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王国軍中尉ルチア・ルヴェル4 八つ当たりの代償



 ゴクリ・・・・。
その平兵士は緊張した面持ちでランチを食べていた。
彼だけではない。
そのテーブルで食事をしている全ての将兵が怖々、冷や冷やといった表情で食べていた。
 食堂らしからぬそんな雰囲気の原因は一人の若い士官。
絹のような艶の紫髪と、腰に提げた諸刃のサーベルが印象的なその美青年士官はむっつりと押し黙ったままスパゲッティを黙々と食べている。
昼時で込んでいるにも関わらず、青年士官ことマウロ少尉の周りには誰もいない。
マウロの周囲にはピリピリと張り詰めた空気が張り巡らされていたからだ。
 マウロはときどき身体のどこかが痛むのか、ごく僅かだが表情を変える。
表情が変わったかと思うとますますむっつりと黙った表情になり、周囲の空気がさらに重苦しく張り詰めたものになる。
また、何か腹に据えかねていることがあるのか、フォークを握る手を時々ブルブルと震わせた。
そのたびごとにマウロの身体から周囲へどっと殺気が放出される。
それに当てられ、将兵達は冷や汗をダラダラと流していた。


 何でだよ!!何であんな目に合わされなきゃならなかったんだよ!!
マウロは数日前のことを思い出すや、そう叫びたくなった。
数日前、彼は自分が追っていた国際手配犯を途中まで追い詰めながら取り逃がしてしまった。
おまけにその際に市街を破壊してしまい、取り逃がす原因にもなった連中に八つ当たりをしてしまった。
そのことで上官から散々に嫌味を言われてしまった。
最も、それ自体はまだ仕方が無いと我慢することが出来た。
だが、その後に彼にとって決して忘れられない出来事があったのだ。
 市街を破壊してしまったこと、取り逃がす原因となった非番の軍人達に八つ当たりをしようとしたこと、この二つを咎められて小さな子供のようにお尻をぶたれたのだ。
無論、そんな屈辱に甘んじるわけも無く必死で抵抗しようとしたが、最終的には無理矢理屈服させられてしまい、泣きながら『ごめんなさい』と言わされたのだ。
 この屈辱は忘れようとて忘れられるものではない。
今でも思い出すたびにはらわたが煮えくり返ってたまらなかった。
「チッ!!」
舌打ちすると同時に思わずマウロはテーブルを叩く。
無意識のうちに力を込めていたのだろう、拳が振り下ろされた地点は窪みが出来てしまった。
「クソッ!けったくそ悪いっ!!」
怒りで食欲も失せたのか、マウロは乱暴に立ち上がると食べかけのスパゲッティをその場に残したまま、ズカズカと食堂を出て行ってしまった。


 ビュッ!ヒュッヒュッヒュッヒュッヒュウンッッ!!
マウロは中庭でサーベルを振り回していた。
しばらくマウロは剣を振るっていたが、やがてやめてしまう。
「くそっ・・!!駄目だっっ!!」
マウロは苛立たしげに近くの木に拳を叩きつけた。
屈辱感を原因とする怒りのせいで無心に剣を振るえないのだ。
忘れようとさらに剣を振るうが、嫌でも心の乱れが太刀筋に見える。
それが自身への怒りをさらにかき立てて、ますます太刀筋が乱れてしまっていた。
 続けようとも思ったが、そうしても自身への怒りが増すだけ。
そう考えると不機嫌な表情のままマウロは剣を納め、自身の宿舎へ戻ろうとする。
今日は一日非番なので、これ幸いとふて寝を決め込むつもりだった。
 マウロは宿舎への道を歩いていたが、まだ機嫌が治っておらずムシャクシャした状態のままだったため、普段と違って周囲への注意がいささかそぞろになっていた。
そのため、先方から誰かが来ることに気がつかなかった。
 ドンッッ。
マウロと前方の人物が思い切りぶつかった。
(誰だ・・・っっ)
思わずマウロは正面の人物を見やる。
目が合うなり、思わず声を上げそうになった。
 ぶつかったのはルゥ少尉。
(こいつはっ!?)
同時に脳裏にあの日のことがフラッシュバックしてくる。
それと共に今まで抑えかねていたものが一気に噴出してしまった。
 突然、ルゥ少尉の身体がグルリと回転したかと思うとマウロの目の前で吹っ飛び、近くの木に身体をぶつけて気絶した。
直後、マウロは右手に人を殴った感触を覚える。
ハッとしてマウロは自身の右手とルゥ少尉の顔を交互に見やる。
少尉の顔には殴った跡があった。
「しまっ・・・!!」
思わずマウロは呟く。
いくら気に入らないやつだからといっても、問答無用で殴るつもりなどはなかった。
しかし、たまりに溜まったイライラがどうやらルゥ少尉を見るなり爆発してしまったらしい。
 「少尉・・・少尉・・どちらです・・・」
マウロがハッとして振り返る間もなく、ルゥ少尉の部下がその場に現れた。
ルゥ少尉の部下は上官の様子を見るなり、何が起きたかを察知する。
マウロは諦めに近い表情を浮かべてジッと押し黙っていた。


 (畜生・・・・・・・)
むっつりと押し黙ったまま、マウロは自己嫌悪に陥っていた。
無意識とはいえ、イライラから八つ当たりで他人に暴力を振るってしまったのだ。
子供みたいで自分で自分が情けない。
 そのとき、扉がきしむ音がした。
マウロは顔を上げるとむっつりと押し黙った、不機嫌そうな表情を浮かべる。
自己嫌悪に陥っている情けない顔など他人に見せたくは無かった。
特にこれからこの執務室へ入ってくるはずの人物に対しては。
 扉が開いたかと思うと、ゆっくりとメッシナ大佐が入ってきた。
「フフフ・・。逃げずに待ってたのね、いい子ね」
メッシナはマウロの姿を見ると笑みを浮かべる。
言い返そうかと思ったが、からかわれるだけだと思い、フンと顔をそむける。
メッシナはそれには構わず、執務机につくとジッとマウロを見つめた。
 「さて・・・マウロ少尉・・何故呼ばれたかわかってるかしら?」
「知るかよ」
知っていたが、素直に答えるのが癪なのでマウロはワザと反抗する。
「あら?自分がやったことも覚えてないのかしらねぇ?」
「うるせえ!さっさとすませろよ」
マウロはからかうようなメッシナの言葉に咬みつく。
 「まぁいいわ。マウロ少尉、あなたルゥ少尉を殴り倒したそうね?」
「フン・・・。それがどうしたんだよ?」
「あなた自分が何したのかわかってるの?」
メッシナはマウロの心中を見透かそうとするかのような視線を投げる。
対して、マウロはそれを弾き返そうとするかのように睨みつけてきた。
「うるせえな。向こうがぶつかってくるから悪いんだよ!俺は悪くねえ」
本当は八つ当たりしてぶん殴ったのだ。
だから、自分が悪いと心の底では思っていた。
だが、それを認めたりするのは嫌だった。
大人気ないこと故に恥ずかしいからだ。
子供っぽいだろうが、だからこそ死んでも認めたくない。
「本気で言ってるのかしら?」
メッシナは厳しい表情で問いかける。
だが、その口元は心なしかピンと嬉しそうに上がっている。
何か彼女にとって喜ばしい事態になりそうだが、それに対する感情を抑えているといった感じだ。
 マウロはメッシナの表情に本能的に何かを嗅ぎ取った。
(この女・・企んでやがる!!)
マウロはすぐこの前のことを思い出した。
この女はまた自分をあんな目にあわせるつもりなのだ。
目を見ればすぐわかった。
冗談じゃない。
マウロは心中で叫ぶ。
しかし、マウロはあいにく口の上手い人間ではなかった。
 「だったら何だってんだよ?」
(バカヤロウ!!俺の馬鹿!?)
思わず自身を罵るが、どうにもならない。
マウロは他人の言いなりになったりすることは嫌いだ。
しかも、目の前の相手はいけ好かないことこの上も無いメッシナ大佐。
後で痛い目見るとわかっていてもメッシナの思い通りになどなりたくなかった。
 「あくまで向こうが悪いって言い張るつもりかしら?」
「あぁ!あの馬鹿女がぶつかってくるのが悪いんだよ!!」
強い調子でマウロは言い返す。
メッシナはマウロの返答に僅かに口元を上げる。
自身の望む展開になったことに満足しているのだ。
 「ふふ、いけない子ねぇ。自分が悪いくせに人に責任なすりつけるなんてねぇ・・」
ニヤニヤと笑みを浮かべて言うメッシナにマウロはムカムカしてくる。
「うるせえよ・・・・」
静かな、だが怒りが籠った声でマウロが呟いた。
「いつもいつも人のこと馬鹿にしやがって!!誰がお前の言うことなんか聞くかよ!!ふざけんな!!」
理性ではマウロはしまった、と叫びたかった。
このままでは事態はますます悪くなるばかりなのだから。
だが、もう一旦マグマのように噴き上がった感情は止まらなかった。
「本気で言ってるのかしら?」
「だったら何だってんだよ!!クソッッ!!!」
マウロは本能的にメッシナに突進していた。
あっという間に拳がメッシナに迫る。
メッシナは半身になって真っ直ぐ突き出されたマウロの拳をかわす。
同時にマウロに組み付き、背負い投げで床に叩きつけた。
 「ぐっ・・・!!!」
思い切り床に叩きつけられた衝撃でマウロは顔を一瞬歪める。
だが、直後、倒れた体勢のまま、メッシナが覗き込んできた。
 「懲りない子ねぇ、この前も同じことしたっていうのに」
呆れたような、だがどこか楽しげな声でメッシナはそう言った。
「うるせぇ!!離せよ馬鹿女ァ!!」
マウロは怒って声を上げるが、無論メッシナが聞き入れるはずもなく、この前同様に起き上がらせると膝の上にマウロを載せる。
同時にあっという間に上着の裾をまくり上げるとズボンを降ろしてお尻をむき出しにしてしまった。
 「くそっ!!離せっ!!離しやがれぇっっ!!」
マウロは叩かれてなるものかと必死に抵抗しようとする。
だが、メッシナは余裕綽々でマウロを押さえてしまう。
「ふふふ。さぁ、お仕置きの時間よ。覚悟はいいかしら?」
「ぐ・・・・!!!」
マウロは顔を怒りに歪めてメッシナを睨みつけるが、メッシナはそれには構わず、ゆっくりと手を振り上げた。


 バアシィンッ!!
「く・・・っっ」
強烈な平手打ちをお尻に叩きつけられ、ジィンという痛みに思わずマウロは屈辱に表情を歪める。
バシィンッ!バアンッ!バッシィンッ!
「くそっ!やめろっ!やめろよ馬鹿っ!」
マウロは暴言を吐いて反抗する。
「人にぶつかっておいて謝るどころか・・・」
メッシナはお尻を叩きながらお説教を開始する。
バアシィンッ!ビダァンッ!バシャアンッ!ビダァンッ!
「畜生っ!やめろっ!くそっ!やめろっ!」
マウロは相変わらず罵っている。
だが、少しずつだが息が荒くなり、お尻の赤みが増してゆく。
バアシィンッ!バアンッ!ビシャアンッ!
「暴力振るって・・・しかもそれを指摘されて逆ギレまでして・・・」
「うるせえよっ!!だからって何だってお前なんかにケツ叩かれなきゃならないんだよ!!俺はガキじゃねえよ!!ふざけんなっっ!!」
心底からの怒りを込めてマウロは罵る。
こんな屈辱的なお仕置きをされていれば無理もない。
 「あらぁ、だってあなた子供でしょう?」
何を馬鹿なことをといった口調でメッシナは言う。
その口調にマウロはカチンとくる。
「何だと!!俺のどこがガキだってんだよ!!」
「それじゃあ聞くけど、自分のしてることが大人の振舞いだとでも思っているのかしら?」
「ぐ・・・・」
メッシナの問いにマウロは言葉に詰まってしまう。
「ぶつかられたからって問答無用で殴って、それで説教されたら逆ギレして殴りかかる、こんなのは子供のやることじゃないかしらねぇ?」
マウロはあまりの正論に反論したくても出来ず、もどかしさと悔しさの入り混じった表情を浮かべる。
「そんな子供には子供のお仕置きの方がふさわしいわ。自分の振る舞いを少しは振り返ってみたらどうかしら?」
メッシナの問いかけに答えられないためか、マウロは不機嫌そうな表情でプィッと顔をそむけてしまう。
メッシナはそれには構わず、再び手を振り上げた。


 バアシィンッ!バアアンッ!ビシャアンッ!バアアンッ!
「・・・っ!・・ぅ!・・・ぁ!・・・ぅ!」
マウロは必死に声を押し殺し、メッシナのズボンの裾を両手でギュッと握り締める。
マウロの両手は感情を抑え切れないためにブルブルと震えている。
 自分の振る舞いがあまりにも大人気ないものであることは否定出来ない。
だから反論はもうしなかった。
そんなことをしたら見苦しいだけだ。
だから、せめてみっともない姿を見せないようにしたかった。
バアシィンッ!バアンッ!ビシャアンッ!バアジィンッ!バッシィンッ!
「・・うぁっ・・くぅ・・ひぅ・・うぁ・・」
マウロは歯を食いしばって必死にお仕置きに耐えようとするが、お尻は既に見事なワインレッドに染め上がり、熱を帯びている。
表情も今までより苦しげなものに変わっていた。
ビシャアンッ!バアッシィンッ!ビシャアンッ!ビダァンッ!
「ぐっ・・!くぅぅ・・!ひぃぅぅ・・・!あぅぅぅ・・・!」
メッシナの平手がマウロのお尻をさらに赤く染めてゆく。
平手が振り下ろされるたびにマウロの額にジワリと脂汗が浮かび、肩を苦しそうに上下させた。
ビシャアンッ!ビッダアンッ!バシャアンッ!ビダァアンッ!
「うぐっ!ぐうっ!ぬぬっ!ぐふっ!」
マウロは必死に口をつぐんで声を漏らすまいとする。
 「マウロ少尉・・・そろそろ反省したかしら?」
ビシャアンッ!バアンッ!バアシィンッ!ビシャアンッ!バアンッ!
お尻を叩く手を緩めはしないものの、そろそろ頃合いと見たのかメッシナは助け舟を出す。
「ふ・・ふん・・・ま・・まぁ・・少しは・・悪かったとは・・思ってる・・けどよ・・」
さすがに疚しいのだろう、渋々という感じではあるがマウロは認める。
「そう。だったら言うことがあるんじゃないかしら?」
「言うことだと?」
メッシナは一旦、お尻を叩く手を止めて言う。
「そうよ。この前も言ったでしょう。こういうときは『ごめんなさい』と言いなさいって」
「そ・・そんな・・真似・・」
「出来ないのかしら?」
「当たり前だろうが!!そんなこっ恥ずかしい真似できるかよ!!そんなこと言うくらいならケツが壊れた方がマシだっっ!!」
「本気で言ってるのかしら?」
メッシナは口調のトーンを変える。
マウロはそれが何を意味しているか気付いていたが、一旦言った言葉を引っ込めるなど、絶対に出来なかった。
「だったら何だってんだ!!」
半ばヤケになった感じでマウロは吐き捨てるように言う。
「そう。そんな態度を取るならもっとお仕置きが必要ね」
メッシナが足を組むとマウロのお尻がグッと持ち上がった。
マウロはギュッと両手でメッシナのズボンの裾を掴んで、さらに厳しいお仕置きに備える。
メッシナはゆっくりと手を振り上げたかと思うと、力を込めて振り下ろした。


 バアシィンッ!!バンバンバンバンバンバンバンバンバアンッ!!
「ぎっ・・!ぐあ・・うぐぁぁ・・うぅひぃぃ・・・」
最初に強烈な平手打ちが弾けたかと思うや、たて続けに平手打ちが襲いかかる。
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッッ!!
「くっ・・ひっ・・うくっ・・ひっ・・やめ・・やめろ・やめろ・・」
容赦のない高速平手打ちにマウロはさすがに声を上げる。
だが、さすがに『ごめんなさい』を言おうとはしない。
メッシナはマウロに一押しするかのようにさらに平手を振り下ろし続ける。
 パアンッ!パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッッ!!
ピシャアンッ!パシンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッッ!!
「やめろ・・やめろやめろ・・やめろぉぉ・・くっ・・うぅ・・ひぅぅ・・うぅぅ・・うぇ・・くぅぅぅ・・・・」
マウロはブルブルと全身を震わせ、嗚咽混じりの声を出す。
もはやお尻は限界で、意地を張ろうにも耐え切れなかった。
痛いのと恥ずかしいのとで、マウロはおこりにかかったように震えながら涙をこぼす。
「わかった・・わかったって・・・ごめ・・ごめん・・ごめん・・ごめんなさい・・。あ、謝る・・から・・・だから・・もう・・やめろ・・やめて・・くれよ・・うぅぅぅ・・」
マウロはもはや思い切り涙をこぼしていた。
恥ずかしくて、情けなくてたまらなかったのだ。
「やっと言えたわね・・。全く強情なんだから・・・」
やれやれといった感じでため息をつくとメッシナはお尻を叩く手を止めた。


 「・・・っっ!!!」
腫れ上がったお尻にズボンの布地が擦れてビリビリという痛みが走り、マウロは思わず声を上げそうになる。
「あらあら、大丈夫?医務室に行くまで手を貸そうかしら?」
メッシナはニコリと笑みを浮かべながらマウロに話しかけるが、マウロは振り返ってキッと睨みつける。
「うるせえっ!!誰がお前の手なんか借りるかよ!!」
「全く意地っ張りねぇ。まぁそこが可愛いんだけど」
からかうように言ったものだから再びマウロは癇癪を起こしそうになる。
それを見て再びメッシナは楽しそうな表情を浮かべた。
 「ああ。ところでマウロ少尉、明日は某国大使館の警備についてもらうわよ」
「はぁ!何で俺が?俺は大使館担当じゃないだろうが!!」
「あの男が来ると言ってもかしら?」
その言葉にマウロの表情が変わった。
 「本当かよ?」
「確実というわけではないけれど・・・可能性は高いそうよ」
マウロはジッとメッシナの方を見ている。
「わかった・・・。言う通りにする・・・。お前にうまく動かされてるみたいで癪だけどよ・・」
「ふふふ・・。いい子ね・・・」
メッシナは満足そうに笑みを浮かべた。


 翌日の夜、某国大使館。
闇にまぎれて高く厚い壁を軽々と飛び越え、音も立てずに敷地内へ何者かが降り立った。
降り立ったのは屈強な体格をしたアジア系の男。
ツイスター・カオだ。
 カオは大使館の三階のある部屋の窓をジッと見つめる。
彼が見つめているのは大使の執務室の窓。
そこの部屋の主の命に用があった。
カオは標的を殺しに行こうと一歩を踏み出そうとする。
だが、そのとき闇の中からマウロが姿を現した。
 「やっと・・・見つけたぜ・・・」
「貴様か・・・」
カオは何の感慨も浮かべずに言う。
「今度こそは逃がさねえからな。覚悟しろよ」
マウロはそういうと腰のサーベルを静かに抜き放つ。
同時にカオも邪魔者を始末しようと拳を構えた。


 ―完―
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theme : 自作小説
genre : 小説・文学

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山田主水

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