契遼州物語(ショタ/ショタ)


 太陽が昇る神木をシンボルとする、東方の島国『扶桑国(ふそうこく)』
その北方、海を越えた大陸のさらに北部に広がる契遼洲(きつりょうしゅう)地方。
扶桑国の何十倍もの広い荒野や草原が広がるこの地域の一角に、その村はあった。
 村は周りをしっかりと防壁で取り囲み、唯一の出入り口である門には、猟銃を構えた村人二人が、番人のように、門上の見張り台に立っている。
見張り台に掲げられた、太陽が昇る神木の旗が、扶桑国の開拓村であることを示していた。
 「ふぁぁ・・・」
「おぃ!真面目にやれよ!!」
若い見張りのあくびに、年長の村人が、思わず叱りつける。
 「んなこと言ったって・・退屈なんだから、仕方ないじゃないですか」
「馬鹿野郎!そんなたるんだこと言ってんじゃない!!馬賊共に襲われたら、どうするんだ!!」
若者のだらけた態度に、年長の村人は怒る。
契遼洲の治安は、決して良いものではない。
かつての主だった、大陸の帝国が、戦争によって手離して以来、勢力拡大を狙う周辺諸国による争いが絶えない。
それは無法者の跳梁跋扈を呼び、そこに住む人々は、自分達で身を守ることを迫られた。
防塁や見張り台に守られた村も、猟銃などで武装した開拓者の姿も、契遼洲では当たり前の光景であった。
「そんなこと言っても・・・退屈なんだか・・・」
若者が弁解しようとしたとき、鈍い音がする。
直後、年長の村人が倒れた。
「あれ!?どうし・・あうっ!?」
顔面に鈍い痛みを覚えると同時に、若者は足を投げ出すように、倒れる。
倒れた若者の顔からは、石が転がり落ちた。
 直後、暗闇の中から、馬に乗った複数の人影が現れる。
馬賊の一団だ。
馬賊たちは馬を進め、村の門へと近づいてゆく。
門前までやって来ると、頭目の指図で、馬賊たちは鉤縄を引っかけ、スルスルと門を昇って超えてゆく。
門を開けると、馬賊たちは、村へと侵入した。
 馬賊たちが村へ踏み込んだ直後、複数の光が、馬賊たちを照らす。
「待っていたぞ・・!!馬賊共!!」
ライトの照らす中、凛とした声と共に、声の主が姿を現した。
 声の主は、13歳前後の少年。
黒曜石のような、美しい艶の黒髪と瞳の持ち主で、少年らしいあどけなさの中にも、凛々しさを感じさせる面立ちをしている。
黒を基調にした軍用マントに、緑を基調にした扶桑国軍の折襟式軍服を身にまとっているが、少年だからか、ズボンは丈の短い、濃い緑色の短パンを履いている。
代わりに、黒いハイソックスと軍靴で、足を覆っていた。
 「だ・・誰だお前は!?さっさとどけ、ガキ!!」
「契遼駐屯軍第七治安隊隊長、近方総司郎(ちかかたそうじろう)である!!武器を捨て、大人しく縛につけ!!」
近方と名乗った少年は、抜き打ちの体勢でサーベル式の軍刀を構えつつ、馬賊たちに命令する。
 「第七治安隊・・近方だと!?」
近方の名乗りに、馬賊たちの表情が変わる。
治安隊はその名の通り、開拓地の治安維持を任務とする部隊。
無法者である馬賊たちにとっては、宿敵だ。
中でも、第七治安隊を率いる近方は、少年ながらも、馬賊の討伐に幾度も実績を上げている。
それこそ、馬賊仲間の間で、賞金が掛けられるほどに。
 「しゃらくせえ!ガキのくせに!!」
馬賊達は激昂し、一斉に拳銃を発砲する。
多数の銃弾が、近方目がけ、襲いかかる。
だが、近方は避けようとしない。
 不意に、軍刀の鞘から、閃光が迸った。
閃光は近方の前で、縦横無尽に、幾重にも重なって走る。
直後、近方めがけて放たれた銃弾が、悉く弾き返された。
 はじき返された銃弾は、馬賊達へと帰ってゆく。
「ぎゃっ!」
「ひぃえっ!?」
一部の馬賊達は、悲鳴と共に、帰って来た銃弾の餌食になる。
その衝撃で陣形が崩れたところへ、近方が突入する。
軍刀が弧を描いて煌めくたび、馬賊達は倒れてゆく。
ある者は腕を、またある者は脚を、別の者は顔を押さえて、呻いている。
 「残るは・・貴様一人だぞ。どうする?」
唯一、無傷で立っている頭目に軍刀を突きつけながら、近方は尋ねるように言う。
部下達は倒され、近方の部下や、村人達もそれぞれライフルや猟銃を構えて、馬賊達を取り囲んでいる。
もはや、残された選択肢は一つしかない。
頭目は、諦めた表情で、銃を捨てる。
直後、兵士達が殺到し、頭目を拘束した。


 それからしばらく経ったある日・・・。
「近方総司郎、只今出頭いたしました」
「うむ、待っていたぞ、近方隊長」
敬礼と共に挨拶をする近方に、上官がそう返す。
 「先日はよくやってくれた。おかげで、開拓地の頭痛の種が一つ減った」
「いえ、当然のことをしたまでです。それより、何のご用件ですか?」
「うむ・・。実はだな・・先日、君が捕えた馬賊達だが・・・。彼らに逃亡されてしまったのだよ」
「な・・!?どういうことです!?」
近方は思わず声を上げる。
 「情けないことだが・・・護送中に、別の馬賊団に襲撃され、まんまと奪われてしまったのだ」
「何と・・犯人はわかっているのですか!?」
「これが・・・現場に残されていた・・・・」
上官はそう言って、あるものを机上に置く。
置かれたのは、獅子頭をモチーフにしたアクセサリー。
 「これは・・!?」
「そうだ。『獅頭』一味だ」
上官の言葉に、近方の表情はさらに緊張の度を強める。
『獅頭』とは、ここ最近、契遼州を騒がせている馬賊の一味。
自分達の犯行現場に、獅子頭をモチーフにしたアクセサリーを置いてゆくため、その名がつけられた。
 「奴らが・・ついに・・・現れたのですね・・・」
「そうだ。近方隊長、獅頭一味の捜査を君に命じる。くれぐれも頼んだぞ」
「はっ!お任せ下さい!我が身命に代えましても!!」
敬礼をしつつ、近方はそう返事をする。
その後、慌ただしく、上官の執務室を後にした。


 それからしばらく経ったある日・・・・。
(して・・やられた・・!?)
汚れが目立つ壁に身をひそめつつ、近方は歯噛みする。
捜査の結果、ようやく一味に関する手がかりを掴むことが出来た。
その手掛かりに基づき、部下と共に出動したまではよかった。
だが、その情報は、敵の罠だった。
待ち伏せを受け、部隊はほぼ壊滅してしまった。
近方も、廃墟となった寺院に追い込まれてしまっていた。
 (皆済まぬ・・!!私のミスのせいで・・!!)
心の中で、近方は犠牲となった部下達に詫びる。
(だが・・決して皆の犠牲を無駄にはせぬぞ・・!!)
一味のうち、何人かの顔はしっかりと確認した。
必ず生き延び、一味を壊滅させる。
その思いが近方に、力を与えていた。
 近方は、入口の方をジッと見つめる。
耳を澄ますと、微かな息遣いが、近づいてくるのに気づく。
(来たな・・!!)
敵が寺院内に踏み込んできたことを察知し、近方の表情が緊迫したものになる。
近方は傍らの像の陰へと身をひそめ、様子を伺う。
やがて、二人の馬賊が、姿を現した。
二人とも、六連発の回転式拳銃を手にしている。
馬賊達は近方の姿を求め、寺院内を見回す。
 「おぃ、私はこっちだぞ」
声に反応し、思わず馬賊達は振り向く。
直後、近方の軍刀が一閃する。
近方の近くにいた馬賊が、苦悶の声と共にのけ反って倒れる。
もう一人の馬賊が発砲するが、近方はそれを見切ってかわす。
直後、近方はグッと踏み込みながらもう一人の馬賊に突きかかる。
軍刀の突きを食らい、もう一人の馬賊も、絶命した。
 「ふふ・・。中々やるじゃないか、さすが音に聞こえた近方総司郎だね」
不意に聞こえた声に、近方は軍刀を突きつけるように構えながら、振り返る。
視線と切っ先の先には、近方と同年代の少年が立っていた。
 少年は紺を基調にした、学帽風の帽子に長袖の上着と丈の短い半ズボンを身にまとっている。
琥珀のような美しい瞳の持ち主で、映画俳優顔負けの整った面立ちをしている。
左肩には、担ぐように、獅子頭を乗せていた。
 「何者だ?もしや・・・」
少年が肩に乗せている獅子頭に、近方の表情が険しくなる。
「ふふ、ご明察だね。そう・・僕が『獅頭』の頭目・神楽修市(かぐらしゅういち)、馬賊名神舞(しんぶ)さ」
「貴様が・・。しかし・・まさか扶桑人だったとは・・・」
「意外かい?でも・・それが契遼州さ。野心と実力さえあれば、民族も出身も関係ない。僕は、この契遼の王になるのさ」
「世迷言はそれまでにしてもらおう。例え扶桑人でも・・開拓地の脅威になる者は・・斬る!!」
気迫と共に、近方は神楽に斬りかかる。
対して、神楽は獅子頭を両手で構える。
獅子頭が口を開くや、催涙スプレーが思いきり噴射された。
 「く・・!?」
咄嗟に近方はマントを使って噴射を防ぐ。
近方の動きが止まったところへ、神楽が襲いかかる。
神楽の手には、柄頭に獅子頭の装飾が施された、両刃の真っすぐな剣が握られている。
近方は突き出された剣を、軍刀で受け止める。
刃と刃がかみ合い、互いに相手を押しのけようとする。
鍔迫り合いを繰り広げながら、社交ダンスのように、二人は目まぐるしく位置を入れ替える。
やがて、近方の方が押し始める。
「ハアッっ!!」
気合と共に、近方が神楽を押しのける。
後ろへ体勢が崩れたところへ、近方がさらに斬り込む。
だが、神楽は横へ回り込むように動いて、かわしてしまう。
(しまった!?)
近方はミスを誘った神楽の罠だったことに気づく。
軍刀の切っ先が床を叩くと同時に、近方は後頭部に鈍い衝撃を覚える。
直後、近方の目の前は暗闇と化し、そのまま意識を失った。


 目を覚ますと同時に、近方は床が目の前に迫っているのが見えた。
さらに、目の前に大きな鏡が置かれていることに気づく。
鏡に映し出される近方の姿は、何とも奇妙なものだった。
 近方はZ字のような形で、床に膝をつき、身体を前方に折り曲げた姿勢で、板に拘束されている。
板には両方の手首と足首、そしてお尻が拘束されている。
ご丁寧にも、お尻側にも鏡が置かれているため、鏡を通して、拘束されたお尻が近方にも見える。
拘束されたお尻は、短パンは勿論、下着も脱がされているため、最奥部の恥ずかしい部分まで丸見えだった。
 「な・・何だコレは!?」
「『反省板』っていうやつさ。お尻を無様にさらした恥ずかしい姿でさらしものにして、反省させるためのやつさ」
近方の目の前に、勝ち誇った表情で、神楽が現れる。
 「く・・貴様!外さぬか!?」
「そうはいかないねぇ。それにしても・・フフフ、可愛くて、綺麗なお尻だねぇ」
神楽は笑みを浮かべると、近方のお尻を撫でまわす。
「ひ・・!?やめぬか!?貴様!!この変態!?」
神楽の痴漢行為に、近方は嫌悪感と怒りをあらわにする。
「ああ・・。その怒った顔も可愛いなあ。でも・・もっと別の可愛い顔が見たいんだよね」
神楽はそう言うと、おもむろに手を振りかぶった。
 バッシィーーンンッッ!!
神楽は、拘束された近方のお尻目がけ、思いきり平手を叩きつける。
「ぐ・・!?」
弾けるような音と共に、近方のお尻に鈍い痛みが走る。
お尻の痛みに、思わず近方は苦悶の声を漏らしてしまう。
 「おや?痛いのかな?」
「ば・・馬鹿にするな!こ、この程度・・痛くも痒くもない!!」
小馬鹿にしたような、神楽の声に、近方は思わず言い返す。
「ふふ、じゃあ、100叩きくらいしても、大丈夫だよねぇ」
(100だと・・!?)
神楽の声に、近方は愕然とする。
そんなに叩かれたら、お尻がどうにかなってしまう。
だが、そんなことは決して言えない。
開拓地の治安を守る軍人として、馬賊などに屈するなど、許されないことだからだ。
自身の首を絞めるのを承知で、近方はこう言うしなかった。
「やれるものなら、やってみるがいい!!私は決して貴様には屈服せぬぞ!!」
「言うねぇ。じゃあ、お言葉に甘えて、行きますか!!」
近方の強がりに、神楽は笑みを浮かべる。
そして、再び手を振り上げた。
 バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「・・!・・・!・・・!・・・!」
拘束されたお尻に、容赦ない平手打ちが、何度も何度も叩きつけられる。
顔が苦痛で歪むも、近方は必死に声を押し殺す。
 バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「ふふふ、無様だね。惨めだね。情けないねぇ。こんな恥ずかしい格好で、幼稚園児みたいに、お尻ぶたれてるなんてねぇ。ほらほら~、お尻が猿みたいに赤くなってるよ~」
お尻を叩きながら、神楽は言葉でも近方を攻めたてる。
鏡に映るお尻が見えるように、神楽は近方の頭を持ち上げる。
「う・・うるさい・・!しゃべる・・な・・!?」
「もう・・反抗的だねぇ。そんな悪い子には・・コレでお仕置きしてあげるよ」
神楽はそういうと、今度は鋲付きのパドルを取り出す。
 バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
「が・・!?ううあああ!!!」
平手打ちとは、まるで比べ物にならない激痛に、近方は絶叫する。
一撃でお尻の皮が破れ、血がにじんだ。
「あれ~?痛い?泣いちゃうのかな?」
「ば・・馬鹿に・・す・・うわああああ!!ああああ!!」
反論しかけたところに、再度パドルを叩きつけられ、近方は絶叫する。
 「ほらほら、どうする?『ごめんなさい。もう二度と僕たちの邪魔はしません』って謝れば、あと100叩きくらいで許してあげるよ」
「ふざけ・・るな!!貴様ら馬賊とは取引も・・屈服もせん!!」
「そう。じゃあ、僕も許してなんてあげない。幾ら泣いても叫んでも、倍の200回は叩いてあげるよ」
残酷な笑みを浮かべて、神楽はパドルを振り下ろす。
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
バッシィィーーーンンン!!!
「うっあああああああああああ!!!!!!!!」
その後、長い長い間、近方の悲鳴が寺院内に響いていた・・・・。


 「ふう~っ!本当に・・スゴイなぁ。全然屈服しなかったよ」
血で赤くなったパドルを投げ捨てながら、神楽は感心した表情で言う。
近方はパドル打ちの嵐で、完全に気を失っている。
100回以上叩かれたお尻は、皮が破れ、血が滲んで痛々しい有様になっていた。
だが、そんな責め苦を受けながらも、近方は神楽に屈することは無かった。
 「お頭・・・。コイツをどうしますか?」
コトが終わったのを察し、拳銃を手にした手下達が入って来る。
「このままでいいよ。最初から殺すつもりなんて無いし」
「ですが、このまま放っておけば、間違いなくお頭を仇と付け狙いますぞ」
「いいんだよ。僕はいずれこの契遼州の王になる。ライバルがいなくちゃ、面白くない。近方なら、僕の最高のゲーム相手になってくれるだろうしね」
笑みを浮かべて、神楽はそう言うと、部下達と共に、その場を後にする。
反省板に拘束され、痛々しいお尻をさらしたままの近方の脇に、自分達の犯行であることを示す、獅子頭を置いて・・・。


 後日・・・。
「く・・・!?」
近方は顔を顰め、思わずお尻をさする。
(く・・!何と情けない・・!尻を叩かれた程度で・・歩くのも差しつかえるなど・・!?)
未だお尻の痛みに悩まされる自身を、近方は叱咤する。
(必ず・・捕えてみせる・・!!絶対に・・後悔させてやるぞ!!)
不敵な笑みを浮かべる神楽の手配書を見つめたかと思うと、近方は手配書を頭上へ投げ上げる。
直後、軍刀が一閃し、手配書を真っ二つにした。


 ―完―

聖女の企み、騎士の受難(エルレイン/クロエ、共演パロ)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ共演パロです。許容できる方のみご覧下さい)


ティアがエルレインに告白し、義母娘になった世界でのお話・・・。


 「母さん、どうしたのかしら?何か考え事をしてるみたいだけど?」
物思いにふけっているようなエルレインに、思わずティアは尋ねる。
「ええ・・。実はちょっと面白いことを思いつきましてねぇ」
「面白いこと?」
「ええ。クロエのことです。クロエをお尻ペンペンしたら、とても面白そうだと思いましてね」
「まぁ・・!それは素晴らしいわ!?」
ティアは思わず興奮する。
お仕置きマニアなティアにとって、他人がお仕置きされる姿を見るのも、何よりの楽しみだった。
「母さん!絶対にいい考えだわ!!是非、やりましょう!?」
「そう言ってくれると思いましたよ。では・・・・」
既に策を考えていたのだろう、エルレインはティアに耳打ちする。
「なるほど・・。さすが母さんだわ・・!!それで行きましょう!!」
「では・・・頼みましたよ、ティア」
「任せて!!きっと上手くやってみせるわ!!」
そう言って、部屋を後にしたティアの態度に、エルレインは満足そうに、笑みを浮かべた。


 数日後の夜・・・・・。
「ふむ・・・。異常は無しだな・・・」
宝物蔵の内部を確認し終えると、クロエは呟くように言う。
クロエがここにいるのは、宝物蔵の警備の為。
ティアを通じて、警備の依頼を受けたのである。
 「む・・?誰だ!?」
気配を感じ、クロエは思わず剣を構える。
「私よ。剣をしまってくれないかしら?」
「す、すまぬ!?つい、気配を感じたのでな・・・」
クロエは謝りながら、剣をしまう。
 「いいのよ。あなたは依頼を果たそうとしてるだけだし。それより、差し入れよ」
ティアはそう言うと、お茶と弁当を差し出す。
「すまぬな。感謝する」
「いいのよ。夜は長いから。お疲れ様」
ティアはそう言うと、弁当とお茶を置いて、蔵を後にする。
だが、クロエから姿が見えなくなると、密かに物陰から、様子を伺う。
ティアは、クロエが差し入れの弁当を全部食べてからも、ジッと様子を確認している。
やがて、クロエがだんだん、うつらうつらとし始めた。
クロエは自身の頬を叩くなど、眠気を追い払おうとする。
だが、眠気はあまりにも強力だった。
ついに、クロエはズルズルと床に崩れ落ち、そのまま眠り込んでしまった。
 ティアは慎重にクロエに近づく。
頬を何度か強めに叩いてみたが、クロエは起きない。
完全に眠り込んだことを確認すると、ティアは守備兵を数人、中へ呼び入れる。
守備兵達は、ワザと足跡を残して、貴重な宝物数点を、蔵から運び出す。
「コレで・・OKだわ。起きてからが、楽しみだわ」
ティアは寝ているクロエを見下ろすと、笑みを浮かべ、その場を後にした。


 翌日・・・。
「本当に・・申し訳ございません・・・!!」
クロエは全身を震わせながら、必死に謝る。
不覚にも眠り込んでしまい、おめおめと宝物数点を盗まれてしまったのだ。
謝っても、謝りきれるものではない。
 「いえ、あなたが無事で幸いでした。宝物は取り返すことも出来ますからね」
エルレインは責めることなく、優しい口調で慰める。
この方が、クロエの罪悪感を、より煽ることが出来るからだ。
案の定、クロエの表情が、より罪悪感で歪む。
「ですが・・騎士としてあるまじき失態・・!!私は・・自分が・・情けない・・!!エルレイン様にも・・申し訳が・・・」
「なるほど・・・。では、ここで懺悔してはどうですか?」
「懺悔?」
「そうです。懺悔をした上で、お仕置きとお説教を受けて、反省する。今のあなたには、それが必要です」
「う・・うむ・・。だが・・お仕置きというのは・・どんなものなのです?」
「ふふ・・。それは『お尻ペンペン』と決まっています」
「な・・!?」
クロエは驚く。
まさか、そんなお仕置きとは、思いもしなかったからだ。
 (お・・お尻ペンペンだと・・・!?そんな・・まさか・・・!?)
幼児のようなお仕置きをされる自分の姿を想像し、クロエは羞恥に顔を赤くする。
(そんなお仕置きなど・・・。だが・・!?)
自身の失態のせいで、エルレインや大聖堂に、大きな損失を与えてしまった。
そのことが、クロエに重くのしかかる。
 お尻ペンペンは恥ずかしい。
だが、自身の罪から逃げるのは、もっと嫌だった。
クロエはしばらく思い悩む。
やがて、意を決した表情を浮かべると、エルレインの方をジッと見つめる。
 「わかりました・・!!エルレイン様・・!!懺悔・・させて・・下さい・・!!」
「本当に、よろしいのですか?」
「はい・・!!私に・・その・・お尻ペンペンの罰をお願いします!!」
「では、クロエ。こちらへいらっしゃい」
エルレインは膝を軽く叩いて、呼びかける。
自分から願い出ただけに、クロエは素直に、エルレインの元へ行く。
そして、そのまま、静かに膝の上にうつ伏せになった。
 「良い子ですね、さすがです」
エルレインはクロエの頭を優しく撫でて、褒める。
「い・・言わないで・・下さい・・!?」
子供扱いされたためか、クロエは羞恥に顔を赤くして、身を震わせる。
「わあっ!?」
突然、クロエは声を上げる。
いきなり、ズボンを降ろされ、お尻をむき出しにされたからだ。
 「エ、エルレイン様!な、何を・・!?」
「おや、これは言い忘れました。お仕置きは、裸のお尻にします」
「エ・・エルレイン様・・せ、せめて・・・」
「なりません。恥ずかしいのも、お仕置きのうちです。懺悔したいと言ったのは、あなたでしょう?」
「う・・!?わかり・・ました・・」
クロエは羞恥に顔を赤くしつつ、観念して、うなだれる。
「では・・行きますよ。しっかりと、反省しなさい」
羞恥に身を震わせるクロエに、エルレインは宣告する。
エルレインは、ゆっくりと手を振り上げると、クロエのお尻目がけ、思いきり手を振り下ろした。


 バッシィィーーーンンンンッッッ!!!
「・・・!?」
弾けるような音と共に、クロエのお尻に鈍い衝撃が走る。
クロエは思わず身を強ばらせる。
パンッ!パァンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
間髪入れずに、最初よりは弱めの打撃が、連続で、クロエのお尻に叩きつけられる。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「・・!・・!・・!?・・・!!?」
エルレインの平手がクロエのお尻に振り下ろされるたび、クロエの表情が歪む。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「クロエ・・あなたはいけない子ですねぇ・・・」
お尻を叩きながら、エルレインはお説教を始める。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「・・ぅ・・・ぁ・・・ぅ・・ぁ・・・・ぁ・・くぅぁ・・・」
お尻を叩く音が重なるうち、クロエの口から少しずつ、苦痛の声が漏れ始める。
クロエのお尻は赤い手形が幾つも刻み込まれ、だんだんと色づき始める。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「あなたを信頼したからこそ、警備の仕事を依頼したのですよ。それなのに・・・仕事中に眠り込んでしまうなど・・・」
「も・・申し訳・・ありま・・く!う・・!くぅ・・!あっく・・!」
お尻を叩きながら、エルレインはお説教を続ける。
クロエは謝りながら、苦痛の声を漏らす。
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「その為に、大聖堂の大切な品々が、賊に奪われてしまいました。あなたの失敗が原因なのですよ。わかっていますか?」
「わ・・わかって・・います!も・・申し訳・・ぐっ!くっ!ううっ・・!!」
「おやおや?痛いのですか?」
苦悶の声を上げるクロエに、エルレインは問いかける。
もちろん、その間も容赦なくお尻を叩き続ける。
 「き・・聞かないで・・下さい・・!?」
クロエは羞恥に顔を赤くする。
騎士としての名誉やプライドを重んじるクロエにとって、お尻叩きが痛い、などとはとても言えないからだ。
そんなクロエの様子に、エルレインは微かに笑みを浮かべる。
 「おや、どうやらまだ余裕があるようですねぇ。ということは、あなたには、まだまだ反省が必要ですねぇ」
「そ・・そんな!?」
クロエは思わず声を出してしまう。
今でも、本当は辛いのだ。
これ以上、叩かれたら耐えられない。
 「おや?まさか、ちゃんと反省出来ないのですか?」
「い・・いえ!ち、違います!!」
クロエはすぐに否定する。
「では、いきますよ。今から100回、お尻を叩きます。叩くごとに、ちゃんと数を数えて『ごめんなさい』するのですよ」
「そ・・そんな・・!?」
クロエはまた、声を出してしまう。
100回叩かれるのは確かに辛い。
だが、それ以上に、数を数えて『ごめんなさい』するのは、何よりも恥ずかしかった。
 「クロエ・・・。まさか、出来ないのですか?」
「い・・いえ!で・・出来ます!!」
見えない圧力に、思わずクロエは言ってしまう。
「では、言った通りにするのですよ」
エルレインは密かに笑みを浮かべる。
墓穴を掘ったクロエは、黙って頷くしか無かった。
 バシィーンッ!!
「く・・・!い、1・・!ご・・ごめん・・ごめん・・なさい・・・」
クロエは羞恥を堪え、言われた通りにする。
「クロエ、声が小さいですよ?はっきり聞こえなくては、カウントしません。やり直しです!」
バシィーンッ!!
エルレインはクロエを叱りながら、平手を叩きつける。
「く・・!い、1・・ご・・ごめん・・なさい!!」
今までより強烈な平手打ちに、苦悶の声を上げるも、クロエは言われた通りにする。
バシィーンッ!バシィーンッ!バシィーンッ!
「2・・ごめん・・なさい!3・・ごめ・・ん・・なさい・・!あっ!4・・ごめん・・なさい・・!」
羞恥と苦痛に身を震わせながら、クロエは数を数え、『ごめんなさい』と謝り続ける。
バシィーンッ!バシィーンッ!バシィーンッ!
「5・・ああっ!ごめん・・なさい・・!6・・うっく!ごめ・・ん・・な・・さい!7っ!ああっ!ごめん・・なさ・・い・・!!」
その後、100数え終えるまで、お尻を叩く音と、苦痛混じりのクロエの『ごめんなさい』が、部屋に響いていた・・・。


 「ああ・・!?凄く・・イイわ!?」
テレビに映る、お仕置きされるクロエの姿に、ティアは興奮する。
「ティア、あなたのおかげですよ。こんなにイイものが撮れました」
映像を見ながら、エルレインはティアを褒める。
ティアが泥棒の振りをして、宝物を持ち出した為、クロエをお仕置きすることが出来たからだ。
おかげで、このような映像を隠し撮りして、楽しむことも出来た。
万々歳である。
 「ねえ・・母さん・・・」
ティアはお尻をモジモジさせながら、呼びかける。
「おやおや?自分もお尻ペンペンされたくなってきたのですか?いやらしい子ですねぇ」
「だって・・あんなスゴイの見てたら・・我慢出来ないわ」
「ふふ、いいでしょう。よくやってくれましたしね。ティア、いらっしゃい」
エルレインの手招きに、ティアはすぐにも、膝の上にうつ伏せになる。
ティアが膝に乗ると、エルレインは慣れた手つきで、ティアのお尻をむき出しにする。
 「おやおや?叩く前からブルブル震えて。そんなに興奮しているのですか?」
「だって・・今から叩かれると思うと・・・」
ティアは頬を紅潮させながら、言う。
「全く・・いやらしい子ですね。そんな悪い子はうんとお尻ペンペンしてあげます」
そういうと、エルレインは思いきり手を振りかぶった。
 バッチィ―ンッ!!
「あああんっ!?」
肌を打つ音と共に、悦び混じりの、ティアの声が部屋に響く。
パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「ああーんっ!きゃあんっ!?いやあんっ!ああんっ!」
「もうっ!そんな声出して!悪い子っ!やらしい子っ!」
平手を振り下ろしながら、エルレインは、嬌声を上げるティアを叱り続ける。
その後、嬌声混じりのティアの悲鳴と、お尻を叩く音が響いていた・・・。


 ―完―

少年憲兵4



 「どうしたんだい?キョロキョロしてさ?」
不意にあたりを見回したオオガミに、一緒に歩いていた青年神父が、怪訝な表情を浮かべて尋ねる。
神父は20歳くらい、腰まで届く金髪の持ち主で、明るい感じの整った面立ちをしている。
彼の名はエルヴィン。
オオガミの管轄区域内に教会がある縁で、オオガミと親しい間柄であった。
 「いや・・。気のせいのようです。すみません」
「そ、そう?なら、いいんだけどさ」
「それより、早く教会に戻りましょう。これから、用意もありますでしょう?」
「そ、そうだね!皆も待っているし!!」
エルヴィン神父はハッとした表情を浮かべると、買い物袋を抱えて、急ぎ足になる。
オオガミも、買い物袋を抱え、あとへついていった。
 「いやぁ、いつもすみませんねぇ。色々とお世話になってしまって」
「いいのです。これも憲兵の職務の内ですから。すみません。巡回がありますので、失礼いたします」
オオガミは敬礼をしながら、神父に言う。
そして、その場を去っていった。
 「あれ・・?」
エルヴィンは、何かが落ちていることに気づく。
「これは・・」
拾ったものをエルヴィンはジッと見つめる。
拾ったのは、憲兵隊のマークが入ったボタン。
恐らく、制服から取れてしまったのだろう。
 (届けてあげないと!?まだそんな遠くには行ってないはずだし!!)
神父はそう呟くと、ボタンを持って、道路の方へと出る。
すると、少し距離はあるものの、オオガミの後ろ姿を発見する。
思わず、エルヴィンが声をかけようとしたときだった。
 突然、オオガミ目がけて、車が突っ込むように走って来る。
気付いたオオガミは、脇へ避けようとする。
だが、車はオオガミに対し、さらに勢いを増して迫って来る。
直後、鈍い音と共に、オオガミの小柄な身体が吹っ飛ばされた。
 「!!!???」
目の前で起こった事態に、神父は愕然とする。
思わず声を上げようとするが、あまりの驚きに声が出ない。
その間に、車から目出し帽をかぶった男が降りたかと思うと、呻いているオオガミの頭を、砂を詰めた革製の棍棒で殴りつける。
オオガミが完全に気を失うと、放り込むように、後部座席へと乗せる。
そして、そのまま猛スピードで走り去った。
ようやく神父が我に返ったときには、車は完全に姿を消してしまっていた。


 「ぅう・・・・」
オオガミは目を覚ますと、ガンガンと頭が割れるような感覚を覚える。
(この痛みは・・?そうだ!?確か・・・)
オオガミは車にはねられた上、降りて来た男に、棍棒で殴りつけられたことを思い出す。
(つまり・・・私はさらわれた・・誰に・・?何の為に?)
そのことを考えていた、まさにそのときだった。
 不意に、扉が開く音が聞こえてきた。
思わずオオガミは顔を上げる。
なお、オオガミはうつ伏せの状態で、台に拘束されている。
 「お前は・・・!?」
現れた男の顔を見るなり、思わずオオガミは声を上げる。
「フフ・・覚えていてくれましたか?オオガミ分隊長殿?」
「忘れるものか・・!?そうか・・お前だったか!?ヤッツイオ!?」
オオガミは不快感を込めて、ヤッツイオを見つめる。
ヤッツイオはオオガミの部下の一人だった。
だが、犯罪組織に、金銭と引き換えに、捜査情報を流していた。
その不正がバレ、当然のことながら、懲戒免職となった。
 「その台詞・・そっくりお返ししましょう・・・」
ヤッツイオは鞭を舌なめずりしながら、言う。
その目には、憎しみの炎が宿り、キャンプファイヤーのように燃え上がっていた。
 「そうか・・・。私への・・復讐か・・!?」
「そうです・・!!ふふふ・・。今から・・あなたに・・この上もなく・・恥ずかしくて、惨めな思いをさせてあげましょう!!」
ヤッツイオはオオガミの背後に回る。
そして、オオガミのズボンに手をかけると、おもむろに引き下ろす。
おかげで、オオガミの小ぶりなお尻があらわになってしまった。
 「ふふ・・!!無様ですなぁ。己がクビにした男の前で、こんな恥ずかしい格好とはねぇ」
元部下の嘲笑に、オオガミは顔を赤らめる。
だが、言い返したりはしない。
ヤッツイオを喜ばせるような真似はしない。
そう考えているからだ。
 「さてと・・。では・・ショータイムと行きましょう!!」
ヤッツイオはそう言うと、鞭を振り上げる。
そして、オオガミのお尻目がけ、振り下ろした。


 バッシィーンッッ!!
「・・・!!」
鞭の強烈な打撃が、オオガミのお尻に叩きつけられる。
思わずオオガミは、苦痛に顔を歪める。
同時に、声を押し殺す。
ヤッツイオなどに、屈服しない。
そう決意しているからだ。
ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「クク・・!フフ・・!ヌフフ・・!!」
ヤッツイオは、オオガミの小さなお尻に、容赦なく鞭を叩きつける。
 ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「どうだ・・!どうだ・・!どうだ・・!小僧・・!!」
怒りと憎しみを込めて、ヤッツイオは、鞭を振るい続ける。
鞭はオオガミの小さなお尻に、容赦なく蚯蚓腫れを刻みつけてゆく。
やがて、蚯蚓腫れは幾重にも重なり、オオガミのお尻を赤く染めはじめる。
 ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「・・ぅ・・・ぁ・・・っ・・・か・・・ぁ・・っく・・あ・・っ・・う・・!?」
さすがに、耐えきれなくなり、オオガミの口から、苦痛の声が漏れ始める。
だが、声を漏らしてしまいながらも、オオガミは耐えようとする。
 ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「苦しいか!?痛いか!?ならば・・無様に泣き叫んで、許しを乞うてみるがいい!!」
ヤッツイオは憎悪に満ちた声で、鞭を叩きつけるように振るう。
 ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「くっ!あっ!くぅああ!だ、誰が・・お・・お前などに・・!?くっ!あくっ!ううくぅ!?」
狂ったように叩きつけられる鞭の嵐に、オオガミは苦悶の声を上げ続ける。
だが、それでも、必死に耐える。
憲兵としての誇りが、オオガミを支えていた。
ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!ビシッ!
「くそっ!くそくそくそっ!くそくそくそっ!!」
怒りに任せ、ヤッツイオは鞭を振るい続ける。
鞭の音と、オオガミの苦悶の声が、部屋に響き続けた・・・。


 「くっ!強情なガキめが!!」
ヤッツイオは怒りに任せ、床に鞭を叩きつけるように投げ捨てる。
オオガミのお尻は皮膚が破れて血が滲み、惨憺たる有様になっている。
捨てられた鞭も、血で赤く染まっていた。
オオガミは目尻に涙を浮かべ、荒い息を吐いている。
だが、それでも、ヤッツイオに、許しを乞うことはしていない。
 「クソ!クソッ!?イチイチ癇に障るガキだぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!」
ヤッツイオは完全にキレてしまい、口調も変わる。
「泣きもしねぇ!許しも乞わねえ!!ムカつく!ムカッツク!イケすかねええええ!!!!!!!!!!!」
ヤッツイオは床を何度も何度も踏みつけ、叫ぶ。
「こうなったら・・・!!」
ヤッツイオは狂気に駆られた表情で、拳銃を取り出す。
拘束されたオオガミに狙いを定め、引き金を引こうとする。
 ドンッッ!!
突然、ドアが開く音が聞こえてきた。
ハッとして、ヤッツイオはドアの方を振り向く。
同時に、乾いた音が部屋に響く。
 「ぐ・・・!?」
右腕を撃ち抜かれ、ヤッツイオは銃を取り落し、膝をついて、床に座り込む。
直後、拳銃を構えたロッテンマイヤーが、武装した憲兵達を引き連れ、突入してきた。
 「ほ・・本部・・長・・」
「よかった・・。生きていたか・・・」
ロッテンマイヤーはオオガミの方を見て、安堵の表情を浮かべる。
直後、ヤッツイオの方を振り向くが、そこには鬼気迫るロッテンマイヤーの姿があった。
 「貴様・・!逆恨みの挙句に・・このような所業・・・。ただで・・済むと思うなよ」
その表情と声に、ヤッツイオは恐怖を覚える。
咄嗟に、腕の苦痛も忘れ、逃げ出そうとする。
だが、ロッテンマイヤーの出した足に引っかかり、転んでしまう。
 「どこへ行く?そうだ。お前が牢に行く前に・・・・はなむけだ!!」
ロッテンマイヤーはヤッツイオを立たせた直後、ボクシングの構えを取る。
「ドラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!!!!!!!!!!」
どこぞの少年漫画のような、裂帛の、長い掛け声と共に、ロッテンマイヤーの両拳が、嵐となって、ヤッツイオに襲いかかる。
「や・・ヤッダバア――――――ッッッッッッ!!!!!!!!!!」
漫画チックな断末魔と共に、ヤッツイオは壁に叩きつけられ、気絶する。
ヤッツイオの顔面は、拳の嵐で滅茶苦茶に腫れ上がっており、実の親が見ても、判別不可能かと思うほど、変わり果てていた。
「ふん・・!下種め!!」
ボコボコにされたヤッツイオに怒りと侮蔑の目を一瞬くれると、ロッテンマイヤーはオオガミの元へと向かう。
 「分隊長・・・大丈夫か?」
「ほ、本部長・・申し訳・・ぐ・・!?」
「無理をするな。それにしても・・ひどい目に・・」
拘束を外しながら、ロッテンマイヤーは、オオガミが力尽きて、気を失ったことに気づく。
ロッテンマイヤーはブランケットでオオガミを包み込み、安堵の息を吐きながら、抱きかかえて、その場を後にした。


 ―完―

もしも峰不二子がエルレインの秘書だったら(SO2&テイルズ・ルパン三世より:エルレイン/不二子)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ・ルパン三世共演パロです。許容できる方のみご覧下さい)


 峰不二子が、エルレインの秘書だったら・・・そんな世界でのお話・・。


 「2時より市長との会談・・。4時より・・・有力信徒の方々との会合・・・午後の予定は以上となっております、エルレイン様」
予定表を確認しながら、峰不二子はエルレインに、そう説明する。
「わかりました。あなたのことですから、もう調整は済んでいることでしょうね?」
「言われるまでもありませんわ。ご安心を」
エルレインの問いに、不二子は自信たっぷりに答える。
そんな不二子の態度に、エルレインも満足げな表情を浮かべる。
今まで、優秀な秘書として、見事な仕事ぶりを見せてきているからだ。
 「ところで・・・例の件についても、大丈夫でしょうね?」
エルレインは声を落とし、不二子にしか聞こえないようにして、尋ねる。
「もちろんですわ。既に相手方とも交渉は済んでいます。こちらは・・・夜の10時・・場所は・・・・にて、との約束になっておりますわ」
「さすがですね。ですから・・あなたを秘書にしたのですよ」
「ふふ、光栄ですわ」
エルレインの言葉に、不二子も笑みを返す。
二人が話していたのは、表沙汰には出来ない取引や交渉についてのもの。
大聖堂の主という地位にあれば、そういうことも多々あるもの。
泥棒である不二子は裏の世界にも通じている。
そういう部分も、不二子が秘書として採用されている理由だった。
「では・・例の件の方は頼みましたよ」
「わかっていますわ。お任せ下さい」


 そして・・・夜の10時。
エルレインを乗せた車が、目的地に着く。
運転していたのは不二子。
人に知られたくない取引の為、エルレインと不二子の二人のみだ。
先に車から降りた不二子は、取引相手側の面々が、どことなく不機嫌なことに気づく。
(まさか・・・・・)
約束の時間より相手方が遅れ、待たされたならば、こんな風になるのでは。
そういう雰囲気であった。
もしやと思いながら、不二子はエルレインと共に、取引相手が待つ、建物へと入ってゆく。
案の定、待っていた取引相手は、苛立った表情を浮かべていた。
 「どういうことかしら?30分も待ったのだけれど?」
取引相手である、スーツの女性は、苛立ちを滲ませた声で、抗議する。
「おや?私は10時の約束と、不二子から聞きましたけれど?」
「何を言っているの?9時30分のはずでしょう?」
取引相手の言葉に、エルレインは眉を顰める。
直後、不二子の方へ視線を向けた。
 「どういうことです、不二子?」
不二子は確信した。
完全に、約束の時間を間違えていたことに。
「も・・申し訳・・ありません・・・。私の・・ミス・・です・・・」
この状況で白を切ることは出来ない。
目の前の取引相手や、その手下達だけなら、それで大丈夫だったろう。
 だが、エルレインがある。
彼女の方がずっと上手だ。
しらを切るなど、不可能だった。
 「全く・・!?あなたは何をしているのです!?大切な取引の時間を間違えるなど・・!!」
「も、申し訳ありません!!」
エルレインの叱責に、不二子は必死に謝る。
 「ちょっと。人を無視しないでくれるかしら?」
不機嫌な声で、取引相手が呼びかける。
「これは失礼いたしました。秘書の不始末のせいで、不快な思いをさせて、申し訳ありません」
「馬鹿にしないで欲しいわね。約束の時間を間違えるなんて。どういうつもりなの!?」
エルレインが謝るが、取引相手の怒りは収まらない。
 「わかっています。今から、この場で、不二子に責任を取らせたいと思います」
(責任!?何をするつもりなのよ!?)
エルレインの言葉に、不二子は嫌な予感を覚える。
同時に、気づかれないように、逃げ道を探しにかかる。
 「どうしよう、というつもりかしら?」
取引相手の問いに、エルレインは微笑を浮かべて答える。
「あなたの見ている前で、不二子に『お尻ペンペン』のお仕置きをしようと思います。いかがですか?」
「あら・・よくこちらのことを調べているわねぇ。さすがやり手の聖女様だわ」
エルレインの提案に、取引相手は満足げに笑みを浮かべる。
実は取引相手はお仕置きマニア。
特に、不二子のような美しい女性が、お仕置きされるシチュエーションが何よりも好きだった。
 「なら、決まりですね。さぁ、不二子。こちらへいらっしゃい」
「って、冗談言わないでよ!?」
不二子は思わず言う。
お尻ペンペンなど、願い下げだ。
ましてや、人に見られるなど。
 「おや?まさか、拒否するのですか?」
「と、当然でしょうっっ!!」
不二子はその場から逃げ出そうとする。
だが、エルレインは既にお見通し。
不二子の前に立ちはだかり、押さえつけてしまう。
 「は・・離して・・!!」
「愚かな・・。もう少し賢いと思っていましたが・・。まぁよいでしょう」
エルレインはそういうと、慣れた手つきで、椅子に座りながら、不二子を膝の上に乗せる。
直後、不二子のタイトスカートを捲り上げ、下着を降ろす。
あっという間に、不二子のセクシーなお尻があらわになってしまった。
 「ちょっと!?本気なの!?やめなさいよっっ!!」
秘書らしい態度をかなぐり捨て、不二子は抵抗する。
「不二子、しっかりと反省するのですよ」
エルレインはそう言うと、片手で不二子をしっかりと押さえる。
同時に、もう片方の手をゆっくりと振り上げた。


 バッシィィィ~~~ンンンッッッ!!!
「・・・!!??」
強烈な一撃が、裸のお尻に叩きつけられる。
直後、鈍い痛みが不二子のお尻全体に広がってゆく。
パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「不二子っ!全くあなたは何をしているのですっ!!」
最初より勢いを弱めた平手打ちを、何度も振り下ろしながら、エルレインはお説教を始める。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「大切な、取引の時間を間違えるだなんて!!それでも秘書なのですか?そんなミス、小学生でもしませんよっ!!」
「・・く!・・・う、うるさいわねぇ!?う、うっかり・・ま、間違えたのよっ!!」
不二子は悔しさに顔を歪めながら、弁解する。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「『うっかり』ではありませんっ!!そのせいで、相手に迷惑をかけているのですよっ!!そんなこともわからないのですかっっ!!悪い子っ!悪い子っ!悪い子っ!!」
不二子の弁解に、エルレインはさらに平手打ちを降らせる。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「ちょ、ちょっとっ!やめてっ!いやっ!やめっ!ああっ!くぅあっ!!ああっ!!ああうっ!!」
さらなる平手打ちに、不二子の口から、苦痛の声が漏れ始める。
不二子のお尻は、赤い手形が重ねて刻みつけられて、だんだんと赤く染まってゆく。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「もうっ!悪い子っ!悪い子っ!悪い子っ!悪い子っ!!」
子供を叱るような口調で、言葉でも攻めながら、エルレインは不二子のお尻を叩き続ける。
パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「いやあっ!エルレイン様っ!?も、もう・・許してっ!いやああ~っ!あ、謝るから・・!!ご、ごめん・・なさいっ!いやああっ!ごめんなさいっ!」
不二子はプライドをかなぐり捨てて、必死に謝る。
「ダメです!こんなに向こうに迷惑をかけたのですからね。悪い子はうんとお仕置きしてあげます!!」
「そ・・そんなぁぁ!いやぁぁぁぁぁああ!!」
エルレインの非情の宣告に、不二子は絶望の声を上げる。
パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「悪い子っ!悪い子っ!悪い子っ!悪い子っ!!」
「いやぁぁぁ!ごめんなさいっ!いやぁぁぁ~~っ!ごめんなさいっ!ごめんなさい~~!!」
その後、長い間、お尻を叩く音、不二子の悲鳴や謝る声が響いていた・・・。


 「おやおや?どうしたのですか?そんな仏頂面をして」
大聖堂に戻って来たエルレインは、不機嫌な表情の不二子に、そう声をかける。
「どうした、じゃないわよ!?ひどいじゃないの!?あんな恥ずかしい目に遭わせて!?」
取引場所でのお仕置きに、不二子は思わず怒りの声を上げる。
 「あなたがミスをして、向こうに迷惑をかけたのが悪いのでしょう?自業自得です」
「だからって・・」
「それに・・おかげで取引も上手く行ったのですから、良いではありませんか」
エルレインは笑顔で言う。
不二子へのお仕置きで、相手が機嫌を直したのだ。
それどころか、とても良いものを見たと、すっかり上機嫌になったのである。
おかげで、取引は大成功。
それどころか、次の取引の約束を取り付けることも出来た。
エルレインにとっては、万々歳である。
 「よくないわよ!?お尻は痛いし・・恥ずかしいし!!踏んだり蹴ったりよ!!」
「そんなに嫌だったのですか?」
「当然じゃない!!」
「そうですか・・。では、これからは、あなたへの罰はお尻ペンペンにしましょう!!」
「な、何でそうなるのよ!?」
エルレインの考えに、不二子は愕然とする。
 「嫌だからこそ、罰になるのですよ。別にあなたがミスとかをしなければ、いいだけの話でしょう?まさか・・出来ないのですか、そんなことも?」
「馬鹿にしないで欲しいわね。それくらい、朝飯前だわ」
してやられた、と思いながらも、不二子はそう宣言してしまう。
「ふふふ。では・・せいぜい私にお尻を叩かれないよう、頑張って下さいね」
ムッとしている不二子に、エルレインは楽しそうな笑みを浮かべて、そう言った。


 ―完―

砕蜂の屈辱(エルレイン/砕蜂、共演パロ)



(ルシアシュ悪魔&神父パロをベースにした、SO2&テイルズ・ブリーチ共演パロです。許容できる方のみ、ご覧下さい)


 「待てっ!?待たぬかっっ!!」
物凄い形相を浮かべながら、砕蜂は走っていた。
視線の先には、鞄を抱えて、必死に逃げる、若い娘の姿。
鞄は砕蜂のもの。
ひったくりの被害に遭い、その犯人を追いかけているところだった。
二人とも、走りに走る。
やがて、大聖堂前の広場へたどり着いた。
大聖堂が目に入るや、ひったくりは、中へ逃げ込もうとする。
「逃さんっっ!!」
ひったくりがまさに大聖堂の庭へと駆け込んだその瞬間、砕蜂の飛び蹴りがひったくりの背中に、もろに命中する。
顔から地面へと突っ込むように倒れるひったくりの背中へ、砕蜂はそのまま踏みつけるように、着地した。
 「ふん・・。馬鹿者めが。取りあえず・・・役人に突き出してやる」
鞄を回収し、完全に伸びたひったくりを引きずるように、その場を後にしようとしたときだった。
 「そこの女!?待てっっ!!」
大聖堂の守備兵達が、砕蜂を取り囲む。
「何だ?貴様らは?」
守備兵達の敵意を感じ取り、砕蜂も兵士達を睨みつける。
 「ここは大聖堂だ!?例え役人でも、許可無く踏み込むことや捕物をすることは許されておらぬのだぞ!!」
隊長らしき兵士が、一喝するように、砕蜂に言う。
大聖堂は、例え犯罪者が逃げ込んでも、警察が踏み込めない、立ち入りを拒否できる、という特権を認められている。
砕蜂の行為は、その特権を侵害するもの。
大聖堂側にしてみれば、見過ごすことの出来ないものであった。
だが・・・・。
 「うるさい!私の邪魔をする気かっ!!」
ひったくりに遭い、気が立っているところへ、取り囲まれたのだ。
砕蜂はカッとなって、一番近くの兵士を蹴り倒してしまう。
「おのれっ!?皆、曲者だっ!?出会え出会えーー!!」
隊長の掛け声とともに、兵士達がドッと飛び出してくる。
「この女を捕えろ!!不法侵入者だ!!」
「人を罪人扱いか!?許さんっっ!!」
四方八方からどっと打ちかかる兵士達に、砕蜂は怒りの声と共に、飛びかかった。


 数日後・・・・。
「皆さーん、こんにちは~!良い子にしていましたか~~」
礼拝堂内の壇上から、エルレインは子供達に挨拶する。
子供達は大聖堂の運営する幼稚園の園児たち。
課外授業の為、大聖堂にやって来たのだ。
 「皆さーん、実は最近、大聖堂で喧嘩をした悪いお姉ちゃんが捕まりました~。こちらの、お姉ちゃんです~」
マイクを構えたエルレインの言葉と共に、兵士達に拘束された姿の砕蜂が、壇上に連行されてくる。
「貴様ら!離せ!離さぬか!?」
砕蜂は必死にもがいて抵抗する。
だが、しっかりと拘束されている為、逃げられない。
 「ふふ、来ましたね~。待っていましたよ」
笑顔を浮かべるエルレインに、砕蜂は怒りの表情を浮かべる。
「貴様!?何のつもりだ!?私をこんなところに連れてきおって!?」
「それはおいおいわかりますよ。その前に・・・・」
エルレインは再び、園児たちの方を向く。
 「皆さーん、このお姉ちゃんは、大聖堂の兵隊さんたちに、暴力を振るって、怪我をさせた、とっても悪い子なお姉ちゃんなんですよ~」
「貴様っ!?人聞きの悪いことを言うなっ!?私はひったくりを捕まえようとしただけだっっ!!!」
エルレインの発言に、砕蜂は思わず反論する。
「大聖堂の特権は知らぬ筈は無いでしょう?それに・・理由はどうあれ、あなたが暴力を振るったことは事実ですよ?」
「う、うるさいっ!き、貴様の部下が悪いのだ!!私の邪魔をするからだ!!」
砕蜂は再度反論する。
「それは理由になりません。それはともかく・・・」
一旦、言葉を切ると、エルレインは再び子供たちの方へと向く。
 「さ~てと、皆~、一つ聞きますよ~。悪い子はどうなるか、知ってますか~?」
『ママや先生から、お尻ペンペンされる~~~!!』
エルレインの問いかけに、園児たちから一斉に同じ答えが返ってくる。
「はーい、その通りでーすっ!!これから、このお姉ちゃんを皆の前で、『お尻ペンペン』しまーすっ!!」
「何だと!?ふざけるなっっ!!」
エルレインの発言に、砕蜂は怒りの声を上げる。
「まさか不満なのですか?」
「当たり前だ!?私はそんな子供ではない!!」
「あなたの振る舞いが、分別ある大人のものとは、とても思えませんねえ。いい機会です、しっかりと反省なさい」
「ふ・・ふざけるなっ!!」
怒りのあまり、砕蜂はエルレインに蹴りを繰り出す。
しかし、難なく防がれ、逆にしっかりと押さえ込まれてしまう。
 「離せっ!?くっ!離さんかっっ!!」
砕蜂は必死に抵抗する。
しかし、逃げることは叶わず、あっという間にお尻をあらわにされてしまった。
「では皆さーん、今から『お尻ペンペン』始めますよー!よーく見てて下さいねー」
「やめろっ!やめんかぁぁぁ!!」
砕蜂の叫びをよそに、エルレインはゆっくりと手を振り上げる。
そして、砕蜂のお尻目がけ、思いきり振り下ろした。


 バッシィィーーーンンンンッッッ!!!
「ぐっううう!!!」
お尻に叩きつけられた、強烈な一撃に、砕蜂は苦悶の声を漏らす。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「全く・・!ダメでしょう!人に暴力なんか振るって!悪い子ですねっっ!!」
砕蜂のお尻を叩きながら、エルレインはお説教を始める。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「や、やめんかっ!?く・・!やめろ・・と・・く!・・言って・・いるだろう!?」
お尻に平手打ちが容赦なく降り注ぐ中、砕蜂は苦痛に顔を歪めながら、抗議の声を上げる。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「やめろ、ではないでしょう?あなたが悪い子だったから、こうしてお尻をぶたれているんですよ。そんなこともわからないのですか?」
砕蜂のお尻を叩きながら、エルレインは言葉でも砕蜂を攻める。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「ふ・・ふざけるな!と・・い、言ってる・・だろう!?離せっ!?離さんかぁぁぁ!!」
砕蜂は抗議を続けるが、だんだん顔に苦痛の色が滲んでくる。
  パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ! パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「く・・!やめ・・やめんかっ!?痛っ!ああっ!?痛ああっ!くうっ!ああうっ!ああくうっっ!!」
ついに耐えきれなくなったのだろう、砕蜂は悲鳴を上げ始める。
 「おやおや?痛いのですか?」
「あ・・当たり前だ!?い、いい加減に・・や・・やめ・・くうっ!?うくっ!?ああっ!?」
苦悶の声を上げる砕蜂の姿に、エルレインはサディスティックな笑みを浮かべる。
 「ふふ、何とも無様ですねぇ。こんなに大きくなっても、お尻なんかぶたれてねぇ」
「き・・貴様の・・せいだろう・・!?ぐっ!?ああっ!?ああうっ!?」
怒りの声を上げる砕蜂だったが、苦痛でそれどころでは無い。
 パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ! パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!パァンッ!
「ほら、周りを見てみなさい。あまりにも恥ずかしい姿ですから、子供達にも笑われていますよ」
「な・・何!?」
砕蜂は愕然とする。
子供達が自分の無様な姿を見て、笑っていることに。
 「き・・貴様らッ!?何をしているっ!?見るなっ!!見るんじゃないっ!!ぐっ!!ぐわああっ!!」
バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
子供達に思わず怒鳴る砕蜂だったが、そこへ強烈な平手打ちを落とされてしまう。
「こらっ!そんなことを言っちゃダメでしょう!!悪い子ですねっ!!」
バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「くっ!やめっ!?あああっ!やめっ!?やめろっ!ああっ!ひああっ!?痛っ!?痛ああっ!?痛ああああっっ!!」
砕蜂は完全に限界に達し、泣きはじめる。
 バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「痛ああいっ!?いやああっ!やめっ!やめてぇぇ!!いやぁぁぁぁ!!も、もういやぁぁぁぁ!!痛いっ!?いやあああ~~~っ!!も、もう、許してぇぇぇぇ!!」
砕蜂は両足をバタつかせ、子供のように、泣き叫ぶ。
その後、長い間、砕蜂の悲鳴と、お尻を叩く音が礼拝堂に響きわたっていた・・。


 「うう・・!ぐっす・・・!わ、私は・・わ、悪い子・・だった・・ので・・!エ、エルレイン・・様に・・き、厳しく・・お、お尻・・ペンペン・・され・・ました・・!!」
屈辱に身を震わせながら、砕蜂は子供達が見ている前で、台詞を読み上げる。
顔は涙でグショグショに濡れ、むき出しのお尻は濃厚なワインレッドに染まっている。
 「皆さ~んっ!このお姉ちゃんは悪い子だったので、こうしてお尻ペンペンされました~。悪い子はこういう目に遭いますから、皆さんは良い子でいて下さいね~」
「「「「はーいっ!!」」」」
エルレインの呼びかけに、園児たちが手を挙げて返事をする。
その間、砕蜂はお尻を出したまま、必死に屈辱を堪えていた・・・。


 その後・・・。
「あっ!お尻ペンペンのお姉ちゃん、こんにちはー!!」
(だ・・誰がお尻ペンペンのお姉ちゃんだ!?)
子供の呼びかけに、砕蜂は額に青筋を立てそうになる。
あれ以来、すっかり子供達の間では有名になってしまった。
しかも『お尻ペンペンのお姉ちゃん』などという不名誉極まりないあだ名までつけられた。
砕蜂は怒鳴りつけたくなるが、必死に堪える。
大人げないし、エルレインにでも見られたら、またお仕置きされる。
砕蜂は必死に堪えて、門前の掃除を続ける。
なお、あの後、大聖堂に迷惑をかけた償いとして、砕蜂はエルレインのもとで働かされていた。
門前の掃除も、その一環である。
(く・・!?いつまで・・こんなことが・・続くのだ・・!?)
怒りと屈辱を必死に堪えて、砕蜂は箒を動かし続けていた・・。


 ―完―

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