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ダンジュー修道院38 風邪と雪遊び



 「ケホ・・・ケホケホ・・」
「どうしたの、チサちゃん?大丈夫?」
チサトと共に礼拝堂の掃除をしていたラウールは、隣でチサトが咳き込むと思わず声をかける。
 「いえ・・・これくらい・・何でもないです・・」
「そう?何か顔赤いみたいだけど?」
赤く上気した頬や潤んだ目にラウールは心配そうな表情になる。
「これくらい・・。平気です・・。それより・・早く掃除しないと・・怒られ・・ちゃいます・・よ・・」
「そ、そうだね。マゴマゴしてたらまたお尻叩かれちゃうし!」
チサトの言葉にラウールも慌て、普段の様子からは想像できないほど熱心に礼拝堂を掃除する。
最近また懲りずに修道院を抜け出しては夜遊びをしていたこと、それを止めにチサトも夜中抜け出していたことなどがバレてしまい、バルバロッサに怒られた上、二人だけで礼拝堂の罰掃除も言い渡されてしまった。
それなので、ちゃんとやっていないと思われると、またお尻を叩かれてしまいかねない。
 「う・・うぅ・・あぅぅ・・・」
チサトは長椅子を拭いていたが、だんだん表情が苦しそうなものになっていくと、やがて床に崩れ落ちて膝をついてしまう。
「チサちゃん!!」
思わずラウールもモップを手離し、チサトに駆け寄った。
 「どうや?ちゃんとやっと・・どうしたんや?」
二人の様子を見に来たバルバロッサは長椅子に辛うじて身体を支えているような体勢のチサトに思わず声を上げる。
 「あっ!バルバロッサさん!何か・・チサちゃんの様子が・・」
「何?」
バルバロッサは急いでチサトのもとに駆けつける。
苦しげな息づかい、上気した頬や額にすぐ体調が悪いことに気づく。
すぐにバルバロッサはチサトを抱きかかえると、急いで医務室へ向かった。
 「あ・・あれ・・?」
目を覚ますと、チサトはいつの間にか医務室にいることに気がついた。
「おぅ、目が覚めたんやな」
「あ・・。バルバロッサさん・・ケホ・・・」
バルバロッサに気づいて声をかけようとするが、言いかけて咳き込んでしまう。
 「こら。あまり無理するんやない。調子が悪いんやからな」
「す・・すみません・・コホ・・コホ・・・」
「ここんところ寒かったし、ラウールの野郎を追っかけて何度も夜中に出たりしとったからな。それで体調を崩してしもたんやろ」
「ご・・ごめんなさい・・。迷惑・・かけて・・」
「そんなこと気にするんやない。今はしっかり休んで早く治すことや。皆も心配しとるからな」
「は・・はぃ・・・」
「もう休みや。傍におるから、何かあったら声かけや」
「は・・はい・・。それじゃあ・・お言葉に甘えて・・」
そういうと、チサトは再び目を閉じた。


 その二、三日後・・・。
「うわぁ・・・。真っ白ですねぇ」
一面の銀世界に、チサトは思わず感嘆の声を漏らす。
前日の夜中から雪が降り、修道院全体を見事なまでに白く染め上げていた。
 「チサトー、いつまで外に出とるんや?」
外に出て雪に覆われた庭を見ているチサトに、思わずバルバロッサが声をかける。
「す、すみません。綺麗な雪景色だったからつい・・・」
「あんまり外に出とるとぶり返してしまうで。まだ本調子やないんやからな」
「す、すみません」
チサトは謝ると、慌てて建物の中へと入っていった。
 「ふぅぅ・・・綺麗だけど・・やっぱり・・寒いなぁ・・・・」
寒さで白くなった息を吐き、目の前に広がる雪を見つめながら、チサトは思わず呟いた。
見た目には美しい雪景色だが、どんなに美しくても雪は雪。
寒くてたまらない。
 しかし、そんな寒さをものともせず、マフラーや手袋、手編み帽子などを身に付けた姿で、子供達は元気にはしゃいでいる。
子供達が遊びに来たので、いつものようにチサトが遊び相手をしているのだ。
とはいえ、まだ身体が本調子では無いので、チサトは屋根のあるところで子供達を見守っているだけだったが。
 「ねぇ~、チサトお兄ちゃん~~」
「どうしたの?遊びすぎて疲れちゃった?」
雪の中ではしゃいでいた子供の一人が駆け寄ってきたため、チサトは思わず声をかける。
「ううん、ねぇ、チサトお兄ちゃんも遊んでよ~」
「え?」
子供達のお願いにチサトは困ってしまう。
まだ体調は本調子ではない。
子供達の相手をして、雪の中を走り回るようなことをすればぶり返してしまうだろう。
 「ご・・ごめんね。今日は・・ちょっと・・」
「ええ~。何で~~。遊んでよ~~」
「遊んで~~~」
子供達は不満そうな表情を浮かべてさらにせがむ。
 体調のことがあるから無理はしてはいけない。
そう思いつつも、せがむ子供達を邪険には出来ない。
しばらく悩んだ末に、チサトは言ってしまう。
「そ・・それじゃあ・・ちょっと・・だけね」
「わぁぁ~いっ。やった~」
喜ぶ子供達を尻目にちょっと困った表情になりつつも、チサトは子供達の輪に入って、一緒に遊び始めた。
 「おぃ、何をしとるんや?」
子供達と一緒に雪遊びをしているチサトに気づくと、バルバロッサは声をかける。
「あ、バルバロッサさん。皆の・・遊び相手を・・」
バルバロッサの問いにチサトはちょっと気まずい表情になる。
 「それはわかっとる。チサト・・お前・・自分の身体の事・・わかっとるんか?」
「す・・すみません・・。でも・・・お願いです・・少しだけ・・・。子供達も・・寂しがってますから・・・」
チサトの様子にバルバロッサは少し考え込む。
体調を考えれば子供達と遊ばせるわけにはいかない。
だが、子供達にしてみればチサトと遊べないのは残念だし、本人もそうだろう。
体調が気にかかるが、むげに却下するのも、と思い、渋々しながらもバルバロッサは許可をする。
「しゃあないのう・・。少し・・だけやぞ・・・」
「あ・・ありがとうございます・・」
渋々ながら、許可してくれたバルバロッサに礼を言うと、チサトは再び子供達の輪に戻る。
取りあえず大丈夫そうなのを見届けると、バルバロッサはその場を立ち去った。


 それからしばらく経った頃・・・・。
(元気な・・もんやな・・・)
屋内で作業をしていたバルバロッサは、庭から聞こえてくる子供達の声に感心せずにはいられない。
もう結構時間が経っているのに、声には疲れた様子がみられない。
それどころか、寒い中を平気で走り回りながら、雪合戦を始めているようだった。
どこにそんな体力があるんだ、思わずそう言いたくなりそうになったときだった。
 子供達の声に混じって、チサトの声も聞こえてきた。
どうやら途中で切り上げないで、一緒にまだやっているらしい。
(何や・・まだやっとったのか)
チサトの声にバルバロッサの表情がやや険しくなる。
一旦作業を中断すると、バルバロッサは外へと出ていった。
 再びバルバロッサがやって来ると、子供達に混じってチサトの姿もみられる。
「それっ!!」
「あっ!やったねーっ!」
相手チームの子供が雪玉を投げると、チサトも加減しつつも、雪玉を投げ返す。
子供達と一緒に雪が積もった庭を駆けまわり、雪玉を投げ合っているからか、修道服のあちこちが雪で白くなっており、さらに、よく見ると服がところどころ当たった雪で濡れていた。
 「チサト!いつまで遊んどるんや!!寒いし風邪気味なんやからそろそろやめや!!」
バルバロッサは子供達と一緒に遊んでいるチサトに呼びかける。
だが、一瞬チサトは動きが止まったものの、子供達の輪から抜けることは無く、雪合戦を続けようとする。
さすがにバルバロッサは口だけではダメだと判断したのか、連れ出そうと近づいてゆく。
 不意に相手チームの子供の一人がバルバロッサの方へ向かって走り出した。
それを見たチサトが振り返り、雪玉を投げつける。
だが、雪玉は子供の頭上越しに飛んだかと思うと、そのままもろにバルバロッサの顔へと命中してしまった。
 「あ・・・」
さすがにチサトもまずいといった表情を浮かべる。
しかも、悪いことに味方チーム、相手チームの子供達の投げた雪玉もあちこちから飛来し、バルバロッサの顔や身体にもろに命中してしまった。
 「チサト・・・」
「ご・・ごめんな・・え・・?」
思わず謝ろうとすると、チサトは不意に目まいを覚える。
同時にがくんと身体が傾いだかと思うと、そのまま崩れ落ちてしまった。
 「チサトッ!!」
バルバロッサはすぐにも駆けつけ、抱き起こすと同時にチサトの額に手を当てる。
額はまるで火が燃え盛るかのように、熱かった。
すぐにチサトを抱きかかえると、急いで医務室へと駆け込んだ。


 それから数日経ったある日・・・。
懺悔室の石床の上で、チサトは緊張した面持ちで正座していた。
まんじりとしない表情を浮かべつつ、チサトはドアの方へ耳を傾ける。
やがて、ドアが軋んだような音にビクリと身体を震わせ、恐る恐る振り向いた。
 じっと見つめる中、ドアがゆっくりと開く。
大きくドアが開いたかと思うと、バルバロッサが懺悔室へと入って来た。
「チサト・・・」
「は・・はぃ・・・」
静かだが、有無を言わせない口調に、思わずチサトは震えあがりそうになる。
「何で・・・呼ばれたか・・わかっとるな?」
「は・・はい・・。この前の・・ことです・・よね・・」
恐る恐るチサトは尋ねる。
「なら・・・わかっとるな?」
バルバロッサは椅子に腰を降ろすと、軽く膝を叩いて合図をする。
それを見ると、チサトは泣きそうな表情を浮かべる。
だが、それでもゆっくりと立ち上がると、おずおずとバルバロッサのもとへ行き、いつものように膝の上にうつ伏せになった。
 チサトがうつ伏せになると、バルバロッサもいつものように慣れた手つきであっという間にお尻を出す。
お尻に冬の冷たい外気が触れるや、チサトは思わず表情が歪む。
「行くぞ・・。ええな?」
バルバロッサの問いかけに、チサトは黙って頷く。
それを見ると、バルバロッサはゆっくりと右手を振り上げた。


 バシィンッッッ!!
「きゃっ・・!!」
肌を打つ音と共に、チサトの口から悲鳴が漏れる。
白い肌には大きな手形が浮かび上がり、ジィンという鈍い痛みが放射状に、お尻全体へ広がってゆく。
 バシィンッ!バチィンッ!バンッ!ビダァンッ!バアンッ!バシィンッ!
強めの平手打ちがたて続けに小ぶりなお尻に降り注ぐ。
チサトは声を漏らすまいと口を閉じ、両手でバルバロッサの上着の裾をしっかりと握りしめる。
 ビダァンッ!バシィンッ!バアンッ!バチンッ!ビダァンッ!ビシャンッ!
「・・ぁ・・・ぅ・・・ぁ・・・っ・・・ぁ・・・ぅ・・・・」
耐えようとするも、身体は正直なのか、意思とは裏腹に口から微かに声が漏れてしまう。
 バシィンッ!ビダァンッ!バアアンッ!バチンッ!バァンッ!バシィンッ!
「あ・・あぅ・・あく・・ひぃん・・・ひゃあん・・あっ・・」
表情にさらに苦痛の色が増し、声もより大きくなる。
赤い手形は満遍なくお尻に刻み込まれ、同時に折り重なってお尻を赤く染め上げてゆく。
 「・・ったく・・何を考えとるんや!!」
バシィンッ!ビダァンッ!バシィンッ!ビダァンッ!バアンッ!バシィンッ!
強めにお尻を叩きながら、バルバロッサはいつものようにお説教を開始する。
 ビダァンッ!バアジィンッ!ビシャアンッ!バッジィンッ!バアアンッ!
「ひ・・ぎ・・・ひゃ・・ひぃん・・・ひゃあん・・・」
だんだんと強くなる平手の衝撃に、チサトの表情はさらに苦しさを増す。
「体調が悪いのはわかりきっとったやろ!!むげにアカンいうのも、と思うたからちぃとは許したが・・・。切り上げ時というもんがあるやろうが!!」
「ご・・ごめんな・・さい・・・。あ・・遊んでる・・うちに・・つ・・つい・・楽しくて・・・」
「それでどうなった!!言う通りにせんで遊び続けて・・・そいでぶり返しおったやろうが!!」
 ビッダァァ~~ンッッ!!バアッジィィ~~ンッッ!!ビッシャ~~ンッッ!!バッアァァ~~ンッッ!!バアッジィィ~~ンッッッ!!
「きゃっ!!ひゃあんっ!!ひぃっ!!やああんっっ!!」
さらに強烈になった平手打ちにチサトは両脚をバタつかせる。
 「ぶり返した挙句に・・・3,4日も寝込むことになったやろうが!!それで皆がどれくらい心配したと思っとるんや!!」
バアッジィィ~~ンッッ!!ビッダァァ~~~ンッッ!!ビバッジィィ~~ンッッッ!!バアッジィィ~~ンッッ!!ビッダァァ~~ンッッ!!バアッジィィ~~ンッッ!!
「ひゃぁん・・ひぃんっ・・ごめん・・なさい・・ごめんなさぁ~~いっっ!!」
両脚をバタつかせながら、チサトは必死に謝る。
 「アホウッッッ!!『ごめんなさい』は当たり前じゃろが!!無茶しおって・・・心配かけて・・・!!今日は・・ちぃとやそっとじゃ許さん!!」
そういうと、バルバロッサは足を組む。
既に真っ赤に染まったお尻が突き上げられると同時に、さらにしっかりと身体を押さえつける。
右手が振り上げられたかと思うと、今までよりもさらに勢いよく振り下ろされた。
 ビッダァァァァ~~~~~~ンンンッッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~ッッ!!!
「ひゃっ!ひゃあああんっ!!ごめ・・ごめんなさぁぁぁいいい!!!」
激しい平手打ちの嵐に、チサトは両脚をバタつかせて泣き叫ぶ。
 「馬鹿野郎!今日は本気で怒っとる言うとるやろ!!どんなに泣いても謝っても、百叩きはしてやるからな!!」
そういうと、バルバロッサはさらに平手の嵐を降らせる。
「きゃああんっ!!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!ごめんなさーいっっ!!」
激しい打撃音と悲鳴、許しを乞う声、それらがない交ぜになって長い間懺悔室に響きわたった。


 「ひぃん・・ひっ・・ひぃぃん・・・・ひゃ・・ひゃぁあん・・・」
両肩を上下させ、荒い息を吐きながら、チサトはしゃくり上げる。
疲れ果てているのか、身体はぐったりしており、お尻は濃厚なワインレッドに染め上がった上、火が燃えているかのように熱い。
 「ごめん・・なさい・・・ごめん・・なさぁぁい・・・・」
荒い息を吐きながら、チサトは必死に謝る。
「反省しとるか?」
一旦お尻を叩く手を止めてバルバロッサは尋ねる。
 「し・・してますぅぅ・・・。心配・・かけて・・ごめんなさぁぁい・・・」
「ちゃんと反省しとるようやな。ならお仕置きは終わりや」


 「う・・くぅぅ・・・」
「沁みたか?大丈夫か?」
チサトが顔をしかめると、バルバロッサは心配そうに尋ねる。
 「だ・・大丈夫です・・・」
「ならええんやが。痛いんならちゃんと言うんやで」
バルバロッサはそういうと、真っ赤なお尻に薬を塗り続ける。
 「これくらい・・平気です・・。それより・・心配かけちゃって・・・ごめん・・なさい・・・」
「別に構わんわ。そうや。お前さんに見せるモンがあったわ」
バルバロッサはチサトを抱きかかえると、外に出る。
 すると、外には小さな雪だるまがいつの間にか置かれていた。
「あれは・・?」
「遊びに来た子供らが、倒れたお前さんを心配してお土産に造ってったんや。皆心配してくれとる。やから・・しっかり治すんやで」
「はい・・。ありがとうございます・・・」
バルバロッサに抱きかかえられたまま、チサトはジッと雪だるまを見つめていた。


 ―完―

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