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マルコ神父9(BL要素あり)



(BL要素ありです。許容出来る方のみご覧下さい)


 ムスッとした、何だか不機嫌そうな表情をマルコ神父は浮かべていた。
その視線は作業中のネド神父と、もう一人の人物に向けられている。
ネド神父の傍らには、見慣れない神父がいた。
 年はマルコ神父と同じくらいかもう少し年下といった感じで、ほっそりした身体つきと女性と見まがうばかりの美しい面立ちといった部分はマルコ神父と似ていた。
だが、こちらの神父は瞳も髪も紺碧の海を思わせる見事な青色で、しかも首の後ろで紐で束ねた髪はお尻に届きそうなくらい長い。
そして何より、プライドが高く、ツンとした様子があるマルコ神父とは対照的に、人懐っこいというか、馴れ馴れしいという感じがあった。
見慣れない神父の名はミハエル、最近になって研修生としてやって来ていた。
マルコ神父が見ているのを尻目に、ミハエル神父はネド神父に話しかけたり、何だか甘えかかるような仕草をしてみせる。
それらを見ているうちに、マルコ神父はますます険しい表情を浮かべたかと思うと、ツカツカと急ぎ足でその場を立ち去った。


 「おぃ、どうしたんだ?」
休憩中のネド神父は、マルコ神父の顔を見るなり、そう問いかけた。
「は?何がですか?」
ネド神父の問いかけにマルコ神父は怪訝そうな表情を浮かべて問い返す。
 「いやぁ、何だか最近機嫌が悪そうな感じだからなぁ」
「何を言ってるんです、そんなことありませんよ」
「そうか?ミハエルが来てから、いつも不機嫌そうな顔してるぞ?」
「そんな顔してませんよ。一度眼科にでも行った方がよろしいんじゃないですか?」
いつもネド神父には厳しいことを言うマルコ神父だが、さらに刺々しい感じで言いやる。
 「相変わらず手厳しいなぁ」
「普段の素行を顧みれば当然でしょうが」
「まあいい。それより、ちょっと頼みがあるんだがいいか?」
「頼み?何です?」
「ああ。明日、俺の代わりにミハエルの面倒を見てやってくれるか?」
「は?どうしてです?」
「実は急用が出来ちまってなぁ・・・」
「急用?何です?」
「それはちょっとな。それとも、ミハエルのお守りなんぞ嫌か?」
「そんなことは言ってませんよ。やってくれというなら構いませんがね」
「ならよかった。頼んだぞ」
そういうとネド神父は出て行こうとする。
だが、不意に振り返るや、こんなことを言った。
 「ああ、一つ言っとくがな。焼きもち妬いていじめたりするなよ?」
「は!?何を言ってるんですか!?」
ネド神父の言葉にマルコは意味不明と言いたげな表情を浮かべる。
「いや。ミハエルを見てるお前さんの感じが、何だか柔道大会のときにヤキモチ妬いて癇癪起こしたときに・・・・」
「馬鹿なことを言わないで下さい!!私がミハエル神父にヤキモチなんか妬くわけがないでしょう!!」
そう叫んだかと思うや、マルコ神父はちょうど持っていた書類の束でバシバシ叩きながらネド神父を追い出しにかかる。
 「ちょ・・!何す・・・」
「いいからさっさと仕事に言ったらどうです!いつまで休んでるんですか!!」
「わかったわかった!」
慌ててネド神父は部屋から出て行こうとする。
「全く・・・嫉妬は怖いねぇ・・・」
小声で呟いたが、マルコ神父にはしっかりと聞こえていた。
「何が嫉妬ですか!!」
思わず叫んでマルコ神父は書類を投げつけてしまう。
慌ててネド神父は逃げ去るようにして出て行った。
 「全く・・・またしょうもないことを・・・」
マルコ神父は呆れたような表情で呟く。
(ヤキモチ?この私が・・・?どうしてそんなことをミハエル神父なんかに思わなければならないんです!?)
馬鹿なことをと思ったとき、不意にネド神父とミハエル神父が親しげに話している光景が思い浮かんだ。
 (そういえば・・・・二人とも・・何だか楽しそうでしたねぇ・・・)
二人の表情を思い出しながら、マルコ神父はそんなことを考える。
だが、同時に何だかイライラしていた。
(え?どうして・・・イライラしてるんです?何故・・?)
楽しそうだった二人の姿を思い出し、イライラしている自分の姿にマルコ神父はハッとする。
(まさか・・・いや・・違う違う違う違う!!??)
マルコ神父は脳裏に浮かんだ可能性を必死に否定する。
しかし、そうすればするほどイライラはますます高まってゆく。
「あああああ~~~~!!??一体何なんですか~~~!!!」
思わず、マルコ神父は叫んだかと思うと、頭を激しく左右に振った。


 「どうかしたんですか~?マルコ神父~?」
ミハエル神父は何だか馴れ馴れしい感じで問いかける。
「別に。何でもありませんよ」
マルコ神父は無愛想な口調でそう言う。
 「そうですか~?何だか機嫌悪そうですけど~?」
「何でもないと言っているでしょう。それより、口よりも手を動かしたらどうです!」
思わずマルコ神父は叫びかけるが、ハッとする。
「す、すみません。取りあえず・・・一休みしましょうか・・・」
取り繕うようにそういうと、二人は作業を中断した。
 (私と・・したことが・・・・)
コーヒーを飲みながら、マルコ神父は心の中で呟く。
(何故・・・こんなにミハエル神父に感情的になってしまうんでしょうか・・)
自分の心の中で、渦巻いている感情が理解できず、困惑してしまう。
(何故・・・何故・・・こんなことに・・なってしまったんでしょうか・・・)
コーヒーを飲みながら、マルコ神父はふとミハエル神父に視線を向ける。
研修生としてミハエル神父がやって来てから、自分に違和感を感じずにはいられなかった。
よく言えば人懐っこい、悪く言えば馴れ馴れしい、そんなミハエル神父の態度に苛立ちや不快感を覚えているのだ。
 (確かに・・・馴れ馴れしすぎるかもしれませんが・・・。でも・・・・)
ミハエル神父を見つめながら、マルコ神父は考える。
自分が嫌悪や不快感を覚えるのは、ミハエル神父の馴れ馴れしい態度のせいなのか?
一見すると、そう思える。
だが、よく今までの事を振り返ってみると、必ずしもそうとは言えなかった。
ネド神父以外の人物に馴れ馴れしくしているときは、そういったことを感じてはいないのだから。
(つまり・・・・ネド神父相手に馴れ馴れしくしていると・・・不快で・・嫌で・・・たまらないということに・・・・)
その結論にたどり着いたときだった。
 「ねえ~、マルコ神父~」
不意にミハエル神父が呼びかけて来た。
「何です?ミハエル神父?」
思わずマルコ神父は尋ねる。
「マルコ神父とネド神父って付き合ってるんですか~?」
その質問に、思わずマルコ神父は口からコーヒーを噴き出した。
 「わっ!?ビックリした~」
ミハエル神父は思わずそんな声を出す。
「なななな、何変なこと聞くんですか!?」
あまりにも予想外な質問にマルコ神父も驚いてしまう。
 「え~、だって~。僕がネド神父と親しげに話してると、何かすごい目で睨んでたじゃないですか~?」
「そ、そんなことあるわけないでしょう!!」
「本当ですか~?」
「そうですよ!あんな意地悪で、変人で最低な人なんて好きなわけないでしょう!?そもそも私もネド神父も男で神父でしょうが!?そんなことあるわけないでしょうが!!」
むきになりながらマルコ神父は反論する。
 「そうだったんですか~。じゃあ、よかった~。一安心~~~」
マルコ神父の答えに、ミハエル神父は安堵の表情を浮かべる。
「何が安心なんです?」
ミハエル神父の様子に妙なものを感じたのか、マルコ神父は思わず尋ねる。
「ネド神父、フリーっていうことですよ。フフフ、デートの申し込みでもしようっかな~」
「は・・?」
ミハエル神父の言いたいことが理解できず、思わずマルコ神父はポカンとした表情を浮かべた。
 「何を・・言って・・るん・・です?」
「だ~か~ら~、ネド神父にデートの申し込みとかしてぇ~、恋人にしてもらおうかな~、なんて~~~」
「ななななな、何を言ってるんですか!?自分の言ってることがわかってるんですか!?あなた神父でしょうが!?」
マルコ神父は目を大きく見開いて驚く。
 「ふふ。神父だろうが男同士だろうが、そんなこと関係無いですよ~。そもそも、僕達の世界って結構そういうの多いのはマルコ神父だって知ってるんじゃないんですか~?」
「そんなこと関係ありませんよ!それより・・それより・・・絶対に・・そんなこと許しません!!」
「何でですか~?別にネド神父と恋人同士じゃないんでしょ~?」
「だからってそんなこと許しません!絶対に!」
「そんなの横暴ですよ~」
「横暴も何もありません!あなたなんかに渡しませんよ!ネド神父は私のです!!」
その言葉を叫ぶや、マルコ神父はハッとする。
 (え・・?私・・・・何て・・・?)
マルコ神父は耳を疑う。
自分が言ったことが信じられなかった。
 (しまった!?気づいちゃった!?)
一方、ミハエル神父は後悔する。
マルコ神父が今まで自分の気持ちに気づいていなかったこと、だが、とうとう気づいたことを悟ったのだ。
(ちょっと厄介になっちゃったかな・・でも・・・)
まだ自分の方が分があるかもしれない。
そう判断すると、ミハエル神父は畳みかける。
「でも告白とかしたわけじゃないんでしょ~~。だったら早いもの勝ちですよね~」
挑戦状をたたきつけるかのように、ミハエル神父は言う。
「何を・・・・そんな・・そんな・・こと・・・」
「許さないっていうんですか~?恋人でもないのにマルコ神父にそんな資格ないでしょ~?」
「そんな・・そんな・・そんなこと・・絶対に・・・絶対に・・・」
「え・・?」
マルコ神父の様子を見ているうちに、ミハエル神父は怪訝な表情を浮かべる。
 (何・・・何か・・・様子が・・・)
何だかマルコ神父の様子がおかしいことに気づいたのだ。
「そんな・・そんなこと・・・絶対に・・・絶対に・・・させません!?」
マルコ神父はキッとミハエル神父の方を睨みつける。
 (ヤバッ!?やりすぎた~~~~!!??)
ミハエル神父は、マルコ神父の感情を刺激しすぎてしまったことに気づく。
(マズイ!マズイマズイマズイマズイマズイよ!今まで気づいてなくて、溜めにため込んでるから・・・・・・)
マルコ神父のようなタイプは、自身の感情を表に出さず、心の中に押し殺し、或いは溜めこんでしまう。
そういうタイプは感情を押さえているものが吹っ飛ぶと、溜まった分思い切り爆発する。
今まで自身の感情に気づいていない部分もあったから、なおさらだった。
 ふと見ると、マルコ神父がこっちを睨んでいる。
普段の冷静な感じをかなぐり捨てたその様子は、何だか凄身がある。
思わず危険を感じ、ミハエル神父は後ずさる。
同時に、マルコ神父が、両腕をグッと伸ばし、掴みかかってきた。


 (ったく・・・・思い出すならもっと早くにしてもらいたいよなぁ・・)
教会へ戻って来たネド神父は、心の中で思わずぼやく。
上司の言いつけで別の教会へ使いに行ってきたのだが、その要件を昨日だか一昨日まで上司が忘れてしまっていたらしく、思い出した上司に、行ってくれと言われたのである。
 (まあ済んだことだからいいか。それより・・ミハエルとマルコの様子でも見とくか)
そんなことを思いながら、ネド神父は二人がいる部屋へと向かう。
だが、部屋に近づくに連れ、何だか騒がしいことに気がついた。
 (ん?何だ?)
思わずネド神父は怪訝な表情を浮かべる。
ドタバタと何だかやけに騒がしい。
無意識にネド神父は急いでドアの前に立つと、ノブに手をかけた。
 「!!??」
ドアを開けるや、ネド神父は我が目を疑う。
部屋の中はまるで泥棒が入ったかと思うほどの凄まじい状態になっていた。
「のわあっ!ちょ、ちょっと!やめっ!やめて下さいよ~~~!!!」
ミハエル神父の悲鳴に思わずネド神父は振り向く。
すると、そこには信じがたい光景があった。
 マルコ神父が本を掴み、室内を逃げ惑うミハエル神父に向かって振り下ろしているのだ。
「絶対に・・・絶対に・・・許しませんっっっっ!!!!」
「うわあっ!やめっ!やめてぇぇ~~!!痛っ!痛あっ!痛いぃぃ~~!!」
ミハエル神父は逃げるものの、狭い部屋ではあっという間に追い詰められ、本でバシバシと殴られる。
普段からはとても想像できない激しい姿に、ネド神父は呆然とするが、我に返ると慌てて止めに入った。
 「おい!やめろ!やめんか!?」
ネド神父は背後からマルコ神父を引き離しにかかる。
「何をするんですか!?」
マルコ神父は振り向くと、噛みつきそうなばかりに言う。
 「何をするじゃねえだろ!お前こそ何やってる!!」
ネド神父に怒鳴られ、マルコ神父は憑きものが落ちたような表情になる。
「大丈夫か?」
マルコ神父が大人しくなると、ネド神父はミハエル神父に声をかける。
「え・・えぇ、何とか・・・」
「悪いが・・しばらく二人にしてくれるか?マルコ神父と話があるんでな」
「わ、わかりました。それじゃ・・・」
ミハエル神父がそう言って出てゆくと、ネド神父はマルコ神父の方を見やる。
さすがにバツが悪いのだろう、マルコ神父は目を合わせようとしなかった。
 「全く・・・何やってんだ・・お前さんとも・・あろう者が・・」
「も・・申し訳・・ありません・・・」
マルコ神父は消え入りそうな声で謝る。
(私と・・したことが・・・何て・・・馬鹿なこと・・・)
今さらながら自分の愚かしさに後悔せずにいられない。
ミハエル神父に嫉妬した挙句に暴力を振るうなど、神父、いや人としてやってはならないことだ。
あまりにも情けなくて、恥ずかしくてたまらない。
 「まあいい・・・。それより・・・・こんな真似仕出かした以上・・・わかってるよな?」
ネド神父は椅子に腰かけると、膝を軽く叩いてお仕置きの合図をする。
「う・・・」
マルコ神父は思わず嫌そうな表情を浮かべる。
幾ら自分が悪いとはいえ、お尻を叩かれるなど、何度経験しても恥ずかしいと思わずにはいられない。
 「おぃ、どうしたんだ?反省してないのか?」
「い・・いえ・・・。そ・・そんなことは・・」
「ならさっさと来い。子供じゃあるまいし」
「わ、わかっています!い、行けばいいのでしょう!!」
子供扱いされたと思ったのか、マルコ神父は思わずカッとなりかけつつも、ネド神父のもとへゆく。
そして、いつものように膝の上にうつ伏せになった。
 マルコ神父が膝に載ると、ネド神父はいつものように神父服の裾を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻をあらわにする。
「くぅ・・・・・」
毎度のこととはいえ、お尻をむき出しにされる瞬間は、羞恥で顔を赤らめずにはいられない。
 「行くぞ。覚悟はいいよな?」
「わ・・わかって・・ますよ・・・」
ネド神父の問いにマルコ神父が答えると、左手でネド神父はマルコ神父の頭を押さえつける。
同時に、ゆっくりと右手を振り上げた。


 バッチィィ~~~ンッッ!!
「くぅぅ・・・!!」
平手が思い切り叩きつけられ、マルコ神父の口から思わず苦痛の声が漏れる。
だが、マルコ神父は恥ずかしげな表情を浮かべると、口を閉じて声を漏らすまいとする。
プライドの高いマルコ神父にとって、お尻を叩かれて、声を漏らすなど、恥ずかしいなどというものでは無かった。
 ピッシャ~ンッ!パッチィ~ンッ!パッアア~ンッ!ピッシャ~ンッ!
マルコ神父は声を漏らすまいと必死に口を噤む。
同時に、全身を強張らせる。
手足をバタつかせるような、そんな見苦しい真似をしたくないからだ。
 (痛いくせに我慢して・・・まあそこが可愛いといえば可愛いんだが・・・)
お尻を叩きながら、ネド神父はそんなことを考える。
ピッシャ~ンッ!パッシィ~ンッ!パッチィ~ンッ!パッアア~ンッ!
口を噤み、手足に力を入れ、マルコ神父は必死に耐えようとする。
 (うく・・・さすがに・・応え・・ますね・・・)
苦しげな表情を浮かべそうになるのを我慢しつつ、マルコ神父は心の中で呟く。
本当は痛くてたまらない。
泣き叫んだ方が楽だろう。
無用な頑張り、意地なのはわかっている。
だが、それでもやらずにはいられなかった。
 (どうしても・・・こうも・・不器用で・・・馬鹿なんでしょうか・・)
マルコ神父は自分を罵りたくなる。
だが、そんなことを考えている余裕など無くなってくる。
打撃が、さらに強くなってきたからだった。
 バシッ!バチンッ!ビダァンッ!バアアンッ!バッチィンッ!
「・・ぁ・・・っ・・ぅ・・・ぁ・・・ぅ・・・」
さすがに、我慢できなくなり、マルコ神父の口から微かに声が漏れ始める。
「全く・・・何やってんだよ・・・・」
マルコ神父の口から声が漏れ始めると、ネド神父はお説教を始める。
 ビッダ~ンッ!バッチィ~ンッ!バッアァ~ンッ!ビッダァ~ンッ!
「あぅ・・あく・・あぅぅ・・・あっ・・・」
平手の勢いがさらに強まり、苦痛の声がさらに強いものへと変わってゆく。
「ミハエルの面倒、見てやってくれと俺は頼んだはずだぞ?お前さんならしっかりしてるし、大丈夫だと思ったからな」
バシバシと強めにお尻を叩きながら、ネド神父はお説教を続ける。
お尻は既にいい具合に赤色に染め上がってきていた。
 「それなのに・・・何やってんだよ?あんな暴力振るいやがって・・・。自分が仕出かしたことが・・・わかってるのか?」
バシバシとお尻を叩きながら、ネド神父は問いかける。
「す・・すみません・・・。わ・・・私が・・・馬鹿・・でした・・・。は・・反省・・して・・います・・・」
羞恥に顔を赤らめつつ、マルコ神父は謝る。
 「反省するのは当たり前だろ。それより・・・何だってあんな真似をしたんだよ?」
一旦、お尻を叩く手を止めてネド神父は問いかける。
(き・・来ましたね・・・)
マルコ神父は緊張した表情を浮かべる。
今までの経験から、こんなことをしてしまった理由を聞かれるのは予想していた。
 (でも・・・まさか・・・ミハエル神父に・・嫉妬してだなんて・・・いや・・・それよりも・・・ネド神父の・・ことが・・・好きに・・・なっただなんて・・・言えない)
マルコ神父は困ってしまう。
嫉妬が理由など、恥ずかしいどころではない。
そして、自分がネド神父のことが好きになったことも。
今まで、こんなひどい男、絶対に好きにならない、そう思っていたし、決意していたのだ。
それなのに、よりにもよって、本当に好きになってしまった。
今まで気づかなかった、自分の鈍さも恥ずかしいし、それよりも、人のお尻を叩いて喜んでいるような、こんなひどい男の思い通りになってしまった、ということも悔しくてたまらない。
恥ずかしさと悔しさが共にプライドを刺激し、絶対にしゃべりたくない、という気持ちがマルコ神父を支配する。
 「どうした?言わない気か?」
「それだけは・・・・どうしても・・・言えません・・・」
静かに、だが断固たる口調でマルコ神父は答える。
「おぃ、どれだけ痛い目に遭うのか、わかってるだろう?」
ネド神父はそう問いかける。
暗に、正直に言わないと、もっとキツイお仕置きをするぞと宣告しているのだ。
「それでも・・・言えません・・・。叩きたければ・・・叩けばいいでしょう」
「そうか・・・。なら・・・お望みの通りにしてやるとするか・・・」
ネド神父はそういうと、膝を組む。
あっという間に、マルコ神父はお尻を突き上げる体勢になる。
マルコ神父が思わず目をつぶると同時に、ネド神父が右手を振り上げた。


 ビッダァァァ~~~~~ンッッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッ!!!!
「くっ・・ううぅぅ!!ああっ!あっくぅぅ!!あっああっっ!!!」
予想はしていたが、強烈な平手の豪雨にマルコ神父は苦痛の声を漏らす。
 (い・・・痛いぃぃぃ・・・!!でも・・でも・・・今回は・・・絶対に・・・耐えきらないと・・・!!)
苦痛に顔を顰めつつ、マルコ神父は心の中で自分に言い聞かせるように言う。
 バッジィィィ~~~~~~ンンンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッ!!!
「ひっ・・!ひっひぃん・・!ぎひっひぃ・・!ひっぎひぃぃ・・・!!」
マルコ神父は顔を苦痛に歪め、両脚をバタつかせはじめる。
 「話す気になったか?」
ネド神父はお尻を叩きながら尋ねる。
「い・・いえ・・・」
「どうあっても・・・話さん・・気か?」
「それぐらいなら・・・骨が折れるまで・・・ぶたれた方がずっと・・マシです!!」
マルコ神父の決意を知ると、ネド神父は黙ったまま、再び叩きはじめる。
その後、お尻を叩く音とマルコ神父の苦痛の声が響きわたった。


 「ひっう・・あっく・・ひぅん・・あふぁうあ・・・・」
マルコ神父は泣き声と疲れ果てた末の吐息が入り混じった声を漏らす。
全身、ぐったりして神父服は汗でぐっしょりしており、お尻は濃厚すぎるワインレッドに染め上がっている。
 「どうだ?話すか?」
再び手を止め、ネド神父はマルコ神父に尋ねる。
ここまで叩けば、普段ならプライドを捨てているところだ。
正直に話すだろうと思ったのだ。
 「い・・いや・・です・・」
「正気か?本当に・・・尻が壊れるぞ?」
「ふん・・・た・・叩けば・・・いい・・でしょう!!」
本当はもう限界なのに、マルコ神父は虚勢を張ってみせる。
 (何で・・・こんなに・・強情なんだよ・・・)
ネド神父は困ってしまう。
もうマルコ神父のお尻が限界なのは見てわかる。
これ以上叩いたら、お尻が壊れてしまいかねない。
お尻を叩くのは確かに好きだが、壊すまでやったり、反省していても叩き続けるなど論外だった。
あくまでもお仕置きであり、反省させるのが一番の目的なのだから。
しかし、マルコ神父が話そうとしない以上、許すわけにはいかない。
お仕置きを続けざるを得なくなる。
 (困った・・・困ったぞ・・・)
ネド神父は悩む。
こうなったら、幾ら叩いてもマルコ神父のことだ、いつもと違って絶対に話さないだろう。
(叩かずに・・・どうにか・・・そうだ!!)
不意にある考えが浮かんだ。
(マルコなら・・・多分上手くいくだろう。イチかバチか、頼む・・・成功してくれ!!)
心の中で、そう叫ぶと、ネド神父はいきなり、お尻を出したままのマルコ神父を肩に担ぎあげた。
 「なっ・・!何をするんですか!?」
担がれたまま、マルコ神父は思わず叫ぶ。
「ん?礼拝堂の方にな」
「な、何故です!?」
「ん~?これ以上叩いても無駄だろうからな。別のお仕置きだ」
「別の・・・お仕置き?」
マルコ神父は怪訝な表情を浮かべる。
 「ああ。尻を出したまま、お前さんを礼拝堂の目立つ所で立たせるのさ」
「え・・・!?」
マルコ神父は耳を疑う。
(そ・・そんな・・・嘘・・でしょう?)
まさか、そんなお仕置きをするつもりだとは思わなかった。
 ネド神父はどんどんドアの方へ向かってゆく。
(嘘・・・!?本気ですか!?)
マルコ神父は慌てる。
お尻をぶたれているだけでも恥ずかしいのだ。
叩かれたお尻をさらして、礼拝堂に立たされるなど、恥ずかしいどころではない。
そんなことになったら、同僚や後輩、それどころか礼拝や見物に来ている信者や市民にまで見られてしまう。
(嫌・・・!!そんなのは・・嫌・・!!絶対に・・・!!)
叩かれるのは、幾らでも我慢出来る。
だが、さらしものにされ、恥ずかしい姿を見られるなど、マルコ神父にとっては、何よりも恐ろしいことだった。
無意識のうちに恐怖で身体が震えてくる。
「わかりましたっ!!言いますっ!!ちゃんと言いますからっ!!だから・・・だから、さらしものだけはやめて下さいっ!!」
必死になってマルコ神父は叫んでいた。
(やれやれ・・・やっと・・素直になってくれたか・・・)
ネド神父はホッと安堵のため息をつくと、マルコ神父を肩から降ろした。


 「ぷは・・・はっはっはっはっはっ・・・・」
「わ、笑わないで下さいっ!!」
ネド神父が笑うや、マルコ神父は恥ずかしさに顔を赤らめ、ソッポを向いてしまう。
 「わ、悪かった。し、しかし・・まさか・・本当に・・焼きもち・・・ウクク・・」
ネド神父は思わず笑いそうになってしまう。
「私だって・・・恥ずかしいんですから・・・それより・・・悔しいですよ。神父なのに、男同士なのに・・・。見事なまでに・・・あなたの・・・望み通りになって・・・・しまったんですから・・・」
悔しそうな表情を浮かべつつ、マルコ神父はネド神父を見つめる。
 「ネド神父・・・・。悔しいですけど・・・あなたが好きです・・・。だから・・・私をこんな風にした責任、取って下さいね!!」
「わかってるって。責任はちゃんと取るさ。だから・・・これからは・・よろしくな、恋人として」
「そうおっしゃるなら・・・なってあげてもいいですよ」
マルコ神父は顔をそむけながら言う。
そんなマルコ神父に、ネド神父は愛しげな表情を浮かべた。


 ―完―
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theme : 自作BL小説
genre : 小説・文学

comment

管理者にだけメッセージを送る

こんばんわ。

お久しぶりです。
マルコがだいぶ素直になったのは気のせいでしょうか(笑)
恋人っていい響きです。
しかも神父という禁断の愛。たまりません。
なんというか、なかなか素直になれないツンデレ(男に限る)は可愛いですよね。
はぁ…あたしも愛ある生活を送りたいものです。
更新楽しみにしてますね~

レス

 愛様>
 こんにちは、コメありがとうございます。
そうですね~、我ながらだいぶ素直になってきたな~、って思いますね。神父同士の禁断の愛、いいですよね。
マルコ神父、まだ続けて行く予定ですので、より楽しんでいただけるように頑張りたいです~。
プロフィール

山田主水

Author:山田主水
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