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追い剥ぎと身代わり(TOVSより:ルーク/ルカ)



(TOVSを題材にした二次創作です。キャラのイメージが原作と異なっている可能性があります。許容出来る方のみご覧下さい)


 「はぁ~あ・・・何だってこんなことしなきゃあなんねぇんだよ・・」
ため息をつき、そして何だか顔を顰めながら、ルークは通りを歩いていた。
ルークの手には買い物袋とメモ用紙。
食料や回復用アイテムなど、旅に必要なものを手分けして買い出し中だった。
 (ったく・・あの女・・俺を誰だと思ってるんだよ・・。こんなの・・・下っ端の仕事だろうが・・それなのに・・イテッッ!!)
ルークが不満タラタラで愚痴っていると、突然お尻が痛くなる。
 「くっそぉぉぉ・・・あの・・バカ女ぁぁ!!」
お尻をさすりながら、思わずルークはそう叫ぶ。
(あれから何かあるたびにケツ叩きやがって~~!!俺はガキじゃねえっての!)
森で野宿した際、ワガママが過ぎた上にナビミュウを傷つけたため、ティアにキツイお仕置きをされて以来、ルークは事あるごとにティアにお仕置きをされるようになっていた。
昨日もワガママが原因でティアにたっぷりと宿屋でお尻を叩かれていた。
おかげで、歩いているとお尻が痛くてたまらない。
(いつか必ず吠え面かかしてやる!)
そんなことを考えていたときだった。
 「ん・・・?」
不意にルークは物陰で何やらコソコソとやっている二人組を見かけた。
一人は大きな剣を背負い、銀色の髪をした、何だか気の弱くて人の良さそうな感じの少年。
もう一人は腰に二丁の拳銃を下げ、勝気そうな感じの、赤い髪の少女。
どうやら少年の方が少女を必死に説得しようとしているが、少女の気迫に押されているようだった。
 (あいつら・・・確か・・・)
ルークはしばらく前のことを思い出す。
野宿しようとしたときに食料を奪い取ろうと盗賊まがいの真似を仕掛けて来た二人組だ。
最初は罠にかけられて食料を寄こせなどと言われたために、カッとなって戦ったりしたが、事情を聞いてみると、四日も食べていなくて、それでやむなく泥棒まがいのことをしたということだった。
最初は腹が立ったルークだったが、事情を聞いてさすがにかわいそうに思い、持っていた食料を分けてやったのである。
(んだけどあいつらが持ってったリュックにフラッグが入ってたからあの後メチャ苦労したんだよなぁ・・・・)
そんなことも思い出すが、それよりも今は二人の様子が気になってたまらない。
初めて出会った時の様子とどことなく感じが似ていたからだ。
(まさかまた何かよからぬことやらかそうってんじゃねえだろうな・・・・)
「どうしたの、こんなところでボーっとして?」
不意に聞き覚えのある声にルークは思わず振り向く。
すると買い物袋を抱えたティアがいた。
 「何だよ、ティアかよ」
「何だよじゃないわよ。買い物は終わったの?」
「うるっせーな、ちゃんとやってるよ。それよりアレ見てくれよ」
ルークが指差した方向を見てみると、ティアも見覚えのある二人組に気づく。
 「あら・・あの子達・・・」
「なぁ。あいつら、何か様子がおかしくねえか?」
「そうねぇ。一方が何か悪いことを考えていて、もう一人が必死にやめさせようとしてるけど、押し負けてるって感じね」
「だろう?また何かやらかすかもしれねーな」
「そうね。放っておくわけにはいかないかもしれないわね」
「んじゃ、決まりだな」
そんな会話をしているうちに、二人組は去っていく。
ルーク達も相手に気づかれないようにして、後をつけ始めた。


 「ね・・ねぇ・・やっぱり・・・やめようよ・・・」
銀髪の少年、ルカは相棒のイリアを説得しようとする。
「何言ってんのよ!もうこれしかないのよ!」
「で・・でも・・・悪いことだし・・間違ってるよ・・」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!このままじゃ二人とも飢え死によ!それでもいいっての!?」
「そ・・それは・・」
「いいわよ!ルカが嫌ならあたし一人でやるから!!」
「わかったよ・・。僕も手伝うよ・・・」
イリアの言葉にルカは渋々同意する。
イリアのことだ、本当に一人でもやりかねない。
例え悪いことだとわかっていても、見捨てるわけにはいかなかった。
 「じゃあアンタはスキモノそうで、金持ってそうな男おびき出してくるのよ。いいわね!」
「わかったよ・・。でも・・うまくいくかなぁ・・?」
「何よ?疑うの?」
「そういうわけじゃ・・。でも・・僕、男の子だよ?」
「わかってないわねぇ。今の世の中、あたしみたいな女より、ルカみたいな男の子の方が大好きってオヤジも多いのよ。それとも・・囮はやっぱり私が・・」
「わ、わかったよ!僕がするから!」
「わかればいいのよ。さぁ、行ってらっしゃい」
「わかったよ・・」
諦めの混じったため息をつきつつ、ルカはトボトボとその場を離れた。


 (あのガキ・・・何するつもりだ?)
気づかぬうちに心配げな表情で、ルークはルカの様子を伺っていた。
通りに出て来たかと思うや、ルカはオドオドしながら、懐の温かそうな男達に声をかけ出したのだ。
 「何か・・・その手の職業の・・男の子みたいねぇ・・」
「は?何言ってんだよ?」
ルークは思わず怪訝な表情を浮かべる。
「その手の職業って・・それ、女じゃねえのかよ?」
「あなた、何も知らないのね」
ティアの言葉にルークは思わずムッとする。
「どーせ俺は世間知らずだよ!!」
「まぁとにかく・・・。世の中には貧しさとかからその手の仕事をする人がいるのは知ってるわよね?」
「それくらい知ってるってーの」
「そういう仕事はあの子みたいな可愛い男の子がすることもあるの。世の中には・・・男の子の方が好きっていう手合いもいるから・・・」
「マジかよ・・・」
ルークは絶句する。
想像の範疇を超えていて、とても理解できなかった。
 ルカが声をかけ続けているうちに、いかにも脂ぎった中年オヤジで、金回りのよさそうな男が声をかけてきた。
男はハァハァと息を荒くし、ベタベタとルカに触ろうとする。
「本当にいやがった・・・」
変質者じみたオヤジの姿に、ルークはさすがに呆れる。
ルカも嫌悪感をあらわにしそうになるが、必死に堪えながら、男と連れだってその場を立ち去ってゆく。
ルーク達も後をつけて追いはじめた。


 「さぁ・・・さぁさぁさぁ・・・早く早く!!」
変質者丸出しのオヤジの言葉に、ルカは全身が震えそうになる。
「わ・・わかってるよ・・・」
ルカはブルブル震えながら、少しずつ上着を脱ぎにかかる。
変態男はゴクリと息を呑んで、ジッとルカを見つめていた。
 突然、男は背中に固く冷たいものが突きつけられる感触を覚える。
「おっと・・動くんじゃないわよ!!」
ハッとして男は後ろを振り向こうとするが、カチリと撃鉄を起こす音がする。
 「妙な真似はしないことね、風穴開けられたくなければね」
「な・・何が望みだ?」
「有り金全部置いてきなさい。そうしたら勘弁してあげるわ」
「わ・・・わわわかった!!」
慌てて男は財布をルカの前に投げ出す。
「ルカ!早く取りなさい!」
「わ、わかってるよ!」
イリアの命令に慌ててルカは財布を拾う。
 「ご・・ごめんなさい・・」
やむを得ざることとはいえ、泥棒などという行為に、ルカは思わず被害者に謝る。
直後、イリアが男の後頭部を銃の持ち手で殴りつけた。
 「お馬鹿ルカ!こんな変態野郎に謝ることないわよ!!」
気絶させたオヤジを見降ろしながら、イリアはそう言う。
「で・・でも・・」
「愚図愚図しないの!早く逃げるわよ!」
イリアに急かされ、ルカも一緒に走りだす。
だが、しばらくしたところで何かに思い切りぶつかった。
 「な・・何よいった・・あっ!!」
「どうしたのイ・・・・」
二人は目の前にいつの間にか立ちはだかっているルークとティアにハッとする。
「おーい・・・何やってんだお前ら~?」
「あなたたち・・・何て事をしたの・・・」
思わずイリアは愛用の二丁拳銃を構えようとする。
 「ダメだよ!イリア!」
「何言ってんの!このままじゃ突き出されて二人ともお縄よ!」
「だからってもうこれ以上悪いことするのはやめようよ!!ねぇ!」
「まあとにかく・・お前ら、二人とも俺達と一緒に来い。話はそれからだ?」
まだ逃げようと算段を巡らせようとするイリアだったが、ルカはすっかり諦めてしまっているようだし、以前に食料を奪おうとして襲ったにも関わらず、食料を分けてくれた恩人といえる相手だから、イリアも観念したらしく、ルーク達に従って、トボトボとその場を離れた。


 「で・・?何だってこんな馬鹿な真似したんだよ?」
宿屋に戻って来たルークは、ベッドの縁に腰を降ろすと、床に正座させられた二人にそう尋ねる。
イリアはまだ不貞腐れたような顔をしており、一方ルカは相変わらずオドオドしていた。
 「別にアンタ達には関係ないでしょ」
「い・・イリア!ごめんなさい・・。また・・食料もお金も尽きちゃって・・。何とか街にはついたんですけど・・・。もう何日も食べてなくて・・・」
「だからまた盗人かよ・・。ったく・・・」
さすがにルークも呆れたような表情になる。
「仕方ないでしょ!こうでもしなきゃあ飢え死にしちゃうんだから!」
「このガキ・・・全然反省してやがらねえな・・・」
イリアの態度にさすがにルークもムッとして立ち上がろうとする。
「ま、待って下さい!」
不意にルカがイリアを庇うように立ちはだかった!
 「お、お願いです!イリアは見逃して下さい!虫がいい願いなのはわかってます!!ぼ、僕がちゃんとしてれば・・イリアにこんなことさせずに・・・済んだのに・・。ぼ、僕はどうなってもいいです!だ、だからイリアだけは許して・・見逃して下さい!!」
「お馬鹿ルカ!!何てこと言ってんのよ!!」
イリアはそう叫ばずにはいられない。
 「どうする・・・ティア?」
「あなたはどうしたいの?」
そう問い返されてルークは困ってしまう。
 (事情が事情だから仕方ねえし・・。でも・・何のおとがめなしで勘弁してやるわけにはいかねえよなぁ。ったって役人に突きだすのはなあ・・・)
役人に突きだすような真似はしたくない、しかしこんな悪いことは二度とさせてはいけない。
しっかりと反省させなくてはいけない。
ルークはいつの間にか、目の前の子供達にそんな気持ちを抱いていた。
 (そうだ・・!?)
不意にルークは名案を思いつく。
(コイツなら・・・役人なんかに引き渡さなくてもいいし・・・きっちり反省させられるぜ!!)
我ながらいい案だと、思わずルークはニヤけてしまいそうになる。
 「よぉし・・。そうだな・・。おぃ、お前!」
ルークはルカの方に呼びかける。
「は・・はいっ!な、何ですか?」
オドオドしながら、ルカは尋ねる。
「お前、名前は?」
「え?」
「名前だよナ・マ・エ!名無しの権兵衛じゃねえだろ?」
「え・・あの・・ルカです・・」
「よーっし。ルカ、お前、どんな罰でも受けるか?」
「う・・受けますっ!い、イリアさえ・・見逃してもらえるなら・・!!」
「お馬鹿!!そんなこと言ってるんじゃないわよ!身体でも要求されたり強請られたらどーすんのよ!!」
「コッチは相変わらずだよなぁ・・・」
イリアの気の強い態度にルークは思わず苦笑する。
 「よぉし。そんじゃあルカ、お前はこっち来い。それと・・そっちのお前・・」
「そっちのお前じゃないわよ!イリアよ!」
「んじゃあイリア、お前は今から俺がルカにすることをそこでジッと見てろ。いいな?」
「ハァ?何で私がそんなことしなきゃあいけないのよ」
「ダメだよイリアそんなこと言っちゃあ!悪いことしたのは僕達なんだよ?ちゃんと罰は受けなきゃ・・・」
「嫌なら役人に突きだしたっていーんだぜ?そっちの方がもっと嫌だろ?」
ルークの言葉にイリアは渋々黙り込む。
その沈黙を了承と見なしたのか、ルークは再びルカの方を向く。
 「そんじゃ来い、ルカ」
「は・・はいっ!!」
慌ててルカはルークの傍にやって来る。
「あ・・あの・・何をするんですか?」
ルークの意図が分からず、ルカはおずおずと尋ねる。
「そいつはおいおいわかるって。とにかく、俺の膝に載りな」
ルークは軽く膝を叩いて合図をする。
言われたとおりにルカはルークの膝にうつ伏せになるが、困惑している。
(な・・何を・・されるんだろう?)
ルークの意図がわからない。
膝の上に載せられることがどうして罰になるのかわからないからだ。
 片手で押さえられたかと思うや、不意にズボンが降ろされる感触がする。
思わず振り返ってみると、ルークがズボンを降ろしてお尻を出そうとしているではないか。
「わぁぁ!ちょ、ちょっと何するんですか!?」
「ちょっとアンタ!何してんのよ!この痴漢!」
イリアもルークの行動に思わずいきり立ちそうになる。
 「なーに言ってんだよ、ズボン降ろさなきゃあお仕置きにならねぇだろうが」
「お・・お仕置き・・って・・・・まさか・・・」
「ああ。ルカ、お前へのお仕置きはお尻ペンペンだぜ」
「ええええ!!??」
ルカは思わず驚く。
まさかそんなお仕置きをされるとは思わなかったからだ。
 「そ・・そんな・・・」
「『まさかそんなお仕置きをされるだなんて思わなかった』とか言うなよ。どんな罰でも受けるって言ったのはお前だからな?」
「う・・うぅ・・・」
ルークの言葉に反論できず、ルカはうな垂れてしまう。
「とにかく始めっか。ルカ、覚悟はいいな?」
ルークの言葉に、ルカは諦めたのか黙って頷く。
それを見ると、ゆっくりとルークは右手を振り上げた。


 パアッチィィ~~~ンッッッ!!!
「くぅぅ・・・!!」
弾けるような音と共に、お尻に手形が浮かび、ルカの口から呻き声が漏れる。
パアシィ~ンッ!ピシャア~ンッ!パアッチィ~ンッ!パッアァ~ンッ!
甲高い音と共に、お尻に痛みが走り、ルカは顔を顰める。
 (本当に・・・お尻・・・ぶたれてるんだ・・)
お尻に感じる痛みに、ルカは否応なしにその事実を認識させられる。
(は・・恥ずかしぃぃ・・・・)
ルカは羞恥に顔を赤らめ、身を震わせる。
 (確かに・・・悪いことしたのは・・・僕達だけど・・・)
だからといってお尻を、それもイリアが見ている前でぶたれるだなんて、恥ずかしいなどというものではない。
思わず文句を言いたくなりそうになる。
 (何を言ってるんだ!悪いことをしたのは僕達じゃないか!本当なら・・こんなことくらいで許してもらえないんだ!痛いのも、恥ずかしいのも、皆自分のせいじゃないか!僕がちゃんとイリアを止めてればこんなことにはならなかったんだ!!)
良心がそうルカに呼びかけ、ルカはベッドのシーツを掴み、黙って耐えようとする。
 パアシィ~ンッ!ピッシャ~ンッ!パアッチィ~ンッ!パッアア~ンッ!
「・・ぁ・・ぅ・・く・・ぁ・・・」
ルークの手が叩きつけられるたびに、ルカのお尻は少しずつ赤く染まってゆく。
耐えようとするも、さすがに苦しいのだろう、ルカの口からは微かに声が漏れていた。
 「ったく・・・性懲りも無く・・何馬鹿なことやってんだよ・・・」
ルークはお尻を叩きながら、お説教を始める。
きちんと反省させるためには、どうしてお仕置きをされているのか、それをしっかりと理解させなくてはいけないと思ったからだ。
 パアチィ~ンッ!ピシャア~ンッ!パアッアア~ンッ!パアッシィ~ンッ!
「うぅ・・あぅ・・あっ・・くぁぁ・・・」
ルカの表情はより苦しさが増したものへと変わってゆく。
「お前ら、自分が何やってんのかわかってのか?追い剥ぎだぞ、追い剥ぎ。ガキのイタズラで済むもんじゃねーんだぞ!」
バシッ!バアンッ!バアチィンッ!バッアァァンッ!ビッダァァンッ!
叩いているうちに本気を出してきたのか、ルークの平手の勢いが強くなる。
 「ご・・・ごめんなさい・・・」
「ごめんなさいで済むか!この馬鹿っ!見つけたのが俺らだったからともかく、役人だったらどーすんだ!ケツ叩かれる程度で許してもらえることじゃねーんだぞ!!」
「ご・・ごめんなさぁぁい!反省してますからっ!」
「そんなのは当たり前だろーが!この馬鹿っ!!」
「うわあっ!痛っ!痛ぁぁいいい!!」
ルークの平手の勢いはさらに増し、ルカは悲鳴を上げ始めた。


 (うわぁ・・・本当に痛そう・・・)
目の前で繰り広げられる光景にイリアは顔を顰める。
ルカのお尻はだんだんと赤く染まってゆき、その表情はより苦しげなものへと変わってゆく。
額や手の甲からは汗が滲みだし、目尻には涙を浮かべている。
 (本当なら・・・アタシが・・・ああなる筈だったんだ・・・)
ルカの姿に、イリアは罪悪感が沸いてくる。
本来ならば自分があのようにぶたれていたのだ。
だが、ルカが罪を被り、代わりにお仕置きを受けている。
ルカに申し訳なくて、イリアは思わず視線を反らせようとする。
だが、背後からティアにしっかりと押さえつけられてしまった。
 「ちょっと!何をするのよ!」
思わずイリアは抗議するが、ティアは冷ややかな声で言う。
「ダメよ、ちゃんと見なさい」
「何でよ!」
「ルークが言ったでしょう?これがあなたへの罰よ」
「ふざけんじゃないわよ!叩くんならアタシを叩けばいいでしょ!何でルカなのよ!!」
「それじゃあダメなのよ。イリア、自分がしたことがどれだけ悪いことだったか、そして大切なパートナーをそれに巻き込むことが、どういうことなのか、それをしっかりと考えるのよ。だから・・ひどいことを言うけど、ちゃんと見ていなさい」
ティアの言葉には逆らうことの出来ない雰囲気があった。
やむなく、イリアはルカに視線を戻すしかなかった。


 「はぁ・・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」
ルカは肩を上下させ、荒い息を吐く。
お尻は全体が赤く染まっていた。
「ごめ・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
ルカは苦しそうな息を吐きながら謝る。
 「反省・・はしてるみてーだな・・」
ルークはルカの様子にそう判断する。
(まあ元々コイツは良い子ちゃんみたいだからな。ちゃんと反省はしてんだよな。でもなぁ・・・・)
一旦お尻を叩く手を止め、ルークはイリアの方を見やる。
お尻を叩かれているルカの姿にイリアは苦しそうな表情を浮かべている。
だが、ルークに気づくと、憎々しげな顔を向けた。
(うっわ・・蜂の巣にしてやるって顔してんな。まー無理もねーけどな)
目の前で大切な相棒が叩かれるのを見させられているのだ。
無理からぬ反応である。
「おぃ、イリア、ちっとは反省したかよ?」
「ハァ!?何言ってんのよ!」
ルークの問いにイリアは反抗的になる。
 「ちょっと・・イリア・・」
「この変態サド!お仕置きって言うんなら直接アタシを叩けばいいじゃないの!」
「それじゃあダメなんだよ。っていうか、肝心なお前の方はまだ反省しきれてねーみてーだな」
そういうと、ルークは腹をくくった表情を浮かべる。
 「ルカ、悪りーけどな、もっと痛くて怖いお仕置きをさせてもらうぜ」
「え・・?」
ルークはそういうや、足を組む。
おかげでルカは赤くなったお尻を突き上げるような体勢になった。
同時に再びルークは右手を振り上げた。
 ビッダァァ~~~~ンッッッ!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!!
「うっわあああああああ!!!!痛ぁぁぁぁいいいいいいい!!!!!!!」
まるで集中砲火のような平手打ちの嵐に、ルカは絶叫する。
あまりの痛さに、ルカは両脚をバタつかせ始めた。
 「うわあああんっ!ごめんなさいっ!ごめんなさぁぁい!!本当にごめんなさぁぁいいいいいいい!!!!」
許してもらいたくて、ルカは必死になってルークに謝る。
だが、ルークは許しを乞うルカを無視して、容赦なくお尻を叩き続けた。
 (あ・・アタシの・・せいだ・・・)
泣き叫ぶルカの姿に、イリアは胸を絞めつけられる。
(アタシが・・・意地張って・・・反抗的なこと言ったりするから・・。ルカは・・・ルカは・・・何にも悪くないのに・・・。アタシの馬鹿!どうして・・・どうして・・・追い剥ぎなんか・・・しちゃったのよ!?)
イリアは後悔と罪悪感に苛まれる。
幾ら切羽詰まったからといって、明らかに犯罪といえる行為をしようとし、しかも大切なルカに手伝いまでさせた。
ルーク達の言う通り、役人に捕まったら、お尻をぶたれる程度では済まない。
取り返しのつかないことになってしまう。
自分ひとりだけなら、自業自得と諦めはつく。
しかし、ルカにも手伝わせた。
手伝った以上、ルカも従犯として立派に処罰の対象になる。
自分の浅はかな行為が、自分のみならず、ルカまで取り返しのつかないことになるところだったことに、イリアはようやく気付いた。
 「やめて!お願いだから!も、もうやめて!!」
イリアは必死に叫んだ。
ルークは一旦手を止めて尋ねる。
「イリア、反省したか?」
「した・・したわよっ!!も・・もう・・・こんな馬鹿な真似・・しないからっ!!だから・・・お願いっ!もうルカを叩かないで!!」
「もうこんな馬鹿な真似しねーって約束するか?」
「するっ!するからっ!!だからお願いっ!!」
「そんなら・・・お仕置きは終わりだ」
そういうと、ようやくルークはルカを解放した。


 「うぅ・・・痛ぁ・・・」
ティアに薬を塗ってもらいながら、ルカは思わず顔を顰める。
「お馬鹿ルカ!アタシなんか庇うからこーなるのよ!」
「だ・・だって・・・」
「本当に・・本当に・・・馬鹿よ・・。何で・・アタシなんかの・・ために・・わざわざ痛い思いなんかするのよ・・・」
イリアは切なそうに呟きながら、目尻に涙を浮かべる。
 「い、イリアっ!泣かないでよっ!お願いだから!」
「お馬鹿っ!泣いてないわよ!目にゴミが入っただけよ!」
「ったく・・・これに懲りてもうするんじゃねーぞ」
ルークがそう言うと、イリアはキッとなりながら答える。
「アンタに言われなくたってもわかってるわよ!それにしても・・タチ悪いわよね・・。アタシじゃなくて・・ルカを叩くんだから・・・」
「でもこうしねーとわかんなかっただろーが?お前のしたことは、パートナーまで取り返しのつかないことになるところだったんだぜ?」
「う・・・わ・・わかってるわよ・・・」
反論できず、イリアは黙る。
 「まあ取りあえず今日は一日ここで休んどけって」
「え・・でも・・・」
ルカは困った表情を浮かべる。
「金なら心配すんな。俺達の方で払ってやっから。それとティア、余ってる食料あったかよ?」
「大丈夫よ。万が一のために予備も買ってあるから」
「そんならコイツらに分けてやれよ」
「あ・・ありがとうございますっ!!」
ルカはうつ伏せになったまま、礼を言う。
 「別に礼なんか言わなくていーぜ。俺達の目の前で飢え死にされたら嫌だしな」
「ったく・・何か嫌みよね・・」
「イリア・・そんなこと言わないで、ちゃんとお礼いいなよ・・・」
ルカにそうたしなめられるも、イリアは不平そうな顔を浮かべる。
「い・・いーわよ。こ、今回だけは貸しにしといてあげるから!!」
(ご、ごめんなさい。イリア、素直じゃないから・・・)
手当てをしているティアにルカはそう謝る。
(別に構わないわ。あの子がああいう感じなのはみてわかるし。それに、こっちにも似たようなのがいるから)
ティアはルークの方をチラリと見やりながらルカにそんなことを言う。
 (そちらも・・大変みたいですね・・・)
(お互い・・・苦労が絶えないわね。君も頑張ってね)
二人はルークとイリアを見やりながら、そんな会話を交わす。
「おぃ!二人して何だよその顔は!」
「何コソコソ話してんのよ・・・」
ルカ達の様子にルークとイリアはそんなことを言う。
何だか似ている二人の姿に、ルカもティアも思わず苦笑した。


 ―完―
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