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神父物語6 仕返し作戦1



 バッチィ――ンッ!バシィンッ!バアアンッ!

「うわぁーんっ!痛あっ!痛ぁい~~~!!」

部屋に肌を打つ音が鳴り響く中、今井信幸は佐々木の膝の上で泣き叫びながら手足をバタつかせている。

バアアアアアンン!ビッタァァァンン!ビッシャアアアンンンン!

「全く何考えてるんだ!この馬鹿が!!」

佐々木は厳しい声で叱りつけながら、今井のお尻に平手を叩きつける。

佐々木の平手が振り下ろされるたびに今井のお尻は赤みが増し、悲鳴が上がる。

「うわああ~~~んん!佐々木さんが悪いんじゃないですか~~~!か、構ってくれないからぁ~~~!」

「だからってまた教会のモノ壊しやがって!学習能力ってものがないのか!お前ってやつは!!」

「だ・・だから佐々木さんが・・構ってくれな・・」

「人のせいにするんじゃない!」

バアッシィィィンンンン!

「ひゃあうんっっ!」

本気で怒っている佐々木に容赦ない平手打ちを叩きつけられ、今井は膝から飛び上がりそうになる。

今井は佐々木に最近構ってもらえていないため、また懲りずに教会の備品を壊したのである。

あまりにも同じことを繰り返しているため、さすがに今日という今日は勘弁できず、今まで以上にきついお仕置きをしているのであった。

「何度も叱られてるのやらかすわっ!叱れば人のせいにするわ!本気の本気で怒ってるんだからなっ!いくら泣いても謝っても今日はお仕置きだからな!」

「うわあ~~~~~んんっっ!ごめんなさいっ!ごめぇんなさぁいぃっ!僕が悪かったからぁ~~~!許して佐々木さぁ~~んっっ!」

「駄目だって言ってるだろうがっっ!」

「そんな~~~っっ!!」

その後、少なくとも一時間に渡って今井の絶叫と佐々木の叱る声、肌を激しく叩く音が室内にこだまし続けた。





 「ねえっっ!ひどいと思わないっっっ!!」

ドンッと乱暴にテーブルを叩きながら、今井はテーブルの向かいに座っている人物に向かって怒りをあらわにした表情で尋ねた。

「って明らかに信幸が悪いよ。自業自得じゃない」

その青年は今井の言葉に対して呆れたような表情を浮かべて返事をする。

今井の向かい側にいるのは今井に負けず劣らず、美しい顔立ちと華奢な体格をした美青年。

どことなく見た目の雰囲気が今井に近いが、今井とは違って髪は茶髪で長さも肩の辺りまでだった。

この若者は速水信祝(はやみのぶのり)。

今井の従兄弟で市内のある薬局に勤めていた。

「うう~~。そりゃそうかもしれないけどさぁ・・佐々木さん、全然構ってくれないんだよ?僕だって寂しくなるしぃ。佐々木さんが構ってくれれば僕だってあんなことしないよ!それにさあ!佐々木さん何すると思う!お尻叩くんだよ!信じられる!?昨日だって・・あぐぐぐっっ!!」

今井は立ち上がるや店内に響き渡りそうな声で昨日のことを言おうとする。

それに気付くや慌てた信祝は間一髪のところで口をふさぐ。

「って声大きすぎっ。皆に聞かせる気?」

「・・って信祝・・苦しいっってば!」

「わわっ!ごめんごめんっっ!」

慌てて信祝は手を離す。

口が開くと今井は数回息をするとようやく落ち着いた。

 「で?結局何がしたいわけ?何かしたいから僕に相談したんでしょう?」

「そうそう。実は信祝に頼みたいことがあるの」

「頼みたいこと?」

「うん、信祝~、睡眠薬とか痺れ薬とかって詳しいの?」

「え・・そりゃあ薬剤師だから一応それなりには・・・。ってそれがどうしたのさ?」

「実はねぇ・・・」

今井は速水の耳に顔を近づけると、囁くような声で自分の考えていることを話す。

「えっ・・・?ほ、本気なの?いくらなんでもマズイよそれっ!」

今井の言葉の内容に、信祝は思わず表情を変える。

「え~~。いいじゃん~~。協力してよぉ~~」

今井は速水の片腕を掴むと擦り寄っておねだりする。

「駄目だって!ていうかそんなことしたら僕までやばいよっっ!」

今井の頼みは何か大変なものなのか、すかさず断る。

「ふえっ・・の、信祝は・・僕の・・こと・・嫌いなの・・?」

不意に今井の声が変わった。

ハッとした表情で今井の顔を見やると今にも泣き出しそうな表情を浮かべている。

(わわわっっ!泣くっっ!)

慌てた速水はすぐに今井を慰めにかかる。

「そそ、そんなわけないだろ?信幸のこと好きだよっっ」

「じゃ・・じゃあ何で僕のお願い聞いてくれないの?」

今井は目をウルウルさせて速水に迫る。

(うっ・・・・・)

速水は思わず目をそらして後ずさる。

「ねぇ・・僕・・信祝だけが頼りなんだよ・・僕の・・お願い聞いてよぉ・・」

今井はそういうと速水の腕を掴んで密着し、まるで子猫がじゃれ付くようなしぐさで速水に甘えかかる。

(だ・・駄目駄目駄目・・信幸を甘やかしちゃ・・)

信祝は必死に理性を総動員して今井のお願いを撥ね退けようとする。

だが、無邪気なしぐさと両目を潤ませ、今にも泣き出しそうな表情で訴えかける姿に、信祝はだんだんいたたまれない気持ちになってくる。

何というか、小さい子供をいじめているような、そんな気持ちを覚えてくるのだ。

「ねぇ・・お願い・・こんなこと・・頼めるの・・信祝しかいないんだ・・お願い・・」

苦悶の表情で速水はじっと押し黙っていた。

だが、やがて速水は諦めたような表情を浮かべてため息をつく。

「信幸の頼みだからね・・。今回だけだよ?いいね?」

信祝の言葉に今井はパアッと表情を明るくする。

「ありがとうっっ!信祝っっ!大好きっっ!」

今井はそういうや信祝の胸に飛び込むように抱きつく。

「わわわわっっ!の、信幸っっ!ここっ、カフェっっ!」

速水は慌てふためき、カフェ中を見回したり、いきなり抱きついた今井を引き離そうとする。

「だあってぇ~~~。信祝が僕のお願い聞いてくれたのが嬉しいんだもんっっ♪♪」

信幸はあっけらかんとした表情で言い放つ。

(はぁぁ・・・そりゃ今に始まったことじゃあないけどさぁ・・・)

速水は従兄弟の子供っぽい行動に思わずため息をつく。

(ううう・・やっぱり信幸のお願い聞くの・・やめた方がいいかも・・)

速水は思わず後悔したが、そんなことは出来ない。

そうしたら今井が泣き出したり逆ギレして何かやらかしたりするのはわかっていたからだ。

「そ・・それじゃあ今日、薬局が終わる頃に来てくれない?何とか渡すから」

「うん。わかった。ありがとうね、信祝」

今井はそういうとにっこりと笑みを浮かべる。

(かっ・・可愛いっっ!!)

その笑みに思わず速水は心臓を撃ち抜かれたような衝撃を受ける。

同時に無意識のうちに今井を抱きしめ返すと、小さい子供にするかのように頭を撫でてやっていた。

「いいよ。僕だって可愛い信幸のお願いだからね」

苦笑しつつも信祝は今井に対して小さい兄弟に対しているかのような笑顔を浮かべる。

速水にとって今井は弟のようなものなのだ。

もっとも年は変わらないはずなのだが、今井が精神的に幼いせいかいつの間にかこうなったのである。





 それから数日後の夕方。

「はぁ・・疲れた・・」

佐々木はそういうと肩を回したり揉んだりする。

最近色々と仕事が重なったせいか、疲れがたまっていたのだ。

「あっ、佐々木さぁ~ん」

不意に今井が甘えた声で後ろから飛びついてきた。

「おいおい、信幸、苦しいって」

思わず佐々木が言うと今井は

「だってしたいんですもん!」

と臆面も無く言う。

「ったく仕方ないなぁ・・」

佐々木は苦笑しつつも今井と向き合うと抱きしめてやり、頭を撫でてやる。

「えへへ~~~」

今井は嬉しいのか笑顔を浮かべていた。

「それより何か用かい?信幸」

「あっ。はいっ。実は友達から紅茶もらったんですよ。佐々木さん最近疲れてるみたいだから僕からご苦労様ってことで」

今井の思わぬ言葉に佐々木は一瞬驚いた表情になる。

だが、すぐに嬉しそうな表情がそれにとって変わった。

「お前も人のこと考えられるようになったんだなぁ。俺も嬉しいよ」

思わず佐々木がそう言うと

「もう!子ども扱いしないで下さいよぉ!!」

と今井は怒った振りをしてみせる。

「ハハハ・・冗談だよ。じゃあ、お言葉に甘えてご馳走になるか」

「えへ、頑張ってお茶入れますね」

今井はそう言うと佐々木を自分の部屋に連れて行った。





 「ほう・・こりゃうまい・・」

佐々木はティーカップを口から離すと満足げな表情を浮かべる。

「そうでしょ?僕、一生懸命練習したんです」

「そうか。信幸、ありがとうな。嬉しいよ」

佐々木はそういうと再び今井の頭を撫でてやる。

「えへへ。どういたしまして。あっ。お菓子も造ったんです~。食べてくれます?」

今井はそういうと自分で焼いたクッキーを持ってきた。

素人の作ったものだから形は当然不恰好だ。

だが、佐々木の表情はとても嬉しそうだった。

(幼児みたいで・・・色々と皆に迷惑かけたり、ワガママばっかり言ってたのにな・・・)

年下の幼馴染みで恋人な青年が、いつの間にか忙しい佐々木のことを気遣えるようになったとは思いも寄らなかった。

だが、子供とばかり思っていた今井の成長が嬉しかった。

(でも・・何か寂しいな・・・)

同時に今井の成長振りにどこか一抹の寂しさを感じる。

(って子供に親離れされて寂しがってるみたいだな・・・)

自分の考えに気付き、思わず佐々木は苦笑する。

 「ああ、お前の手作りならいただこうか」

佐々木はそういうとクッキーに手を伸ばす。

「どうです?佐々木さん?」

今井はクッキーを食べた佐々木の反応をうかがう様に尋ねる。

「ああ。とてもうまいよ。ありがとう」

「えへへ・・どういたしまして」

「さてと・・溜まってる仕事あるから片付けないと・・ってあれ・・」

立ち上がろうとして佐々木はふと身体の異変に気付く。

だるいのだ。

立ち上がろうとするも身体が言うことを聞かない。

やがて、佐々木は頭がぼおっとしたかと思うと、周りの景色がぼやけてくる。

同時に酒の海で泳いでいるかのような感覚を覚え、完全に視界が真っ暗になった。





 「う・・・痛ぅ・・・」

佐々木は目を覚ますと同時に頭がガンガンと鳴り響くのを感じた。

二日酔いの後のような感触に思わず頭を押さえそうになる。

だが、佐々木はふと自分の両腕が何かに拘束されているのに気付いた。

(何だっっ!)

思わず佐々木は振り返ってみる。

すると自分の両腕が革製の手錠で後ろ手に拘束されていることに気付いた。

まさかと思った佐々木は両足も動かそうとしてみる。

すると両足首も手と同様の手錠でしっかりと拘束されていた。

頭痛を堪えつつ佐々木はあたりを見回す。

すると自分がベッドにうつ伏せに寝かされていることを知る。

それもただうつ伏せにされているわけではない。

両膝は床に付け、上半身をベッドにうつ伏せた状態にされているのだ。

ベッドと足の間にある程度すき間があるため、さながら壁に向かってお尻を突き出すような体勢でうつ伏せにされているわけだ。

 「あっ。目が覚めたんですか?」

不意に佐々木はよく聞きなれた声を耳にする。

再び後ろを振り向くと、佐々木のお尻に近いところに今井が立っているのが見えた。

「の・・信幸・・。こ・・こいつは・・一体何の真似だ?」

佐々木は頭がガンガン鳴り響くのを堪えつつ尋ねる。

佐々木にはこれが今井の仕業だとすぐに見当がついたのだ。

「えへへ。暴れたりすると困るからちょっと薬盛らせてもらったんですよ。よく効いたでしょう?」

「な・・何だと・・・」

さすがの佐々木も唖然とする。

まさか自分に対してそんなことをするとは思いも寄らなかったのだ。

今井は今日あることをするため、数日前、薬局に勤めている速水に頼み込んでこの手の薬を用意してもらったのである。

そしてお茶やクッキーにあるだけ混ぜて佐々木に一服持ったのだ。

佐々木はまさか今井がそんなことをするとは思ってもいなかったし、また匂いなどが全く無い薬を使ったため、察知出来なかったのである。

 「な・・何で・・そんなことを・・した・・」

思わず佐々木が尋ねると今井はイタズラっ子のような笑みを浮かべて答えた。

「えへへ。佐々木さんに仕返しするためですよ」

「し・・仕返し・・だと?」

「そうですよ。僕怒ってるんですよ?いつもいつも僕のお尻あんなに一杯叩いて。僕がどれくらい痛い思いしてるか考えてくれたことあります?」

「って何言ってるんだ。自業自得だろうが」

呆れ果てた表情で佐々木は言い返す。

「って佐々木さんが構ってくれないからじゃないですかぁ!佐々木さんが僕のこと構ってくれれば僕だってあんなことしませんもんっっ!」

「いい加減にしろ!ワガママ勝手なことばかり言って!さっさと外すんだ!」

佐々木は怒りの表情で声を張り上げる。

今井は条件反射で思わずビクリと震え上がるが、佐々木は拘束されている上に薬を盛られているのを思い出したのか、強気な態度に出る。

「だ・・だったら約束して下さいよ。二度と僕のお尻叩かないって」

「そんな約束するわけないだろ。あれは全部お前が悪いんだからな」

「絶対にしないんですか?」

「幾ら聞いても無駄だ。早く外すんだ」

「そうですか。だったら僕にも考えがありますもん」

そういうと今井は佐々木の脇に歩み寄った。





 今井は佐々木の腰の近くに立つと佐々木の神父服の裾をつかむ。

掴んだかと思うと、今井はゆっくりと佐々木の上着を腰の辺りまでまくり上げてしまう。

佐々木の上着をまくり上げたかと思うと、次に今井は佐々木のズボンに手をかけた。

次の瞬間、勢いよく佐々木のズボンが降ろされる。

あっというまに佐々木のお尻があらわになった。

 「おい!何をしてるんだ!」

今井の考えていることがわかったのか、佐々木は思わず声を浴びせかける。

今井はそれに構わず、佐々木のお尻に顔を近づける。

「わぁ・・僕のお尻と全然違うや・・」

今井は佐々木のお尻を見ながら思わず感嘆の声をあげる。

佐々木のお尻も今井のに負けず劣らず綺麗だったが、中性的で女性のそれに近い感じの今井のお尻とは違い、佐々木のお尻は肉が薄く引き締まっている。

硬いながらも適度な弾力のあるお尻だった。

 (くっ・・・)

佐々木は今井の視線をお尻に感じて、思わず表情が歪む。

恥ずかしさを必死に堪えるが、それを押さえきれないのか、両肩が怒りでブルブルと震えていた。

「佐々木さん、どうです?恥ずかしいでしょう?」

今井は意地悪げな声で尋ねてくる。

どうやら佐々木の羞恥心をあおる意図らしい。

「の・・信幸・・いい加減にしろよ・・。こ、こんなことして・・楽しいか?」

佐々木は後ろを振り返ると怒った顔で尋ねる。

今井は佐々木が抵抗できないのを確信しているからか、余裕の表情を見せている。

「怖い顔したって駄目ですよぉ。僕の作戦は始まったばかりですもん」

「作戦だと?」

「そうですよ~。えへへへ、名づけて『仕返し作戦』!」

今井は両手を腰に当てると胸を張って答えた。

「はぁ?」

佐々木は今井のネーミングセンスに呆れる。

だが、その安直な名前で今井が何をしようとしているのか、見当をつけた。

「なるほど・・いつも俺に尻叩かれてる仕返しをしようって魂胆か?」

「って何でわかったのぉ!?」

今井は心底ビックリといった表情で尋ねる。

(わからないでいるかよ・・・・)

佐々木は思わずそう言いたくなったが口をつぐむ。

「わかってるなら話は早いですよ。えへ、その通りですよ。佐々木さん、僕がいつもどれくらい痛い思いしてるかわかります?えへへ、だから今日はそのお返しに、佐々木さんに僕の気持ち、たっぷり味合わせてあげますよ。覚悟して下さいね」

今井はそういうとにっこりと笑った。





 ―続く―

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