出来心の代償(SO2&テイルズより:アシュ/ジュード、共演パロ)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。許容出来る方のみご覧下さい)


 大学図書館の閲覧室。
その一角でジュードは一心不乱に本と向き合っていた。
(凄いな・・。本当に・・・)
ページをめくり、文章を追いながら、ジュードは下を捲く。
 読んでいるのは薬草学の本。
非常に貴重なもので、禁帯出になっている。
それだけに、興味深い記述が多い。
読んでいて、すっかり魅せられてしまう。
いつまでも読んでいたい、ジュードにとってはそう思う本だった。
 だが、時間はあっという間に過ぎていくもの。
やがて、館内の時計が閉館を知らせるベルを鳴らす。
「あ・・・!もうこんな時間!?」
慌ててジュードは本を取り上げ、元の棚へ戻しにゆく。
しかし、本を棚へ戻そうとしたところへ、ふと手が止まる。
続きが読みたい、そう思ったのだ。
(無理だよ!禁帯出なんだよ!?明日また来なきゃ!!)
ジュードは自分にそう言い聞かせる。
禁帯出である以上、貸し出しはあり得ない。
明日また読みに来るしかない。
 (でも・・・読みたい・・。だけど・・禁帯出・・・)
ベルのみならず、職員がまだ残っている閲覧者達に閉館を知らせる中、ジュードは葛藤する。
読みたいという欲望と、返さねばならないという理性がぶつかっているのだ。
 そのときふと、ばれないように持ちだしてしまえば、という考えが頭をよぎる。
(ダメだよ!そんなことしたら立派な泥棒だよ!!)
例え後で返したとしても、禁帯出の本を勝手に持ち出せば、立派な泥棒。
絶対に許されない。
 (ダメ!ダメダメ!明日来ればまた読めるじゃないか!勝手に持ち出すだなんて!!)
ジュードは自分にそう言い聞かせようとする。
だが、本に対する飢えのような気持ちが、ジュードを責めたてる。
しばらくジュードは百面相していたが、やがて、恐る恐るあたりを伺い、スタッフがいないことを確かめると、こっそりバッグに本を入れてしまう。
そして、平静を装って図書館を後にした。


 (何てこと・・しちゃったんだろう・・・)
アパートの部屋で、ジュードは打ち沈んでいた。
視線の先には図書館から持ちだしてきた本。
 だが、あれほど読みたいと思っていたにも関わらず、今では手に取る気力すらない。
(最低だよ・・。こんなの・・泥棒じゃないか・・・)
自分の振舞いを振り返り、ジュードはそう思わずにはいられない。
欲望に負け、持ちだしてはならない本を勝手に持ち出した。
そんな自分の意志の弱さ、浅ましさが情けなくて、たまらない。
(ちゃんと・・返さなきゃ・・・)
本を見つめながら、ジュードはそう思わずにはいられなかった。


 翌日・・・。
ジュードは恐る恐る大学図書館へとやって来た。
やましい気持ちがあるせいか、誰もが自分のことを見ているのではないか、己の罪を知っているのではないか、そんな気持ちに駆られてしまう。
 (こんなに・・苦しいんだ・・。悪いことをすると・・・)
初めて経験する苦しみに、ジュードは悶えそうになる。
ようやくのことで、禁帯出の本棚にたどり着くと、ジュードは本を元の場所へ戻そうとする。
 「おや、ジュードじゃないか。どうしたんだ?」
突然の声にジュードは出しかけた本をバッグに戻す。
「ガ、ガガガイ!?な、何でいるの!?」
ガイの姿に気づき、ジュードは思わずそう言う。
 「ああ、実は図書館からの通報があったんだ。禁帯出の本が無くなった、もしかしたら盗まれたのかもしれないってな」
「そ・・そうだったんだ。大変だね」
「まぁこれも仕事だからな。おっと!こんなところで話してる場合じゃなかったな」
ガイはそういうと、その場を立ち去り、職員への事情聴取を始める。
 (ま・・まずいよ!?警察まで出てきちゃうなんて!?)
ジュードは愕然とする。
よく見ると、街の守備兵達も現れ、ガイと共に聞き込みを始めようとしている。
今、迂闊に本を戻そうとすれば、見つかってしまうかもしれない。
そうなれば、自分が持ちだしたことがばれてしまう。
となれば、窃盗犯として逮捕されてしまう。
無意識のうちに、ジュードは役人たちに見つからないように図書館を後にすると、急いで逃げ出した。


 (どうしよう・・どうしよう・・どうしよう・・・)
通りを歩きながら、ジュードは考え込んでいた。
まさかここまで事が大きくなってしまうとは。
こうなると、こっそり返して事が済むとも思えない。
 (馬鹿!馬鹿馬鹿馬鹿っ!?僕の馬鹿っ!!どうしてこんなことしちゃったんだっ!!)
今さらながら、ジュードは自分を責めずにはいられない。
後悔の念、罪悪感、恐怖、様々な感情がない交ぜになったまま、トボトボと通りを歩いているうちに、不意にジュードは顔を上げる。
 「あれ?ここは・・・」
ジュードはいつの間にか、アシュトンの教会近く歩いてきたことに気づく。
ジッと尖塔の上に立つ十字架を見つめているうちに、ジュードは教会の門を潜っていった。
 「いらっしゃい、よく来てくれたね」
ちょうど礼拝堂の掃除をしていたアシュトンは、入って来たジュードに声をかける。
「あ、う、うん、ちょっと見物でもしようかなって思ってさ」」
「そうなんだ。まぁ好きなだけ見てってよ」
「ありがとう。それじゃあお言葉に甘えて」
ジュードはそういうと、長椅子の乾拭きをするアシュトンを尻目に、天井や四方の壁に描かれた絵などを見やる。
 (な・・・何て・・言えば・・・)
見物を装いながら、ジュードはアシュトンに話しかけようとする。
だが、言葉が出ない。
 「あれ?どうしたの?」
「え?な、何が?」
アシュトンに尋ねられ、心臓が飛び出しそうになるのを、ジュードは必死に押さえる。
 「いや、何だか話したいことがあるみたいな感じだからさ。もしかして悩みでもあるの?」
「い、いや、そういうわけじゃないよ」
「そう?ならいいんだけど」
アシュトンはそういうと、別の場所を掃除するつもりなのだろう、礼拝堂を後にする。
 (ハァ・・・ダメだな・・僕って・・・)
話すことが出来ない自身の弱さにジュードはため息をつく。
アシュトンなら相談に乗ってくれるかも、そう思って教会に入ったのに、これでは何というざまだろう。
そう思わずにはいられない。
 その後も教会内をぶらつきつつ、掃除をしているアシュトンに話しかけようとするも、勇気が出ず、話せずじまいだった。
(僕の馬鹿・・!!何のためにここに来てるのさ!!)
鐘楼に立ちながら、ジュードはそう思わずにはいられない。
 (意気地なし!どうして話せないのさ!?)
自分を責めるも、逆に却っておのれの情けなさ、弱さ、卑劣振りを突きつけられ、自己嫌悪に陥ってしまう。
そんな気持ちを抱えながら、ジュードは鐘楼からふと眼下の庭を見やる。
そのうちに、ふとある考えが脳裏に浮かび上がる。
その考えにジュードは思わず頭を振るい、追い出そうとする。
 だが、罪悪感と恐怖の板挟みが、ジュードに耐えがたい苦しみを強いる。
身もだえするような苦しみに堪えきれず、ジュードは今にも鐘楼から飛び降りようとした。
「うわあっ!!ダメぇぇぇぇ!!!」
ビックリした声でアシュトンは後ろから羽交い絞めにするようにしてジュードを押さえる。
 「離してっ!?アシュトンッッ!!」
「何言ってるのさ!?自殺なんてさせるわけにはいかないよっ!!」
「お願いだからっ!!うう・・!!僕なんて・・僕・・なんてぇぇ・・うっうう・・!!」
ジュードはヘナヘナと床に崩れ落ちると、泣きだしてしまう。
 「ジュード・・・・」
泣いているジュードをアシュトンは助け起こす。
「とにかく・・。リビングに行こう。お茶でも淹れるからさ」
そう言って、アシュトンはジュードをリビングへと連れていった。


 「どう?落ち着いたかな?」
「あ、う、うん。あ、ありがとう」
アシュトンが淹れたお茶を飲みながら、ジュードはそう答える。
 「よかった。それより、ビックリしたよ~。いきなり飛び降りようとするんだもん」
「ご、ごめんね。ビックリさせちゃって」
「いいんだよ。それより・・どうしてあんなことしたの?よかったら話してみてよ。僕で出来ることなら、力になるからさ」
アシュトンは出来るだけ優しい声で言う。
 「ありがとう。実は・・・」
ジュードは意を決して、バッグから本を取り出した。
「本?これがどうかしたの?」
「うん・・。実は・・禁帯出なんだ・・」
「え?あ!本当だ!?」
ジッと本を見つめ、アシュトンは禁帯出のラベルに気づく。
 「これ、持ち出し禁止ってことだよね?ここにあるってことは・・・」
「そうなんだ。実は・・僕が・・持ちだしたんだ・・」
「詳しく聞かせてくれる?」
「うん、実は・・・」
ジュードは先日、大学図書館でこの本を読みふけっているうちに閉館時間になってしまったこと、続きが読みたくてたまらず、密かに持ちかえってしまったこと、罪悪感などからこっそり元の場所に返そうと思ったものの、ガイ達街の守備兵らが捜査に乗り出したのを知り、戻すに戻せなくなったことなどを話す。
 「それで・・切羽詰まってあんなことしようとしたんだね?」
「そ・・そうなんだ・・。うう・・!!どうしよう・・。こんなこと・・こんなこと・・しなきゃ・・・よかった・・。ううぅうう・・・!!」
ジュードは顔を押さえて泣かずにはいられない。
そんなジュードの姿に、アシュトンは胸が締め付けられる。
 確かに泥棒と言われても仕方が無いことをしてしまったジュードが悪い。
しかし、罪悪感や恐怖に苦しむ今の姿を見れば、十分なくらいに報いは受けている。
今の苦しい状況から何とかして助け出したい。
アシュトンはそう思わずにはいられなくなった。
 「大丈夫、大丈夫だよ、ジュード。僕がついてるから」
アシュトンは優しい声でジュードに呼びかける。
「僕が力になるよ。ちゃんと本、返せるようにするからさ、安心してよ」
「アシュトン、いいの?本当に?」
「いいんだよ、困ってる人の力になるのが神父の仕事だしね」
「あ・・ありがとう・・!!」
ジュードは思わずアシュトンに縋りつく。
 「いいんだよ、気にしないで」
「で・・でも・・本当にいいの?」
「いいんだよ、これくらい」
「でも・・。元はといえば・・僕が悪いのに・・アシュトンに尻拭い・・させちゃう・・なんて・・・」
アシュトンが力を貸してくれることを嬉しいと思いつつも、自分のしたことを振り返ると、やはり素直にそれを喜べないようだった。
 (色々と気にしちゃってるみたいだなぁ・・。どうしたら・・・)
ジュードが抱えている罪悪感やその他の感情をどうしたら解消できるのか。
アシュトンは考える。
 (そうだ!?お仕置きしてあげればいいんだ!!)
不意にその考えが閃いた。
自分もジュードのように罪悪感に苛まれたことがある。
そのとき、自分からお仕置きをお願いして、受けた。
辛く苦しいお仕置きだったが、ちゃんと罰を受けたおかげで、罪悪感からは解放された。
 (でも・・大丈夫かなぁ・・・)
アシュトンは思わず考え込む。
自分もルシフェルによくお仕置きをされているだけに、その苦しみはよくわかる。
わかるだけに、途中でジュードの泣き叫ぶ姿に、自分が耐えきれなくなるかもしれない。
 (でも・・このままじゃ、ずっとジュード気にして、苦しい思いさせ続けることになっちゃう。それなら・・・)
アシュトンは覚悟を決めると、わざと怖い表情を作ってみせる。
 「そうだね、ジュードは悪い子だね」
否定できず、ジュードは黙るしかない。
「悪い子にはお仕置きしないといけないよね。ジュード、覚悟はいいかな?」
「うん、わ、わかってるよ」
「じゃあ、ここに来て」
アシュトンはそういうと、軽く膝を叩いて合図する。
ジュードは自分が悪いとわかっているからか、素直に膝にうつ伏せになる。
だが、上着を捲りあげられ、下着ごとズボンを降ろされ、お尻をあらわにされると、全身を震わせる。
 「うぅ・・・・」
(凄く・・恥ずかしいんだよね、このときって・・・)
膝の上でお尻だけ丸出しにされ、身体を震わせるジュードの姿に、アシュトンは同情せずにはいられない。
自分もその苦しみが分かるだけに、ここからさらに苦痛を与えることに、思わず躊躇しそうになる。
 (やっぱりやめた・・・僕の馬鹿っ!何言ってるの!?お仕置きされるよりも、されないで許してもらえないことの方が辛いじゃないかっ!!)
弱気になりかけた自分を、アシュトンは叱咤する。
お仕置きは確かに痛くて苦しくて辛い。
だが、終わった後には許しが待っている。
罰せられず、許しを得られない方が、精神的な苦痛は大きいことも知っていた。
 (ジュードのことを本当に考えるなら、叩いてあげなきゃでしょ!!気弱になってどうするの!!)
くじけかける自分に喝を入れ、アシュトンはジュードの身体を押さえ、お尻をジッと見つめる。
 「じゃあ行くよ、いいね?」
黙ってジュードが頷くと、アシュトンはゆっくりと手を振り上げた。


 バアッシィィィ~~~~ンッッッッ!!!
「うわあっっ!!」
最初の強烈な一撃に、ジュードは思わず背をのけ反らせ、顔を上げる。
 (痛いんだよね・・・最初の一発って・・)
自分も知っているだけに、アシュトンはそう思わずにはいられない。
二発目からは威力を落とし、代わりに連続で叩きだす。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
ジュードは必死に口を引き結び、両手に力を込めてソファをギュッと握りしめる。
(やっぱり黙ってるかぁ。無理も無いよね。恥ずかしいし)
黙って耐えるジュードの姿に、アシュトンは気持ちを察する。
自分の経験から、叩かれる方の気持ちもよくわかる。
 (もう少ししないと泣かない・・っていうか泣かせられないよね)
アシュトンはそう判断すると、平手の勢いを強める。
バシッ!バンッ!バシッ!バンッ!バンッ!バシッ!
「・・ぁ・・・っ・・ぅ・・・ぁ・・・ぅ・・ぁ・・・」
耐えきれなくなったのだろう、ジュードの口から声が漏れだす。
 (我慢出来なくなってきたんだ、お尻も色づいてきてるし)
微かに漏れた呻き声、ほんのり染まってきたお尻にアシュトンはそう判断する。
(でも・・まだダメだから・・。ちゃんと反省してもらわないとだし、ジュードのモヤモヤも晴れないし)
アシュトンはさらに平手の勢いを強める。
ジュードを痛い目に遭わせるのは本意ではない。
だが、自分もお仕置きを普段されているだけに、本当に反省したといえる心理にはまだ遠いことも知っていた。
それゆえ、敢えてアシュトンは平手の勢いをさらに強める。
 ビッダァァ~ンッ!バッジィ~ンッ!ビッダァ~ンッ!バッアア~ンッ!
「うわあっ!ひいっ!痛あっ!!うわあっ!!」
さらに強烈な痛みに、ジュードはもう我慢の限界なのだろう、恥も外聞も無く悲鳴を上げる。
 ビッダァァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!ビバッダァ~ンッ!バアッジィ~ンッ!
「ひ・・!アシュトン・・!痛いっ!痛いよっ!!やめて・・!!」
痛みに思わずジュードはそう言う。
だが、アシュトンは敢えて厳しい物言いをする。
 「だめだよ。ジュード、そもそも君が悪いんでしょう?」
「う・・そ・・それは・・痛あっ!!」
お尻を叩きながら、アシュトンはお説教を始める。
お仕置きはきちんと反省してもらうのが一番の目的。
そのためには、自分がしたことやそれがどうして悪いのか、何故お仕置きされているのか、などを理解してもらわなくてはいけない。
やはりこれも、今までの経験から身を以って知ったことだった。
 バッジィィィ~ンッ!ビッダァァ~ンッ!バッアア~ンッ!バアッジィ~ンッ!
「ダメじゃないか、勝手に禁帯出の本を持ちだしたりしたら。そういうのは泥棒なんだよ?」
ジュードのお尻を赤く染め上げてゆきながら、アシュトンはお説教を続ける。
 「ごめん・・なさい・・。ど・・どうしても・・読みたくて・・我慢・・出来な・・うわあっ!!痛ぁぁぁ!!」
「そんなの理由にならないでしょう?ジュードがしたことは泥棒だよ?犯罪だよ?本当なら、お尻ぶたれるぐらいで許してもらえることじゃないんだよ」
力強く、平手を落として行きながら、アシュトンは言い聞かせるように言う。
 「ご・・ごめん・・なさい・・・」
「ジュード、君がこんなことしてもし逮捕されたりしたら、悲しむ人が出るよ。いや、もし逮捕されなくても、君がこんなことする悪い子になっちゃっただなんて思ったら、ご家族やボーマンさんだって悲しむと思うよ。大事な人に悲しい思いさせてまで、こんなことするなんて、理由にならないでしょ?」
「ご・・ごめん・・なさい・・。ごめん・・なさい・・うぅううぅ・・・!!」
お説教されているうちに罪悪感が強まってきたのか、ジュードはさらに泣きだす。
 (もうそろそろかな?)
頃合いだと判断したアシュトンは、ジュードに尋ねる。
「ジュード、反省してる?」
「してる・・。してるよ・・。泥棒なんかして・・ごめん・・なさい・・・」
「それだけじゃないでしょう?もしかしたらジュードのせいで、皆を傷つけたかもしれないし、心配かけたりしたかもだよ?」
「そ・・そうだね・・。そのこと・・考えなかったよ・・。心配させたりして・・ごめんなさい・・・」
「わかってくれたみたいだね。それじゃあジュード、仕上げに今までよりずっと痛くて、辛くて、怖くて、大泣きせずにはいられないお仕置きをするよ。いいね?」
もう十分反省しているとわかったが、敢えてアシュトンは厳しい宣告をする。
ここで仕上げに厳しいお仕置きをすれば、本当に骨身に沁みる。
決して、約束を破らない。
かわいそうとは思うが、敢えてアシュトンは心を鬼にする。
 「わ・・わかったよ。す・・凄く・・嫌だし・・怖いけど・・。悪いのは・・僕だから・・」
「いい子だね、ジュードは。出来るだけ早く終われるように僕も頑張るよ」
アシュトンはそういうと、再び手を振り上げた。
 ビッダァァァァ~~~~~ンッッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~!!!!
「うっわああああああああ!!!!!」
今までとはあまりにも違う痛みにジュードは絶叫する。
 バアッジィィィィ~~~~~ンッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~!!!!!!
「ごめんなさいっ!ごめんなさぁいっ!二度と・・二度としませんっ!!ごめんなさぁぁいいいい!!」
ジュードは両脚をバタつかせながら必死に謝る。
そんなジュードに、アシュトンは敢えて平手の雨を振り下ろし続けた。


 「うぅう・・!!うぅううぅう・・・!!」
ジュードはボロボロと大粒の涙を零して泣いていた。
お尻は今や、見事なワインレッドに染め上がってしまっている。
触ると、火傷するかと思うほど熱くなっていた。
 「ジュード、痛い?熱い?」
一旦お尻を叩く手を止めて、アシュトンは尋ねる。
「痛い・・痛いよ・・。熱い・・熱いよ・・。お尻が・・お尻が・・火事になってるみたいだよ・・。うぅうう・・・」
ジュードはお尻の苦痛に泣かずにはいられない。
 「そうだよね、本当に辛いよね。でも、ジュードが悪い子のままだったら、大切な人にこれよりもっと辛い思いをさせることになるかもしれないし、ジュードだってもっと辛い思いをするかもしれないんだよ。もう二度とジュードには悪い子にはなって欲しくない。だから、敢えてひどいことをしたよ。ジュード、もう二度とあんなことしちゃいけないよ。約束出来る?」
「わ・・わかったよ・・。約束・・するよ・・。うう・・。も・・もう・・二度と・・しない・・から・・・」
「わかってくれてよかった。じゃあ、お仕置きは終わりだよ」


 「くぅぅ・・!!」
「ご、ごめん!?沁みた!?」
苦痛の声を上げたジュードに、アシュトンは思わず謝る。
 「ちょ・・ちょっと・・。でも・・大丈夫だよ」
「そ、そう。ご、ごめんね。叩きすぎちゃったね・・・」
「いいんだよ、アシュトンのおかげで、モヤモヤしたのとか晴れたから。叱ってくれてありがとう」
お仕置きのおかげで、罪悪感などから解放されたからか、ジュードはそう礼を言う。
「楽になってもらえたようでよかった。ホッとしたよ」
薬を塗りながら、アシュトンがそう言ったときだった。
 「アシュトン、いるのか?」
「あれ?ガイかな?ちょっと待っててね」
アシュトンはそういうと、ガイを出迎えようとする。
 「あっ!アシュトンッ!」
「何?」
「悪いけど、ガイを連れてきてくれる?僕の口から、ちゃんと話したいんだ」
「え?いいの?それで?」
「うん、アシュトンのおかげで勇気が出たみたいだから。お願いできるかな?」
「わかったよ。ジュードがそうしたいなら」
アシュトンはそう言うと、部屋を出てゆき、しばらくしてガイを連れて戻って来る。
 「おや?どうしたんだ?お尻が真っ赤じゃないか」
ソファにうつ伏せで、真っ赤なお尻にタオルを乗せたジュードの姿に、ガイは思わず尋ねる。
「うん、ちょ、ちょっとね。それよりガイ、図書館の一件は目星がついたの?」
「いや。まだだ。それがどうかしたのか?」
「うん・・。ごめんなさい、実は・・僕が犯人なんだ」
ジュードはそういうと、持ちだしてしまった本をガイに差し出す。
 「これは・・!?」
ガイはすぐに図書館から無くなったと知らせを受けた本だと気づく。
「ごめんなさい・・。禁帯出なのはわかっていたけど・・。どうしても・・読みたくて・・。いけないことだとは・・わかってたけど・・・」
「そういう・・わけだったのか・・・」
ジュードの言葉にガイは納得する。
 「ねぇガイ、役人の君にこんなことお願いするのは何だけどさ、何とか丸く収めてあげてよ。ジュードには僕から叱っておいたし、ジュードだってちゃんと反省してるからさ」
アシュトンは必死にジュードの弁護をする。
 「ふぅむ・・。コイツは厄介だな・・。だが・・幸い本は無事にこうして返ってきたことだしな。それに・・・ジュード、本当にもう二度としないって約束出来るか?」
「するよ・・。もし・・破ったら・・・毎日お尻一万回叩かれてもいいよ」
「ぼ、僕からも二度とこんなことさせないって約束するよ」
ジュードとアシュトンがそれぞれガイにそう約束する。
「わかった。じゃあ俺が何とか上手く話をつけよう」
「ありがとう!よかったね、ジュード!」
アシュトンはホッとした表情でジュードに言う。
 「二人ともありがとう。僕のために・・・」
「いいのさ、そのお尻を見ればもう反省してるのはわかるしな。それより痛いだろう?無理はいけないぞ」
「そうだよ、ジュード、後はガイや僕達に任せて、今は休みなよ」
「わかったよ。それじゃあ・・お言葉に甘えて・・」
そういうと、ジュードは静かに目を閉じた。


 ―完―

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