ワガママも過ぎると・・・(TOVSより:ティア/ルーク)

(TOVSを題材にした二次創作です。キャラのイメージが原作と異なる可能性があります。許容出来る方のみご覧下さい)

 「あーくそっ!何でこーなるんだよっ!!」
ルークは不機嫌そのものな声で叫んだ。
「ブツクサ文句ばかり言ってないで、少しは手伝ったらどうなの?ナビミュウだってそうしてるでしょう?」
「うるっせえ!俺を誰だと思ってるんだよ!?」
ルークはティアに噛みつかんばかりの態度で食ってかかる。
ティアが石のかまどをつくり、調理の準備をしている中、ナビミュウは薪に使えそうな枝を近くで拾い集めている。
本当は街まで行く予定だったのだが、途中で道を間違えてしまい、森の中で一夜野宿する羽目に陥ってしまったのだ。
 「『新帝国皇位継承者、ファブレ家の長子、ルーク・フォン・ファブレ様』でしょ?何回も聞いたわよ」
ティアは冷たい目でルークを見やる。
「あなたが誰だろうとこんな森では肩書なんて通用しないわ。それと、言っておくけど、手伝わない気ならあなたの夕飯はないわよ?」
「な・・テメェ!」
ティアの言葉にルークは怒りそうになる。
「ご飯が食べたかったらちゃんと手伝いなさい。いいわね」
「わっーたよ!やりゃあいいんだろやりゃあ!!」
半ばヤケクソで叫ぶと、ようやくルークは腰を上げた。
 「全く・・・本当に手間がかかるわね・・・」
そんなルークにティアはため息をつかずにはいられなかった。


 (くっそ~~!本当に・・・最悪だぜ・・・)
近くの川で水を汲みながら、ルークはムシャクシャしていた。
(ユグドラシルバトルに出ろって言われてから・・・ロクなことなんかねえ・・・)
元々ルークはファブレ家の子息として、何不自由ない生活を送っていた。
そんなある日、軍に所属するジェイド・カーティス大佐に呼び出され、ティアと共に新帝国ニーズホッグの代表選手として参戦するように言い渡されたのだ。
そんな面倒なことしたくはなかったが、皇位継承者として認められるために必要不可欠であると言われ、さすがのルークも拒否できなかった。
それで渋々旅立ったのだが、おかげでルークにとっては大変な日々が始まった。
 (くっそ~!宿屋に行ってもロクなメシなんか食えねえし・・・ベッドは固ぇし、そうかと思えば今日みたいに野宿なんてザラだしよ!何でこんな目に遭わなきゃならねえんだ!)
公爵子息にして、皇位継承者という身分から想像出来るように、ルークはいわゆるお坊ちゃん育ち。
そんなルークにしてみれば、一般人向けの宿屋や野宿など不満ばかりでたまらない。
しかもワガママな性格のおかげで、しょっちゅう癇癪を起こしたり、ティアとぶつかったりしていた。
 「ご主人様~、大丈夫ですの~?」
不意に声をかけられ、振り返ってみると、青い身体をした小さな生き物がいた。
ナビミュウと名乗る生き物で、その名の通り、大会参加者達の前に現れ、案内役として働いている。
 「あん?何しに来たんだよ、ブタザル?」
ルークは不機嫌極まりない声で問い返す。
「ちょ、ちょっと様子を見に来ただけですの」
「だったらさっさとあっち行けよ!」
「で・・でも・・・」
ルークのことが心配なのだろう、ナビミュウは口ごもる。
「いいからあっち行けよブタザル!愚図愚図してるとぶん殴るからなっ!!」
ルークの剣幕にさすがにナビミュウも危険だと思ったのだろう、慌ててその場から逃げ去った。


 ムッツリと不機嫌に黙り込んでいるルークに、ナビミュウは心配そうな目を向ける。
何だかんだの騒ぎの果てにようやく夕食になったのだが、水くみなどという仕事をさせられたルークは非常に不機嫌だった。
 食事を終えると、ルークは立ち上がろうとする。
「どこへ行くの?」
「あん?寝るんだよ。まさか寝るなどでもいうのかよ?」
「そうじゃないわ。後片付けしなさい」
「後片付けだぁ?川で洗ってこいとでも言うのかよ?」
ルークは自分が使っていた食器を見やりながら言う。
 「そうよ。自分で使ってるものくらい自分で洗いなさい」
「ふざけんなぁ!何で俺がそんな真似しなきゃならねえんだよ!テメェがやれよ!!俺の補佐だろうが!」
「前にも言ったけど、私はあなたの使用人じゃないわ。自分のものは自分で片付ける。それくらい常識でしょう?そんなことも知らないの?」
ティアは呆れたように言う。
 「うるせえうるせえうるせえ!!」
ルークはカッとなって叫ぶ。
「いつもいつもムカつく女だな!もう我慢出来ねえ!!」
ルークは立ち上がると、何と腰から剣を引きぬいた。
 「ご、ご主人様!喧嘩はダメですの!?」
慌ててナビミュウは止めに入る。
「うるせえ!邪魔すんな、ブタザル!」
だが、怒っているルークにナビミュウの説得は耳には届かない。
 「そうは言っても暴力なんてダメですの!お願いですからやめて下さいの!」
「うるせえ!どけよ!ブタザル!」
カッとなったルークは思わずナビミュウに剣を振るう。
本能的にナビミュウは飛び退くが、切先が身体をかすめ、かすり傷だが切り傷を負ってしまった。
 「ナビミュウ!?」
慌ててティアは駆け寄ると、ナビミュウを抱える。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫ですの。これくらいかすり傷ですの」
ティアは傷薬を用意すると、ナビミュウの傷口に塗ってやる。
 「どうやら・・・かすり傷みたいね。よかったわ・・・」
ナビミュウの傷が大したものではないことに、ティアは一安心する。
だが、振り返ると、ルークに厳しい目を向ける。
 「ルーク・・・あなた、何て事をしたの!」
「う・・うるせえな・・。ワザとじゃねえよ・・・」
「何を言ってるの!さぁ、ナビミュウに謝りなさい!」
「あ・・謝れ?この・・ブタザルにか?」
ルークは嘘だろうと言いたげな表情で言う。
 「そうよ。さぁ、謝りなさい」
「ふざけんな!何で俺がこんなブタザルなんぞに頭なんか下げなきゃいけねえんだよ!!」
「ルーク・・・自分がどれだけ悪いことをしたかわかってるのかしら?」
ティアはルークの言葉に表情がさらに険しくなる。
 「うるせえ!ブタザルが勝手に割り込んで来たのが悪いんだろうが!!俺のせいじゃねえ!!」
「本気でそう言ってるのかしら?自分は悪くないと?」
「だったらどうだってんだよ?」
「そう・・・。あなたの言いたいことはよくわかったわ・・。仕方ないわね。それなりの態度を取らせてもらうわ」
「な?何だと?」
ティアの言いたいことがわからず、ルークはキョトンとした表情を浮かべる。
その一瞬の隙をつき、ティアは接近したかと思うと、ルークの手首を掴んだ。
ルークがハッとしたときには、既に地面に正座するようにして座り込んだティアの膝の上に載せられていた。
 「おぃ!?何すんだよ!?」
ルークは思わず振り返る。
「今のあなたに一番必要なことをするだけよ」
「な・・何?」
わけがわからないルークを尻目に、ティアは片手でルークの身体を押さえると、もう一方の手を振り上げた。


 パチィ~~ンッッッ!!
甲高い音と共にお尻の表面で痛みが弾ける。
(な、何だよ一体!?)
何が起きているのかわからず、ルークは一瞬困惑する。
だが、間髪いれずにお尻に立て続けに痛みが襲ってきた。
 「く・・痛て!痛て・・な、何だよっ!?」
思わず振り返ってみると、何とティアの手がお尻に叩きつけられているではないか。
「テメェ!?何してんだよ!」
思わずルークは食ってかかる。
「見てわからないのかしら?お仕置きよ」
「お仕置きだぁ!?ふざけんな!何で俺がそんなことされなきゃなんねえんだよ!」
抗議するルークにティアは冷ややかな目を向ける。
 「あなた、ナビミュウを傷つけたのを忘れたの?それに・・・今までずっと見て来たけど・・・ワガママが過ぎるようね。言ったはずよ。それなりの態度を取らせてもらうって?」
「だからって何でケツなんか叩かれなきゃならねえんだよ!俺は子供じゃねえぞ!!」
「癇癪を起して剣を抜いたり、罪も無いナビミュウに斬りつけるだなんて、子供と同じでしょう?そんなあなたには子供のお仕置きの方がふさわしいわ」
「ふざけんなぁ!?とっとと離しやがれ!」
ルークの抗議に耳を貸すわけもなく、ティアは再び手を振り上げた。
 パッチィィ~~ンッ!パッアア~~ンッ!ピッシャ~ンッ!パッアア~ンッ!
「畜生っ!こんなことしてただで済むと思ってんのかよ!?帰ってから絶対クビにしてやるからな!!」
「やりたければどうぞ。でも、そんなことしたらあなたが無様にも子供みたいにお尻をぶたれたってことが皆にバレるでしょうね」
「な・・・!?」
ルークはティアの指摘に、そのことに思い至る。
ワガママで傲慢、人を人とも思わないその性格から、子供っぽいといえるほどにプライドも高い。
そんなルークにしてみれば、こんなムカつく相手に、小さな子供のようにお尻をぶたれてお仕置きされたなどとバレるのは、死にたくなるくらい辛いことだった。
 「く・・くそっ!汚ねえぞ!」
「最初に卑劣なことを言ったのはあなたでしょう?ちょうどいいわ。事あるごとに家柄や特権を振りかざすそういう性根も叩き直してあげるわ」
ティアはそういうとさらにお尻を叩きだした。
 バッチィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッシィ~ンッ!
「くそっ!畜生っ!やめろっ!やめろってんだよっ!!」
バシバシとお尻を叩かれながらも、ルークはひたすら悪態をつき続ける。
 「全く・・・あなたって子は・・・」
ティアは呆れたような口調でお説教を始める。
バアッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!
「事あるごとに・・・ワガママばかり・・・」
ビッダァ~ンッ!バッアァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!ビバッダァ~ンッ!
「クソッ!痛っ!痛いって言ってんだろうっ!!このバカ女っ!!」
お尻を叩かれる痛みに顔を顰めつつも、ルークは暴言をやめない。
 「どれだけ他人に迷惑をかけてるか・・・考えたことがあるのかしら?」
平手を振り下ろしながら、ティアはお説教をする。
「しかも・・・。癇癪を起こした挙句に・・・剣なんか抜いて・・しかも・・・感情に任せて何の罪も無いナビミュウまで傷つけて・・・!!」
「うっせーよ!!何だってそんな説教されなきゃいけねーんだよ!!」
不当だといわんばかりの表情でルークは叫んだ。
 「説教なんかたくさんなんだよ!!グダグダ言いやがって!お前もブタザルも死んじまえばいいんだ!!」
「いい加減にしなさい!!」
ビッダァァ~~~~ンッッッ!!!
「ぎゃああ!!何すんだぁぁ!!」
思い切り叩かれ、思わずルークは振り返る。
 「自分勝手な気持ちで癇癪起こして、傷を負わせた挙句に死ねなんて暴言・・・絶対に許さないわ・・・」
(な・・何かヤベぇ!?)
ティアのただならぬ雰囲気にルークは思わず逃げ出そうとする。
だが、ティアはしっかりとルークを押さえると、上着の裾を捲り上げ、ズボンを降ろしてしまった。
 「おぃ!?何すんだ!?」
お尻をむき出しにされ、思わずルークは抗議する。
だが、ティアはそれを無視して手を叩きつけた。
 ビッダァァァァ~~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~ッッッ!!!
「うっぎゃああああ!!痛ってぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
まるで豪雨のような平手の嵐に、ルークは絶叫する。
 「何すんだっ!殺す気かよ!?」
「人に死ねなんて言っておいてそんなことを言うのかしら?」
「う・・うるせえ!」
「まあいいわ。せいぜい強がってることね。今日は徹底的に懲らしめてあげるわ」
そういうとティアは再び平手の豪雨を降らせだした。
 「ぎゃあああ!!やめろ!やめろっつってんだろーが!!」
ルークは両脚をバタつかせながら叫ぶ。
だが、ティアはそれを無視して叩き続けた。


 「ひぃん・・・ひっひぃぃん・・・」
ボロボロと涙をこぼしてルークは泣いていた。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がり、倍近くは腫れ上がっていた。
 「やめ・・・やめて・・やめて・・くれよぉぉ・・・。も・・もぅ・・・ヤダぁぁ・・」
プライドの欠片も見られない姿で、ルークは必死に懇願する。
「何を言ってるの?あなたがしたことがどれだけ悪いことかわかってるのかしら?この程度で許されることだとでも?」
しかし、ティアは容赦の無い口調で言う。
 「ひ・・・ひぃぃん・・・。も・・もぅ・・・やめてくれってばぁぁ・・・。このままじゃ・・ケツ・・壊れちまうよぉぉ・・・」
「泣けば許してもらえると思ったら大間違いよ。それに・・一度お尻が壊れた方があなたにはいい薬になるかしら?」
そうティアが言いやると、ルークは恐怖に背をのけ反らせる。
同時に何やらもわ~んと生温かい湯気が立ち上った。
思わず振り向いてみると、ルークは恐怖のあまりに失禁してしまっていた。
(さすがに・・・やりすぎたわね・・・)
失禁までしてしまったルークにティアはさすがに反省する。
「ルーク・・・少しは反省したかしら?」
ティアはお尻を叩く手を止めて尋ねる。
それに対して、ルークは必死に頷く。
(ちゃんと『ごめんなさい』と言わせたいところだけど・・・今のところはこれくらいね)
ティアはそう考えると、言葉を続ける。
「わかったわ。それなら今日は許してあげるわ。でも・・・」
ティアはそう言ったかと思うと、手を振り上げた。
 ビッダァァァ~~~~ンッッッ!!!
「うぎゃああああああ!!!!」
油断していたところへ叩かれ、ルークは悲鳴を上げる。
「もし、またワガママなことをしたり、その挙句に誰かを傷つけるような真似をしたら・・こんなものじゃ済まさないわよ。いいわね?」
ルークは必死に頷く。
それを見ると、ティアはようやく手を止めた。


 「おいっ!もう少し優しくしろよ!」
「何を言ってるの。あなたが悪いことしたからでしょう?」
ティアは呆れたような口調でルークのお尻に薬を塗る。
 「ご主人様~、大丈夫ですの~?」
ナビミュウは心配そうな表情で尋ねてくる。
「お前のせいだろうが!どの面下げてそんなこと聞けるんだよ!?」
「ご、ごめんなさいですの~」
「ルーク!いい加減にしなさい!また叩かれたいの?」
ティアの言葉にルークは渋々黙る。
 「はぁ・・・これじゃあ・・・何だか保母にでもなったみたいね・・・」
ルークの手当てをしながら、ティアはそんなことを思わずにはいられなかった。


 ―完―
スポンサーサイト

theme : 自作小説(二次創作)
genre : 小説・文学

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

山田主水

Author:山田主水
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2投票
無料アクセス解析
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード