妹愛もほどほどに(SO2&テイルズより:スタン/セネル、共演パロ)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。許容出来る方のみご覧下さい)


 「すまないな、手伝ってもらって」
「いいんだよ、セネルにはいつもパンを卸してもらってるし」
「これくらい何ということはない。友人のために力を貸すのは騎士、いや人として当然のことだ」
礼を言うセネルに、アシュトンとクロエはそれぞれ、そう返す。
セネルに頼まれ、新作パン作りのための材料探しを手伝ったのである。
「おかげでいい新作パンが作れそうだ。助かったよ。おっと、報酬を渡さ・・・」
セネルが二人に報酬を渡そうとしたそのときだった。
 「お兄ちゃん!!」
不意に上がった声に思わずセネルは振り向く。
直後、セネルは驚いた表情を浮かべると、声の主に駆け寄った。
 「シャーリィ!シャーリィじゃないか!!」
「お兄ちゃんっ!会いたかったよ!!」
セネルとシャーリィは互いに駆け寄ると、固くお互いを抱きしめあう。
しばらくの間、抱き合っていたが、やがてクロエのせき払いで、セネルは我に返る。
 「す、すまないクロエ!す、すっかり忘れてた!!」
「あ、あの・・・。どなたかな?」
事情が分からず、アシュトンはおずおずと尋ねる。
 「悪かった。アシュトンは知らないんだったな。俺の妹でシャーリィだ。シャーリィ、自己紹介してくれ」
「うん。はじめまして、シャーリィです。お兄ちゃんがお世話になってるみたいですね」
「こちらこそはじめまして。僕はアシュトン・アンカース。町の教会で神父をやってるよ。そっか、君がセネルがよく話してた妹さんなんだね」
「お、お兄ちゃん!わ、私の話皆にしてたの!?」
「ん?何か悪かったか?」
恥ずかしげに言うシャーリィに、セネルは怪訝な表情で尋ねる。
 「そうじゃないけど・・。何だか恥ずかしいよ」
「わ、悪かった。嫌な思いさせたのなら謝る。すまない」
「まぁ、別に怒ってるわけじゃないから」
「そうか。ならよかった。それより、挨拶は済んだのか?」
「ううん、今回ってるところ」
「そうか。じゃあ、俺が案内しよう」
「本当!ありがとう、お兄ちゃん!」
「いいんだ。じゃあ、行こう」
「うん!」
シャーリィはセネルの片腕に抱きつき、一緒にその場を去る。
 「どうしたの?そんな難しい顔して?」
クロエの表情に、アシュトンは思わず尋ねる。
「いや、何でも無い」
「そう、ならいいんだけど。あっ!ごめん!教会に戻らないとだから失礼するよ」
そう言って去るアシュトンを尻目に、クロエは深刻な表情を浮かべて呟く。
「まさかフェンネスまでやって来るとは・・・・。クーリッジの妹愛がさらに暴走するようなことにならねばよいのだが・・・・・」
セネルは自他ともに認めるシスコン。
昔から妹絡みでよく騒ぎを起こしてきたし、こちらではそれが原因でスタン達にお仕置きされるようなこともあるだけに、クロエは心配せずにはいられない。
(友として・・そういうことにならぬように用心するしかあるまい・・。とはいえ・・)
出来るだけセネルのフォローをしようと決意しつつ、セネルのシスコンぶりを知っているだけに、どこまでフォロー出来るか、不安を抱かずにはいられなかった。


 「本当に・・・大丈夫なのか!?」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。私だって自分で戦える力はあるんだよ?」
「で・・でも・・」
心配そうなクーリッジにマルタとクロエが言う。
 「クーリッジ、私もいるのだし、フェンネスの力はクーリッジがよく知っているだろう?」
「何よー?アタシ達じゃ信用できないって言うのー?」
「そうじゃないが・・・・」
セネルは心配そうに言う。
何よりも妹を愛するセネルにとって、シャーリィがクエストに行くのだけでも心配でたまらないのだ。
 「お兄ちゃん、心配してくれるのは嬉しいけど、され過ぎちゃうのも困るし、辛いんだよ?お願いだからわかって」
「わ、わかった。シャーリィがそう言うなら・・。でも、終わったらすぐに帰って来るんだぞ!知らない奴に声を掛けられてもついてくんじゃないぞ!!」
「それくらいわかってるよ。大丈夫だよ」
「クーリッジ、心配なのはわかるが、それはフェンネスを馬鹿にしているぞ?」
「そ、そうか。すまない・・。二人とも、くれぐれも頼んだぞ」
未だに不安な表情を浮かべるセネルが見守る中、三人はクエストへと出かけていった。


 (まだかまだかまだかまだかまだかまだか!!!)
せわしなく部屋の中を、ぐるぐると歩きまわりながら、セネルは窓の外をジッと見つめていた。
シャーリィがいつ帰って来るか、それを待っているのだ。
(怪我してないか!?変な奴に声を掛けられてないか!?)
そんな心配が頭の中をひっきりなしに駆け回る。
(まだ帰ってないのか!?まさか途中で何か・・・!!)
そんな想像に、思わずセネルは飛び出そうとする。
そのとき、窓の外にシャーリィの姿が見えた。
 妹の姿を認めるや、セネルは矢玉のような勢いで飛び出す。
「シャーリィ!!」
声をかけるなり、セネルは抱きしめる。
「よかった!帰ってきたんだな・・・!!」
「お兄ちゃん、大袈裟だよ・・・」
「心配で心配でたまらなかったんだ。さぁ、疲れただろう?俺のパンでも・・ん!?」
不意にセネルはシャーリィの服が破れていることに気づく。
 「シャーリィ!?何だこれは!?」
「あれ?いつの間に怪我したんだろ?」
初めて気づき、怪訝な表情を浮かべるシャーリィを尻目に、セネルはマルタの方を振り向き、恐ろしい顔で言う。
「おい!お前がついてて何だコレは!?怪我してるじゃないか!?」
「ちょ、ちょっと!それは言いがかりじゃない!?」
「そうだ!クーリッジ!落ち着け!!」
今にもマルタに怒りの矛先を向けそうなセネルを、クロエが必死に止める。
 「どこで怪我したんだ!?」
「わ、わからないよ。多分、クエストの間に・・」
「そうか・・!!確か川向うの森だったな・・!!許せない・・!!シャーリィにこんな傷を負わせて・・・!!くそっ!!丸ごと焼き払ってやる!!」
「「「ええええええええええええええ!!!!!!!????????」」」
とんでもないことを言いだしたセネルに、三人とも驚愕の声を上げる。
 「ちょ、ちょっとっ!お兄ちゃん落ち着・・・」
シャーリィが止めようとする間も有らばこそ、セネルは銃弾のように飛び出して行ってしまう。
 「た、大変っ!今のお兄ちゃんなら本当に森を焼き払っちゃうかも!!」
「これは見過ごすわけにはゆかぬ!フェンネス!ルアルディ!行くぞ!!」
三人は怒りのセネルを追いかけ、再び会館を飛び出した。


 数時間後、川向うの森・・・。
「すみません、お二人に手伝ってもらったりして」
フィリアはスタンとアシュトンにそう言う。
モンスター調査のため、森に来ているところだった。
スタン達にはその手伝いを頼んだのである。
 「いいんだよ。俺やカイルだってフィリアには昔から世話になってるし。お互い様だよ」
「そうだよ。僕だってフィリアさんにはお世話になってるからさ」
「そう言っていただけると安心します。あら?」
フィリアはクロエ達が息せき切ってやって来ることに気づく。
 「フィリス!エルロン!アンカース!ちょうどよかった!クーリッジを見かけてはいないか!?」
「いや、見かけてないけど?何かあったのかい?」
怪訝な表情で尋ねるスタンに、シャーリィが事情を話す。
 「ええ!?それ、本当なの!?」
アシュトンは思わず声を上げる。
「はい、お兄ちゃんのことだから、本当にやると思うんです。今頃どこかで火でもつけちゃってるんじゃないかと・・・・」
「た、確かに・・・。セネルならありえるかもな・・って何だアレ!?」
思わず皆はスタンが指差した方を振り向く。
すると、いつの間にかゴウゴウと大きな炎が燃え上がっていた。
 「うわあっ!?た、大変だっ!!」
「嘘っ!?本当にやっちゃったの!?」
スタンに続き、マルタが声を上げる。
 「これは放ってはおけません!アシュトンさん!スタンさん!」
「うん。このままじゃ森が本当に無くなっちゃう!!」
「そうなったら皆困るし、セネルも大変なことになっちゃうぞ!!行こう!」
スタン達はシャーリィ達と合流すると、燃え盛る炎めがけて一目散に駈けて行った。
 「竜鳳天駈!!」
炎を纏ってセネルは上空から突進し、木に体当たりする。
木が燃え上がるのを尻目に、着地したセネルは、火に驚いて飛び出してきたモンスターに掴みかかる。
 「もらったーーっっ!!」
ジャイアントスイングの要領でモンスターを振りまわし、群がる他の魔物をふっ飛ばした後、掴んでいたモンスターも投げ飛ばす。
「輪舞爆牙弾!!」
さらに高速連続蹴りで木をへし折り、魔物達を次々と蹴散らしていた。
 「これは・・・!?」
「うっわ・・・」
セネルが繰り広げる破壊と暴力の光景に全員愕然とする。
 「セネルッ!!やめなよっ!!」
「あっ!いけませんっ!うかつに近づいてはっ!!」
フィリアが止める間もなく、アシュトンは駆け寄り、セネルを止めようとする。
「うるさいっ!邪魔するなっっ!!魔神拳・竜牙っっ!!」
「うわあっ!!」
だが、怒りのセネルには届かず、強烈な裏拳をお見舞いされ、吹っ飛ばされてしまう。
 「アンカースッ!!」
「いたた・・。だ、大丈夫」
クロエが思わず駆け寄るも、アシュトンはそう答えて立ち上がる。
 「仕方ない・・。言葉じゃ通じないから・・・皆、いいかい?」
スタンの言葉に黙って頷くと、それぞれ皆武器を構える。
「「魔神剣!!」」
「ハリケーンスラッシュ!!」
「ブリザード!!」
「フィリアボムッッ!!」
「フォトンッッ!」
それぞれのメンバーが放った術技が一斉にセネルに襲いかかる。
 「ぐわああっっ!!何をす・・!?」
術を当てられ、思わず怒りに振り向いたセネルは、ようやくそこでシャーリィやスタン達の姿に気づく。
 「シャーリィ!?クロエ!?どうしたんだ!?」
「どうしたではない!クーリッジが森を焼き払うなどと言いだすから、止めに来たのだ!!」
「お兄ちゃん!何てことしてるの!?」
「い・・いや・・その・・」
クロエとシャーリィに怒鳴られ、セネルは縮こまる。
 「ま、まぁ今はとにかく、火を何とかしよう!シャーリィ!」
「はい。タイダルウェイブ!!ブリザード!!」
シャーリィは術を使い、水流や吹雪を発生させる。
懸命な消火作業のおかげで、幸いにも火は消し止められる。
 「はぁ・・・。よかった・・ふぅ・・・」
ホッとしつつも、術を連発して疲れたのだろう、シャーリィはグッタリしてしまう。
「うわあっ!?シャーリィ!?」
ぐったりした妹に慌ててセネルは駆け寄り、助け起こす。
 「今、医者に見せてやるからな!!」
「ああっ!待ちなよっ!!」
セネルは妹を抱き上げると、今度は町めがけて走りだす。
それを皆で、再び必死に追いかけていった。


 「ど、どうなんだ?」
セネルは恐る恐る尋ねる。
「大丈夫だ。術の使い過ぎで疲れただけだ。しっかり寝て休めば治るさ」
「そ・・そうか・・。よかった・・」
ボーマンの言葉に、セネルは安堵の息を漏らす。
 「全然よくないよ、セネル」
「そうだぞ。皆に心配や迷惑をかけおって」
スタンとクロエはそれぞれ厳しい顔を浮かべると、そう叱る。
「う・・。わ、悪かった・・・」
謝るものの、二人は険しい顔を崩さない。
 「ボーマンさん、空いている部屋借りてもいいですか?」
「ああ、構わんさ」
「よし、じゃあセネル、クロエ、行こう」
スタンはそういうと、クロエと共にセネルを空いている部屋へと連れていった。
 「さてと・・・セネル、どうして連れて来られたか、わかるよね?」
ベッドの縁に座ると、スタンは厳しい顔でセネルに尋ねる。
「も・・森でのことだろう?」
「そうだよ。クロエから聞いたよ?何てことしたんだい!?」
「く・・!し、仕方ないだろう!シャーリィが傷を負って・・!!」
「愚か者!それで森など焼き払ってどうするのだ!?立派な犯罪ではないか!!」
「そうだよ、そんなことして妹さんが喜ぶとでも思うのかい?」
「う・・・・」
正論にセネルは反論できない。
 「セネル、自分が悪い子だったのはわかるよね?」
「ま・・まさか・・!!ま、待ってくれ!!」
スタンが何をするつもりなのか気づき、セネルはお尻を押さえて、弁解しようとする。
「ダメだよ。悪い子にはお仕置きだよ」
「ま、待て!わ、悪かった!反省してる!だ、だから!!クロエ!?何とか言ってくれ!!」
セネルは思わずクロエに助けを求める。
だが、クロエは厳しい表情で言う。
 「そうはゆかぬ。クーリッジ、今日のことは私も見逃すわけにはゆかぬ。しっかりと反省するのだ」
「そ・・そんな・・!!」
長年の友人からもお仕置きを受けろと言われ、セネルは愕然とする。
「クーリッジ?あまり聞きわけが無いと・・・」
クロエは鞘ごと剣を外すと、それでお尻を叩くしぐさをする。
「わ、わかったっ!!い、言う通りにするっ!!」
慌ててセネルはスタンの膝の上に飛び乗る。
セネルが乗ると、スタンは慣れた手つきでズボンを下ろし、セネルのお尻をあらわにする。
 「うう・・・!!」
膝の上でお尻だけ丸出しという恥ずかしい姿に、セネルは顔を真っ赤にする。
「クロエ、悪いけど一緒にいてくれるかい?辛いだろうけど、恥ずかしいのもお仕置きのうちだから」
「わ、わかった。きょ、協力しよう」
今日のセネルには怒っているし、お仕置きされるのも当然とは思うものの、長年の友人が痛くて辛い思いをする姿を見るのは、やはり心苦しい。
複雑な表情を浮かべつつ、クロエは了承する。
 「じゃあセネル、行くよ?しっかり反省するんだよ」
「い、いちいち言わないでくれっ!や、やるならさっさと始めて、終わらせてくれ!!」
羞恥に顔を腕に沈めながら、セネルは叫ぶように言う。
それを聞くと、スタンはゆっくりと手を振り上げた。


 バッシィィィィ~~~~~~ンンンッッッッ!!!
「くぅぅぅ・・・・!!!!」
最初から容赦のない平手打ちに、セネルは思わず声を上げる。
(バカ!クロエも見てるんだぞ!?)
友人の姿に、セネルは恥ずかしい姿を見せまいと、自身を叱咤する。
 バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!
「う・・!ぐぅ・・!い・・!くぅ・・!うぅう・・・・!」
だが、スタンの本気の平手打ちに、我慢出来ず、声を漏らしてしまう。
それでもジタバタすまいと、両手でシーツを掴み、必死に耐える。
 バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!
「ダメじゃないか!森を焼いたりなんかしたらっ!!」
容赦ない平手打ちをお尻に叩きつけながら、厳しい顔でスタンはお説教を始める。
 バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!
「く・・!し、仕方ないだろ!シャ、シャーリィが・・怪我したんだぞ・・!!」
スタンの厳しいお仕置きに呻きつつ、セネルは弁解する。
 バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!バーンッ!
「気持ちはわかるよ。俺だってカイルが可愛いし。カイルが怪我したら、俺だって冷静じゃいられないよ」
「ぐ・・だ、だったら・・何で・・!!」
痛みに顔をしかめつつ、セネルは不平そうに言う。
 「わかるからだよ。だからこそ、見逃すわけにはいかないんだ。セネル、自分のしたことがどういうことか、わかるだろ?放火だよ?本当ならお尻叩かれる程度で許してなんかもらえないんだよ?」
「く・・・!そ、それは悪かったって言ってるだろう!!」
セネルは喧嘩腰っぽい態度で言い返す。
 「セネル、逮捕とかされたら、シャーリィやクロエはどうなるんだい?どれだけ二人が悲しいことになるか、全然考えなかったのかい?」
「だ・・だから・・悪かったって・・言ってる・・だろ・・!!」
スタンの言うことが正しいことはわかっていても、お尻を叩かれる屈辱、年頃の男の子ならではのプライドが、反論させる。
 「謝ればいいっていうものじゃないだろう?シャーリィだって、消火のために力を使いすぎて倒れたんだよ?そんなのセネルの望みじゃないだろう?」
「う・・うるさいっ!!だから謝ってるじゃないか!!い、いちいち揚げ足を取らないでくれ!!」
我慢出来ず、ついにセネルは言い返す。
 「クーリッジ!そういう言い方は無いだろう!?」
思わずクロエも言うが、セネルはクロエにも不満を向ける。
「ク、クロエもひどいぞ!お、俺をこんな恥ずかしい目に遭わせるのを手伝うなんて!!」
「そ、そんなつもりは・・・・」
「セネル、クロエになんてこと言うんだい!ちゃんと『ごめんなさい』しなよ!」
セネルはキッと睨み顔で振り返り、憤懣をぶちまける。
 「うるさいっ!!お前だってムスコンの親ばかのクセに!!人の事が言える立場か!?クロエまで丸めこんで俺に恥をかかせて!!いい加減にしろ!!本気で怒るぞ!!」
「セネル、本気でそんなこと言ってるのかい?」
スタンは今までよりもさらに険しい顔で尋ねる。
「だ、だったら何だ!投げ飛ばしてナマコみたいにグニャグニャにしてやるからな!!」
売り言葉に買い言葉で、セネルはそんなことを言い放つ。
「そう・・。よくわかったよ。全然反省してないんだね。そんな悪い子は、俺も絶対許さないよ」
スタンは覚悟を決めたように言うと、再び手を振り上げた。
 ビッダァァァァ~~~~~~~~ンンンッッッッッッ!!!
バァンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッッ!!!!!
「うわぁあああああああああ!!!!!!!」
さらに激しい平手の嵐にセネルは絶叫する。
 「何するんだぁぁぁ!!」
あまりの痛さにセネルは涙目で抗議する。
「俺、本気で怒ったからね!!セネルが心底反省するまで、一晩でも、一週間でも叩くからね!!」
スタンはそう言うと、さらに平手の豪雨をお見舞いする。
 バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~ッッッッ!!!
「うわあああっ!バカっ!やめろっ!やめろぉぉぉ!!やめろぉぉぉぉ!!」
あまりの苦痛にセネルはそう言う。
だが、スタンはさらに激しい平手をお尻に与え続ける。
 バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~ッッッ!!
「痛・・痛いっ!やだっ!やめ・・やめてっ!やめてくれっ!!」
ついに耐えきれず、セネルは泣きながら両脚をバタつかせる。
 バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~~~ッッッッ!!!
「スタンンンンン!!俺が悪かったぁぁぁ!!本当に謝るっ!反省してるっ!!だからぁぁぁぁ!!やめてくれぇぇぇぇ!!!」
「ダメだよ。セネルにはまだまだ反省が必要だよ」
無情にもスタンはそう言うと、平手をさらに振り下ろし続ける。
「そんなぁぁぁ!!ごめんなさぁぁぁいいい!!いだぁぁぁぁぁっっっ!!ごめんなさぁぁぁぁいぃぃぃぃ!!!」
絶望の声を上げ、泣きながらセネルは謝る。
 バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン~~~~~~~~~~~~~ッッッッ!!!
「ごめんなさいぃぃ!!いだぁぁぁ!!ごめんなさいぃぃぃぃ!!いだぁぁぁいぃぃぃ!!ごめんなさぁぁぁいいいい!!いだぁぁぁぁぁあああ!!!」
その後、苛烈な平手の音と、泣き叫びながら許しを乞うセネルの声とが、入り混じって部屋に響きわたった。


 「痛・・痛いぃぃ・・熱・・熱い・・熱いぃぃ・・ぐす・・ひぃん・・」
全身を震わせ、ボロボロ涙をこぼしてセネルは泣いていた。
お尻は今や倍以上に腫れ上がり、ワインレッドに染め上がっている。
エクスプロードを落とされたかと思うほど、熱く熱を帯びていた。
 「ごめん・・なさぁい・・。いだぁい・・ごめんなさ・・いたぁぁい・・・」
プライドをかなぐり捨て、許して欲しくてセネルは必死に謝る。
「セネル、反省したかい?」
お尻を叩く手を止めて、スタンは尋ねる。
 「した・・してる・・・。お・・俺が・・悪かった・・。謝る・・ごめんな・・さぁい」
「反省してくれたね。でも、本当に謝らなきゃいけないのは俺じゃないよ。クロエとシャーリィじゃないかい?」
「う・・・。そ、そうだったな・・・。クロエ、さっきは・・ひどいことを言った。本当にすまない・・。俺のせいで・・迷惑や心配をかけた・・・。許して・・くれないか?」
「いいのだ。私とて今日は・・言いすぎた。エルロン、クーリッジももう反省している。この辺で許してやってはくれまいか?これ以上は・・私も辛い」
「そうだね。クロエにも嫌な思いさせちゃったね。さぁ、セネル。お仕置きは終わりだよ」
スタンはそういうと、お尻を叩く手を下ろした。


 「いいい!!!痛いぃぃぃぃ!!??」
「お、お兄ちゃん!?だ、大丈夫!?」
薬が沁みたのだろう、大声を上げるセネルに、思わずシャーリィが心配そうな声で尋ねる。
 「な・・何とか・・。おいっ!も、もう少し優しくしてくれ!?」
振り返ると、セネルは薬を塗るボーマンに、思わず文句を言う。
「悪い悪い、よく効く代わりに沁みるからな。ちょいと我慢してくれな」
「くぅぅ・・・!!」
薬を塗る間、セネルは必死に耐える。
 「よし、もういいぞ。ご苦労さん」
「くぅ・・。散々な・・目にあったな・・・」
セネルは涙目のまま、安堵の息をつく。
 「シャーリィ、すまなかった。俺のせいで迷惑や心配をかけたな」
真っ赤なお尻を出したまま、セネルは妹に謝る。
「ううん。いいんだよ。お兄ちゃんは私のこと大事に思ってくれてるから、暴走しちゃったんでしょ?確かに大変だったけど・・・そういうお兄ちゃんの気持ちは嬉しいから」
「シャーリィ・・・・」
妹の言葉に、セネルは今度は嬉し涙を浮かべる。
「でも、気をつけてね。お兄ちゃんの気持ちは嬉しいけど、それでお兄ちゃんがスタンさんやチェスターさんにお尻叩かれるのは嫌だから。もうしないでね」
「ああ、約束する。二度と・・心配かけない・・」
「わかってくれてよかった。お兄ちゃん、もう休んだ方がいいよ。私とクロエさんがいるから、安心して」
「そうだな・・。それじゃあ、お言葉に甘えて・・・」
セネルはそう呟くと、シャーリィとクロエが見守る中、静かに目を閉じた。


 ―完―

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