若い頃は・・・(SO2&テイルズより:ウッドロウ/スタン、共演パロ)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「カイルーーーっっ!!どこに行ったんだーーーいっっっ!!」
半狂乱な姿で、スタンは街中を駆け巡る。
「カイル・・カイル・・どこに行ったのさぁぁ・・。早く見つけないと・・・」
スタンはこの世の終わりと言わんばかりの表情を浮かべながら、握っている紙切れに視線を向ける。
『お仕置きをやめるって約束するまで帰らないからね!! カイルより』
紙切れにはそう書かれていた。


 同じ頃・・・。
「それで家出したってのかい?」
呆れたような声でナナリーはカイルに尋ねる。
よその街に引っ越したはずのカイルが突然現れたかと思うと、家出したからこっちのギルド会館にしばらく泊めて欲しいなどといいだしたのだ。
何だと思い、わけを尋ねてみれば、お仕置きをやめさせるための家出だという。
 「だって父さん、いつもいつもお尻叩くからっ!!」
「何言ってんだい?それはアンタが悪いことしたからだろう?」
「だ、だからってひどいじゃないっ!だから決めたんだっ!お仕置きをやめさせてやるんだって!!」
「カイル、そういうのをワガママって言うんだよ?さっさと帰ってやんな。間違いなく心配してるよ?」
「やだっ!父さんがお仕置きやめるって言うまで絶対に帰らないんだからっ!!」
「カイル~?いい加減にしたらどうだい?」
さすがにナナリーも厳しい表情になる。
いわゆる姉御肌で面倒見が良い性格のため、カイルもお姉さんのような存在として懐いているが、こういうときは厳しい。
 「う・・だ、だって・・」
「だってじゃないだろう?ワガママな子は許さないよ?」
「うわーーんっっ!!やだやだっ!?助けて~~~!!!???」
首根っこを掴まれ、今にもお仕置きの体勢にされそうな恐怖に、カイルが泣き叫んだときだった。
 「ナナリー君、そこまでにしたまえ」
突然、何者かが声をかける。
声をかけたのはウッドロウ。
このギルドの主で、スタン達一家とも昔馴染みだ。
 「うわあ~~んっっ!!ウッドロウさ~~んっっ!!」
カイルはウッドロウに駆け寄るや、どっと泣きだす。
「大丈夫かね?カイル君?」
「ひぃ~んっ。ナナリーさんに叩かれると思って・・怖かったよ~~」
「よしよし。大丈夫だよ。まずは私の執務室へ行きたまえ。お茶とお菓子を用意してある。それを食べて落ち着くといい」
ウッドロウはそういうと、カイルは自室へと行かせる。
 「すまないね、君には手をかけさせてしまったね」
ウッドロウはナナリーにそう謝る。
「別にいいさ。でもいいのかい?カイルが悪いのはあんただってわかるだろう?」
「わかっているよ。でも、今のカイル君は正論を言っても聞き入れてはくれまい。落ち着いたところで、私から説得するよ。すまないが、スタン君に、こちらにいること、そして頃合いを見て迎えに来るように連絡してくれたまえ」
「わかったよ。それじゃあ悪いけど任せるよ」
そういうと、ナナリーは連絡を取りに向かい、ウッドロウは自室へと向かっていった。


 「どうだい?おいしいかね?」
「うんっ!おいしいっ!もっと食べたいっ!!」
「そう言ってもらえるとよかったよ。まだまだあるから好きなだけ食べたまえ」
「よーしっ!じゃあいただきまーすっ!」
カイルはウッドロウの好意に素直に甘え、どんどんお菓子を食べる。
あっという間にお菓子は無くなってしまった。
 「ふぅ~。お腹一杯~~」
「カイル君、少しは落ち着いたかな?」
「うん。ナナリーさんに怒られそうになって、怖かったんだけど、もう大丈夫だよ。ありがとう、助けてくれて」
「いや、構わないよ。それよりカイル君、どうやらスタン君に不満があるそうだね?」
「うん、実はさ・・・」
そういうと、カイルは自分がスタンにされているお仕置きについて、色々と話しだす。
 「なるほど、それは確かに辛いだろうねぇ」
「そうでしょう!本当に痛いんだよ!痛くて痛くて泣いてるのにさ!!それなのにちっともやめてくれないんだよ!!どんなに泣いても『カイルが悪い子だったからだろ?』なんて言ってもっと叩くんだからさ!!」
「確かにそれは怒りたくなるだろうね」
ウッドロウはカイルの言葉に相槌を打ち、或いは共感を示す。
決して否定はしない。
不満があり、それを誰かに聞いてもらいたい。
それがわかっているからだ。
 「ああもうっ!どうして痛い思いさせるのさっ!痛くて怖くて恥ずかしいのにっ!!父さんはどうせ叩かれたことなんかないから、俺の気持ちなんてわからないんだよっっ!!」
「いや、それは違うよ、カイル君」
今まで決して否定をしなかったウッドロウが、ここで初めて否定をする。
 「何が違うの!?ウッドロウさんまで俺を悪い子扱いするの!?」
否定されたからか、思わずカイルは怒りそうになる。
「違うよ。カイル君、スタン君は誰よりも叩かれる子の気持ちがわかっているよ」
「そんなはずないよっ!だってあんなに叩くんだよ!?」
「まぁ確かに君には納得できないだろうね。よし・・。カイル君、私と約束が出来るかい?」
「約束?」
カイルは怪訝な表情を浮かべる。
「そうだよ。私が話したことは絶対誰にも、それこそスタン君にも話さないと約束出来るかい?そうすれば、スタン君とお仕置きについての、昔話を聞かせてあげよう」
「するっ!するよっ!だから教えて!!」
父親の昔話と聞き、カイルは思わず目を輝かせる。
どんな話でも、父親の話は聞きたいからだ。
 「わかったよ。では、話してあげよう・・。そう・・あれはカイル君が生まれるより前、スタン君が私のところで働くようになってしばらくのことだったかな・・・」


 十数年前・・・・。
「ふぁぁぁ・・。よく・・寝たなぁ・・」
大きなあくびと共に、スタンは目を覚ます。
 「今、何時・・えええええ!!!!????」
目覚まし時計を見るなり、スタンは驚く。
既に針は昼を回ってしまっている。
遅刻も遅刻、大遅刻だ。
「た、大変だぁぁ~~~っっっ!!!」
慌ててスタンは着替えると、食事もそっちのけでアパートを飛び出した。
 「すみませんっ!本当にすみませんっっ!!」
スタンは平謝りにウッドロウに謝る。
「謝ればいいというものではないよ?これで何度目だと思っているのかね?」
寝坊による遅刻の常連だからか、さすがにウッドロウの口調や表情も厳しい。
「わ、わかってますっ!こ、今度こそもう遅刻しません!約束しますっっ!!」
「その言葉も何度も聞いたのだけれどね。だが、君が反省しているのはわかっているよ。いいだろう、今回は許そう」
「す・・すみません・・。本当に・・・」
ようやく許してもらえ、スタンはホッとする。
 「だがスタン君、それも今回までだ。もし、また遅刻をしたら、今度こそそれなりの対応を取らせてもらうよ。いいかね?」
「は、はいっ!わかってますっ!!」
「ならいいだろう。下がりたまえ」
スタンはホッとしつつも、肩を落として部屋を後にする。
 「とほほ・・。また、怒られちゃったよ・・・」
「当然だ。これで何度目だと思っている?」
「仕方ないだろう?俺、一旦寝ると中々起きられないんだからさぁ」
「理由になるか!クビになってもいいのか!?全く・・何だってこんなやつと・・・」
リオンはため息をつかずにはいられなかった。


 数日後・・・・。
「ふぁぁぁ・・・。もう朝・・・えええええええ!!!!????」
目を覚ましたスタンは時計と窓の外を見るなり、声を上げる。
時刻は昼どころか、とっくに夕方。
「どどどどどうしようっ!?また遅刻だよ!!??」
スタンは必死の様相で家を飛び出し、急いで会館へと向かっていった。


 (やっぱり・・・怒ってる・・・・)
スタンは恐る恐るウッドロウの方を見やる。
冷静さを保とうとしているものの、堪忍袋の緒が切れそうになっているのが感じ取れた。
 「スタン君・・言ったはずだったね?今度もし遅刻をしたら・・それなりの対応を取らせてもらうと」
「す・・すみません・・」
謝るスタンだったが、さすがに今回はウッドロウの表情も険しい。
 「謝ればいいというものではないよ。スタン君、そこの机に手をついて立ちたまえ」
「あ、あの・・何するんですか?」
恐る恐るスタンは尋ねる。
「いいから言う通りにしたまえ」
有無を言わせない調子に、スタンは従うしかない。
言われた通り、机に手をついて立つと、ちょうどお尻を突き出す体勢になる。
ウッドロウはその状態のスタンを片手で押さえると、もう片方の手で何とズボンを降ろしてしまう。
 「うわっ!ちょ、ちょっとっ!何してるんですかっ!?」
いきなりお尻を出され、スタンは驚く。
「お仕置きだよ。しっかり反省したまえ」
ウッドロウはそういうと、手を振り上げた。


 バッシィィィ~~~~ンッッッッ!!!
「うわっ!?」
(な、何!?一体!?)
弾けるような音と共にお尻に痛みが走る。
突然の出来事に、スタンは混乱する。
 バシッ!バンッ!バシッ!ビダンッ!
混乱するスタンをよそに、お尻の痛みがさらに増してくる。
(何!?一体どうなってるんだよ!?)
思わずスタンは後ろを振り向く。
すると、お尻にウッドロウの手が振り下ろされているではないか。
 「うわあっ!?な、何してるんですかっ!?ウッドロウさんっ!!」
まさかの光景にスタンは驚く。
「言ったはずだよ?お仕置きだとね」
ウッドロウはお尻を叩きながら言う。
「だ、だからって何で尻叩きなんですかー!?俺、子供じゃないですよーー!!」
さすがにスタンも抗議する。
 「スタン君、私は何度も君に注意したはずだったね?」
そんなスタンを、ウッドロウは厳しい表情で見つめ、尋ねる。
「う・・そ・・それは・・・」
「それにも関わらず、君の寝坊と遅刻は直らなかったね?それが大人の行動と言えるかね?」
「う・・す・・すみません・・・」
反論の余地が無いため、スタンは謝るしかない。
 「今までの君の行動は子供と同じだよ。だから、子供のお仕置きでしっかり反省したまえ」
「でも、恥ずかしいですよー!?」
「恥ずかしいのもお仕置きのうちだよ」
そういうと、ウッドロウはさらにお尻を叩く。
 バシッ!バンッ!バシッ!バアンッ!バシッ!バアンッ!
「うわっ!痛っ!ウッドロウさんっ!痛いですってっ!」
「お仕置きだから痛いのは当然だよ。それよりスタン君、何度も寝坊や遅刻をして。それでどれほど迷惑をかけていると思っているのかね?」
「す・・すみません・・。でも・・俺・・昔から起きる・・の・・うわっ!苦手で・・・」
「それは理由にならないだろう?さすがに今日は私も怒っているからね。本気でいかせてもらうよ」
ウッドロウはそう言うと、平手の勢いを一気に強める。
 ビッダァァァァァ~~~~~ンッッッッッッ!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~~~~ッッッッッッ!!!!!
「うっわああああああ!!!!!」
まるで集中豪雨さながらの平手の嵐に、スタンは絶叫する。
 バアッジィィィィィ~~~~~ンンッッッッッッ!!!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~ッッッッッ!!!!!
 「うわあああ!痛いぃぃぃぃ!!ウッドロウさんっ!!お、俺が悪かったですからっ!!も、もうしませぇぇぇんっっ!!うわあああ!!痛っ!痛いぃぃぃぃ!!!!」
必死に謝るスタンだったが、お尻に容赦なく平手が降り注ぐ。
その後、スタンの悲鳴とお尻を叩く音が執務室に響きわたり続けた。


 「うっ・・うっうっうっ・・・」
机にぐったり寄りかかった姿で、スタンは泣いていた。
お尻は今やサルのお尻にようになってしまっている。
 「スタン君、痛いかね?恥ずかしいかね?」
痛みにお尻をさするスタンに、ウッドロウは尋ねる。
「い、痛いなんてもんじゃないですよー!そ、それには、恥ずかしいなんて・・ものじゃ・・。穴があったら・・入りたいですよ~~」
目尻に涙を浮かべてスタンは答える。
「その痛みと恥ずかしさを忘れてはいけないよ。もう遅刻はしないと約束するかね?」
「し、しますっ!今度こそ二度としませんっ!!」
「いいだろう。ただし・・約束を破ったらこんなものではすまさないよ?」
ウッドロウの言葉にスタンは必死に頷く。
それを見て、ようやくウッドロウは手を降ろした。


 「ということがあったのだよ・・・」
「そうだったんだ・・。父さんもウッドロウさんにお尻ぶたれてたんだ・・・」
初めて知る事実に、カイルは目を丸くする。
 「そうだねぇ。悪気が一切ないのはわかっているが、スタン君の寝坊や遅刻はひどいものだったからねぇ。結局、その後も遅刻が直らなかったので、私も何度かお仕置きしたものだよ。まぁ最終的にはリオン君やルーティ君が起こしに行くようになってくれたからよかったけれどね。カイル君にもその点では苦労させられたね」
「う・・ご、ごめんなさい・・」
カイルも父親似で寝坊・遅刻の常習犯だったため、こちらに勤務のときはウッドロウから叱られたりしただけに、カイルも謝るしかなかった。
 「でも、父さんお尻叩かれる辛さがわかってるのに、どうしてあんなに叩くんだろ?」
話を聞いて沸きでた疑問に、ウッドロウが答える。
「これは想像だけれどね。お尻を叩かれたことがあるからこそだよ。こうしてお尻をぶたれれば、それこそ身にしみて反省するからね。スタン君とてカイル君を泣かせたくは無いのだよ。だけれどもね、それでも叱らなければいけないときというのがあるのだよ、大人には。君も子供を持つようになれば、わかるよ」
「そういう・・ものなのかなぁ・・・」
カイルが困惑した表情を浮かべて呟いたときだった。
 「カイルーーーーッッッッ!!!!」
突然、ドアが開いたかと思うや、スタンが飛び込んで来た。
飛び込んだスタンはカイルを思い切り抱きしめる。
 「うわっ!と、父さんっ!な、何でっ!!」
「ナナリーさんから連絡受けたんだよ~!よかったぁぁ・・。無事で・・・・」
大泣きしながら、スタンは安堵の表情で言う。
「うう・・。よかったよぉ・・。どこにいるのかわからなくてさ・・。怪我でもしてるんじゃないか・・・。変な人に襲われて口で言えないようなヒドイことをされちゃったんじゃないかって・・ううう・・よかった・・よかったよ・・・・」
ボロボロ大泣きしながら抱きしめるスタンに、カイルは罪悪感が沸いてくる。
こんなに必死で探して、見つければ大泣きするような父親が、自分を泣かせたくてお尻を叩くような真似をするはずが無い。
そうわかったからだ。
 「と、父さん・・。ごめんなさい・・・。お・・俺のワガママで家出なんかしちゃって・・」
「いいんだよ、そんなの。俺こそいつも泣かせちゃってばかりだよね。カイルが家出したって仕方ないよ。カイルが本当に辛くて嫌なら、もう二度としないよ」
「ううん。いいよ。今後もお仕置きしてさ。俺が悪いのは事実だし。だ、だけどさ。あまり叩きすぎないでね?痛いし、怖いからさ」
「ぜ、善処はするよ・・・。で、出来るだけさ・・・。あっ!ウッドロウさん、すみません。カイルがご迷惑かけて」
スタンはウッドロウに気づき、謝る。
 「いいのだよ、それくらい。それより、二人とも仲直り出来たかね?」
「うん!ウッドロウさんに色々話聞いてもらったら、すっきりしたし。父さんも迎え来てくれたし。それに面白い話も聞かせてくれたし。ありがとうね、ウッドロウさん」
「色々お世話になりました。じゃあ、帰ろうか?」
「うん!」
仲直りした二人は、そのまま部屋を後にする。
そんな二人をウッドロウは優しい目で見送った。


 「そういえばカイル、ウッドロウさんから面白い話聞かせてもらったんだって?」
「うん、そうだよ」
「何の話だい?父さんにも聞かせて欲しいなぁ」
「ダメだよ!ウッドロウさんと約束したんだから!二人だけの秘密って。特に父さんには絶対内緒だって」
「ええ~。そんな~。いいじゃないか~」
「ダーメ、破ったら俺がウッドロウさんに叱られちゃうよー」
「そっか。それはまずいよなぁ」
「それより父さん、家までおんぶしてよー!」
「わかったよ」
スタンはそういうと、息子をおんぶする。
そしてそのまま、家まで帰っていった。


 ―完―
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