スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ダンジュー修道院39 探検の代償(微バイオレンス要素あり)



(『修道騎士マクシミリアン』とリンクしています。バイオレンス要素もありです。その点をご了承の上でお読み下さい)


 「ラウールさん、どこに行ったんですかー?」
籠や草刈り鎌などの山菜取り用の道具を提げたまま、チサトは森の中を歩いていた。
持っている道具から想像出来るようにラウール達と一緒に森へ山菜とりに来ている。
だが、ラウールの姿が見えなくなったので、探しているのである。
 「あっ、チサちゃん、こっちこっち~」
不意にラウールの声が聞こえ、チサトは声のした方へ向かう。
「もう!どこに行ってたんですか~!!」
「ごめんごめん。ちょっと面白そうなもの見つけちゃってさ~」
ラウールは謝りながら、背後にあるものを指差す。
指差した方向には、洞窟がある。
鉄格子で塞がれていたようだが、長年風雨にさらされていたからか、すっかり錆ついて腐食しており、人が通ることが可能な状態になっていた。
 「洞窟・・ですか?」
「うん。たまたま見つけてさ~。ねぇ、入ってみない~?」
「だ、ダメですよ!勝手なことしたら!?それに・・看板があるじゃないですか!?」
チサトは慌てて止める。
目の前の洞窟には、汚れていて見えにくいが『危険 立ち入り禁止』と書かれた看板がしっかりと脇に立っていた。
 「何言ってるの!だから面白そうなんじゃないか~!入らなきゃ損だよ!!」
「だ、ダメです~~!!」
入ろうとするラウールを、チサトは背後から抱き止めにかかる。
 「コラッ!山菜取りもせえへんで何しとんのや!?」
不意に聞こえた声に二人は思わず硬直して振り向く。
するといつの間にかバルバロッサが立っていた。
 「あ、バルバロッサさん・・・・」
「あ、じゃないやろ!勝手に離れおってからに!危ないから勝手に離れるな言うたんを忘れたんか!?」
「「ご・・ごめんなさい」」
二人は慌てて謝る。
 「ん?コイツは・・・・」
「あれ?知ってるんですか?」
洞窟を見て怪訝な表情を浮かべたバルバロッサに、二人は思わず尋ねる。
 「いや、わしもようは知らんが、岩塩の採掘か何かをやっとったらしい。だが、随分前に落盤事故が起きたりしたんで、廃坑・閉鎖になったはずや」
「ふ~ん、そうだったんだ~」
「おぃ、まさか入ろうとか思っとんやないやろうな?」
洞窟に向けるラウールの視線に、思わずバルバロッサは問いかける。
 「え?そ、そんなワケないですよ!?」
バルバロッサの問いに思わずラウールはそう返す。
「ホンマか?」
だが、バルバロッサは疑わしげに尋ねる。
「ほ、本当ですよ!?そんなこと考えてませんよ!」
「ならええ。じゃがな・・ここは随分放っとかれとるし・・・落盤なんかも起きたらしいからな。危険やから絶対に入るんやないぞ。ええか?」
「わ、わかってますよ!」
「だったらええ・・。行くぞ。いつまでも油売っとるわけにもいかんからな」
そういうとバルバロッサは歩き出す。
慌てて二人も後を追うようにしてその場を離れた。


 数日後・・・。
「ほ・・・本当にやるんですか?や・・やめた方が・・・」
チサトは先日見つけた洞窟の入り口を見やると、恐る恐るラウールに言う。
 「当たり前じゃない~。何のためにわざわざ外での作業を買って出たと思ってるのさ~」
ラウールはそんなことを言う。
いつもだったら体力的にキツい外での労働など上手くサボることを考えるラウールだったが、今日は珍しく自分から買って出たのだ。
だが、それは外に出るための理由が欲しかったため。
うまく理由をつけて外に出たら、例の洞窟を探検してやろう。
そう考えていたのである。
ちなみに、チサトは最初この計画を打ち明けられた際、さすがにマズイと反対したのだが、人がよいゆえに押し切られ、断りきれずに一緒についてきたのである。
 「せっかくここまで来たんだからやらなきゃ損だよ!チサちゃんが嫌っていうなら帰ってもいいよ。僕一人で行くから」
「そ・・そんなわけにはいきません!ら、ラウールさんを放ってだなんて!!」
チサトは思わず叫ぶ。
 確かにここで帰って誰かに知らせる方が本当はいいだろう。
だが、それはラウールを見捨てることになる。
それはしたくなかった。
 一緒に入れば同罪、バレれば自分もお仕置きされるだろう。
それでも、友人を見捨てて自分だけ逃げるようなことはしたくなかった。
「それじゃあ決まりだね。さ、行こう」
「わかりました。そうまで・・言うなら・・・」
ため息をつきつつ、チサトは嬉しそうな顔を浮かべるラウールについて、洞窟へと足を踏み入れた。


 「う・・うわあっっ!!」
「わっ!だ、大丈夫!?」
何かに躓いて転びそうになったチサトを、慌ててラウールが背後から首根っこを掴んで止める。
 「す、すみません、ラウールさん」
「もう~。気をつけなきゃダメじゃないか~」
「ご、ごめんなさい」
ラウールの言葉にすっかりチサトは恐縮してしまう。
懐中電灯であたりを照らしながら、二人は奥へと進んでゆく。
「何か・・・不気味ですね・・・」
洞内を見回しながら、チサトは呟く。
元々は坑道だったからか、洞窟にはトロッコ用の線路が敷かれ、天井には電灯がぶら下がっている。
だが、それらはいずれも長い間放っておかれたため、すっかりボロボロになっている。
それが何とも不気味さや気味悪さを醸し出し、お化け屋敷のような雰囲気を纏っていた。
 「そう?でもそういうところがさぁ、かえって雰囲気が出て面白いじゃない。全然怖くなさそうなところなんか探検したってつまらないじゃない」
ラウールは楽しそうな表情でそんなことを言いやる。
「そ・・そういうもの・・ですか?」
「そうだよ~。何か出てこないかな~」
ラウールがそんなことを言ったときだった。
 不意に何やら機械音のようなものが聞こえてきた。
「何だろ?」
思わずラウールは怪訝な表情を浮かべる。
「機械を・・・誰かが動かしてるんでしょうか?」
「廃坑に響く怪しい機械音・・・イイよ!よしっ!確かめてやろっ!」
「あっ!待って下さい~~!!」
走りだしたラウールを、チサトは慌てて追いかけた。
 機械音を追ううちに、二人はやがて部屋のようになっている場所にたどり着く。
そこでは、自家発電装置が設置され、大きな印刷機械らしきものを動かしている。
「何でしょう?これ?」
チサトは怪訝な表情を浮かべて機械を見つめる。
「あっ!コレ見てよ!」
「何ですか?」
ラウールが引っ張り出したものを見てみると、紙の一面に紙幣が印刷されている。
 「お札・・ですか?でも・・何で?」
チサトは怪訝な表情を浮かべる。
紙幣は国の然るべき施設で印刷されるもの。
それが何故こんなところで?
疑問に思うのも当然である。
 「きっと偽札だよ!じゃなきゃあこんなところで造らないよ!」
「ラウールさんっ!警察に知らせないと!?」
事態を知るや、チサトは思わず叫ぶ。
「そうだね。これ以上は僕らじゃ無理だし」
「それなら早・・うわっ!」
「チサちゃんっ!ぎゃんっ!」
二人ともほぼ同時に頭に鈍い痛みを感じたかと思うと、そのまま気を失い、崩れ落ちた。


 しばらくして目を覚ました二人は、ロープでしっかりと縛り上げられ、猿轡を噛まされて転がされていることに気づいた。
「んんんーっ!(チサちゃんっ!)」
「うんんんーーっっ!(ラウールさんーっ!)」
二人はくぐもった声で呼びかけながら互いににじり寄ろうとする。
そこへ、慌ただしい足音が幾つも重なって近づいてきた。
 現れたのは中東或いは北アフリカ系と思われる男達。
中には銃を手にしている者もいる。
リーダーらしい男は、ジロリとチサト達を見やると、仲間達とヒソヒソ話を始める。
言葉はわからないが、その様子から二人にとってははなはだ都合の悪い事態だと容易に想像出来る。
やがて、リーダーの指図と共に、二人が足を踏み出したかと思うと、こちらへ銃口を向けたから、確信に変わった。
 銃口を向けられ、二人の顔から血の気が一気に引いてゆく。
思わず、二人とも死を覚悟したときだった。
 突然、悲鳴と銃声らしい音が聞こえてきた。
思わず、男達の表情が緊張に包まれる。
同時に、チサト達に銃を向けている二人を除く全員が、出入り口の方を振り向き、銃を構えた。
 転がされ、銃を向けられたままの状態でチサトとラウールもジッと出入り口の方を見つめる。
緊迫した空気があたりを支配し、二人とも胃が痛くなってくる。
男達とチサト達が顔や手に汗をジワリと滲ませ、目を皿にして出入り口を見つめる中、何かが飛びこんで来た。
同時に乾いた音が幾重にも響きわたり、銃口が火を吹く。
 悲鳴が上がり、声の主の身体がダンスでも踊っているかのように打ち震え、体中に赤い花が咲く。
何かに気づいたのか、一人が叫び、仲間達を止める。
銃声が止まり、硝煙の煙が晴れると、男達はジッと自分達が撃った相手を見つめる。
同時に、彼らにハッとした表情が広がった。
 撃たれたのは、彼らと同じ肌や顔立ちをした男。
見張りに残した仲間の一人だった。
仲間を撃ってしまったことに、一瞬動揺が生じる。
 その隙を突くように、黒い影がゆっくりと入って来た。
現れたのは長く美しい金髪に女性と見まがうばかりの美しい容貌の青年。
神父服と戦闘服を合わせたような服装に、短めのがっしりした剣を手にしている。
 「貴様は・・・!」
男達は現れた青年の姿を見るや、ハッとする。
「見つけたぜ・・・!!」
マクシミリアンは男達の姿を見ると、怒りに目を燃え上がらせる。
 しばらく前、マクシミリアンは中東のある国の教会の警護をしていた。
そのとき、教会をテロリストが襲撃した。
無事撃退したが、襲った者達への怒りは醒めやらず、フランスの方で襲撃者一味のメンバーが何かをやらかしているということを聞き、ドイツの本部から勝手に追いかけてきたのである。
 「また・・邪魔をしおって・・・!!」
リーダーの男もマクシミリアンに負けず怒りに顔を歪める。
彼のせいで教会を襲撃するどころか、散々の体たらくで撤退せざるを得なかった。
思い出すたびに今でも腸が煮えくりかえる。
 「よくも教会を襲ってくれやがったな!?後悔させてやるぜ!!」
「それはこっちの台詞だ!皆の者!こいつを蜂の巣にしてやれっっ!!」
リーダーの命令と共に、再び銃口が一斉に火を噴いた。
だが、マクシミリアンは横に飛んでかわす。
「食らいやがれっっ!!」
叫ぶと同時に、マクシミリアンは男達目がけて剣を振り下ろす。
直後、鈍い音と共にテロリストの一人が吹っ飛んだ。
その胸には、まるで豪速球の野球ボールを叩きつけたかのような跡がついていた。
「らあああっっっ!!!」
さらに二度、三度マクシミリアンは剣を振り下ろす。
そのたびに、鈍い音と共に、数メートルも離れているはずなのに肋骨が折れそうなほどの衝撃が襲いかかり、男達は吹っ飛んだり、のけ反って倒れる。
「ケッ!たわいもねぇ!」
吹っ飛ばされた男達に、マクシミリアンは吐き捨てるように言う。
マクシミリアンが使ったのは修道会に伝わる剣技の一つ『主の息吹』。
超人的な速度と勢いで剣を振るい、衝撃波を発生させて離れた敵を攻撃する、いわゆる飛び道具系の技だ。
修道会には、このような都市伝説のレベルにでも達しそうな技を操る戦闘術が古くより伝わっている。
マクシミリアンはその術を習得した者の一人だった。
 「何をしている!撃て撃て!!」
リーダーの命令で残る部下達が発砲する。
だが、マクシミリアンはそれをかわしたかと思うと、地面を蹴って飛び上がる。
テロリストたちの中に飛び込んだかと思うと、剣を振るい、あっという間に手下達をなぎ倒す。
 「おのれ・・!!」
テロリスト一味のリーダーはピストルを構えて発砲する。
マクシミリアンは銃弾を難なく見きってかわしたかと思うと、一瞬で間合いを詰める。
すぐに再度発砲しようとするも、それより早く、マクシミリアンの剣が突き出された。 
 「ぐぅぅぅ!!!」
腹を刺すと同時に、マクシミリアンはそのままヒョイッと放り投げる。
テロリストの身体が宙を舞ったかと思うと、チサト達の前に落下した。
 「ぎ・・!ひ・・!ぎっひ・・!!」
腹から血を流し、男は苦痛に顔を歪める。
そんな男を睨みつけながら、マクシミリアンはゆっくりと近づいてゆく。
その目は炎のように燃え盛っており、止めを刺そうというのは明らかだった。
 (大変・・・!!このままじゃ・・!!)
チサトは二人の姿に焦燥感に駆られる。
剣を手にした若者が、男を殺そうとしているのは明らかだった。
そんなことをさせてはいけない。
 殺されようとしているのは、犯罪者で自分達を殺そうともした男。
そのことは許せるわけではない。
だが、犯罪者だからといって殺していいわけではないし、問答無用で殺されてよいわけでもない。
縛られたままにも関わらず、チサトは何とか起き上がる。
 「ん・・?んんーーっっ!!(うわっ!やめなよっ!危ないってばー!!)」
くぐもった声でラウールが言う間もなく、チサトは走り出していた。


 怒りに燃えるマクシミリアンが男を追いつめ、止めを刺さんと剣を振り上げたそのときだった。
「んんーっ!んんんーーーっっ!!(ダメっ!ダメですーーー!!!)」
縛られ、猿轡を噛まされたまま、チサトは男の前に立ちはだかる。
 「んだテメェ!?どきやがれ!!」
止めを刺そうとしたところを邪魔され、マクシミリアンはカッとなって叫ぶ。
だが、チサトは首を左右に振って拒否する。
「だったらテメェも叩っ斬ってやる!!」
カッとなったマクシミリアンは邪魔なチサトを斬らんと剣を振り上げる。
チサトは思わず目をつぶる。
ラウールもチサトが斬られる、と思ったそのときだった。
 突然どこからともなくタマゴのようなものが飛び出したかと思うと、それがもろにマクシミリアンの顔面に命中する。
命中と同時に割れたかと思うと、中身の粉末が飛び散った。
 「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!カユイぃぃぃぃぃぃ!!!!」
マクシミリアンは思わず叫ぶ。
粉末が付着するや、全身を凄まじい痒みが襲う。
耐えがたい痒さにマクシミリアンは全身を掻き始める。
 その隙をつくようにして、騎士修道会の隊服を纏った男達数人が取り囲む。
マクシミリアンがハッとしたときには既に遅く、彼らに制圧され、暴れられないように拘束されてしまっていた。
「畜生おおおっっっ!!!離しやがれーーーっっっっ!!!!」
叫ぶマクシミリアンを、男達はそのまま担ぎあげて外へ連れ出した。
 一連の事態をラウールもチサトもボーッとしたように眺めていると、縄や猿轡が解かれるのを感じる。
「大丈夫か?」
不意に声をかけられ、思わず振り返ると、マクシミリアンと同じような格好をした青年が二人の縄を解いていた。
 「あ、ありがとうございます。ええと・・あなたは?」
「俺はルートヴィヒ、ドイツのある修道会に所属している。うちの若い者が迷惑をかけてすまない」
「い・・いえ・・・」
「もう警察には連絡をしてある。おっつけ来るだろう。俺達はあいつを連れ帰らないといけないから、これで失礼する」
そういうと、ルートヴィヒは拘束されたマクシミリアンを連れ、部下達と共にその場を後にする。
しばらくすると警官達が踏み込み、倒れているテロリスト達を確保し、チサト達を保護した。


 懺悔室の冷たい石床の上で、いつものように二人は正座していた。
二人とも落ちつかない様子で、何度もドアの方を振り返る。
あの後、警察から連絡を受け、引き取りに来たバルバロッサと共に帰って来るなり、いつものように懺悔室で待っていろと言われ、こうしているのである。
「うぅ・・・。もうダメッッ!!無理っっ!!」
「あっ!どこに行くんですか!?ダメですよ!!」
立ちあがるなり部屋を飛び出そうとしたラウールに、チサトは思わず止めに入る。
 「チサちゃん!今のうちに逃げようよ!このままいたら絶対にお尻叩かれちゃうよ!!」
「そんなことしたらもっとひどいことになりますってば!素直にここにいましょう!」
「そうしたら確実にお尻叩かれるじゃないか~~!!」
「それは・・・仕方・・ないですよ・・・」
歯切れの悪い声でチサトがそう言ったときだった。
 「何を騒いどんのや?」
ドアが開き、バルバロッサが入って来た。
バルバロッサの姿に、再び二人は正座する。
 「さてと・・・お前ら・・・。何でここにおるんか・・わかっとんな?」
バルバロッサは不良やチンピラですら震えあがりそうな目で二人を睨みながら尋ねる。
「は・・はぃ・・・」
恐怖を堪えてチサトは答える。
 「なら・・チサト・・お前さんからや。ええな?」
バルバロッサはチサトの方を向くと、膝を軽く叩きながら言う。
お仕置きの合図に、一瞬チサトは表情を強張らせるも、素直にバルバロッサの傍らへ行く。
だが、脇に立ったかと思うと、ジッと膝を見つめる。
 膝に乗らなくてはいけない。
頭ではそう思っていても、やはりいざとなると躊躇ってしまう。
だが、それをバルバロッサが許すはずもない。
 「何マゴマゴしとんや?さっさとせんかい」
静かな、だが有無を言わせぬ口調でバルバロッサが言う。
慌てたようにチサトがすぐに膝に飛び乗ると、バルバロッサは慣れた手つきで上着を捲り上げ、ズボンを降ろしてお尻をあらわにする。
 お尻が外気に触れるや、チサトは思わず身を固くする。
同時にバルバロッサが左手でチサトの身体をしっかりと押さえつけた。
「行くで。ええな?」
バルバロッサの問いに、チサトは黙って頷く。
おずおずとラウールが見守るのを尻目に、バルバロッサのいかつい右手が振り上げられた。


 バアッシィィィ~~~~ンッッッッッ!!!
「ひゃああんんっっ!!」
いきなり最初から容赦ない打撃がお尻に叩きつけられた。
思わず背をのけ反らせ、悲鳴が上がる。
お尻に赤い手形が浮かび上がる間もなく、続きの平手が振り下ろされる。
 ビッダァァァ~~~~~~ンッッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!!
「きゃああああ!!痛っ!痛ぁぁぁ!!ひぃぃぃんんっっっ!!」
初っ端からの激しい平手打ちの嵐に、耐えきれるわけも無くチサトは両脚をバタつかせて悲鳴を上げる。
 「こんの・・!バカタレがっっっ!!!」
バアッジィィィ~~~~~ンッッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~ッッッッッ!!!!!
バルバロッサは最初から怒りを燃え上がらせ、チサトの小ぶりなお尻に大きな平手の豪雨を降らせる。
お尻はあっという間に全体が満遍なく赤く染まってゆき、両脚のバタつきもより激しくなる。
 「ああいうとこは危ないと言うたろうが!!絶対に入るなと言うたやろ!!」
バシバシと容赦なく平手の嵐を降らせながら、バルバロッサはお説教を始める。
「きゃあんっ!ひぃんっ!ひゃあんっ!痛っ!痛ぁぁぁ!!ひぃぃぃんっっ!!」
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~ッッッッ!!!
チサトの悲鳴と激しくお尻を叩く音が入り混じって響きわたる。
 「それなのに・・言う通りにせんで入りおって!!ホンマに何しとんのや!!」
「ご・・ごめ・・ひゃあっ!ごめん・・なさい・・ごめん・・なさい・・」
チサトは必死に謝る。
だが、バルバロッサが簡単に許すはずもない。
 「アホウッッ!!ごめんなさいは当たり前やろうが!言いつけ破ってどうなったと思うとるんや!テロリストにとっ捕まったんやぞ!!」
ビッダァァァ~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~ッッッッ!!!
 「運よく助かったがなぁ・・・下手をすりゃあ死んどったんや!!わかっとんのかぁぁぁぁぁ!!」
既に真っ赤になっているお尻を容赦なく叩きながら、バルバロッサは叫ぶように言う。
「ご・・ごめんなさいっ!ごめんなさぁいっ!」
「馬鹿野郎!今日はちぃとやそっとじゃ許さねえ!どんなに泣いても謝っても百叩きはすっからな!!」
その宣告と同時に、バルバロッサはさらに平手の勢いを強める。
その後、長い間、激しい平手打ちの音とチサトの悲鳴が懺悔室に響きわたった。


 「ご・・ごめん・・なさい・・ごめん・・なさい・・ごめんなさい・・・」
チサトは必死になって謝り続ける。
既にお尻はワインレッドを超えた色に染め上がり、触ると火傷するのではと思うくらいに熱を帯びている。
 「反省したんか?」
お尻を叩く手を止め、声の調子を少し優しいものに変えて尋ねる。
「ひぃん・・・し・・して・・ます・・。言いつけ・・破って・・迷惑・・かけて・・心配・・させて・・ごめん・・なさい・・」
苦しげな息を吐きながら、チサトは必死に謝る。
 「わかっとるようやな。ならええ」
そういうと、バルバロッサはチサトを抱き起こし、膝の上に座らせて抱きしめる。
「バルバ・・ロッサ・・さん・・?」
チサトは心なしかバルバロッサが震えていることに気づく。
 「よかった・・・。ホンマに・・無事で・・・・」
「ごめんなさい・・・。心配させて・・・・・」
微かに震えるバルバロッサに、チサトは思わず罪悪感が沸いてくる。
「もう・・二度と・・せえへんな?」
「はい・・。もう・・しません・・・」
「それでええ。医務室に連れてってやるさかいな」
バルバロッサはそういうと、チサトを抱えあげる。
ドアの外では別の修道士が待っており、チサトを医務室へと連れていった。
 「さてと・・・おい、覚悟はええな?」
バルバロッサは今度はラウールにそう問いかける。
「いいわけないじゃないですか!!」
そう叫んで逃げようとするが、あっという間に捕まってしまう。
 「うわああっ!!離して~~~!!!」
必死に抵抗するラウールだったが、それも空しく拘束台の方まで引きずるように連れて行かれると、お尻を突き出した体勢で拘束されてしまう。
 お尻をむき出しにして準備を整えると、バルバロッサは鞭を手にする。
「ま・・まさか・・・」
鞭にラウールは顔から血の気が引いてゆく。
「コイツでたっぷり仕置きしてやる。覚悟しいや」
「い・・いやぁぁぁ~~~!!やめて~~~!!」
叫ぶラウールだったが、聞き入れられるわけもない。
鞭が振り上げられたかと思うと、女性さながらに白っぽくて綺麗なお尻めがけて振り下ろされた。
 バアッシィィィィ~~~~~ンッッッッ!!!
「ひぃぃぃぃっっっっ!!!」
鞭の鋭い痛みに、ラウールは背をのけ反らせて絶叫する。
 ビシィ!ビシッ!シュンッ!ビシッ!ビシッ!
「ひっ!ひいっ!痛っ!痛ぁぁっ!ひっ!ひぃぃぃ!!」
一打ごとにラウールは叫び、背をのけ反らせる。
思わずお尻を庇おうとするが、拘束されていて、それも叶わない。
 「こんアホンダラッッ!!なして言いつけ破りおったんじゃああ!!」
ラウールのお尻に容赦なく蚯蚓腫れを刻みつけながら、バルバロッサは叫ぶように言う。
 「ひぃん・・!だってぇぇ・・。面白・・そうだった・・からぁ・・ひぃんっ!」
叩かれるたびに痛みでラウールはお尻をクネクネさせる。
「ダアホ!理由になるかっ!しかも・・・テメェ一人だけやのうて・・・チサトまで共犯にしおって!!」
ビシャーーーーーンンン!!
バシィーーーーーンンン!!
ビダァァーーーーンンン!!
バアジィィーーーンンン!!
 「ひ・・一人じゃ・・つまらないじゃ・・ないですかぁぁ・・ひぎゃああ~~んっっ!!」
目尻に涙を浮かべて弁解するラウールに、さらに容赦ない鞭が振り下ろされる。
「馬鹿野郎!テメェの面白半分に他人まで巻き込むんやないっ!テメェどころかチサトまで巻き添え食わせて殺されるところだったんやぞ!!」
バアジィィーーーーンンンッッッ!!!
ビダァァァーーーーンンンッッッ!!!
ビバジィィーーーーンンンッッッ!!!
本当に危険な事態だったため、バルバロッサの怒りも凄まじい。
お尻はどんどん蚯蚓腫れが刻みつけられてゆく。
 「ひぃぃぃんんんっっ!!ちょっとした出来心だったんですってば~~~!!!だから許して下さいよ~~~!!!」
「馬鹿野郎!この程度で許すか!一週間は椅子に座れなくしてやる!いや!歩くのすらキツくなるから覚悟しやがれ!!」
「そ・・そんなぁぁ~~~~っっっ!!!許してぇぇ~~~~!!!」
泣き叫ぶラウールだったが、容赦なく鞭が振り下ろされる。
鋭い鞭の音とラウールの悲鳴が懺悔室に長い間響きわたった。


 「ぐぅぅぅぅ・・・!!」
「大丈夫・・ですか?あぅぅ・・・!!」
チサトは隣のベッドのラウールに呼びかけるが、自分も痛みに顔を顰める。
二人とも医務室のベッドにうつ伏せになり、お尻に氷袋を載せていた。
 「だ・・大丈夫・・。結構・・痛いけど・・。チサちゃんは?」
「ぼ・・僕も・・・何とか・・・」
「なら・・よかった・・。それよりごめんね。また僕のせいで一緒にお尻叩かれるような目に遭わせちゃって」
「いいんですよ、これくらい。でも・・もうダメですよ?」
「う・・うん・・・。でも・・ちょっと・・名残惜しいなぁ・・・」
まだ全部は探検していないからか、ラウールは未練がましい表情を浮かべる。
 「ダメですよ!またやったら今度こそお尻が壊れちゃいますよ!!」
「そ・・そうだね。お尻の・・方が・・大事だもんね・・・」
そうは言いつつも、ラウールはまだ未練たらたらな表情を浮かべる。
そんなラウールに、チサトは苦笑するしかなかった。


 同じ頃・・・・市内の宿屋。
「だああっ!やめろっ!やめろっつってんだろーがぁぁぁ!!!」
お尻を叩く音が響く中、マクシミリアンが噛みつかんばかりの勢いで叫ぶ。
むき出しにされたお尻は既に赤く染め上がっている。
 「・・ったく・・やめろじゃなくて、もっと他に言うことがあるだろう?」
ルートヴィヒはそう言いながら、膝の上に載せたマクシミリアンのお尻を叩く。
「うるせぇぇぇ!!!何だってケツなんか叩かれなきゃいけねーんだよっ!!離しやがれぇぇぇぇぇ!!!」
だが、マクシミリアンは謝るどころか、さらに反抗的になる。
 「本気で言ってるのか?」
お尻を叩きながら、ルートヴィヒはそう尋ねる。
「そもそもあいつらが悪いんだよ!教会を襲いやがったんだからよ!あいつらがそんなことしなきゃ俺だって締めてやろうなんて思わなかったんだ!俺は悪くねぇ!!」
マクシミリアンは心底から言う。
「やれやれ・・・。全然反省してないなぁ・・・・」
ルートヴィヒはため息をつく。
教会を守るのが任務である以上、教会を襲った者達への怒りを抱いたりするのは仕方ないかもしれない。
だからといって、仕返しをしてよいわけではない。
しかも、ただ仕返しをしようとしただけでなく、相手を殺そうとした上、止めに入った地元の修道士まで斬ろうとした。
これは絶対に許すわけにはいかない。
 バアッジィィィ~~~~ンッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~ッッッッ!!!!
「だぁぁぁ!!何すんだっ!やめろっ!離しやがれーーーー!!!!」
さらに厳しくなったお仕置きにマクシミリアンは叫ぶ。
だが、ルートヴィヒはそれに構わず、お尻を叩き続ける。
その後、長い長い間、マクシミリアンの暴言と悲鳴と、お尻を叩く音が宿屋の部屋に響きわたった。


 ―完―

スポンサーサイト

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

山田主水

Author:山田主水
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2投票
無料アクセス解析
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。