ガイの気苦労(SO2&テイルズより:ガイ/ロイド、共演パロ、BL)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにしたSO2&テイルズ共演パロです。BLもあります。許容出来る方のみご覧下さい)


 バンッ!バンバンバンッ!バンバンバンバンッ!バンバンバンバンバンバンッ!
「馬鹿っ!やめろっ!やめないかーーっっ!!やめろって言ってるだろうっ!!」
激しくお尻を叩く音が響く中、キールは抗議の声を上げる。
 「やめろじゃねえだろ!あんな小さな子にまた暴力振るってよ!恥ずかしいと思わねえのかよ!?」
お尻を叩きながら、ロイドはチラリと視線をレオンとジーニアスの方へ向ける。
二人とも床に座り込んで泣いていた。
 「ひぃひぃん・・。痛いよぉぉ・・!!」
「ひどいおぉぉ・・!ちょっとふざけたくらいなのにぃぃ・・。本気で術使うだなんてぇぇ・・・」
レオンとジーニアスはことさらに大泣きしてみせる。
いつものように、ロイドが見てないところで、キールの神経をわざと逆撫ですることを行い、カッとなったキールが二人を術で攻撃してしまったのだ。
物音を聞いて駆けつけたロイドに、二人が泣き落としであること無いことを吹きこみ、お仕置き中というわけである。
 「く・・!う、うるさいなっ!あいつらが悪いんだっ!僕の事馬鹿にするからだっ!」
「だからって子供相手に本気で術なんか使うことねえだろ!怪我したらどうするんだよ!?」
「う・・うるさいっ!ロイドこそわかってないじゃないかっ!あいつらはとんでもない詐欺師・嘘つきなんだぞっ!!何度言えばわかるんだっっ!!人がいいのもいい加減にしろっっ!!僕ばっかり悪者にしてっ!!」
キールは思い切り叫ぶ。
 挑発に乗って二人を攻撃した自分も悪い。
だが、そもそも明確な悪意を持って自分を罠にかける二人はどうなのだ?
自分ばかりがお仕置きされ、不公平で理不尽だ。
そういう気持ちでキールは一杯だった。
 「ひぃぃん・・!ひどいよぉぉ・・!言うに事欠いてそんなこと言うなんてぇぇ・・」
「うぇぇえん・・。僕ら・・本気で傷ついちゃうよぉぉ・・。ひどいぃぃ・・・・!!」
キールの言葉に、レオンとジーニアスはさらに大泣きしてみせる。
 「キールッ!あんな小さな子供になんてひどいこと言うんだよっ!!二人に謝れっ!!」
泣いている子供達の姿に、ロイドはさらに怒りをかき立てられる。
「ふ・・ふざけるなっ!どうして僕があんな詐欺師に謝らなくちゃいけないんだっ!!」
ロイドの言葉にキールはそう言う。
 「キール・・悪いことしたのはキールじゃんかよ?何で素直に『ごめんなさい』出来ねえんだよ?」
「ふざけるなっ!あいつらに騙されてるのがどうしてわからないんだっ!!どうして人の話を聞かないんだっ!!エアスラストッッ!!」
怒りのあまり、キールは思わずまた術を発動させてしまう。
 「ぐ・・・!!」
もろに術を受け、ロイドは思わずのけ反る。
(しまった・・!!)
カッとなってまた術を使ってしまったことをキールは後悔する。
だが、時すでに遅し。
 「キール~~?」
「く・・ロイドが悪いんだろうっ!!あいつらの言い分ばかり聞いて人の話を聞かないからだっ!!」
「だからって術なんかぶつけることねえだろっ!!」
「う・・うるさいっ!どうせ僕の事信じないくせにっ!!そんなロイドなんか怪我でもすればいいんだっ!!」
「キール・・本気で怒ったからな!!もう勘弁しねえっ!!」
怒りのロイドは膝を組むと、さらに激しい平手打ちを降らせる。
 「馬鹿ッ!やめろって言ってるだろうっっ!!いい加減にしないかーーっっ!!」
必死に抗議するキールを尻目に、ロイドは容赦なくお尻を叩き続けた。


 「キール・・反省したかよ?」
一旦お尻を叩く手を止めて、ロイドは尋ねる。
「ふん・・!僕には反省することなんてないっ!!」
ジーニアス達に謝ることや、ロイドが信じてくれないことが悔しくて、キールはそんな態度を取る。
 「そうかよ・・!!」
ロイドはそう叫ぶと、キールをベッドへ放り出す。
「痛っっ!!何をす・・ロイドッ!どこへ行くんだっ!?」
いきなり放り出され、怒りかけたキールだが、出て行こうとするロイドに慌てる。
 「キールにゃ関係ねえだろ?どうせ反省してねえんだし」
「な・・何・・!?」
「反省しねえし、逆切れして子供に当たるキールなんて知らねえよ!!一人で反省してろよ!!」
「な・・何だと・・」
愕然とするキールを尻目に、ロイドはレオンとジーニアスに声をかける。
 「レオン、ジーニアス、痛いだろ?今、手当てすっからな」
「ロイド~~。痛いよぉぉ~~」
「血が出てるよぉぉ~~。早く手当てしてよぉぉ・・。ロイドお兄ちゃぁん・・・」
「お・・おいっ!待てっ!そいつらに騙されるなッ!!」
「悪い子の言うことなんて聞けねえよ。俺、本気で怒ってっからな。二人にちゃんと『ごめんなさい』するまで、一人で反省してろよ」
「ま・・待てっ!ロイドッッ!!」
普段と違って冷たい態度のロイドを慌てて引き留めようとするキールだったが、ロイドは
泣いているジーニアス達と共にキールを置いて、出て行ってしまった。
 「そ・・・そんな・・・!!」
キールは愕然とした表情を浮かべる。
確かにジーニアス達を傷つけたのは許されることではない。
その非を認めず、あくまでも頑固だったのも、よくなかっただろう。
 だが、だからって一人放っておかれる。
幾らキールも悪かったとはいえ、ひどすぎる。
思わず泣きそうになったところへ、ドアが開く。
 「ロイドッ!?」
戻ってきてくれたのか、そう思い、嬉しそうな表情になるが、救急箱を抱えたガイの姿に途端に不機嫌な表情になる。
 「おぃおぃ、そんな顔しなくたっていいだろう?ロイドじゃなくて残念な気持ちはわかるがな」
「べ、別に残念だなんて思ってないさ!!あ、あんな馬鹿に手当てなんかされたって、う、嬉しくなんかないさ!!」
キールはせめてもの虚勢を張る。
 「こらこら。恋人にそんなこと言うものじゃないだろう?」
「ふん・・。別に構わないさっ!何を言っても信じてくれないなら恋人だろうが何だろうが・・・・」
「どういうことなんだ?」
「う・・うるさいっ!!さっさと出ていけっ!!気分が悪いんだっ!!自分でやるから箱だけ置いて出て行ってくれッ!!」
「何言ってるんだ。こんな状態なのに放っておけるわけないだろう?」
「いらないって言ってるだろう!!いい加減にしないと本気で怒るからな!!」
杖を構え、今にも術を繰り出しそうな勢いに、さすがにガイも言う通りにするしかないと判断する。
「わかった。言う通りにするよ」
「ふん・・それでいいんだ・・!!」
「でも無理はするんじゃないぞ。何かあったらすぐ呼んでくれ」
「おせっかいはいいって言ってるだろう!!早く出ていけっ!!」
「わかった。今出ていく」
そう言ってガイが出てゆくと、キールはようやく清々した表情になる。
 「ふん・・!べ、別にロイドに慰めてもらわなくたって・・何ともないさ・・!!」
キールはそう言うと、自分で手当てを始める。
「く・・!うっく・・!痛・・・!!」
お尻の痛みを堪えつつ、キールは薬を塗る。
 「別に・・一人だって・・何とも・・何とも・・・うっ・・うっう・・うぅううう・・・」
強がっていたが、再びキールは泣けてくる。
「ロイドの馬鹿ぁぁ・・!!どうして・・信じてくれないんだぁ・・・!!どうして・・わかってくれないんだぁ・・・!!くそ・・!!何であいつらばかり・・・!!恋人は僕じゃ・・ないかぁぁ・・・!!くそおぉぉぉ・・!!悔しい・・!!あいつらばっかり信じてぇぇ・・!!あいつらは手当てするのに・・僕は・・くそっ!!くそおぉぉぉぉ!!」
悔しさに、キールはシーツを涙で濡らし、シーツに拳を何度も叩きつけていた。


 (そういう・・わけか・・・)
ドアから耳を離すと、ガイは事情を察知する。
恐らくジーニアス達がまた悪だくみを巡らせたのだろう。
その悪だくみで、キールは悪者に仕立て上げられ、ロイドにお仕置きされた上に慰めてもらうことも出来なかったのだろう。
 (挑発に乗って暴力を振るったのはよくないが・・・キールが可哀想すぎるな・・・)
確かに術で攻撃したのは悪いし、言い訳できない。
しかし、そう仕向けたのはジーニアス達だろう。
罠にかけられ、必死で弁解しても信じてもらえない、話も聞いてもらえない。
どれほど辛く傷つくことか。
 (ジーニアス達が元凶だが・・ロイドもロイドだな。これは・・一度しっかりと言い聞かせないとな・・。キールが可哀想で見てられないな・・・)
そう決意すると、ガイはその場から立ち去った。


 「どうしたんだよ、いきなり呼びだしたりしてよ?」
怪訝な表情でロイドは尋ねる。
ジーニアス達の手当てをしていたら、いきなり呼びだされたのだ。
 「ああ、ちょっとキールのことでな・・。ロイド、今日は厳しすぎたんじゃないのか?」
「何言ってんだよ。今日のキールはマジでひどかったんだぜ!あんな小さい子いじめてよっ!それなのに謝んねえし!逆ギレして、あること無いこと言うしよ!!」
ロイドは心底からの怒りをあらわにする。
 「まぁロイドの気持ちもわからないでもないけどな。でも、キールの言い分をちゃんと聞いてやったのか?ジーニアスやレオンの話ばっかり聞いてたんじゃないのか?」
「そ・・・それは・・・。でもよ、ジーニアスのことは俺がよく知ってるぜ!!」
「親友だから信じる気持ちはわかる。でもな、その気持ちを利用してたとしたらどうなる?」
「ガイッ!言っていいことと悪いことがあるだろっっ!!」
親友を疑う言葉に、ロイドは思わずカッとなる。
 「すまない、押さえてくれ。ここで議論しててもしょうがない。ロイド、確かめてみないか?」
「い・・いいぜ!ジーニアスが俺に嘘なんかつくわけないじゃんかよっっ!!」
そういうとロイドは、ガイと共にその場を後にした。


 「遅いな~、ロイド何してるのかな~?」
「本当だよね~。何の話してるんだろうね~?」
ジーニアスとレオンはロイドを待ちながら、そう言う。
 「それにしてもさぁ、上手くいったよねぇ、ジーニアス」
「当たり前だよ。僕らが失敗するわけないじゃないか」
二人は互いに顔を合わせると、ニヤリと笑みを浮かべる。
 「ふふふ、あの泥棒猫、嫌っていうほどロイドお兄ちゃんにお尻叩かれてたよねぇ」
「しかも、手当てもしてもらえないで放り出されるなんて・・ふふ、愉快で笑いが止まらないよ!!」
キールの悲惨な事態に、ジーニアス達は満足そうな笑みを浮かべる。
 「あんなの当然の報いだよ。僕からロイド奪った泥棒猫の癖に!泥棒猫はお尻叩かれて、疑われて、ボロ雑巾みたいに捨てられちゃえばいいんだっ!!」
「そうだよジーニアスッ!今度もまたやってやろうじゃないっ!!」
「当たり前だよ。ふふ、ロイドは絶対僕の事疑わないもんね~。幾らでも泣けば信じてくれるから・・ってあれ?」
「どうしたのさ?」
「今、何か音がし・・」
ジーニアスが言いかけたところへ、バタンッとドアが開いた。
同時にロイドが入って来る。
 「ロイド、どうしたのさ。そんな顔して?」
怒りに満ちたロイドの表情に、ジーニアスは怪訝な表情を浮かべる。
「どうしたのじゃねえだろ!!ジーニアスッ!レオンッ!二人して騙してたんだなっっ!!」
「え、な、何のこと?」
「とぼけても無駄だぞ。さっき二人が話してたことは、ドア越しに全部俺達が聞いてたからな」
誤魔化そうとする二人に、ガイが止めの宣告をする。
顔色が変わった二人は、慌てて逃げようとする。
だが、あっという間にガイに捕まってしまった。
 「ちょっとっ!ガイッ!離してよっ!?」
「そうはいかないな。二人とも悪い子過ぎるからな。今からクロードとゼロスのところに行かないとな」
「ま、待ってよっ!!そんなことしたら間違いなくお尻叩かれちゃうよっ!!」
ガイの言葉にレオンは慌てて言う。
 「二人が悪い子だったからだろ?さぁ、行くぞ」
「そ、そんなっ!ロイドッ!助けてよっ!!」
この期に及んでジーニアスはロイドに助けを求める。
 「ロイド、まさか許してやれなんて言う気じゃないだろうな?」
「え・・い・・いや・・」
「ロイド、キールはあんなに叩かれたのに、本当に悪い二人がお咎めなしじゃ不公平だろう?こういうときはちゃんと叱らないと、またあんなひどいことをキールにするぞ?」
「う・・!!」
ガイの指摘にロイドは何も言えなくなってしまう。
 「さぁ、二人とも行くぞ」
「そ、そんな~~~っっ!!ロイドーーーっっ!!」
「うわあ~~んっっ!!また虐待されるーー!!助けてーー!!」
泣き叫ぶ二人を尻目に、ガイは二人をどこかへ連れていった。


 「な、なぁ・・二人は?」
「今頃クロードとリフィルに叱られてるところだろうなぁ。二人ともさすがに怒ってたからな」
その言葉に、ロイドの表情が変わる。
 「ロイド、二人が心配か?」
「そ・・そりゃあそうだぜ。まさか騙してたとは思わなかったけど・・でもよ・・やっぱ・・友達だし・・。あんな痛い思いさせるのは・・・」
「そうだな。でも、キールはどうなんだ?」
「!!!!」
ガイの指摘に、ロイドはさらに表情が変わる。
 「ロイド・・幾ら騙されてたとはいえ・・今日みたいなことをされて、どれだけキールが傷ついたと思う。キール、お前に信じてもらえないから、悔しくて、悲しくて、泣いていたんだぞ?」
「そ・・そんな・・!!」
自分がしてしまったことに気づき、ロイドは顔から血の気が引く。
同時にロイドは走り出そうとした。
 「どこへ行くんだ?」
「離してくれよッ!ちゃんと謝らねえと!!」
「そうだな。でも、その前に・・」
ガイはそういうとロイドを思い切り引っ張る。
次の瞬間、ロイドは腰を下ろしたガイの膝の上にいた。
 「ちょ、ちょっと待ってくれよっ!?ガイッ!何するんだよっ!?」
自分もよく覚えのある体勢に、ロイドは慌てる。
「この体勢ならわかるだろう?お仕置きだ」
「え・・!ま、待ってくれって!!そ、それだけは勘弁してくれよ!!」
「ロイド、キールにひどいことをしたのはわかるだろう?」
「そ・・そいつは・・」
「悪い子はお仕置き、これはここの決まりだろう。しっかり反省するんだぞ」
「ちょ、ちょっと待ってくれよーーっっ!!」
慌てるロイドだったが、ガイは慣れた手つきでズボンを降ろし、お尻をむき出しにすると、手を振り上げた。


 バッシィィィィ~~~~ンッッッッ!!!
「だぁぁ・・!!ガイッ!痛えってっ!!」
思い切り叩かれ、ロイドは悲鳴を上げる。
 「当たり前だろ、お仕置きなんだから。ロイドだってキールが悪いことしたときはこうしてるだろう?」
そう言いながら、ガイはロイドのお尻を叩き出す。
 パンッ!パンパンパンッ!パンパンパンパンッ!
「そ・・そりゃそうだけどよっ!や、やっぱ痛・・いってえっ!!ひっ!ひいっ!!」
まるでコンボを叩き込んでゆくかのように、ガイは次々と平手を振り下ろす。
 「ロイド、幾らキールが悪いことをしたからって、ちゃんと言い分や訳も聞いてやらなきゃいけないだろう?」
パンッ!パンパンパンッ!パンパンパンパンパンッ!
お尻を叩きながら、ガイはお説教を始める。
 「だ・・だってよ、ま、まさか・・ジーニアスが・・あんなこと・・するなんて・・・。てっきり・・キールが・・・ひっ・!ひっ!痛っ!痛ええっっ!!」
平手の痛みに、ロイドは思わず悲鳴を上げ、背をのけ反らせる。
 「親友を信じるロイドの気持ちはわかるぞ。それは素晴らしいものだ。だけどな、だからって一方的に親友の事ばかり聞いたり信じるのはよくないぞ。物事っていうのは、ちゃんと両方の言い分を聞いて、よく調べてから判断をしなきゃいけないんだ」
お尻を叩きながら、ガイはそう言い聞かせる。
 「ロイドはそれをしなかっただろう?それでどうなったと思う?キールはジーニアス達のせいで悪者にされた上に、あんなにひどくお尻を叩かれて、手当てもしてもらえなかった。いや・・何よりも、ロイド、お前に信じてもらえなくて、一人で泣いてたんだぞ?あのキールがだぞ?」
「そ・・そんな・・。そんな・・つもりじゃ・・・」
ガイの言葉に、ロイドは愕然とする。
あのプライドの高いキールが、一人で泣くだなんて、相当ショックだったはずだ。
そこまで追い詰めてしまったかと思うと、さすがのロイドも罪悪感に駆られる。
 「ロイド・・キールは本当に傷ついたんだ。お前に信じてもらえなくて。たとえ騙されてたとしても、ひどいことをしたと思わないか?」
「う・・。ひ・・否定・・出来ねえよ・・。ちゃ、ちゃんと・・謝らねえと・・・」
「わかってもらえたみたいだな。じゃあ、始めるとするか」
「へ?な、何をだよ?」
ガイの言葉にロイドは怪訝な表情を浮かべる。
 「ん?決まってるだろう、お仕置きだよ」
「へっ!?これで終わりじゃねえのかよ!?」
ガイの言葉にロイドは驚く。
 「ロイドだって自分がキールに本当にひどいことをしたのはわかっただろう?」
「で・・でもよ・・!!」
「ダメだ。もう二度とキールを悲しませるような真似をして欲しくないからな。それに、今日は俺も怒ってるからな。今日は厳しくするぞ」
「か、勘弁してくれってーー!!お、俺が悪かったからよーーー!!!!」
許しを乞うロイドだったが、ガイは再びロイドをしっかりと押さえると、手を振り上げる。
 ビッダァァァァァ~~~~~~~ンッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~ッッッ!!!
「だぁああああ!!ゴメンってばーーっっ!!勘弁してくれってーーー!!!」
本気で叩くガイの平手の音とロイドの悲鳴が部屋にこだました。


 「ひ・・ひぃぃん・・・!!痛ってぇぇ・・・よぉぉ・・」
ボロボロと涙を零してロイドは泣いていた。
お尻は今や濃厚なワインレッドに染め上がっている。
 「ロイド、反省したか?」
手を止めて、ガイは尋ねる。
「し・・してるって!お、俺が悪かったって!あ、謝るからっ!!も、もう・・許してくれよっっ!!」
許して欲しくてロイドは必死に謝る。
 「謝るのは俺じゃなくてキールにだろう。いいか、ロイド。恋人なんだからどんなことがあってもキールを信じること、恋人なのに信じてもらえないほど辛いことはないぞ。それと、どんなにキールが悪いと思っても、ちゃんと両方の話を聞いて、本当の事を確かめた上で叱ること、一方的に決めつけたりして叱ったらそれはただの暴力だ。わかるか?」
「わ・・わかったって・・。も・・もう・・キールの事・・泣かしたりしねえよ・・。お・・お仕置きは仕方ねえけど・・」
「わかってくれたみたいだな。じゃあ、終わりだ」
そういうと、ガイはようやくロイドを解放する。
 「くぅう・・!痛ててて・・・」
「大丈夫か?少し厳しくしすぎたか?」
お尻をさするロイドに、ガイは思わずそう言う。
 「痛いけど、大丈夫だって。それより、こっちこそゴメン。俺のせいで色々と面倒かけちまって」
「わかってくれればいいさ。それより痛いだろう?今、手当てするからな」
「今はいいって。それより・・ちゃんとキールに謝ってこねえと!!」
ロイドはそう言うと、急いで出てゆく。
 「おいっ!慌てるんじゃないっ!待てって!!」
またいつものように勢いで飛び出してしまったロイドを、ガイは心配になっておいかけた。


 「キールッ!!」
ロイドは勢いよくドアを開けて飛びこむと、呼びかけた。
「今さら何しに来たんだ・・?」
一人でうつ伏せになっていたキールは、ムッとした表情を浮かべる。
 来てくれたことは嬉しい。
だが、自分で放っておきながら、そう思うと素直にはなれない。
 「キール・・本当にゴメンッッ!!」
キールの傍によると、ロイドは謝る。
「本当はジーニアス達が悪かったんだろ?それなのに・・話も聞かねえで・・信じてやらなくて・・本当にゴメンッ!!幾ら謝ったって許してもらえねえだろうけど、本当にゴメンッッ!!」
それこそロイドは土下座してキールに謝る。
 「ふん・・。やっと気づいたのか・・馬鹿っっ!!ロイドのせいでどれだけこっちが辛かったと思ってるんだっ!!」
「うう・・。悪かったって・・。本当によ・・」
「ふ・ふん・・!ま、まぁ・・気づいたんだから仕方ない・・。今日は見逃してやるさ・・。ま・・まぁ・・仕方なくだけどな・・・」
「そ、それより、お尻大丈夫かよ?」
「大丈夫?よく見てみろ!これで大丈夫だと思うのか?」
キールは赤どころか青っぽくなってしまっているお尻をロイドに見せる。
 「痛くて痛くてたまらないんだ!ロイドッ!この責任はしっかり取ってもらうからな!!」
「わ、わかってるって。ひどいことしたんだからよ、キールに許してもらえるなら、何でもするさ」
「口だけは立派じゃないか・・。まあいいさ。まず・・抱っこしろ!いいな」
「わかってるって。こうかよ?」
ロイドは言われた通り、キールを抱っこする。
 「馬鹿ッ!そうじゃないっ!お尻が痛いんだからちゃんと撫でないかっ!それもわからないのか!?」
「わ、わかったって。こうかよ?」
ロイドはキールを抱っこしたまま、お尻を撫でてやる。
 「ふん・・。ま、まぁいいさ・・。疲れたから僕は寝るからなっ。起きるまでずっといなきゃ承知しないからなっっ!!」
そういうと、キールは静かに目を閉じた。


 (どうやら・・仲直り出来たようだな・・)
ドア越しに様子を伺っていたガイは安堵の息を吐く。
(まぁそれにしても・・相変わらず手のかかる二人だな・・・。それがらしいんだが・・・もう少し上手くやっていってくれるといいんだがな・・・)
仲直りした二人に安堵しつつ、今後も色々と心配になることがあるかもしれない、そう思うガイだった。


 同じ頃・・。
「うわああああ~~~~~んっっっ!!!ごめんなさぁぁ~~いっっ!!」
「痛いってばぁあ~~~~っっっ!!も、もう許してぇぇぇ~~~っっ!!」
激しくお尻を叩く音が響く中、レオンとジーニアスの悲鳴が響きわたる。
 「全く、二人して何をやってるんだい?またこんな悪いことして」
「ガキンチョ、いい加減にしろってーのよ。俺様がいるのに、いつまでロイド君に未練たらたらしてんだよ」
クロードとゼロスはお尻を叩きながら、そうお説教する。
 「だ、だってさ・・やっぱり悔しいんだよっ!!」
「それが理由になるかってーのっ!ガキンチョ、ワガママも大概にしろって言ってんでしょーが!!」
「レオンもだよ。あんな悪いことして。アシュトンが知ったら悲しむじゃないか。わかってるのかい?」
「う・・。ジーニアス、だからやめようって言ったじゃないか~~!!」
「ハァ!?ちょっと!?レオンだって賛成したじゃない!僕になすりつけないでよ!!」
旗色が悪くなり、レオンはジーニアスに責任をかぶせようとし、ジーニアスはそれに反論する。
見苦しく喧嘩をする二人にクロードとゼロスはため息をつきつつ、お仕置きを続ける。
 「「うわああ~~~~んっっ!!ごめんなさぁぁ~~いっっっ!!二度としないから~~~~~~~っっっ!!!」」
二人の悲鳴が重ねあって響く中、お尻を叩く音が長い間鳴り響いていた。


 ―完―

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