェル?そんな怖い顔して?」
アシュトンは突然現れたルシフェルに思わず怪訝そうな表情を浮かべる。
「怖い顔にもなるわ!おい!貴様ら!!まさかアシュトンを魔物退治に連れてゆく気か!?」
開口一番、ルシフェルはクロード達に怒鳴るように言う。
「お前・・・聞いてたのか?」
ボーマンは厄介なことになったと言いたげな表情で問い返す
度が過ぎるのではというくらい心配性でアシュトンバカなルシフェルの事だ。
絶対に反対するのは想像に難くなかった。
 「やはりそうか!ふん!アシュトンにそんなことはさせんぞ!!」
「ちょっと!勝手に決めないでよ!!」
さすがにアシュトンも抗議する。
「何を言うか!!アシュトンを危ない目に合わせてたまるものか!!」
「そうはいかないよルシフェル!困ってる人を見捨てるわけにはいかないよ!!」
だが、アシュトンはあくまでも抗議する。
 「何を言うか!他人など放っておけばいいではないか!!」
「そうはいかないって言ってるでしょ!!ルシフェルが何て言おうと僕はクロード達と行くからね!」
「アシュトン・・・本気で言っているのか?」
「ほ・・・本気だよ!」
「ならば私にも考えがあるぞ!!」
そういうや、ルシフェルはアシュトンの手を掴むと、グイッと引っ張りながら長椅子に腰を降ろす。
あっという間にアシュトンを膝の上に載せたかと思うや、クロード達の目の前でアシュトンのお尻をむき出しにし、思いっきり叩き始めた。
 バッシィ~ンッ!バンバンバンッ!
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!!
「ちょっと!痛っ!やめてってば~~~!!」
「何を言うか~~!!行かんと約束するまでやめんぞ!!」
ルシフェルは本気で叩きながら、無茶苦茶なことを言う。
 「いい加減にしないか!!」
そこへクロードの剣撃とボーマンの鉄拳がヒットし、ルシフェルが思わずのけ反ったところへ二人がアシュトンを奪回する。
 「貴様ら!!何をする!!」
「それはこっちの台詞だよ!!アシュトンは何も悪いことしてないだろ!!それなのに叩くだなんて理不尽過ぎるじゃないか!!」
「理不尽だろうが何だろうがアシュトンを危ない目に合わせるものかぁ!!」
今にも喧嘩を始めてしまいそうなクロード達にアシュトンは慌てる。
 「ま、待ってよ!待ってってば皆!!」
アシュトンはルシフェル達の間に割って入る。
「ルシフェル・・お願いだから行かせてよ。これは・・・僕がしなくちゃいけないことなんだ・・・」
「しかし・・・」
「心配してくれてるのはわかるよ。でも・・僕は神父で、魔物が出て、それで困ってる人達がいたら行かなきゃいけないんだ。ルシフェル、君だって時々必ず魔界に帰って仕事しなきゃいけないでしょ?それはルシフェルがしなくちゃいけないことだからじゃない。それと同じなんだよ。ルシフェルが悪魔である以上やらなきゃいけないことがあるように、僕にも神父である以上、しなくちゃいけないことがあるんだ」
「わかった・・・。そこまで言うのなら・・。ただし、私も行こう」
「えええ!!??」
ルシフェルの言葉にアシュトンは驚く。
 「ルシフェル!僕達がやるのは魔物退治だよ?君の同類と戦うんだよ?」
「何を言うか!アシュトンの方が大切だ!何が何でもついてゆくぞ!!」
「ボーマン先生・・・・」
アシュトンは助けを求めるようにボーマンの方を向く。
だが、ボーマンは
「アシュトン、諦めろ。こいつのことだ。何が何でもついてくる気だぞ」
「ボーマン先生まで・・・・」
アシュトンはため息をつくが、ルシフェルの性格は同居している自分がよく知っている。
ボーマンの言うとおり、ルシフェルなら絶対についてくるだろう。
連れてゆくしかないのは明白だった。
「と、とにかく準備して出発しよう!一刻を争うんだから」
クロードがそういい、それもそうだと全員は準備に取り掛かった。


 ガタガタと揺れる馬車の中、ルシフェルは不機嫌極まりない表情を浮かべていた。
「どうしたのさ、ルシフェル?そんな怖い顔して?」
「どうしたのだと!?これが怒らずにいられるか!おい小僧!何故貴様までいる!しかもまたアシュトンの膝に座りおって~~~~~~~!!」
ルシフェルは叫びながら、アシュトンの膝に座っているレオンを指差す。
 「僕だってお兄ちゃん達の力になりたいんだよ!悪い?」
「そんなしおらしいこと言いつつ、アシュトンにいいところ見せてやろうという魂胆だろうが!!おのれ~~~~!!!」
「うわあ~んっ!アシュトンお兄ちゃん~~!悪魔が言いがかりつけていじめる~~!!」
「き~さ~ま~~!!」
ルシフェルは目の前でアシュトンに甘えるレオンに対して突っかかろうとする。
 「ルシフェル、やめなよ。相手は子供なんだから」
「あ・・・アシュトン・・・」
「大丈夫だよ、レオン。僕が付いてるからね」
「えへへ~、ありがとう、お兄ちゃん」
これ見よがしにアシュトンに甘えるレオンにルシフェルは辛うじて怒りを堪える。
 (おのれ~~~!!まさか小僧までついてくるとは~~~!!ただでさえ若造とスケベ医者だけでも油断ならんというのに~~~!!!)
同じ馬車の中でやれやれといった感じでこちらの様子を見ているクロードやボーマンにも険しい目を向けつつ、ルシフェルは心の中でそう呟く。
ルシフェルがついてくるといったのはクロード達のこともあったからだ。
 ルシフェルにとってクロード達は恋のライバル。
戦いや道中での出来事がきっかけで、誰かとアシュトンの中が進展してしまうことも恐ろしかった。
それを防ぐためについて来たのである。
 (ただでさえ・・・アシュトンが戦いの中で傷つく可能性が高いというのに~~!!)
クロード達を見つめるとき以上の怒りが籠った視線で、ルシフェルはアシュトンが傍らに置いている品を睨みつける。
ルシフェルの視線の先にあるのは小ぶりで丈夫な作りの双剣。
アシュトンの武器だ。
普通、神父はいわゆる術師タイプで、祈りの力で術を行使して魔物と戦う。
だが、アシュトンはそうではなく、神父であると同時に剣士でもあった。
以前アシュトン自身から聞いたところによれば、もともとアシュトンの家というのは剣士の家で、アシュトンも幼いころから剣を学んでいたし、神父の道を選んでからも剣の修行は怠りなくやっていて、それで剣技をベースにした独自の退魔術を身につけているらしい。
 (くぅぅ・・・・普通の神父ならいわゆる術師だから後衛として安全なところで術を放つのに・・。よりにもよって・・・あの若造や医者と共に斬り込むのでは危険極まりないではないか)
術師というのは例えれば大砲。
だから安全な後方に下がっていて、術を行使して援護に回るのが仕事だ。
そのため、敵が深く斬り込んでこなければやられる危険は少ない。
だが、アシュトンは通常の神父とは違って戦士色が強いタイプ。
クロード達と共に斬り込んで自ら先頭で魔物と刃を交えるから、当然傷つく危険は高くなる。
ただでさえ心配性なルシフェルが苛立つのも無理は無かった。
 ちなみに軍人なクロードや神父でありながら剣士なアシュトンならともかく、医者で薬剤師なボーマンが斬り込むのに??という方もいるかもしれない。
ボーマンは町一番の名医であると同時に、武術の達人でもあり、大きな武術大会に出場して優勝を狙えるほどの実力者だった。
だから、魔物退治にはボーマンも格闘術の達人として参加していた。
無論、本来の医者として、負傷した仲間や魔物に襲われた人たちの治療も行っているが。


 「ああ!お待ちしておりました!!」
馬車を降りたクロード達一行を出迎えたのは、白いひげを生やした老人。
魔物の災難に遭っている村の村長だ。
 「まずは私の家へどうぞ。そこで詳しいことをお話しいたしますので・・・」
そう言われ、一行は村長の家へと案内される。
村長の家で客間に案内されると、既に一人の剣士がいた。
その剣士を見るや、クロードとアシュトンの表情が変わる。
 「ディアス・・・」
「ディアスさん!!」
ディアスと呼ばれた、背が高く長髪で、端正な、だが目つきが鋭くどことなく怖そうな感じがある剣士がクロード達に気づく。
「お前たちか。どうしてここに?」
「魔物が出たっていうから退治しに来たんだ。ディアスこそどうしてここに?」
「たまたまだ・・・。だが・・お前達に会うとはな・・・・」
「本当、久しぶりですよね~~~」
アシュトンは懐かしそうな表情でディアスに話しかける。
 「そうだな。お前達、少しは腕を上げたのか?」
「決まってるじゃないか!こう見えても修行はちゃんとしてるさ!」
「僕だって!!」
(なななな、何だあの男は~~~!!!馴れ馴れしくアシュトンと話しおってからに~~~~~~!!!!)
すっかりディアスと懐かしげに話すアシュトンの姿に、ルシフェルは面白からぬ表情を浮かべる。
しかも、様子を見ていればアシュトンはどんどんディアスなる男と話しこんでいるではないか。
さすがにムカついてきたルシフェルは強引に背後からアシュトンを引き寄せる。
 「ちょ・・・!!何するのさルシフェル!!」
「うるさい!ちょっとこっちへ来い!!」
そういうとルシフェルは強引にアシュトンを外の人目につかないところへ連れてゆく。
「どうしたのさルシフェル?すごい剣幕で?」
ルシフェルの様子にアシュトンは怪訝な表情を浮かべる。
 「おい!アシュトン!あのやたら馴れ馴れしい剣士は誰なのだ!?」
「ディアスさんのこと?」
「そうだ!どういう奴なのだ!!」
「ディアスさんは剣士で魔物ハンターみたいな仕事してるんだよ。クロードやボーマン先生みたいに昔からの知り合いだよ」
「ただの知り合いではないだろう!!やたら親しげだったぞ!?」
「まあ、僕にとっては年上の『お兄さん』みたいな人だからね」
「何ぃぃぃ!!!???」
アシュトンの答えにルシフェルは驚愕する。
 (『お兄さん』のような存在だと!?マズイではないか!!)
ルシフェルの心中では危機感が一気に頭をもたげる。
『お兄さん』と呼ぶということは、かなり親密度の高い間柄だということだ。
となればディアスの方もアシュトンに何らかの感情を抱いている可能性も強い。
(いかん!あのドスケベ医者のときのようなことになりかねないではないか!!)
ルシフェルの脳裏には、昔からの友人知人であることを利用して、眠り薬でボーマンがアシュトンに手を出そうとしたときの記憶が蘇って来る。
ディアスを相手にそのときの再来みたいな事態になるかもしれない。
ルシフェルの想像はそんなところまで突き進む。
 「アシュトン!!」
「な・・何さ?怖い顔して?」
「いいか!絶対にあの剣士に近づくな!!」
「はぁ!?」
アシュトンは怪訝な表情を浮かべる。
 「何でそんなこと言うのさ?」
「馬鹿者!手篭めにされてからでは遅いのだぞ!!」
「はぁ?何馬鹿なこと言ってるのさ。ディアスさんがそんなことするわけないでしょ?」
「何を言うか~~~~!!!!あの医者に手篭めにされそうになっているのだぞ!!あの剣士がやらないという保証があるか~~~~~!!!!!!」
「だからディアスさんがそんなことするわけないじゃないか!心配性なのもいい加減にしてよ!!」
さすがにアシュトンも呆れ気味で言うと、その場を去ろうとする。
 「待て!どこへ行く!?」
「何言ってるのさ、準備とかしとかなきゃ」
「話はまだ終わってないぞ!」
「僕にはないってば!」
そういうとアシュトンはその場を離れようとする。
だが、ルシフェルはがっしりとアシュトンの手を掴んで離さない。
 「ちょっと・・・!離してよ・・・」
思わず手を振りほどこうとするアシュトンだったが、ルシフェルの表情に何か嫌な予感を覚える。
「絶対・・あの男なんぞには・・・近づけさせんぞ!!」
そういったかと思うと、グイッと思い切りアシュトンを引き寄せた。
(ま・・・まさか!?)
途端にアシュトンは危険を感じる。
直後、近くの切り株に腰を降ろしたルシフェルの膝の上にアシュトンは載せられてしまっていた。
 (や・・・やっぱり~~~!!!!)
心の中でアシュトンはそう叫ぶ。
こうなった以上、ルシフェルがすることはただ一つだった。
 あっという間にルシフェルはアシュトンの神父服を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻をむき出しにする。
身体を押さえつけられる感覚を覚えたかと思うや、ルシフェルの平手が振り下ろされた。


 バッチィィ~~~ンッッッッ!!!
「いっ・・・たあっっ・・・!!」
強烈な音と共にお尻の表面で痛みが弾け、アシュトンは思わず苦痛に顔を歪める。
バッシィ~ンッ!バァッア~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!
「ひっ・・!痛っ!痛いってばルシフェルっ!!」
「アシュトン!あの男に近づかないと約束するのだ!!」
「は!?無茶言わないでよ!!」
「無茶だろうがなんだろうが約束するのだ!!」
バシバシと平手を振り下ろしながらルシフェルは叫ぶ。
 「いい加減にしてよ!ディアスさんがそんなことするわけないって言ってるでしょう!離してってば!!」
「何を言うか!お前に危機感が無いだけだ!!最悪の事態になってからでは遅いと言っているだろう!!」
「ルシフェルが変な邪推してるだけじゃないか!!離してよ!ルシフェルの馬鹿!!」
「『馬鹿』・・・・馬鹿だと・・・・」
(あ・・しまった・・・)
アシュトンはルシフェルの様子に失言だと気づく。
 「私が・・・いつもどれほど心配しているのか・・・わかっているのか・・。それなのに・・・馬鹿などと・・・許さん!そんな悪い子はこうしてくれるわ!!」
そういうや、ルシフェルは足を組む。
 「いやああっ!やめてっ!ルシフェルっ!言いすぎたのは謝るから~~~!!」
さらにキレてしまったルシフェルに対し、アシュトンは必死に謝る。
だが、既に頭に血が上りに上っているルシフェルの耳には入らない。
その後、さらに激しい平手打ちとアシュトンの悲鳴が響きわたった。


 少し時間をさかのぼった頃・・・。
ディアスはすごい剣幕でアシュトンをどこかに連れてゆくルシフェルの姿に、怪訝な表情を浮かべて見送っていた。
 「何だ・・・・一体・・・」
目の前の事態にディアスは戸惑う。
「ああ、ディアスは知らないんだよね」
そこへ、クロードが助け船を出すように口を開いた。
 「クロードは知っているのか?」
「ああ。何て言うか・・・アシュトンのところの押しかけ居候なんだよ。悪魔なんだけど」
「悪魔!?何故悪魔が・・・」
「アシュトンお兄ちゃんにゾッコンなんだよ。悪魔のくせにお兄ちゃんの『旦那様』になるとか言ってるんだよ!アシュトンお兄ちゃんは僕の『お嫁さん』なのにさ~~!!」
「俺の知らないうちに・・・色々妙なことになっているのだな・・」
さすがにディアスも困惑せずにはいられない。
 「そのせいか。どうやら俺にかなり敵意を抱いているように見えたが」
「間違いなく持ってるよ。きっとお兄ちゃんを取られる~~とか思ってるんだよ」
「今日来る時も凄い騒ぎだったものね」
クロードは教会での出来事を思い返しながら苦笑する。
 「まああっちの騒ぎも心配だが・・・。それより魔物退治に行く前に準備とかした方がいいんじゃねえのか?」
タバコを吸いながらボーマンがそう言う。
「そうですね。僕とレオンは足りないアイテムとか買ってきますから、ボーマンさんは薬の用意とかお願いできますか?」
「ああ、わかった」
「ディアスはどうする?」
「俺は素振りでもしていよう」
そういうとディアスは外へ出て行った。
 素振りに適当な場所を探していると、不意に激しく何かを叩く音と悲鳴が聞こえてくる。
何だと思って声のした方へ向ってみると、何とアシュトンがお尻を叩かれているではないか。
 「わあ~~んっ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい~~!!」
アシュトンは両脚をバタつかせて必死に謝る。
お尻は既に真っ赤に染め上がり、顔は涙でグショグショだった。
 「も、もう許してよ~~~!!お願いだから~~~!!!」
「ならばあの馴れ馴れしい剣士には近づかないと約束するか!?」
ルシフェルはバシバシとお尻を叩きながらアシュトンにそう問いかける。
「そ・・それは・・・・」
だが、ルシフェルの問いにアシュトンは口ごもってしまう。
「まだ約束せんか~~!!ならばまだまだ許さんぞ~~~!!!」
「うわああ~~~んっっ!!!」
ルシフェルは『ディアスに近づかない』と中々約束しないアシュトンに業を煮やすや、さらにお仕置きを続ける。
 アシュトンの泣き顔、真っ赤に腫れ上がった痛々しいお尻を目にするや、ディアスは怒りの炎が燃え上がる。
無意識に愛用の長剣を引き払ったかと思うや、ルシフェルめがけて突撃していた。
 「ケイオスソードッッ!!!!」
瘴気を纏った剣撃が命中したかと思うや、ルシフェルはのけ反る。
「な・・何!?」
アシュトンがビックリしていると、ディアスが奪い取るようにしてアシュトンを抱き寄せた。
「デ、ディアスさん?」
「大丈夫か、アシュトン?」
ディアスは心配そうな表情を浮かべると、ルシフェルに怒りの籠った視線を向ける。
 「貴様ぁ!?アシュトンから離れんか!!」
アシュトンを抱き寄せるディアスにルシフェルは怒りの声で命令する。
「貴様こそアシュトンを泣かせたな・・・。許さん・・・」
「人間風情が私に手向かおうというか!!」
ルシフェルも紅翼を背中から出すや、戦闘態勢に入る。
(あああ~~~~!!!!どうしよう~~~!!)
今にも喧嘩しそうな二人にアシュトンはおろおろしてしまう。
やがて、ディアスが長剣で斬りかかるのを皮切りに、二人の喧嘩が始まってしまった。


 ―続く―
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