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ファンシティ・前篇(SO2より:ルシ/アシュ&クロ/レオ、ルシアシュ悪魔&神父パロ)



(SO2を題材にした二次創作で、ルシアシュ悪魔&神父パロです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「わぁ・・・さすがに人でいっぱいだねぇ・・・」
アシュトンは人の多さに思わず驚く。
「ここはファンシティだからね。無理ないさ」
アシュトンの呟きにクロードがそう言う。
彼らが来ているのはファンシティ。
街そのものが巨大な遊園地で、クロード達が暮らす世界でも随一の遊び場所、観光スポットとして知られている。
今日と明日、一泊二日の予定で皆して遊びに来たのである。
その証拠にクロードもアシュトンも私服姿だった。
 「さてと・・・ん?」
不意に後ろの方から何やら騒がしい音や声が聞こえてくる。
何だと思って振り返ってみると、ルシフェルとレオンがアシュトンを引っ張りっこしているではないか。
 「貴様~~!!手を離さんか~~~!!」
「それはこっちのセリフだよ!!アシュトンお兄ちゃんは僕と回るんだからね~~!!」
「何を言うか~~!アシュトンをエスコートするのは私の役目と決まっているだろうが~~~~~~!!」
「ちょ・・ちょ・・二人ともやめ・・・痛ぁぁ・・・」
アシュトンは二人に思い切り腕を引っ張られ、痛そうな表情を浮かべる。
 「ちょっと!二人とも何やってるのさ!!」
慌ててクロードがレオンを、一緒に来ていたボーマンがルシフェルを引き離す。
「離してよ!お兄ちゃんっ!?」
「何をするっ!このスケベ医者ッ!!」
アシュトンから引き離され、二人とも噛みつかんばかりの勢いで突っかかる。
 「何言ってるんだい。二人ともアシュトンが痛がってるじゃないか・・・」
クロードの呆れたような声に二人とも思わずハッとする。
「だ、だってこいつが悪いんだもん!ずうずうしくついて来た上にお兄ちゃんと一緒に回ろうなんてするから!!」
レオンはルシフェルを指差しながら言う。
「何を言うか!アシュトンにベタベタ甘えて私を出し抜こうという魂胆だろうが~~!!そうはさせんぞ~~~!!!」
ルシフェルはそういうとレオンを睨みつける。
レオンやその他のメンバーに出し抜かせまいと半ば強引について来たのである。
「あああ~~、クロード~、ボーマンさ~ん、助けて下さいよ~~」
二人に挟まれ、すっかり困ってしまったアシュトンはクロード達に助けを求める。
「そうはいってもなぁ・・・。どうしましょう?ボーマンさん?」
「ああ・・・こいつは困ったなぁ・・・・」
ボーマンは今にも一触即発な二人を見やる。
あちら立てればこちら立たず、下手をするとこっちまで被害が及びかねない。
しばらく考えていたが、やがて何かを思いついた表情を浮かべた。
 「おぃ、お前ら。ジャンケンしろ」
「は?何を言っているのだ?」
ルシフェル達は怪訝な表情を浮かべる。
「二人でジャンケンしな。それで勝った方が今日はアシュトンと一緒だ。負けた方は明日だ」
「ええ~。ちょっと待ってよ~~。それじゃあ一日だけしかお兄ちゃんと回れないの~~」
「仕方ねえだろ。お前ら両方とアシュトンが組めるようにするのはそうするっきゃねえんだから。それが嫌なら・・・アシュトンは今日も明日も俺らと一緒、お前ら同士で組ませるぞ?」
「寝言を言うな!何故私が小僧と回らねばいかんのだ!」
「そうだよ!!」
レオンとルシフェルは互いに相手を指差しながら言う。
「お前らだってアシュトンと二人きりで回りたいだろ?だったらそれで我慢しな。いいな?」
ルシフェルもレオンも悔しそうな表情を浮かべて黙る。
アシュトンと二人きりで一緒に過ごしたい。
その気持ちは二人とも強く持っている。
そのためには一人が今日、もう一人が明日、アシュトンと組むしかない。
ここでゴネて、喧嘩両成敗でアシュトンをボーマン達に取り上げられてしまうのは嫌だった。
 「くぅ・・・仕方がない・・・」
ルシフェルは渋々ながら従うことに決めると、レオンの方を振り向く。
一方、レオンも負けてなるものかとルシフェルを睨む。
まるで決闘でも始まるかのような雰囲気の中、二人が思いっきり手を出した。
 相手の手を見るや、レオンは蒼白になり、一方、ルシフェルは勝ち誇った笑みを浮かべる。
「よし、じゃあ決まりだな。今日はお前が回りな」
「ふふ、では行こうか、アシュトン」
「あ・・うん・・」
負けてしまって落ち込んでいるレオンが気になるのか、アシュトンはチラチラとレオンを見やる。
だが、半ばルシフェルに強引に連れていかれるようにしてアシュトンは離れてゆく。
クロード達も思い思いの方へと散っていった。


 「あ~っ、クッソ~。大負けしちまったよ・・・」
「仕方ありませんよ、ああいうのは運ですから」
ボヤキながらボーマンがビールを煽っている傍らでノエルが慰める。
先ほどまでバーニィレース(バーニィという巨大なウサギみたいな生き物による競馬式のギャンブル。当たるとレース券の組み合わせに応じてアイテムがもらえる)をやっていたのだが、見事なまでに大負けしてしまい、憂さ晴らしに一杯といったところだった。
 「相変わらずだな・・・ボーマンさんは・・・」
近くのテーブルでドリンク類を飲んでいたクロードは、そんなボーマンに思わず苦笑する。
色々回って疲れてしまい、一休み中だった。
 「あれ?どうしたんだい?レオン」
クロードは店の片隅で、キャロットジュースのグラスを片手に、ため息をついているレオンに声をかける。
「あ・・・クロードお兄ちゃん・・・」
元気の無い声でレオンは答える。
「ジャンケンに負けたのがそんなにショックだったのかい?」
「だってぇ・・・アシュトンお兄ちゃんと回りたかったんだもぉん・・・」
「まあ負けちゃったんだから仕方ないよ。明日は一緒なんだから、今日の分もアシュトンに甘えればいいじゃないか」
「そうかもだけど・・」
「こんなところでクヨクヨしてるとますます落ち込んじゃうよ。せっかく来たんだから楽しまなきゃ」
「あ・・ちょっと・・お兄ちゃん・・・」
クロードは半ば強引にレオンを店から連れ出した。
 「お兄ちゃん~~~。早く次行こうよ~~~」
「わかってるよ。ちょっと待っててくれるかい」
すっかりはしゃいでいるレオンに苦笑しつつ、クロードは安心する。
(落ち込んでるみたいだったけど・・・気が紛れたみたいでよかった)
落ち込んでいるレオンを見かねて半ば強引に連れ出し、色々なアトラクションを回ってみたのだが、どうやら功を奏したようだった。
 「そうだ。レオン、そろそろ喉が渇いたんじゃないかい?キャロットジュースでも買ってくるからここで待っててくれるかい?」
「うん。わかった~」
そういうとクロードは一旦その場を離れる。
クロードがキャロットジュースを買って来るのをレオンが待っていたときだった。
 「あれ?どうしたの、レオン?こんなところで?」
不意にアシュトンが一人でこちらへやって来た。
「あれ?アシュトンお兄ちゃん。クロードお兄ちゃんがキャロットジュース買ってきてくれるっていうから待ってるんだ」
「へぇ。クロードもかい?」
「も、ってお兄ちゃんも?」
「うん。ルシフェルがドリンクと軽食でも買ってくるからここで待っててくれってね」
その言葉にレオンは反応する。
 (ってことは・・・今は・・お兄ちゃん一人・・)
そのことを知るや、再びレオンはムラムラと一緒にアシュトンと回りたいという気持ちが頭をもたげてくる。
(今なら・・・お兄ちゃんだけ・・・。やるなら今!?)
レオンは心の中で決意すると、アシュトンに甘えかかる。
 「ねえ~~。アシュトンお兄ちゃん~~。僕と回ろうよ~~」
「え・・?だ、ダメだよ、レオン。ジャンケンで決めたでしょ?」
アシュトンは困ったような表情を浮かべる。
「そうだけどぉ・・。どうしても・・お兄ちゃんと遊びたいんだもぉん・・。ねぇ・・・いいでしょ~~?」
レオンは目をウルウルさせ、アシュトンの顔を覗きこむようにして畳みかける。
「わ・・わかったよ・・。レオンが・・そういう・・なら・・・」
「やった~~~!!アシュトンお兄ちゃん大好き~~」
レオンはそう叫ぶとアシュトンに抱きつく。
 「そうと決まったら早く行こうよ~~」
「はいはい、あんまりはしゃぎ過ぎちゃダメだよ?」
苦笑するアシュトンを引っ張って行くようにしてレオンはその場を立ち去る。


 「お待たせ、レオ・・・・」
ジュースとお菓子を持って戻って来たクロードはレオンの姿が無いことに気づく。
「レオン!?どこに行ったんだい!?」
慌ててクロードは探し始める。
(どうしたんだ!?迷子にでもなったのか!?)
いつも多くの人でごった返しているファンシティ、その可能性は充分ある。
クロードが焦っていたときだった。
 「アシュトン!?アシュトン!?どこだああ~~~~~!!!!」
突然、聞きなれた、しかもかなり混乱した状態の叫びが聞こえて来た。
まさかと思って振り返ってみれば、ルシフェルが大慌てでアシュトンを探しているではないか。
 「おい!アシュトンを見なかったか!?」
ルシフェルはクロードに気づくと慌てて尋ねる。
「一緒に回ってたんじゃないのかい?」
「一休みさせようと思ってちょっとドリンクを買いに出たらいなくなっていたのだ!?」
「何だって!?」
クロードは驚く。
まさかアシュトンまでいなくなってしまうとは。
「と、取りあえず酒場に行こう!ボーマンさん達にも知らせないと!!」
慌てて二人は酒場の方へと走って行った。


 「どうでした?」
「いや・・ダメだ・・・こっちにはいねえ・・・」
クロードはボーマンと顔を合わせて尋ねるが、ボーマンは首を振って否定する。
「本当に・・どこ行っちゃったんだ・・・二人とも・・」
二人が困った表情を浮かべると、不意に何やら人だかりが見えた。
 「あれ?何だろう?何かあったのかな・・・」
クロード達は怪訝に思って人だかりに近づく。
近づいてみてみると、お化け屋敷らしいアトラクションに何やら閉鎖中などという看板が掛けられ、気絶した従業員達数人が担架で救護スタッフに運ばれてゆくのが見えた。
 「あの・・・何かあったんですか?」
思わずクロードが作業中のスタッフに尋ねる。
「ああ。子供のお客がお化け屋敷に入ったはいいんですけど、ビックリしたあまりに呪紋ぶっ放しちゃって、それで壊れるわ、従業員も怪我するわで、散々でしたよ」
「それは・・・大変でしたね・・。で・・その子供ってどんな子でした?」
「ああ。確か水色の髪に結構小柄で・・・やたら長い白衣着てたかな?」
「水色の髪に長い白衣!?本当ですか!?」
クロードは思わず詰め寄る。
「う、嘘はいいませんよ。で、でもそれが?」
「す、すみません。もしかしたら探してる子かもしれないんで・・・」
「そうですか・・。でも・・だとしたら気をつけて下さいよ?」
「す・・すみません・・。後でちゃんと言って聞かせます・・・」
従業員にそう謝ると、クロードはボーマンと顔を合わせる。
 「ボーマンさん・・・多分、レオンですよね」
「だろうな。アトラクションぶっ壊せるような呪紋使える子供なんてそうそういねえからな」
「だとしたら・・・」
おもむろにクロードはあたりを見回す。
お化け屋敷の状況から、まだそんなに時間は経っていないと見積もったのだ。
まだそんな遠くには行っていない可能性がある。
 「あっ!いたっ!」
クロードはこっそり物陰に隠れるようにしてお化け屋敷の様子を伺っているレオンに気づく。
レオンもクロード達に気づくや、慌てて逃げ出す。
「こらっ!?どこ行くんだいっ!!」
レオンが逃げ出すや、クロードも後を追いかけていった。


 「ど、どどどどうしよ~~~!!お兄ちゃん~~~」
物陰に隠れたレオンは一緒にいるアシュトンにそう言う。
「どうしようって・・・ちゃ、ちゃんと謝った方がいいんじゃ・・ないかなぁ・・・」
「そんなことしたら絶対お尻叩かれちゃうじゃないか~~」
「で、でも・・・お化け屋敷で呪紋使っちゃって滅茶苦茶にしちゃったのは本当のことでしょう?」
アシュトンはレオンを説得しようとする。
二人してお化け屋敷に入ったはいいが、想像以上の怖さにレオンがビックリしてしまい、思わず得意の『ノア』をぶっ放してしまったのだ。
従業員や施設の有様に我に返るや、慌てて逃げ出し、アシュトンも後を追いかけて一緒に、というわけである。
 「ひぃん・・。お兄ちゃん、僕なんかお尻叩かれちゃえばいいとでも思ってるの?」
「ち・・・違うよっ!?」
慌ててアシュトンは否定する。
「だったら何とかしてよ~~!!」
「そ・・そうは・・・言ってもなぁ・・・」
アシュトンは困ってしまう。
いい考えなど全く思い浮かばなかったからだ。
 「アシュトンッ!!」
不意に大きな声で呼ばれ、思わず振り返る。
「あ、あれ?ルシフェル?どうしたの、そんな汗びっしょりで?」
突然現れたルシフェルにアシュトンは怪訝な表情を浮かべる。
「どうしたのではない!?私がちょっと離れた間にお前がいなくなってしまったのだろうが~~~~~!!!!」
ルシフェルの絶叫にアシュトンはハッとする。
(そ、そうだ・・!?レオンのお願いに負けて・・・今まで二人で回ってたから・・・)
全身汗だく、息せき切った様子から、ファンシティ中を奔走して探し回ったのは容易に想像できた。
「とにかく宿屋に行くぞ!!話はそれからだ!!」
そういってルシフェルがアシュトンを連れて行こうとしたときだった。
 「ん?何故小僧が一緒にいるのだ?」
ルシフェルはようやくレオンが一緒にいることに気づく。
(ま・・マズイッ!?)
アシュトンはここにきて事態の深刻さに気付く。
ルシフェルのことだ、すぐにも状況を察知するだろう。
ただでさえ心配して街中探しまわった上、しかもそれがレオンのせいだと知れば大変だ。
 「そうか・・・。わかったぞ・・・。き~さ~ま~~~!!!!私が目を離したのをいいことにアシュトンにおねだりして一緒に回っておったな~~~~!!!」
「う・・・うわぁぁ!!!!」
凄まじいルシフェルの怒気にレオンは引いてしまう。
普段のアシュトンバカ振りからは想像できないが、これでも魔界のナンバー2。
幾らレオンが大人顔負けの呪紋の使い手などといっても、本気の、しかも怒りモードなルシフェルに叶うはずも無い。
「許さん・・・許さん許さん許さん~~~!!絶対に許さんぞ~~~!!!」
(ま・・・マズイっ!止めなきゃっっ!!!!)
本気で怒ったルシフェルにアシュトンは慌てる。
下手をすればレオンを殺してしまいかねない、そう思ったのだ。
実際、ルシフェルの手には呪紋の光が浮かんでいる。
 「ま、待って!ルシフェルッ!?」
慌ててアシュトンはルシフェルに抱きつく。
「離せっ!アシュトン!」
「ま、待ってよ!こんなところで呪紋なんか使ったら大騒ぎになっちゃうよ!!」
「何を言うか~~~!!どれだけ私が驚いたと思っているのだ!?」
「そのことは悪かったから!何だったらレオンの分まで叩いていいから!!だから落ち着いてよ!!」
「くぅ・・・・そこまで言うのなら・・・」
アシュトンの必死に説得に、ようやくルシフェルも落ち着く。
 「やっと・・見つけた・・。二人とも・・・こんなところにいたのかい・・・」
ようやくクロード達もその場に駆けつける。
「さてと・・・・取りあえず宿屋に行こう。その後は・・・・わかってるね、二人とも?」
クロードの宣告に二人とも思わず身体を震わせる。
しかし、事ここに至ってしまった以上、もう逃げ出すことなど出来ない。
二人は肩を落とし、トボトボとクロード達の後をついていった。


 ―続く―
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theme : 自作小説(二次創作)
genre : 小説・文学

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